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ダンスの海へ 舞踊評論家・高橋森彦のblog このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2011-06-30

[]第31回ニムラ舞踊賞に黒沢美香・高野尚美

長野県諏訪市主催の第31回ニムラ舞踊賞に黒沢美香高野尚美が選ばれた。

黒沢さんと高野さんに「ニムラ賞」 舞踊界発展に貢献

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20110629/CK2011062902000113.html

同賞は、長野県上諏訪町(現諏訪市)生まれの舞踊家・新村英一(ニムラ エイチ/1897〜1979)の名を冠したものだ。新村は1918年に渡米し、モダンダンスのルース・セント・デニス、テッド・ショーンらに師事。ニューヨーク・カーネギーホールにスタジオを開設し多くの舞踊家を育てた。日本の舞踊家の海外進出の先駆者で、祖国日本への思いを終生忘れることなく、後進のためニムラ舞踊基金を設立した。1973年にはニムラ舞踊賞が創設される。舞踊界に寄与した振付家やダンサー、プロデューサーに賞が与えられてきた。現在は、舞踊評論の大御所・山野博大らが選考委員を務める。

受賞対象は、昨年9月、日暮里・d-倉庫で初演された『南国からの書簡』。黒沢が手掛ける「薔薇の人」シリーズの最新作で番外編といえるものである。

ふたりは、ほぼ同年代。黒沢は、わが国の現代舞踊のパイオニアのひとり石井漠の直系弟子にあたる黒沢輝夫・下田栄子の娘として生まれた。幼少時からモダンダンスのコンクール第1位を総なめにするが、1980年代から黒沢美香&ダンサーズを率い、2000年代に入ってからは自身のソロ中心の「薔薇の人」シリーズを展開している。“コンテンポラリー・ダンス界のゴッドマザー”という異名の持ち主だ。高野は、帝国劇場の歌劇部にて石井らとともに学びパリの舞台で活躍するなどした小森敏の系譜を受け継ぎ、現代舞踊界において今に至る一大山脈を築きあげた藤井公・利子夫妻の長女として生まれた。各コンクールの第1位や新人賞を獲得するとともに東京創作舞踊団の中心メンバーとして長年活躍。現在も振付者・指導者として第一線で活動している。

選考理由では「『南国』で女性同士のゆったりとした日常に潜む永遠の時の流れを出現させた。加えて2人の個性あふれる舞踊空間創造の成果も併せて評価した」と述べられている。詳しくは昨秋舞台の評等にあたって欲しいが、わが道を歩みつつ年季を積み上げた両者の共演でしか起こりえないような不可思議な魅力放つ舞台だった。

これまでのニムラ賞の受賞者をみると、多分野のダンスのなかから独自の活動を貫きつつ実績十分なアーティストが選ばれているのが見て取れる。今回も同様で、受賞の報に接し、「なるほどそうきたか」と唸らされ、かつ腑に落ちるものがあった。

公演予定

怠惰にかけては勤勉な黒沢美香のソロダンス『薔薇の人』

黒沢美香・高野尚美編「南国からの書簡」vol. 2

2012年2月17日(金)〜20日(月・祝) @d-倉庫

黒沢美香 プロモーションムービー

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