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ダンスの海へ 舞踊評論家・高橋森彦のblog このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2012-09-27

[]横浜ダンスコレクションEX2013 コンペティションI及びコンペティションII 出場者が決定

2013年2月に開催される「横浜ダンスコレクションEX2013」の「コンペティションI 作品部門」「コンペティションII 新人部門」の出場者が26日、公表された。5か国164組の応募者のなかから12組(コンペティションI)/15組(コンペティションII)が出場する。

横浜ダンスコレクションEX 2013 コンペティション�・�の出場者が決定!

http://www.yokohama-dance-collection-r.jp/jp/pdf/0920pressrelease.pdf

コンペティションI(日時:2013年2月9日〜11日)5か国124組応募のなかから日本、韓国、台湾の12組が上演。

秋津さやか、荒悠平、入手杏奈、奥野美和、木原浩太

Kim Joon Young(韓国)、Kim Boram(韓国)、木村愛子、島田直

中村蓉、Lin Yu Ju (台湾・中国) 、花本有加×松木萌

コンペティションII(日時:2013年2月6日〜8日)新人部門・25歳以下対象で40組の応募のなかから15人選出。

五十嵐結也、金井迪大、黒須育海、後藤海春、白井愛 

田上和佳奈、丹哲郎、仁田晶凱、橋本迅矢、浜田純平

藤崎香菜、堀菜穂、升水里香、松田鼓童、村岡太平

現在のように作品部門、新人部門に分かれて3年目。今に始まったわけではないが、若い人ばかり。「コンペティションI 作品部門」の出場者でも大半は20代で、25歳以下の人もチラホラ。新人部門ファイナリストの平均年齢22・6歳だという。

作品部門の日本人ファイナリストは名のあるカンパニーの作品に参加している/してきた人、著名な舞踊家に師事した若手中心。自作を発表するに際し、その経験を活かしつつ、いかに新しい感性をみせることができるかがポイントになるのではないか。

新人部門では初年度(2011年)に川村美紀子という大魚を逃すことなく新人賞に選出。川村は今年(2012年)の受賞者公演で快作(怪作?)『へびの心臓』を発表し、来たる10月の「ダンストリエンナーレトーキョー2012」の「JAPAN FOCUS」でも上演される運びになった。新人部門は持ち時間10分のなかで若い才能が存分に個性をアピールするものが多くて楽しい。川村のような超弩級の存在が出てきたこともあり今後も要注目。当初の予想よりも水準が高い印象を受ける。前回、前々回のファイナリストで、その後も活躍している人が今年作品部門に選ばれているのも納得がいく。

コンペがメインではあるが、横浜ダンコレは受賞者公演、海外フェスティバル交流プログラム/国際共同制作プロジェクト、それに過去のファイナリストによるショーケース含め小品中心とはいえ上演作品数が多い。一大フェスティバルでもある。若手によるコンペ+フェスティバルとして独自の発展を遂げてきた。アジア中心に海外のダンスフェスティバル等のディレクターが数多く訪れているのは周知のとおりである。

決して潤沢な予算があるわけではないだろうし、スタッフも多くないはずなのに若手育成、国際交流、普及・紹介と多岐にわたるプログラムを独自に組み世界に発信している姿勢には頭が下がる。この夏から秋にかけて「ダンス・ダンス・ダンス@横浜」が行われているが、来春も横浜がダンスで熱くなるのを楽しみにしたい。

川村美紀子「へびの心臓

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2012-09-21

[]平成23年度財団法人松山バレエ団顕彰 発表

世界的プリマ・森下洋子の第24回高松宮殿下記念世界文化賞受賞という吉報に沸いているであろう松山バレエ団であるが、平成23年度財団法人松山バレエ団顕彰の受賞者が21日、明らかになった。

芸術賞木村公香(木村公香アトリエ・ドゥ・バレエ 主宰)

教育賞故 福田一平(元日本民俗芸能協会 会長)

平成二十三年度特別賞平多浩子(平多浩子舞踊研究所 主宰)

平成二十三年度特別賞今村博明川口ゆり子(バレエシャンブルウエスト 主宰)

今年で22回目。洋舞のジャンルを問わず教育者を含め全国各地の舞踊関係者のなかから目配りよく顕彰するユニークな賞である。

芸術賞の木村は日本の洋舞における本流を歩んで来た指導者である。現代舞踊のパイオニア石井漠に学んだのち戦後バレエの礎を作った小牧正英率いる小牧バレエ団の絶頂期の活動に参加した。そして、チャイコフスキー記念東京バレエ学校開校とともに同校でワルラ−モフ、メッセレル、スミルノフらに学ぶ。正しいロシア・バレエのメソッドを習得し同校では指導にもあたった。レニングラード・バレエ学校(現ワガノワ・バレエ・アカデミー)に日本人として初めて学び、わが国を代表するノーブル・ダンサーとして活躍し現在ロシア・バレエ上演の第一人者である法村牧緒も留学直前の学生時代に木村の指導を受けている。子女の斎藤友佳理はご存じ東京バレエ団のプリマバレリーナとして内外で大活躍。主宰するアトリエ・ドゥ・バレエは斎藤の師であるエカテリーナ・マクシーモア記念の名を冠し、斎藤やその夫君でボリショイ・バレエのプリンシパルであったニコライ・フョードロフも指導にあたっている。昨年は公益社団法人日本バレエ協会関東支部神奈川ブロック公演において『ジゼル』全幕を振付けた。主演したのは斎藤と法村牧緒の子息にあたる法村圭緒だった。長きにわたり確かなロシア・メソッドに基づく指導を継続してきた木村の功績が評価されたのは喜ばしい。

教育賞の福田は昨年9月に逝去した。早大時代からモダンダンスを踊り創作する。のちに評論に転じ洋舞・邦舞問わず健筆をふるい「朝日新聞」「東京新聞」などに寄稿。文化庁や民間の顕彰・助成、舞踊コンクールの審査委員を歴任した。舞踊評論の頂点を極め一時代を築いた存在だったといえる。晩年まで演出家として活躍し、歌舞伎座の「俳優祭」の演出等も行った。日本女子体育大学で教鞭も取った。多くの仕事のなかでも終生情熱を注いだのが民族舞踊の研究・紹介である。日本民俗芸能協会の会長を務め国際交流基金などと提携し海外公演も実現させた。教育者というか指導者、普及者としての多大な功績があらためて顕彰されたということになる。ちなみ福田は昨年まで、この松山バレエ団顕彰の選考委員を務めていた。本年度の任期中に逝去したため今回は藤井修治、うらわまこと、清水哲太郎の三氏が選考したようだ。

本年度は選考委員の推挙により特別賞として東日本大震災復興に尽力した舞踊関係者に贈られることになった。

平多浩子は仙台で舞踊研究所を主宰。日舞から現代舞踊に転じ江口隆哉に師事した。仙台発のモダンダンスの祭典「ダンスと杜の仲間たち」をプロデュースするなど内外に広く目を向けた活動を行っている。昨夏は東日本大震災の影響を受け仙台の多くのホールが使用できないなか当初予定していた会場とは場所を異にしながらも「One for all, all for one」のもとに発表会を行い大成功を収めたという。大震災に負けず奮闘する東北の舞踊家は多いが、その代表として平多に賞が贈られたのだろう。

今村・川口は牧阿佐美バレヱ団のプリンシパルとして活躍した経験を活かし八王子を拠点にバレエシャンブルウエストを展開している。古典バレエをきっちり上演するとともに『タチヤーナ』『天上の詩』など創作バレエに手腕を発揮し文化庁芸術祭大賞を2度獲得。昨年も『LUNA』の再演によって文化庁芸術祭優秀賞を得た。また、山梨県・清里高原で「清里フィールドバレエ」を開催し今年で23年目となる。創造と普及両面で日本のバレエの向上に貢献してきた。昨年は「清里フィールドバレエ心の震災復興プロジェクト実行委員会」(代表:舩木上次、今村博明)が大震災の被災地を回りバレエ・コンサートを開催。自動演奏オルガン「ポール・ラッシュ」と「清里フィールドバレエ」に出演しているバレエシャンブルウエストのダンサーたちが東北3県11か所で公演。本年も継続して公演を行なっており一過性ではない支援活動が評価される。


バレエを習うということ

バレエを習うということ


ポールラッシュ・ドリームプロジェクト

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2012-09-08

[]平成24年度新進芸術家海外研修員について

文化庁による「新進芸術家海外研修制度」は美術・音楽・舞踊・演劇・映画・舞台美術等・メディア芸術の各分野の新進芸術家の海外研修をサポートする制度である。現在、1年派遣・2年派遣・3年派遣・特別派遣(80日間)の4種類があり、平成23年度末までに3,008名を派遣してきた(文化庁HPより)。

いわゆる在研制度を利用して海外留学するのは昔から“狭き門”といわれ、舞踊部門ではコンクール等での実績十分なエリート中心に選ばれてきた。近年予算枠が小さくなったこともあり、採択率をみると、ますます超激戦のようだ。

昨年の採択結果について、ここで解説したところ反響があったので、今年も遅ればせながら紹介しておく(一部のみ)。

平成24年度新進芸術家海外研修制度採択一覧

http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/05kenshu/pdf/24_shinshin.pdf

舞踊部門

1年(350日)長内裕美/コンテンポラリーダンス/ハンガリー・ブダペスト

1年(350日)熊谷和徳/タップダンス/アメリカ・ニューヨーク

1年(350日)永橋あゆみ/クラシックバレエ/ドイツ・ドレスデン

1年(350日)今井智也/クラシックバレエ/オーストラリア・メルボルン

1年(309日)西岡憲吾/クラシックバレエ/イタリア・ミラノ

1年(335日)清水美由紀/バレエ・コンテンポラリーダンス/ドイツ・ウィースバーデン

2年(700日)大鐘(旧・富田)彩千恵/スペイン舞踊(フラメンコ)/スペイン・ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ

2年(700日)坂田守/現代舞踊・振付/フランス・パリ

特別(80日)清瀧千晴/バレエ/ロシア・モスクワ

1年(15歳以上18歳未満・350日)川合十夢/モダンダンス/スイス.ローザンヌ

1年(15歳以上18歳未満・350日)/吉田合々香/クラシックバレエ/フランス・パリ

1年派遣は京都バレエ専門学校経てミラノ・スカラ座バレエ学校に学んだ20歳そこそこの西岡を別にすると20代後半から30代前半にかけての実力者ばかりである。

バレエでは老舗・谷桃子バレエ団のプリンシパルの永橋あゆみと今井智也が選ばれたのが目を惹く。

清楚な魅力と華やかさを兼ね備えたプリマで人間性の良さにも定評があり、これから絶頂期に入ろうとしている永橋、絵にかいたような甘くナイーヴな王子様役が良く似合う今井。売れっ子の二人が、いまなぜこのタイミングで?とも感じるが、谷バレエ団は2009年〜2010年に続いた計6回の創立60周年記念シリーズを盛大に催し団や団員が数々の舞踊賞を受けたものの、このところ自主公演のペースが落ち着いてきた。今年は文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)による新春公演『シンデレラ』以外には4月に若手公演として芸術文化振興基金を得て『白鳥の湖』を上演しただけである。折からの文化予算縮小もあり次年度以降も公演数の増加は期待できないと思われる。谷バレエには新世代もどんどん出て来つつあり、このあたりで海外の風に触れて気持ちを新たにし、落ち着いて学ぶのも悪くないかもしれない。とはいえ永橋の留学先がドレスデンというのには意表を突かれた。何を学んでくるのか注目したい。

コンテンポラリーでは、長内裕美と清水美由紀が選ばれた。ともにお茶の水大学出身で長内が1年先輩にあたる。

長内は学生時代から大島早紀子主宰のH・アール・カオスに出演。ニジンスキーの再来と言われるカリスマ・ダンサー白川直子に憧れ尊敬しているようだ。同級生の古家優里のプロジェクト大山の活動にも参加した。2009年の横浜ダンスコレクションRにて「審査員賞」。翌年の同コンペにて「若手振付家のための在日フランス大使館賞」「MASDANZA-EU賞」受賞。2010年第15回MASDANZAソロ部門第2位。2010年には半年間フランスのアンジェ(CNDC)にてレジデンス制作を行った。ダンサーとしても振付家としても想像力豊かで魅力的な存在。『NAMIDA』『SKY BAUM』などの佳作がある。優しさ穏やかさと不穏さ痛切さの同居する独特で不思議な世界観を構築しつつある。来たる9月14、15日、離日に際して初の自主公演を行うが、本人のblogによると“人生ラストの日本公演だと思って挑みます”。そうならないにせよ、そのまま欧州等を活動の中心にしてしまうかもしれなのでは?と思わせるくらいの実力と精神力の持ち主なのだ。ダンスに身を捧ぐ意志が半端ではないことの顕れとも言えるだろう。

清水はバレエダンサーとして日本バレエ協会公演等に出演している。安定した技量を持つだけでなくダイナミックかつ繊細な表現力を武器とする。好素材であり振付者の創作欲を刺激する存在のようだ。仄聞するところ、大学の同級生で盟友的存在の山口華子(平成23年度の在外研修員でドイツ・ミュンスターに留学)が振付けたソロを踊る清水を観た富山の現代舞踊の実力者・和田伊通子が「華ちゃんよりも自分の方が清水を活かすことができる!」と意気込み「夕鶴」をテーマにしたソロを発表。それがじつに見事な仕上がりであった。また、その作品が出品された創作コンクールの審査員であり清水の師である舞踊教育界の重鎮・片岡康子が負けじとばかりに自ら主宰する「DANCE HOUSE」公演で清水にソロを振付ける。そして、これがまた大変な力作だった。留学先はウィースバーデンというからコンテンポラリー・バレエの名振付家シュテファン・トスの元で学ぶのだろう。数年前には同じく在研でラ ダンス コントラステなどで活躍する竹内春美が留学していた。トスの下では、この秋からドイツのレーゲンスブルグ・バレエの芸術監督を務める新世代待望の気鋭振付家・森優貴が長らく踊っていた。バレエ&コンテに秀でた清水が研鑽を積むにはもってこいといえるのでは。

タップダンスの熊谷和徳は斯界のトップ・ダンサー。19歳でニューヨークへ単身渡米。来日公演も行われたブロードウェイ・ミュージカル『ノイズ/ファンク』のオーディションに合格(ビザの関係で出演出来ず)。帰国後は全国各地で公演やワークショップを行う。メディアへの登場も多い。妻は姉さん女房となる歌手のカヒミ・カリィである。

2年派遣の坂田守は現代舞踊界きっての俊英ダンサー。能美健志に学びモダンダンスにおける貴重な男性ダンサーとして頭角を現すが、近年は創作に才気を発揮する。公私のパートナー長谷川まいこと組んだデュオ『amulet』は男女の愛の距離と深遠を凄絶なまでに厳しく描き出した傑作で、本年度の「全国舞踊コンクール」創作部門第1位を獲得している。長谷川と現代舞踊きっての華のあるスターとして注目あびていた池田美佳とともに自主公演も催すなど積極的だ。本格振付者として大成してもらいたい。

特別派遣の清滝千晴は牧阿佐美バレヱ団の若手気鋭で主役を務める機会が増えてきた。既に在研(1年枠)を使ってモスクワ舞踊学校に1年間通っている。さほど間を置かず再びモスクワに学ぶということになる。若手女性ソリストを中心に人材豊富な牧バレエのなかでも男性主役級は貴重なだけに、さらなる研鑽を積み飛躍することを望む。

永橋あゆみ 出演 AI - INDEPENDENT WOMAN

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Yokohama Dance Collection R 2010 Video 長内裕美Yumi OSANAI

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