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ダンスの海へ 舞踊評論家・高橋森彦のblog このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2015-06-18

[]酒井はなが第35回ニムラ舞踊賞を受賞

長野県諏訪市出身で米を中心に世界で活躍した舞踊家ニムラエイイチの名を冠した第35回ニムラ舞踊賞(制定:諏訪市)が16日発表され、バレエダンサーの酒井はなさんが受賞しました。古典から現代作品までの幅広い活躍が評価されました。

【授賞理由】

2014年1月の都民芸術フェスティバル日本バレエ協会公演で『アンナ・カレーニナ』を、3月のアーキタンツ公演で『The Second Symphony』『Mopey』、NHKバレエの饗宴で『3月のトリオ』を、9月の日本バレエ協会埼玉ブロック公演で『白鳥の湖』を踊るなど、古典から創作に至る諸作品を豊かな感受性と多彩な表現力を駆使し、大きな舞台成果をあげた。永きにわたるトップ・ダンサーとしての日本舞踊界への貢献もある。その功績を讃え、第35回ニムラ舞踊賞を贈る。

ニムラ舞踊賞トップページ

文化 : 酒井さんに「ニムラ舞踊賞」8月4日に授賞式 諏訪市 (長野日報)

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2011-06-30

[]第31回ニムラ舞踊賞に黒沢美香・高野尚美

長野県諏訪市主催の第31回ニムラ舞踊賞に黒沢美香高野尚美が選ばれた。

黒沢さんと高野さんに「ニムラ賞」 舞踊界発展に貢献

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20110629/CK2011062902000113.html

同賞は、長野県上諏訪町(現諏訪市)生まれの舞踊家・新村英一(ニムラ エイチ/1897〜1979)の名を冠したものだ。新村は1918年に渡米し、モダンダンスのルース・セント・デニス、テッド・ショーンらに師事。ニューヨーク・カーネギーホールにスタジオを開設し多くの舞踊家を育てた。日本の舞踊家の海外進出の先駆者で、祖国日本への思いを終生忘れることなく、後進のためニムラ舞踊基金を設立した。1973年にはニムラ舞踊賞が創設される。舞踊界に寄与した振付家やダンサー、プロデューサーに賞が与えられてきた。現在は、舞踊評論の大御所・山野博大らが選考委員を務める。

受賞対象は、昨年9月、日暮里・d-倉庫で初演された『南国からの書簡』。黒沢が手掛ける「薔薇の人」シリーズの最新作で番外編といえるものである。

ふたりは、ほぼ同年代。黒沢は、わが国の現代舞踊のパイオニアのひとり石井漠の直系弟子にあたる黒沢輝夫・下田栄子の娘として生まれた。幼少時からモダンダンスのコンクール第1位を総なめにするが、1980年代から黒沢美香&ダンサーズを率い、2000年代に入ってからは自身のソロ中心の「薔薇の人」シリーズを展開している。“コンテンポラリー・ダンス界のゴッドマザー”という異名の持ち主だ。高野は、帝国劇場の歌劇部にて石井らとともに学びパリの舞台で活躍するなどした小森敏の系譜を受け継ぎ、現代舞踊界において今に至る一大山脈を築きあげた藤井公・利子夫妻の長女として生まれた。各コンクールの第1位や新人賞を獲得するとともに東京創作舞踊団の中心メンバーとして長年活躍。現在も振付者・指導者として第一線で活動している。

選考理由では「『南国』で女性同士のゆったりとした日常に潜む永遠の時の流れを出現させた。加えて2人の個性あふれる舞踊空間創造の成果も併せて評価した」と述べられている。詳しくは昨秋舞台の評等にあたって欲しいが、わが道を歩みつつ年季を積み上げた両者の共演でしか起こりえないような不可思議な魅力放つ舞台だった。

これまでのニムラ賞の受賞者をみると、多分野のダンスのなかから独自の活動を貫きつつ実績十分なアーティストが選ばれているのが見て取れる。今回も同様で、受賞の報に接し、「なるほどそうきたか」と唸らされ、かつ腑に落ちるものがあった。

公演予定

怠惰にかけては勤勉な黒沢美香のソロダンス『薔薇の人』

黒沢美香・高野尚美編「南国からの書簡」vol. 2

2012年2月17日(金)〜20日(月・祝) @d-倉庫

黒沢美香 プロモーションムービー

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2011-06-08

[]日本人バレエダンサー達による復興支援チャリティー「オールニッポンバレエガラコンサート2011」製作発表

東日本大震災に際し、所属を超えた日本人バレエダンサーが内外から集う震災復興支援チャリティー公演「オール二ッポンバレエガラコンサート2011」が8月15日(月)18:00東京・メルパルクホールで開催される。

「オール二ッポンバレエガラコンサート2011」公式ホームページ

f:id:dance300:20110608112805j:image:right「バレエダンサーとして何か出来ないか」と考えたダンサーたちが結集し“バレエの舞台という場でみんなの心が一つになる力を発信”(公式HPより)することで震災への支援とする企画だ。バレエダンサーで構成される実行委員が主催者となり、出演ダンサーと事務局で構成されるダンサーが主役のボランティア団体が運営する。総勢約40名の一線級の踊り手が集うビッグイベントとなる。実行委員は、遠藤康行、西島千博、酒井はな、島地保武、山本隆之、森田健太郎、伊藤範子、志賀育恵、中村恩恵(順不同)。

6月8日、都内で公演へ向けての製作発表が行われた。

f:id:dance300:20110608114322j:image:left会見には、司会進行を務めた西島千博はじめ青木尚哉、荒井英之、伊藤範子、金田あゆ子、酒井はな、佐藤美紀、志賀育恵、橘るみ、永橋あゆみ、春野雅彦、キミホ・ハルバート、松崎えり、増田真也、三木雄馬の15名が登場(順不同)。おのおのが震災そして今回のガラへの思いを語った。西島は「言葉ではないメッセージをもってして、生きるエネルギーをどのように身体で伝えるか」と強い決意を表明。ベテランの伊藤は「所属を超えたダンサーが一堂に会する機会がなくなっているなかバレエ界がひとつになる」得難い機会だと述べていた。気鋭の振付家でもあるキミホは、震災に際し「ひとりでは何もできない、人と人のつながりを感じた」と語り、希望をテーマに新作を発表する。わが国を代表するプリマ酒井はなんと『瀕死の白鳥』を披露。「再生という意味を込めて踊る」との決意を明らかにした。

f:id:dance300:20110608113043j:image:right現時点で上演作品は20本ほど。クラシック/創作が半々程度になるようだ。会見で判明したラインナップ(予定)の一部を。東京シティ・バレエ団の志賀と春野雅彦は『くるみ割り人形』(石井清子版)のクララとくるみ割り王子のパ・ド・ドゥを、谷桃子バレエ団の永橋あゆみと三木は、『ジゼル』よりのパ・ド・ドゥを踊り、伊藤は、東京シティ・バレエ団の小林洋壱とともに日原永美子振付『タンゴジブル』のなかから「ブエノスアイレスの冬」を踊る。西島は、『ボレロ』を披露する予定。カード会社のCMに出るなど注目される若手・荒井英之は、『ダイアナとアクティオン』を踊るという。また、ラストには、12人のダンサーが踊る遠藤康行作品が上演され、平山素子や柳本雅寛、佐藤らコンテンポラリー系の踊り手が共演するという。全員によるグランドフィナーレも予定されているようだ。ちなみに今回の企画は、フランス・マルセイユバレエ所属の遠藤が西島に相談したことからはじまったものだという。

f:id:dance300:20110608121932j:image:leftチャリティで得た入場料、物販収入、協賛金など運営費を除くすべての収益金は、公演終了後に実行委員で組織する収益分配委員会で寄付する先を決定する。被災地域のバレエ界に役に立つ寄付ということで、東北地方の関係者等への相談も行い慎重に審議していくようだ。物質的な支援や言葉でメッセージを発することも大切だが、それにもまして、ダンサーは踊ることによって自らを表現し、メッセージを伝えるのが本分であろう。その気概は会見出席者の言葉の端々から強く伝わってきた。会場で生の舞台を観られる観客は限られるが、今回はUSTREAMによる生中継も予定というのがうれしい。40名もの一線の踊り手の“思い”が広く深く届き、少しでも希望の持てる日本になっていく一助となることを期待したい。

2011-06-03

[]東京新聞三賞(舞踊芸術賞、日本舞踊奨励賞、中川鋭之助賞)表彰式

東京新聞制定による舞踊賞3賞の表彰式が6月3日都内で行われた。

今年は同社の主催する「全国舞踊コンクール」が東日本大震災の影響を受けて中止に。そのため例年あわせて行われる同コンクールの入賞者や優秀指導者の表彰はなく、式の出席者もやや少なかったが、それでも関係者が集い盛会だった。

長年の実績を加味して贈賞される功労賞的色合いの舞踊芸術賞には、邦舞:仙田容子、洋舞:斎藤友佳理が選ばれた。

平成23年度 受賞者 邦舞 仙田容子さん 洋舞 斎藤友佳理さん

http://www.tokyo-np.co.jp/event/bu/gei/

f:id:dance300:20110603113752j:image:right仙田は仙田流の家元として活躍し、また日本舞踊協会鹿児島支部長を30余年務める大ベテラン。洋舞の斎藤は言うまでもなく東京バレエ団のプリマ。母親の木村公香に学び、短期のロシア留学を重ねたのち、東京バレエ団に入り、同バレエ団を代表するバレリーナとして活躍してきた。昨年5月、日本のバレエ団として初めて上演したクランコ振付『オネーギン』タチヤーナ役での役に成りきった演技が高く評価された。斎藤は20年前の世界バレエフェスティバルにおいて同作のパ・ド・ドゥを踊るべく準備していたが、著作権上の問題で上演許可が下りず涙をのんだことがあるというのは、よく知られたエピソードだ。その後、出産や大怪我からの度重なる復帰を経てついに念願のタチヤーナに挑んだ舞台は、役に成りきる、役を生き抜くどころか役に憑依したといってもいいくらいすごみあるものだった。受賞挨拶で斎藤は「19年間踊れなかったことが原動力になった」「もし19年前に踊れていても振付をなぞることしかできなかったと思う」と述べた。そして、昨年の舞台を「バレエ人生の頂点」と語った。12月にはモスクワ音楽劇場バレエがピエール・ラコット版『ラ・シルフィード』を上演するが、振付指導をラコットから任される。モスクワ舞踊大学大学院マスター・教師科を主席で卒業するなど指導者としても活躍を期待され、自身「自分の経験を日本のバレエ界に伝えていきたい」と語った。とはいえ昨秋踊った『ジゼル』は絶品であったし、まだまだ技術も筋力も衰えていない。タチヤーナ役の再挑戦はもとより十八番の『ラ・シルフィード』『ジゼル』のタイトルロール等今後も挑んでもらいたい。

若手舞踊家で今後のさらなる活躍が期待できる人に贈られる中川鋭之助賞は福岡雄大(新国立劇場バレエ団)。

平成23年度 福岡雄大さんが受賞

http://www.tokyo-np.co.jp/event/bu/nakagawa/

f:id:dance300:20110603115332j:image:left大阪の矢上三姉妹に学び、スイスのチューリヒ・バレエを経て新国立に入った。並ならぬテクニシャンであるが『シンデレラ』『ドン・キホーテ』『ラ・バヤデール』などの全幕主役でマナーの良い演技をみせて注目されている。地元の師たちには今回の受賞を「百万光年早い!」と叱咤されたようだが、牧阿佐美やデビッド・ビントレーはじめ関係者への感謝を口にし、さらなる活躍を誓う挨拶に好感を持った。故人で舞踊評論家・劇団四季の副社長も務めた中川鋭之助の名を冠した同賞は、今年で17回目を迎えたけれども、男性の受賞は5人目。過去の受賞者、小嶋直也、佐々木大、山本隆之、齊藤拓は同賞受賞後さらなるビッグ・タイトルを手にしているだけに、福岡は将来を約束されたといってもいいだろう。

なお、一昨年に創設された日本舞踊奨励賞は花柳寿楽一門を長年にわたって支える花柳錦吾に贈られた。



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