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ダンスの海へ 舞踊評論家・高橋森彦のblog このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2011-04-20

[]フィールドバレエが被災地へ 5〜6月にミニ公演で巡回

山梨県・清里高原の観光施設「萌木の村」(代表:舩木上次)にて毎夏行われている野外バレエ「清里フィールドバレエ」は今年で22回目を迎える。いまやその存在は広く知られ、大手紙等でも毎年報じられる。今村博明・川口ゆり子夫妻の主宰するバレエシャンブルウエストのレパートリーのなかから毎年いくつかのプログラムが組まれ日替わり上演される。22回目の今年は7月30日〜8月15日にかけて15日間開催され(雨天時中止の場合あり)、『コッペリア』『白鳥の湖』『ジゼル』の上演を予定している。

そんな「清里フィールドバレエ」が東日本大震災の被災地へ出張して公演することになったと報じられた。「萌木の村」の舩木上次社長らが企画し、5〜6月に、「萌木の村」の自慢のひとつである巨大自動演奏オルガンを積んだトラックで各地を巡回するという。約20回のミニ公演を予定し、被災された方々を無料で招待するようだ。

山梨・萌木の村、被災地で野外バレエ公演

http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819490E3E7E2E08B8DE3E7E2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4E6

フィールドバレエで安らぎを 被災地へ出張、住民を無料招待 清里・萌木の村、来月からトラックで巡回

http://www.47news.jp/localnews/yamanashi/2011/04/post_20110419075209.html

避暑地の星空の下行われる「清里フィールドバレエ」は、通常の劇場でのバレエ上演とは趣を異にする。豊かな自然のなかで、客席もあたかも舞台の一部であるかのような不思議な一体感を感じる。虚構の世界でありながら虚構を超えるような、独特なコスモロジカルな世界に惑溺させられる。夢のような興奮を味わえる場であるが、ダンサーだけでなく多くのスタッフ、地元の人々の多大な苦労の上になりたっている。これまで21年間も続いてきたことは、奇跡ともいわれている。清里での公演を今夏予定通り行いつつ、さらにその前に被災地でのミニ公演巡回を行うというのだから、舩木や今村・川口はじめとした関係者の熱意には、ただただ頭が下がるとしかいえない。

清里の豊かな自然のなかで行われる「フィールドバレエ」は、大自然の恵みのすばらしさを肌で感じさせてくれる。いっぽう、大地震・大津波といった、人間の手には負えないような大災害・悲劇も自然がもたらすものなのは粛然たる事実だ。直接大きな被害を受けず暮らしている人間が被災者の方の痛みを果たしてどこまで感じられるか…。敬愛するさるアーティストが「絶対に痛みは分からない」「分かるなどずうずうしい」と語っていたが、そうだと思う。でも、自然の猛威に対していかなる人間も無力なのは確かだ。その思いは共有できるというか、していいと思う。この地球に生きる以上、ときに豊饒の地や海をもたらし、ときに絶望の淵に人を追い込むこともある自然と向き合っていきていかなけばならない。舞踊というものの始原をたどると、神や自然への祈りを表すものでもあった。フィールドバレエ巡回公演が、亡くられた方への手向けとなり、被災された方を少しでも元気づけるものになることを心から願わずにはいられない。

芸術と自然が融合、清里でフィールドバレエ

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清里フィールドバレエ

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