2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

物語バレエの愉しみ

今月は在京バレエ団が相次いで公演を行い、しかも、競うように物語バレエを上演しました。以下、公演日程順で簡単に触れておきたいと思います。 古典だけでなく長年にわたって創作バレエに力を注いできた東京シティ・バレエ団は中島伸欣・石井清子版『カルメ…

劇団「ふるさときゃらばん」倒産に思う現実と理想

全国各地でオリジナルミュージカル等を精力的に上演してきたことで知られる劇団「ふるさときゃらばん」が破産しました。 http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100223-OYT1T00086.htm http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2010022200925 ニュース…

五輪男子フィギュアスケート結果について思うこと

バンクーバー冬季五輪・フィギュアスケート男子の試合結果が波紋を呼んでいるのはご承知でしょう。2位に終わった前回トリノ五輪の覇者エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)が審査基準に対して露骨に不満を述べています。優勝したエバン・ライサチェク(米国)…

服部有吉の現在

先日行われたバンクーバー冬季五輪の開会式にアルバータ・バレエが出演。同バレエ団に所属するダンサー/振付家の服部有吉も登場して、テレビ放送でも紹介されていたようです。服部は、2004年〜2007年にかけて夏に日本で公演を行い、『盤上の敵』『藪の中』…

「踊りに行くぜ!!vol.10 SPECIAL IN ITAMI/TOKYO」

2000年にスタートしたJCDN「踊りに行くぜ!!」 が、今年で10周年を迎えました。10年間の上演作品は224作品、開催地は40地域。これはコンテンポラリーダンスの魅力を広く訴求したという点で画期的なものでしょう。地域のダンス事情に刺激を与え、舞踊界の旧…

横浜ソロ×デュオ+ 2010年度の受賞者決定

「横浜ダンスコレクションR2010」における横浜ソロ×デュオ+ 2010年度の受賞者が決定しました。審査会には4日間のうち3日通い、最終日の結果発表にも立ち会いました。相対的な水準は低くなく、2005年のリニューアル時から5年、質の高さと先鋭的な面白さを備…

地域団体・アーティストによる国際交流が活発化

舞踊に限りませんが、多くの芸術文化が首都圏一極集中になりがちです。そんななかコンテンポラリー・ダンスでは、地域から世界へと発信していくプロジェクトがどんどん進行しています。先日、福岡において西日本中心とした各地のアーティストと韓国の最新ダ…

バレエ・ガラにおいて現代作品上演が増加傾向?

このほど2009年春にパリ・オペラ座バレエ団を去ったマニュエル・ルグリを中心とした「マニュエル・ルグリの新しき世界」という公演が行われました。Aプロでは、ルグリが元ベジャール・バレエのパトリック・ド・バナに振付を依頼して東京バレエ団と共演すると…

平成22年度文化庁予算(案)が決定、0・5%増に

昨秋、行政刷新会議の「事業仕分け」問題で揺れ、衝撃の走った舞台芸術界ですが、平成22年度の文化庁予算(案)では前年度よりも4億8千万円(0・5%)増の1千20億2千万円となる見込み。文化芸術団体等の官庁への陳情の甲斐あったと関係者は胸をなでおろしている…

2010年1月

1ヶ月間の間に観た公演をおさらいしておく備忘録をはじめます。内容が優れていると同時に一観客として素直に感動できたものに感謝をこめて選ぶというスタンス。ベスト3とは便宜上に過ぎず年間ベスト級に入る水準のものしか挙げないつもりなので該当なしの場…

Vol.1 矢内原美邦

2000年代のコンテンポラリー・ダンス シーンを牽引してきた代表的なアーティストのひとりとして挙げられるのが矢内原美邦(やないはら みくに)。1997年、ダンス、映像、衣装等の各分野で活躍するアーティストを集めたパフォーミング・アーツカンパニー「ニブ…

第38回ローザンヌ国際バレエコンクール結果発表

第38回ローザンヌ国際バレエコンクールの決勝が1月31日に行われ、第3位に佐々木万璃子さん(川口ゆり子バレエスクール)が入賞しました。ネット上での生中継も行われていましたが、まもなくYouTubeの公式チャンネルに映像がUPされるのでは。今回は、予選通過(D…