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ダンスの海へ 舞踊評論家・高橋森彦のblog このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2013-09-21

[]ドイツ・Theater Regensburg Tanz(シアター・レーゲンスブルク・タンツ)の芸術監督として活躍する森優貴、一年目のシーズンを終えて

ドイツ東部バイエルン州レーゲンスブルクはドナウ川とレーゲン川の合流近くにあり、古くから水運の要衝として栄えた古都である。日本からの直通便や欧州各地への連絡便が豊富なミュンヘンから列車で一時間半余り。この人口およそ13万人のこじんまりとした街にある市立歌劇場ダンス部門芸術監督に就いたのが森優貴だ。1978年生まれの35歳。日本人が欧州の歌劇場付バレエ&ダンスカンパニーのディレクターになったのは初めてのことだと思われる。異例の人事といっていいだろう。

5月下旬にレーゲンスブルクを訪問した。現在発売中の「バレリーナへの道」Vol.95の「海外だより」にレポートを寄せた。タイトルは「森優貴が芸術監督に就いたTheater Regensburg Tanz ワーグナーをテーマにした『Ich,Wagner.Sehnsucht!(私はワーグナー。憧れ!)&若手創作集『Tanz.Fabrik!』を上演」。文園社社長で「バレリーナへの道」編集長・中島園江さんのご好意による。ご高覧いただければ幸いである。

なお「バレリーナへの道」最新号刊行直後ニュースサイト「Daily NOBORDER」に演劇・舞踊ライターの高橋彩子さんが2回にわたって森へのインタビューを掲載。就任1年を終えての感想や芸術監督としての仕事、来シーズンの展望や将来のヴィジョンが語られている。森のバックボーンも抑えつつ現在と将来の展望を詳細に聞き出した貴重な記事なので一読をお薦めする。

日本人初!ヨーロッパ公立劇場の舞踊芸術監督になった森優貴 インタビュー[前編](高橋 彩子)

http://no-border.asia/archives/14612

日本人初!ヨーロッパ公立劇場の舞踊芸術監督になった森優貴 インタビュー[後編](高橋 彩子)

http://no-border.asia/archives/14789

森のこれまでの軌跡を振り返っておく。

貞松・浜田バレエ団出身で10代後半にドイツにわたりハンブルク・バレエ学校卒業。卒業公演で名匠ジョン・ノイマイヤーの『祭典』に主演した。卒業後はニュルンベルグ・バレエ団、ハノーヴァー・バレエ/トス・タンツカンパニーにそれぞれソリストとして所属。ハノーヴァー・バレエの解散に伴い2006 年7月にスウェーデンのヨーテボリ・バレエへ移籍したが、2007年8月には再び師であるシュテファン・トスのヴィースバーデン・バレエ芸術監督就任と同時に同カンパニーに移籍して活躍した。

2003年から振付家としても活動を開始。 2005年春にはハノーヴァーで開催された第19回国際振付コンクールに出品し『Missing Link』にて観客賞と批評家賞を同時受賞。トスのカンパニーで大作・力作を発表するかたわら日本でも古巣の貞松・浜田バレエ団中心に振り付け提供。同バレエ団の「創作リサイタル」にて発表した『羽の鎖』によって文化庁芸術祭新人賞(舞踊部門・関西)を受賞。同バレエ団に振付けた大作『冬の旅』再演ではバレエ団に文化庁芸術祭大賞(舞踊部門・関西)をもたらした。2008年5月には東京・セルリアンタワー能楽堂で能とダンスのコラボレーション『ひかり、肖像』の演出・振付 を担当し、バレエの酒井はな、能楽の津村禮次郎と共演。同作と『羽の鎖』の再演の成果によって音楽、舞踊、演劇、映像の情報、批評による総合専門紙「週刊オン・ステージ新聞」新人ベストワン振付家に選ばれている。『ひかり、肖像』は、その後パリとブタペストでも上演された。彼の日本における最新作『Memoryhouse』は今年新国立劇場地域招聘公演 貞松・浜田バレエ団「創作リサイタル」でも上演された。世界レベルで活躍する振付者として注目される。

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森の率いるTheater Regensburg Tanz は2012/2013シーズンのオープニングを森&シュテファン・トス作品によるミックス・プロ『Zeit.Raum!』で飾る。ダンサーは男女各5名ずつ計10名。約650名の応募者から選ばれたという。国籍はドイツ、フランス、イタリア、ロシア、スペイン、ブラジル、日本。日本人団員は二人。竹内春美はラ ダンス コントラステで踊っていた個性派だが迷いなく振り切れた踊りが小気味よい。井植翔太は法村友井バレエ団出身でクラシック・バレエの基礎が非常にしっかりしており若さに似合わぬ風貌と落ち着きを備えた実力者だ。初年度の年間公演数約57回。コンサート、ガラ公演等への出演を加えると舞台数は65回程度。

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昨シーズンは『Zeit.Raum!』のほか生誕200年を迎えた楽劇王リヒャルト・ワーグナーを題材とした『Ich,Wagner.Sehnsucht!』と若手の創作集『Tanz.Fabrik!』を上演。「バレリーナへの道」に寄せたレポートは『Ich,Wagner.Sehnsucht!』と『Tanz.Fabrik!』についてである。今シーズンは森作品と根本しゅん平(クルベリ・バレエ)に委嘱した作品のダブル・ビルで幕開け。来春には森がストラヴィンスキー「春の祭典」に挑む。このあたりに関しては高橋彩子さんの取材記事に詳しい。参照いただきたい。

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森が師であるトスやマッツ・エクらのヨーロピアン・コンテンポラリー・バレエの系譜を受け継いでいるのは確かである。しかし、作風・キャパシティをそれだけで括れない。『Ich,Wagner.Sehnsucht!』を観ると、登場人物たちのエモーショナルな演技が胸を打つ。ノイマイヤーの直接の影響は受けていないと本人は言うが、チューダー、クランコ、ノイマイヤーの現代におけるドラマティック・バレエの流れとも無縁ではないのは確かだ。そこに森独自の感性が反映されている。『羽の鎖』『冬の旅』などで示した音楽との一体感溢れた振り付けセンスは疑いないしドラマティックなものからアブストラクトなものまで幅広く作ることができる。今後さらなる躍進が期待されよう。東京で上演された『ひかり、肖像』『Memoryhouse』は森の才能の片りんを示したに過ぎないと思う。より彼の才能がフルに発揮された作品の紹介を切望する。

金森穣や中村恩恵は欧州で輝かしいキャリアを誇って帰国、日本のダンスシーンの風穴を空けるべく活躍しているしメディアの賞賛も勝ち得た。後に続こうとしている人もいる。その点、森は欧州の前線で勝負している。異色の存在なのは確かだ。ただ、異国で芸術監督として様々な折衝を重ねつつ創作を行うという激務をこなす才能と経験は他の誰にもないもの。当分の間はドイツでの活動が中心になるだろうが彼の才能が日本のダンスシーンの発展に寄与する機会が増えることを願いたい。

2013-05-01

[]東京新聞制定 平成25年度 舞踊芸術賞に花柳茂香(邦舞) 森嘉子(洋舞)が決定!

東京新聞制定の平成25年度「舞踊芸術賞」の受賞者が1日、公表された。

邦舞は日本舞踊の花柳茂香、洋舞はアフロダンスの森嘉子に決まった。

平成25年度 受賞者 邦舞 花柳茂香さん 洋舞 森嘉子さん

http://www.tokyo-np.co.jp/event/bu/gei/

功成り名を遂げた大御所にあたえられるのが通例。ただ例外はあって、先日紫綬褒章を受章し、メディアでも大きく取り上げられた熊川哲也は平成14年度に、日英を中心に華々しい活躍が認められたプリマ・バレリーナ吉田都は平成17年度に受けている。ともに若き日の受賞である。

今回の受賞者の森は、わが国におけるアフロダンスの先駆者。邦舞では流派を問わず、洋舞でもジャンルを問わずに選出してきた同賞の面目躍如たるものがある。

森嘉子インタビュー ダンス・舞踊専門サイト「DANCING DANCING」

http://www.kk-video.co.jp/coverstory/vol/022/index.shtml

また、森の活躍と業績について少し前のものになるが、うらわまこと氏の記事も詳しい。

独自の境地を開く アフロダンスの第一人者 森嘉子(PDF)

http://www.zenkoubun.jp/print/geijyutu/art16/42-43.pdf#search=’%E6%A3%AE%E5%98%89%E5%AD%90+%E3%81%86%E3%82%89%E3%82%8F%E3%81%BE%E3%81%93%E3%81%A8

高い芸術性とともに楽しさを追求する森嘉子 舞踊作家協会4月月例公演・ちょっと素敵なショウタイム

http://www.kk-video.co.jp/column/dancereview/vol/002.shtml

2013-03-24

[]あいちトリエンナーレ2013・パフォーミングアーツ概要発表

今夏から秋にかけて国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2013/Aichi triennale 2013が行われる 。

2010年に続く第二回目となる今回は“「揺れる大地—われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」をテーマに掲げ、東日本大震災後のアートを意識しつつ、世界各地で起きている社会の変動と共振しながら、国内外の先端的な現代美術、ダンスや演劇などのパフォーミングアーツ、オペラを紹介”する。

会期は2013年8月10日(土)〜10月27日(日)の79日間。会場は愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、名古屋市内のまちなか(長者町会場、納屋橋会場など)、岡崎市内のまちなか(地区は未定)。芸術監督は五十嵐太郎(東北大学大学院工学研究科教授・都市・建築学)。

前回、パフォーミングアーツ部門では、ローザス/アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル、ヤン・ファーブル、平田オリザ、平山素子、ニブロール、チェルフィッチュらによる領域横断的な意欲作を取り上げ成功を収めた(愛知発の芸術批評誌「REAR」第25号に依頼されパフォーミングアーツ部門の見た範囲での総評を記した)。今回のラインナップも気になるところだが、22日、おおよその全貌が明らかになった。

企画概要(平成25年3月22日現在)(PDF/5.75MB)

http://aichitriennale.jp/press/item/250322kikaku.pdf

参加アーティスト(平成25年3月22日現在)(PDF/1.99MB)

http://aichitriennale.jp/press/item/250322kikaku.pdf

リリースによると、国内外から15程度の団体が参加し、愛知芸術文化センターを中心に上演される。ダンス、演劇、造形美術、建築等の垣根を越えた作品を重んじるようだ。テーマである「揺れる大地—われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」は、不条理劇で知られるサミュエル・ベケットの世界感と通じるということで、「われわれが立っている場所を見つめ直す」ということをコンセプトに展開していくという。

舞台公演等スケジュール

愛知芸術文化センター大ホール公演

プロデュースオペラ・プッチーニ作曲『蝶々夫人』 9月14日(土)、16日(月・祝)

愛知芸術文化センター小ホール公演

ままごと『日本の大人』(仮称・新作) 8月10日(土)〜15日(木)

藤本隆行+白井剛『Node/砂漠の老人』(新作) 8月23日(金)〜25日(日)

やなぎみわ『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』(仮称・新作) 8月30日(金)〜9月1日(日)

梅田宏明『4.temporal pattern』(日本初演)ほか 9月6日(金)〜8日(日)

イリ・キリアン『East shadow』(仮称・新作) 9月13日(土)〜15日(月・祝)

清水靖晃『未定』 9月28日(土)予定

ARICA+金氏徹平『しあわせな日々』(予定) 10月12日(土)〜14日(月・祝)

ジェコ・シオンポ『Room Exit(Terima Kost)』(日本初演) 10月18日(金)〜20日(日)

(日本初演)マチルド・モニエ『Pudique Acide/Eatasis(restaging)』10月26日(土)〜27日(日)

愛知県美術館ギャラリーG展示

ペーター・ヴェルツ+ウィリアム・フォーサイス『whenever on on on nohow on | airdrawing』(映像インスタレーション)(日本初演)

まちなか公演スケジュール

長者町会場周辺

ほうほう堂『ほうほう堂@あいちトリエンナーレ201』(仮称・新作) 9月21日(土)〜22日(日)

オアシス21周辺

プロジェクトFUKUSHIMA!(総合ディレクション:大友良英)『プロジェクトFUKUSHIMA! in AICHI』(仮称・新作) 9月7日(土)〜8日(日)

岡崎地区 康生地区

向井山朋子+ジャン・カルマン『FALLING』(仮称・新作) 公演日未定

最大の話題は世界的振付家イリ・キリアンに委嘱した『East shadow』(仮称・新作)だろう。“ベケットの哲学から着想されたダンスパフォーマンス。生と死をテーマに、シリアスかつユーモラスな物語が繰り広げられ”るという。

海外公演が圧倒的に多い振付家・ダンサーの梅田宏明も注目される。国内での本格的な単独公演は前回の「あいちトリエンナーレ2010」以来ではないか。アジアへの目線も感じられる。インドネシアの伝統舞踊やヒップホップを独自に織り交ぜた作風で知られるジェコ・シオンポを招聘。「ダンストリエンナーレトーキョー2012」でも紹介されたが今回はカンパニーの単独公演を行う。演劇では愛知出身で「ままごと」を主宰する柴幸男の新作がある。多年代の観客層に訴える作品を生んできたのも起用のポイントか。

美術家で近年、演劇活動も行うやなぎみわ『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』、藤本隆行+白井剛が内外でツアーを重ねたマルチメディア作品『true/本当のこと』に続いて組んだ『Node/砂漠の老人』、キリアン新作に作曲・ピアノで参加する向井山朋子が照明家ジャン・カルマンと共同作業を行う『FALLING』なども。まちなか公演やギャラリー展示など前回好評を博した企画を受け継いでの展開が楽しみだ。

前回のトリエンナーレ以後、名古屋/愛知では「パフォーミングアーツ熱」が高まっていると知人の地元在住関係者は口々に語る。地元団体参加による「祝祭ウィーク事業」も含め盛り上がりをみせている。前回の成功を受けてのさらる取組みに期待したい。

パフォーミングーアーツのチケット発売は6月下旬予定。

なお、パフォーミングアーツの担当者は以下の通り。プロデューサー:小崎哲哉[統括]、前田圭蔵、藤井明子(愛知芸術文化センター)、唐津絵理(愛知芸術文化センター)、愛知県国際芸術祭推進室:阿部晃久


現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉 (講談社現代新書)

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わが星

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2013-03-16

[][]第44回(2012年)舞踊批評家協会賞・同新人賞が決定!

第44回舞踊批評家協会賞ならびに同新人賞が決定した。

2012年1月1日から12月31日までに日本国内で公演された舞踊活動が対象。

第44回(2012年)舞踊批評家協会賞、新人賞が決定

http://www.chacott-jp.com/magazine/news/other-news/442012.html

舞踊批評家協会賞

笠井叡・麿赤兒 

『ハヤスラヒメ 速佐須良姫』(構成・演出・振付:笠井叡)は舞踏の異種混合ともいうべき画期的な舞台で、それぞれの若手軍団を率いた両巨頭の存在感は圧倒的で、これからのダンスシーンの可能性を予測させる成果だ

小林紀子バレエ・シアター

09年から『眠れる森の美女』『マノン』『アナスタシア』とマクミランの大作を初演。とりわけ『アナスタシア』は、歴史の一断面を鮮烈に描き、近年のバレエ表現のひとつの頂点に至った点に対して

花柳壽輔

「日本舞踊×オーケストラ」---伝統の競演----に置ける『牧神の午後』『ボレロ』の振付、及び5曲の企画、総合演出の成果に対して

舞踊批評家協会賞新人賞

大橋可也

『ウィスパーズ』『断崖』において、尖鋭的かつ繊細な舞台を独特の空間を生かして展開した成果に対して

花柳源九郎

新作『走れメロス』における卓越した表現力に対して

福岡雄大

2012年は新国立劇場バレエ団の『マノン』『シルヴィア』『シンデレラ』ほかの主要作品に主演を果たし、強靭なエネルギー溢れる舞踊を踊った

南阿豆

舞踏ソロ『傷跡』『傷跡II』の両公演で、自らの肉体的痕跡に萎縮することなくバネにして、激情と悲痛さの両極端にわたってダイナミックに踊りきったエネルギーは今後、おおいに期待できる

同協会は評論家有志による団体。3ヶ月に一度例会を持ち、年明け2月半ば頃に最終審査を行い、前年度の公演のなかから協会賞3〜5件、新人賞2〜3件程度を選ぶ。

過去の受賞者リストをみると、わが国の舞踊史が一望できる。あらゆるジャンルの舞踊から受賞者を選ぶ視野の広さと、国の顕彰や民間の財団等の賞とは違った独自の選択眼のバランスに定評あった。

会員はもちろん評論家。かつて故・村松道弥、故・江口博、故・早川俊雄ら戦後の代表的な評論家・ジャーナリストにはじまって現在の長老格の山野博大、うらわまことらが主導的な立場にあった。1990年代〜2000年代初頭くらいまではバレエやコンテンポラリー・ダンス系の中堅や文化人も多く参加し会員が30人ほどいた時期も。紆余曲折を経て現在の会員は15名ほどになっている。

評論家の団体が賞を出すことに賛否あろう。賞を出すならば推薦理由が明確であること、推薦者が対象舞台を含むジャンルにおいて業界内外から信用を勝ち得ていることが非常に重要だ。そうでなければ説得力に欠け、受賞者の方に対し非礼にあたる。日本舞踊、舞踏に関しては主導的地位にあるといっていい方が3人以上名を連ねるが、洋舞に関しては現役で幅広く舞台を鑑賞し定期的に書いている方は限られる。とはいえバレエでいえば、商業媒体に定期的に寄稿し各種審査員等も務められる立派な業績を持つ方が、お二方いらっしゃる。その方々が推薦されれば問題ないのだが……。現代舞踊やコンテンポラリー・ダンスに手が回らない状況にあるのは寂しい。

参照:http://kado.seesaa.net/article/185474540.html 舞踊評論家とその周辺(2) 舞踊批評家協会 - 観劇記 〜 No Body No Lid -

今回の選考に関して異論ない。協会賞は3件に絞ってきた。実績含め多くの人が首肯するに違いない選出であるし、新人賞に関しても話題になったり注目されている人が選ばれている印象を受ける。受賞された方々に祝意を申し上げたい。


銀河革命

銀河革命


怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世  戯れて候ふ

怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世 戯れて候ふ



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2013-03-15

[]現代舞踊協会制定 第30回江口隆哉賞に能美健志と森山開次が決定!

社団法人現代舞踊協会制定 第30回江口隆哉賞の受賞者が3月14日、現代舞踊協会のホームページにて公表された。

同賞は「わが国における現代舞踊の振興と協会の繁栄に尽力された、故江口隆哉元会長の功績を記念し1983年10月13日に制定された。年間を通じ優れた現代舞踊を創作発表した作者に、過去の実績を加味して授与」するもので授賞対象は「広く舞踊界(公益目的事業における顕彰事業)」としている(公式HPより引用)。

今年の受賞者は2名。

江口隆哉賞及び江口隆哉賞に係る文部科学大臣賞能美健志

授賞理由

「White Reflection」「AQUA」と劇場型野心作のあと、昨年はソフトで軽妙なデュオ「リサージュ」を再演、その多才と領域の広さをあらためて証明した。

江口隆哉賞森山開次

授賞理由

「曼荼羅の宇宙」の舞台では、従来からの強靭にして個性あふれる身体表現法をいっきょに開花させ、密教にからむ特異なアジア的宇宙の描出に成功した。

能美の受賞作『リサージュ』は公私のパートナー軽部裕美とのデュオ。三原淳子の弾くドビュッシー、サティ、ショパン等のピアノの調べにのせて踊られる。シンプルな空間で展開される誠実で手応えのあるダンスに人生の哀歓を感じた。大人が踊り、大人の鑑賞に耐え得る希少な舞台。順当な受賞といえるのではないか。

しかし、能美のキャリア・作家性から考えると、授賞理由で挙げられている2作——自主公演で発表した『White Reflection』、神奈川県芸術舞踊協会に委嘱された『AQUA』という長編を創り、キャリア最高といっていい充実をみせていた2010年に選ばれるのがベストだったように思う。とはいえ賞というものはタイミングや運に左右されるのものだから致し方ない。満を持しての文句ない受賞であろう。

現代舞踊界を牽引してくれそうな働き盛りの男性受賞者は久しぶりだ。男性受賞者が近年きわめて少なく2002年度に上田遙、2007年度に大ベテランの故・若松美黄が受けたくらい。創作者として指導者として一層の活躍が望まれる。

もういっぽうの受賞者・森山開次は先日発表された芸術選奨文部科学大臣賞新人賞とのダブル受賞となった。受賞作『曼荼羅の宇宙』は新国立劇場制作の公演で大きな話題になった。各種メディアに売れている人気者だが、自身で絵を描くなど独特の感性の持ち主。ソロ公演などで才気煥発である。古典芸能との協同作業にも意欲的。

ただ、作品と踊りに接する限り、非常にナイーブな感受性の持ち主に思う。様々な企画に関わっているが、お題目をあたえられ枠を狭められたりするならば、もったいない。みずからの内から出てくる豊かな想像力を飛躍させた創作を続けていって欲しいと願う。


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空海 至宝と人生 第3集 曼荼羅の宇宙 [DVD]

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2013-02-14

[]「ダンスがみたい!新人シリーズ11」講評掲載

「ダンスがみたい!新人シリーズ11」(主催:「ダンスがみたい!」実行委員会 共催:die pratze 助成:EUジャパンフェスト日本委員会)が1月5日〜15日まで日暮里・d-倉庫で行われた。1日4組×9日間=36組の“新人”たちが妍を競った。

昨年、一昨年に続いて新人賞審査委員を務めさせていただいた(他に志賀信夫氏、貫成人氏)。

1/21日付で受賞者が公表された。

新人賞:COLONCH『エスケープ』

オーディエンス賞:井田亜彩実『魚は痛みを感じるか?』

そして、先日d-倉庫HPに講評が掲載された。

「ダンスがみたい!新人シリーズ11」受賞者の発表と審査員の講評

http://www.geocities.jp/azabubu/s11_c.html

上演時間制限は30分。ノンセレクトではなく映像審査を経ているとはいえ20分〜30分の作品が大半である。それを一日4組・10日前後みるのは容易ではない。一作年など言葉が悪いけれども時間を持て余しているような凡作もあって疲労感を覚えたのも事実である。が、今回は観るに耐えないような作品は皆無に等しかった。底上げ著しく「レベルが高い」「粒ぞろい」という声も少なくなかった。

講評で貫氏それに私も記しているが、審査委員の舞踊観は違う。多種多様な上演があり審査は困難を極めた。議論は白熱したが最終的にCOLONCHに新人賞を授与することで決着をみた。個人的には捨てがたい作品がいくつもあって心残りある。でも、合議の結果出した結論を是としたいしCOLONCHには今後ますます健闘してほしいと思う。無論、すべての参加者に対して同様である。

なお一次選考に残ったのは以下の8組(2次選考に残ったものは講評会でも公開していないので、ここでも伏す)。なお、一部で、この8組を「新人賞ノミネート」という風に表記している方たちがいるが、あくまでも審査の経緯上のことであり、公式に「ノミネート」「一次選考突破」という区分けがあるわけではないことを付記しておく。

COLONCH7g水越朋欲張りDDD政岡由衣子愛智伸江×永井由利子Cookie×Cream宝栄美希(出演日順)。

COLONCH「それから、」ダイジェスト

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井田亜彩実PR動画Asami Ida

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2013-02-13

[]セッションハウスの選ぶ第1回セッションベスト賞は中村蓉『別れの詩』に決定!

東京・神楽坂にあるセッションハウスでは地下スタジオを使用し数々の自主公演・イベントを企画制作している。なかでも若手ダンサー/振付者の公募参加による「初めの第一歩」をサポートする企画「シアター21フェス」は名物企画である。ここから出発し飛躍を遂げ、現在第一線で活躍するアーティストは少なくない。

そんな同シリーズであるが、2012年に上演された80作品中10作品を選出し6月と12月に「ダンス花」という企画を設け再演した。そのなかから年鑑の最優秀賞を選ぶという新企画を始めた。「ダンサー達の励みになれば」という願いが込められていると伊藤直子さん(セッションハウス)からお聞きした。観客票及びスタッフ票の集計を参考に審査員5名が最終審査を行って決定したようだ。セッションハウス・アワード「ダンス花」への参加作品=ノミネートは以下の10組。

6月公演 愛知伸江×永井由利子 柿崎麻莉子 清藤美智子 中村蓉 森政博

12月公演 奥野美和 咲〜saku〜 竹之下たまみ hug×boku 中村理

審査員は池野惠(評論家)、近藤良平(振付家・ダンサー)、松本大樹(振付家・ダンサー)、 伊藤孝(セッションハウス代表)、伊藤直子(振付家・セッションハウス企画監修)の5氏。

審査の結果、第1回セッションベスト賞は中村蓉『別れの詩』に決定した。

http://www.session-house.net/bestsho.html

中村は早稲田大学モダンダンスクラブにてコンテンポラリーダンスを始め2009年より小野寺修二・近藤良平の振付作品に参加、アシスタントを務める。郷ひろみMVdocomoTVCM等にも出演。2011年より創作活動を始める。身近で親しみやすい題材を巧みな構成・ダンスによって観客に示すのが特徴。親密感のあるパフォーマンスを明確なコンセプトと豊かな語り口で展開する舞台運びの上手さはなかなかのもの。

昨年、当方が審査委員を務めた「ダンスがみたい!新人シリーズ10」では新人賞には届かなかったが大好評を博し最終審査で私と志賀信夫氏がベスト3に入れ貫成人氏や上村なおか氏も彼女の才能を高く評価していた。続く5月の「ネクストリーム21ダンスコンペティション」では「審査員特別賞」を得た。そして2013年に入り、 第1回セッションベスト賞受賞。さらには先日「横浜ダンスコレクションEX2013」の「コンペティションI 作品部門」において「審査員賞」「シビウ国際演劇祭賞」という2冠に輝いた。いま、もっとも注目される立場の気鋭であるが、知性豊かで自身の足場をしっかり見据える逸材であるだけに末頼もしい。近藤良平が「ダンストリエンナーレトーキョー2012」で発表した『恋のバカンス』で近藤とともに踊るなど華と才気ある躍り手としても注目される。

ノミネートされた人を見ても期待の人たちが揃う。愛知伸江×永井由利子は先日の「ダンスがみたい!新人シリーズ11」にて新作デュオ『WHITE LETTER』を発表、近来稀に見るコンテンポラリー・バレエの清新な佳作に育ち得る可能性を示した。柿崎麻莉子はオハッド・ナハリン率いるバットシェバ舞踊団の下部組織バットシェバ・アンサンブルに入団したばかりの注目の新星。奥野美和は今年の横浜ダンコレで「若手振付家のための在日フランス大使館賞」「MASDANZA賞」を獲得、中村と賞を分けあった。中村と奥野の受賞作がともにセッションハウスを経由していることは注目すべき。1990年代半ば以降現在に至るまでセッションハウスが日本のコンテンポラリー・ダンスのメッカとしての役柄を果たし続けている証左に他ならないだろう。

なお中村の受賞作は3月30日に行われる「ダンス専科2013」にて上演され併せて授賞式も行われるようだ。

中村蓉 half 2011ver.

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Miwa Okuno PV "Put the image on my body"

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2013-02-12

[]横浜ダンスコレクションEX2013コンペ受賞結果発表!中村蓉、奥野美和が作品部門でそれぞれ2冠!!最優秀新人賞に升水絵里香!!

世界のダンスシーンへの登竜門といえる「横浜ダンスコレクションEX」が本年も開催された。メインイベントのコンペティションの受賞結果が11日発表された。

「コンペティションI 作品部門」

審査員賞:中村蓉

奨励賞シマダタダシ

若手振付家のための在日フランス大使館賞奥野美和

MASDANZA賞奥野美和

シビウ国際演劇祭賞中村蓉

「コンペティションII 新人部門」

最優秀新人賞升水絵里香

奨励賞白井愛咲

奨励賞松田鼓童

作品部門は3日間12組、新人部門(25歳以下)は3日間15組が妍を競った。

作品部門の2日目のみ観られなかったが熱戦だった。海外のダンスフェスティバルや演劇祭のディレクター等も多数来場。授賞式では12か国14人のディレクターが紹介された。同時期開催のTPAMに参加している海外の舞台芸術関係者の姿も見受けられた。ショーケースのライブパフォーマンスを含め海外からの参加者も少なくない。国際色豊かなコンペティション/フェスティバルという色彩が年を追うごとに強まっている。

作品部門の受賞結果について。

審査員の室伏鴻の講評によると安全策をとった表現より「ワイルド」「野性味」のあるパフォーマンスを評価したとのこと。たしかにシーン全体を見渡しても小器用に上手くまとめる新鋭は少なくない。挑戦する表現者を支持したいという心意気を感じた。

「審査員賞」「シビウ国際演劇祭賞」を受けた中村蓉は早稲田大学モダンダンスクラブにてダンスを始め、のちに近藤良平や小野寺修二の作品に参加しアシスタントも務めている。昨年から本格的に自身の創作を開始。「ダンスがみたい!新人シリーズ10」では、一昨年の新人部門最優秀新人賞受賞者で、その後活躍の場を広げ各賞総なめの川村美紀子の前に及ばなかったものの好評を博した。「ネクストリーム21ダンスコンペティション」にて審査員特別賞受賞。昨秋の「ダンストリエンナーレトーキョー2012」の「JAPAN FOCUS」では近藤良平とのデュオ作品に抜擢され注目を浴びた。チャーミングで華があり不思議な感性が反映されつつコンセプトのしっかりした佳作を生んでいる。横浜ダンコレに関しては昨年新人振付家部門にノミネートされたものの賞を逸したが今回作品部門で2冠を手にする快挙を果たした。来年以降のダンコレでの受賞者公演が約束されるほか2014年の「シビウ国際演劇祭」に招聘され作品上演するとともに学生向けのワークショップを行なう。楽しみな逸材だ。

「若手振付家のための在日フランス大使館賞」「MASDANZA賞」を受けた奥野美和は北村明子率いる「レニ・バッソ」のメンバーとして注目されたが、近年は自作を発表している。「ダンスがみたい!新人シリーズ9」では山海塾の舞踏手である石井則仁とともにデュオを踊り好評を博した。精度の高い動きを針の振り切れた思い切りの良さで踊るカッコよさがある。「若手振付家のための在日フランス大使館賞」は半年間(以内)フランスのアンジェの国立振付センターを中心にフランス国内でダンスを学ぶことができるというもの。「MASDANZA賞」を受けるとスペイン・カナリア諸島で開催されている国際ダンス・フェスティバル「MASDANZA」に招待される。ダンサーとしての資質を高く評価されたものと思われる。

シマダタダシが受けた「奨励賞」は審査員賞の評価において第2位に3人が入ったためそのなかから選出したとの由。室伏鴻によると「実験的」であった点でシマダが選ばれた。シマダは19歳の時から演技のメソードを奈良橋陽子主宰<UPS academy>で学び、主に即興ソロを中心に活動しているという。振付家・鈴木知久に師事。不定形かつ非常に密度の濃い独自の動きが印象的だった。

新人部門の最優秀新人賞を受けた升水絵里香は桜美林大学総合文化学群卒業。在学中に木佐貫邦子、伊藤千枝の振付作品に出演。米田沙織とのダンスデュオ<ヨネエリ>を主催し昨年の「トヨタコレオグラフィーアワード2012」オーディエンス賞受賞者・北尾亘の<Baobab>などに出演している。完成度の高いデュオには見応えがあった。近年、北尾や今回の作品部門ファイナリスト木村愛子はじめ多くの気鋭振付家/ダンサーを輩出している桜美林であるが、また新たな新鋭が誕生した。

奨励賞は二人。白井愛咲は立教大学映像身体学科を1期生として卒業。自身の振付作品を発表するほか映像作家との共同制作なども行っているという。ソロ作品において知的なアイデアと構成力、バレエを軸に独自のボキャブラリーをみせて才気煥発だった。松田鼓童は18歳でジャズ・ダンスをはじめ以後他分野のダンスを学んでいるという。男性トリオの作品であったが豊富なアイデアと巧みな構成力で押し切った。

受賞者のならびにファイナリストの今後ますますの活躍を願うばかりだ。

2013-01-22

[]「ダンスがみたい!新人シリーズ11」受賞者決定!新人賞にCOLONCH、オーディエンス賞に井田亜彩実

「ダンスがみたい!新人シリーズ11」(主催:「ダンスがみたい!」実行委員会 共催:die pratze 助成:EUジャパンフェスト日本委員会)が1月5日〜15日まで日暮里・d-倉庫で行われ、1日4組×9日間=36組の明日を担う“新人”たちが妍を競った。

昨年、一昨年に続いて新人賞の審査委員を務めさせていただいた(他に志賀信夫氏、貫成人氏)。

21日付で受賞者が公表された。

新人賞:COLONCH『エスケープ』

オーディエンス賞:井田亜彩実『魚は痛みを感じるか?』

COLONCHは2008年、お茶の水女子大学文教育学部芸術・表現行動学科の同期生によって結成された。「全員が作品を創作し、ダンサーとしてもつとめられる。それぞれの考えや意向をお互いに尊重する」ことをグループのスタンスとしている。「新人シリーズ」には3度目の参加。受賞式では「三度目の正直!」と喜びを語っていた。

HOME of COLONCH

http://colonchi.web.fc2.com/

井田は筑波大学卒。平山素子に師事し東野祥子のBABY-Qにも参加している。黒田なつ子と組んだ「いだくろ」も展開し、昨秋にはベラルーシで開催されたコンテンポラリー・ダンスの国際コンクール「インターナショナル・フェスティバル・オブ・モダン・コレオグラフィ・イン・ヴィテブスク」(IFMC)で優勝した実力者である。

井田亜彩実 公式HP

http://asamiida.okoshi-yasu.com/

リハーサル数秒!?ハプニング乗り越えた日本人ダンサーペアの快挙

http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130113/oth13011307000000-n1.htm 

上演時間制限は30分。20分〜30分の作品が大半だったが、全体の水準は低くなかった。審査は困難を極め審査会での議論は白熱したが最終的にCOLONCHに新人賞を授与することで決着をみた。

なお一次選考に残ったのは以下の8組(2次選考に残ったものは講評会でも公開していないので、ここでも伏す)。

COLONCH7g水越朋欲張りDDD政岡由衣子愛智伸江×永井由利子Cookie×Cream宝栄美希(出演日順)。

d-倉庫のHPに近々、審査委員の講評がUPされる。改めてご案内させていただく。

COLONCH「それから、」ダイジェスト

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井田亜彩実PR動画Asami Ida

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2012-12-26

[]総括「ダンストリエンナーレトーキョー2012」

9月27日から10月14日にかけて東京・青山で行われた「ダンストリエンナーレトーキョー2012」の閉幕から早二月が経つ。

ベルギー、ブラジル、フランス、ドイツ、インドネシア、イスラエル、韓国、スイス、オランダ、日本の10か国21のカンパニー/アーティストが参加。質量ともに日本最大のダンスフェスティバルとして画期的な大成功を収めた。今年の舞踊界における重要な成果・重大ニュースのひとつなのは間違いないところだ。

このほど、公演事務局からお知らせが届いた。前回(2009年)の倍にあたる20,000人を超える観客・参加者が国内外から訪れたという。公・民の助成や協賛を得て、かつてない規模・日数での開催を実現させた関係者の熱意と努力には頭が下がる。これを端緒に、さらに広い観客層にダンスを観る楽しさを訴求していくことを期待したい。

メイン会場のひとつであった、こどもの城 青山劇場・青山円形劇場の閉鎖問題で揺れるなか、お知らせの文中で、2015年開催に向けての決意が述べられている。頼もしい。コンテンポラリー・ダンスの熱、国際的に広がりをみせるダンスの輪を絶やすことなく前に進むことを心から願うばかりだ。

以下、稚拙極まりなく恐縮ながらレポートを寄せた。

高橋森彦 バレエ&ダンス逍遥 「ダンストリエンナーレトーキョー2012」〜東京・青山発「いま」という時代に息づくダンスの多様性を示した一大フェスティバル

http://www.ballet-factory.com/takahashi/sp/


Out of Context - for Pina : les ballets C de la B / Alain Platel

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Yasmeen Godder - "LOVE FIRE" by Niv Ben David

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川村美紀子「へびの心臓」

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