メモ帳DPA

ぐぐってあまり引っかからないような何かがあったら書いたりする

最小の荷物でモバイルモニターを浮かせたい

普通のモニタに比べ、モバイルモニターは設置位置が低いので、もう少し高い位置で使いたくなってくる。(妥協できるレベルではあるけど)
ただ、モバイルモニター用のスタンド(こういうやつ) は結構重い上にかさばるので、それで荷物を更に増やすのもイマイチだった。

代替案を色々試行錯誤してみたので、その中でいい感じだった構成について書きます。

自撮り棒



普段自撮りなんか一切しないので全然縁がないジャンルだったが、最近の(?)自撮り棒は三脚に変形して自立するらしい。

かなり軽量(計156g)でコンパクトながら、設置位置の自由度は完璧に近い。

普通のモバイルモニター用スタンドよりはこちらの方が良かった。
ただ、どっちにしろ余分な荷物にはなるのが欠点。また、大きめのモバイルモニターには使えない。


モバイルモニターではなくUMPC(Legion Go)自体を持ち上げても使い勝手が良くなる。

Wing binderっぽいスタンド




ノートPCの上にモニタを置くためのスタンドがクラウドファンディングで売られていた。シンプルで無駄のない軽量な構成で魅力的だったが、今はもう買えない。
camp-fire.jp

これ適当な板で作れるんじゃね?と思ったので、ダンボールを雑に工作して自作した。こんなのでもちゃんと機能する。
ちゃんと作るなら3Dプリンタやレーザーカットで作るのが良さそう。

ダンボールだと見た目がゴミみたいなのがネックではあるが、超軽量で16gしかないというメリットはある。
空き箱とハサミがあれば現地調達して使い捨てもできそう。

カバーを立てる

スタンドになるiPadのケースがあった。こういう変形機構はロマンがあって好き。
モバイルモニターのカバーにそんな機能は当然付いてないけど、置き方を工夫すれば追加の荷物無しでも似た運用ができることに気づいた。


軽量で背面に段差があるモバイルモニタであれば、カバーを90度、モニタを180度それぞれ回転し、モニタ背面の段差をカバーの縁に乗せれば高さが稼げる。
ついでに、転落防止用の引っ掛かりとして適当なプレートを一応貼り付けた。(無くても揺らさなければ落ちないけど) 後ろに壁がある場合は自立させずに立て掛けて使える。

ちなみにこのモバイルモニターは13インチでタッチパネル付きの中で一番軽いやつを使っている。スマホと繋ぐとDexでタブレットとしても使えるのが便利。なお18インチのモバイルモニターだと段差がない上に重いのでこの立て方は使えない。

OS側でディスプレイの表示設定を逆向きに変えないとならないのと、角度調整ができないのが欠点。ただ、そもそも角度が必要となるのは位置が低いせいなので、十分な高さがあれば垂直でもそんなに支障はない。

この配置に気付く前に、スマホ車載用のマグネットマウントを付けて表面に貼り付けるパターンも試してみたが、マウントの厚みのせいで重心が前に寄り安定しなかった。軽いものを支えとして使うにはやっぱり垂直に荷重が掛からないと難しそう。


ちなみにカバーには貼付けタイプのポケットも追加した。Type-C3.1ケーブルを纏めておけるので地味に便利。ただしデメリットとして持ち運び時にフラットではなくなる。

おまけ:モバイルモニターを持っていかない場合

根本的にはモバイルモニター自体が余計な荷物でもあるので、そもそもこんな物を持っていかないことが一番荷物を減らせる。
ある程度の日数がない場合はモバイルモニターは実際持っていかないようにしているが、その場合でも有り物の再利用で少しでも良い環境を作れるようにした。

HDMI変換アダプタ

ホテルのテレビを出力先に使えるようになる。

HDMIケーブルをわざわざ用意すると結構かさばるが、これがあればType-C3.1ケーブルを再利用できるので荷物を増やさずに済む。

ホテルのテレビは解像度が1366x768しかない場合が多いけれど、大半のゲーム用途や動画表示用途では特に不便しない。(FHDや4kのホテルを引けると地味にうれしい)

ROG Allyと違ってLegion Goはコントローラが分離するので、HDMIケーブルを手元まで伸ばす必要がなくなり、HDMI接続時の使い勝手が滅茶苦茶向上した。

Windows11 to Go起動ディスク(+SpaceDesk)

超小型の外付けSSDから自前のWindows環境をUSBブートできるようにした。

起動ディスクはRufusでWindows11をWindows to Goで書き込むだけで簡単に作れた。
rufus.ie

仕事にはノートPCが必要なので結局持っていく場合が多い。これを内蔵ディスクには一切触れずに他のハードウェアだけ再利用して独立した自分用の環境に乗っ取れるので、荷物が全然増えない割にいざという時に結構便利。ネットカフェでも使える。

www.spacedesk.net
さらにSpaceDeskをインストールしておくと、Legion Go等の他の機器からサブモニタとしても使える。モバイルモニターとの併用も可能。ただし、多少の遅延がある上に動きが激しいとカクつくので、ゲーム用途には向かない。

Android+SuperDisplay

Android端末はSuperDisplayをインストールしておくとサブモニタになってくれる。
Galaxy Foldを使っているので収まりのいいそこそこのサイズの画面が得られる。

superdisplay.app

ただ、このサイズの画面に出しておきたいような内容は、サブモニタにするまでもなくAndroid単品でも表示できる場合が多い。
利用頻度は少ないが、こちらは起動ディスクすらも必要とせず一切荷物が増えないので、たまに使う手段としては良い。

おわり

モニタのカバーについては、でかい割に機能性が低く、まだいろいろ可能性が残っている気がする。素材の知識が無いので現状何の見通しもないけど、機能的なカバーの自作とかやってみてもいいかもしれない。

余談だけど、他には最近ではズボンとジャケット以外の装備を全身メリノウール製で揃えたりもした。メリノウールは主に登山向けに使われている特殊?なウール素材で、毛玉ができ乾燥機は使えず大分高価であるといった欠点と引き換えに、化学繊維より桁違いに防臭性能が高く何日も連続使用できる。
出張や旅行が短期間なら全身1セットで済み、長期間でも2セットを交互に洗えばいいので、衣服の荷物が劇的に減った。おすすめ。

この影響もあって、外出時の荷物の重量やサイズを決める要素として、PC周りの物品の割合が相対的に大きくなってきた。
PC周りの環境を便利にしたい一方、なるべく荷物を減らしたくもあり、物を増やしてみては結局削る揺り戻しをひたすら繰り返している。

どう考えても余分な買い物が発生し続けているけど、アイテム間のシナジー構築、インベントリ管理、デッキ圧縮みたいな試行錯誤のプロセス自体がゲーム的でなかなか楽しくなってきたので、もうしばらくはいい感じの装備を追求していきたい。

普通の非自作キーボードの親指用キー数を無理やり増やす (ROG Allyモバイルデスクトップ環境用&ノートPC用)

この記事のまとめ

普通のキーボードの右手側レイアウトをソフトウェア側で最下段以外片っ端から右にずらすと相対的に親指キーが無理やり増やせるぞ

背景:最近の外出時装備について

出かける状況に応じて以下を追加で選んで持ち歩いている。

状況 持ち物
軽めにゲームやる (スマホ+)コントローラ
ちゃんとゲームやる ROG Ally
軽めの作業やる ROG Ally+キーボード+マウス
長めに滞在する ROG Ally+キーボード+マウス+モバイルモニタ

スマホ(Galaxy Z Fold3)だけ持って行けば多少妥協すれば大体のやりたいことは実現できてしまうし、必要に応じてUMPCにオプションを追加すればそこそこ快適なデスクトップ環境を出先で組めて何でも出来るので、外出時に自前のノートPCは全く使わなくなった。
(業務は社有ノートPCしか使えないので必要なら諦めて持って行くけど)

各装備の概要

軽めにゲームやる場合:コントローラを追加

スマホにコントローラだけ追加すれば、Steam Linkで自宅PCにリモートアクセスして遊べる。

安定した通信が必須なので、回線が貧弱な場合や電車等の移動中は遊べないし、遅延にシビアなゲームやSteam以外のゲームも遊べず、いろいろと制約は多い。
快適に遊べる環境がかなり限られるので利用頻度は低下してきている。

なおPCでも認識できるのでAllyの外部コントローラとしても一応使える。

ゲームやる場合:ROG Ally を追加

rog.asus.com
ゲーミングUMPC。マイナージャンル製品だったが最近ValveやASUSLenovo等大手が参入してきて選択肢が増えてきた。

バッテリも携帯性もSwitchに劣るが、Win11で動いておりSteamやGame Pass等がそのまま動くのがかなり便利。
ライブラリ自体をそのまま共有できセーブデータも同期できるのがうれしい。

軽めの作業やる場合:キーボード、マウス を追加

Ally単体でもスクリーンキーボードとジョイスティックで操作できるが、キーボードとマウスを足せば、画面が小さい以外は何も変わらない普通のWindows環境になってくれる。

の条件で探した結果これになった。
ただ、これはレイアウトに課題があり、そのまま常用するには不満が出てきた。(後述)

  • なるべく小型軽量
  • なるべくボタンが多い
  • Bluetooth接続

の条件で探した結果これになった。
小型のトラックボールは操作性がいまいちだったのでマウスにした。

かなりコンパクトに収まる。

長めに滞在する場合:モバイルモニタ を追加

上記に加えて、広い画面も用意すればば完全にWindowsデスクトップになる。

  • なるべく解像度が高い
  • 100%表示して潰れない程度にデカい
  • Type-C一本で機器側との接続が済む (AllyがType-C1ポートしかないので)

の条件で探したらこれになった。
4kのモバイルモニタは17インチまでしかなく等倍表示には小さそうだったので、18インチWQXGAにした。
144Hzも出るけど、性能をフルに使えるゲームはある程度限られる。


セットアップした状態


Ally→モニタ間をType-Cケーブル1本だけ繋げばバッテリ駆動で全部動き、電源→モニタ→Allyで2本繋げば両方給電されAllyは35Wモードで動作する。
最初からまとめてゲーミングノートで良くね感はあるが、単体でポータブルゲーム機になる点と、持ち運べる中では1枚の限界に近いデカい画面が得られる点ではメリットがある。

トータル重量でもゲーミングノートより若干は軽めになる。 (Ally608g + キー157g + マウス64g + モニタ1024g +充電器やカバー = 計1853g +α)

課題:モバイルキーボードの親指レイアウトが気に入らない

自分で基板から作った自作キーボードを自宅デスクトップ環境では使い続けているが、据え置き前提の設計で防御力0なので、持ち運びには全く向いていなかった。
de0.hatenablog.com

荷物をなるべく減らすため、外出時用としては折り畳めて軽量なキーボードを選んだ。(上記のEwin Bluetoothキーボード)

自分しか触らない環境では、自作キーボード以外でも Ctrl,Alt,Enter,全角半角キー を親指で押せるよう設定しているんだけれど、それを実現するには物理的なキーが親指位置に存在する必要がある。
折りたたみキーボードは英字配列が多くかなり選択肢が限られる。英字配列はクソデカスペースキーが親指の一等地を贅沢に陣取っており、貴重な最下段スペースを盛大に無駄にしているので良くない。(いくら長くてもどうせ一箇所しか押さないでしょあれ)

Ewinの折りたたみキーボードは、日本語配列寄りでスペース周りがその辺のキーボードよりは比較的短めになっていて、折り畳みの選択肢の中ではマシな方ではあったけど、これでもまだ親指が遠すぎた。
(本当はCの下とMNの下にスペースの隣のキーがあってほしかった。もっと内側だとより望ましいけど自作以外でほぼ存在しない)


他の選択肢について

Mobo keyboard2 は現行の折り畳みキーボードの中で唯一いい感じの親指周りではあったが、その辺の折り畳みキーボードより2倍弱の重さがあった。この重量になると折り畳みでないキーボードが選択肢に入ってくる。
折りたたみじゃないモバイルキーボードとしては FMV Mobile Keyboard も持っていて、これはマウスを省略できレイアウトも良かった。

重さか折り畳みを諦めるのが手っ取り早いし、そもそもモバイルモニタを持ち運ぶ時点で多少の重量差分は誤差レベルなんだけど、まずは手持ちの折り畳みキーボードで無理やりどうにかする手を思いついたので、とりあえず一旦それで妥協してみることにした。

対処:右側のキーレイアウトを全部ズラす

対処はかなり単純な力技で済んだ。右手側の全キーを片っ端から右にずらせばよい。
右手のホームポジションがそのまま右にズレるので、相対的に親指のキーが1U分近づいてくれた。

※赤キーが変更部分、F13とF14の実際の動作はAutohotkeyで制御

キーアサインの変更にはChange Keyを使った。
本当は右Spaceも要らないんだけど、Spaceは左右で同一のキーコードなのでそこは諦めるしかなかった。
forest.watch.impress.co.jp


私の使い方では右端の列は元々ほとんど使っておらず、
・BS、Enterは右小指では押してなかった(左小指と右親指に割当)
・括弧は格子配列では内側に配置していた
・パイプ"|"はShift+0に割り当てていた
という前提があったので、"\_"の位置以外特に違和感なくズラすことができた。

BS/Enterを小指で使いまくる人だとこの方法ではかなり慣れが要るかもしれない。
数字キーが要らない人なら、キーボードごと180度上下反転させてキーを全部割り当て直すと親指が全部1Uになって良いかも。

ついでにキーキャップの物理配置も多少直す


そのままだと"J"の位置にホームポジション突起が付いていない。慣れでカバーすることも出来そうだけど修正することにした。

手元はほぼ見ないので印字のずれは別に気にならなかったが、どうせ1か所直すなら他もついでにということで、キーキャップを可能な範囲で付け替えた。
....のだけど、1U以外のキーは入れ替えが出来ず、適当に妥協した結果かなり中途半端になった。数字とHJKLは合ってるしまあいいや。

パンタグラフのキーキャップが付け替えられるのかは良く分からないままなんとなく取り掛かったけど、ピンを突っ込んで押し上げたら普通に引っこ抜けたし、上から圧力を掛けたら普通にはめ直せた。

おわり

一見かなりアホみたいな無理やりな方法だったが、結果的に違和感なく自然に使えている。他の外付けキーボードやノートPC内蔵キーボードでも応用が利くので、案外有りな気がする。そこそこおすすめです。

一応許容できるレベルで使えるようにはなったものの、打鍵のペラペラ感やスリープからの復帰の遅さ等、HW側自体に対する細かい不満点はまだ残っている。
パンタグラフかつ内蔵バッテリー構成である市販のモバイルキーボードを超えるのは色々な面でハードルが高そうではあるけど、モバイル前提での自作キーボードの設計もちょっと興味が出てきた。Kailh X Switchなんかも試したい気持ちもある。

ただ、それなりに理想に近い Naya Create は既に注文しているので、いつかこれが届いたらそれで済んじゃう気もする。(延期しまくっておりいつ来るのか分からんけど)


adventar.org
この記事はEwin Bluetooth キーボードとChimera78で書きました

おまけ:その他気になるアイテムのメモ

Legion Go

www.lenovo.com
据え置き時コントローラを分離できる点と、マウスの持ち運びを省略できるのが良さそう。
Type-C端子が複数あったり、おそらく専用EGPUの縛りがなさそうなのも良い。
(AllyはType-Cが1ポートしかなく、EGPUは40万円する専用デバイスしか使えない)

AR/VRグラス(将来的に)

XREAL Airを買ったが結局使わなくなった。
超小型軽量で大型スクリーンが得られるというコンセプトはかなり理想的だったが、映像視聴用以外の用途としては求めている性能にはまだまだ足りなかった。

  • 解像度が低く、Allyだと同等の解像度にしかならずスマホだと本体より悪化する
  • 視野角が狭い
  • 端が見づらい
  • Windowsソフトウェアによる3DoFはまだ不安定かつ乱れる
  • 同時給電をするには別機器も持ち歩く必要がある (こういうやつ)
  • Xreal Beamを持ち歩くとまた余計な荷物が増える

等々の課題がある。
寝て使える点や画面がデカいのは明確な利点だったけど、それを得るために必要な妥協が多すぎた。
解像度と視野角が倍くらいになったらまた買う。

Quest3とか使ってみても良いのかもしれない。こっちはこっちで重さとサイズと装着感の課題があるが、解像度と視野角についてはクリアできそうな気はする。(接続元のスペックが足りるかは不明)
VISORに期待している。

2画面モバイルモニタ

Uperfect Delta MAX Pro 18インチ2k*2枚,144Hz,2.08kg

  • 単品モバイルモニタ2枚とは違い配線やハブを増やさずに済む
  • 畳めば画面が保護できカバーが不要になる
  • スタンドを用意せずに上画面がいい具合の高さになる

といった点が良さそう。そのうち試したい。

最近なぜか選択肢が増え続けていて、把握できてる範囲だと以下がある。

プロジェクター

4kプロジェクターで軽量なものだと3kgくらいのがあるらしい。
2kgくらいある2画面モバイルモニタにさらに+1kgを妥協すれば高解像度大型モニタになる、と考えると悪くない...のか?
段々モバイルとかけ離れてきたけど、真の理想としては自宅と同じ32インチ4kモニタをどこでも使えることなので、デカいモニタをそのまま持ち運ぶよりはまだ現実的な気がする。

デカい高解像度タブレット

Windowsに繋がなくても単品でも機能する点が便利そうな気がするので、モバイルモニタを捨ててタブレットにするのもよさそう。
support.lenovo.com
Type-Cでの映像入力に対応し、そこそこのサイズがあり、さらに高解像度なのがおそらく現状これくらいしか無さそうだった。
日本未発売だが輸入すれば買える。かなり高いので手を出せていない。

ちなみにGalaxy S8 UltraやS9 Ultraにソフトウェア出力して妥協する手もなくはなさそうだけど、確実にハードウェア制御よりは劣るので悩ましいところではある。手持ちの機器で測ってみたところ84ms遅延していた

マスターデュエル クソデッキ紹介:エヴァイユ発禁令ロンゴミアント 【遊戯王Advent Calendar 20日目B】

遊戯王 Advent Calendar 2022 の22日目記事です。


遊戯王マスターデュエルが面白くて十数年ぶりに遊戯王をまた触り始めた。
他のTCGでは到底考えられない手数が1ターンで回り続けるのが常識と化している世紀末バトルが癖になる。

クソデッキについて

先行で何妨害も構える封殺盤面を布くのも大概な気がするけど、その辺はもう皆感覚が麻痺しているのか割とオーソドックスな戦術らしい。
どちらかというとロック系やワンキル系が特に恨まれがちなようだ。

使われてビキビキくる気持ちはとてもよく分かるんだけども、そういうタイプのデッキを自分が使う分には正直結構好きだったりする。
(大昔も図書館エクゾとかグラヴィティバインドロックとかカウントダウンとかを使っていた)

今回は、どう考えても明らかに恨みだけを買うタイプのかなりのクソデッキofクソデッキを、それなりに真面目に調整するという時間の浪費を最近してみたので、その結果を紹介します。

このデッキの動き

  1. 後攻を取り相手がEXデッキから何か出すのを祈る
  2. ひたすらドローしまくる
  3. 途中で引いた《天岩戸》《冥王結界波》で盤面全部返す
  4. 《ナンバーズ・エヴァイユ》《発禁令》を揃える
  5. 無敵の最強モンスター《No.86 H-C ロンゴミアント》が出る
  6. 死ぬまで殴り続けるかデッキ切れを待つ
  7. 勝ち

強み

  • 魔法2枚通したらほぼ勝ち (完全耐性&相手は召喚特殊召喚不可)
  • 《天岩戸》《冥王結界波》によりモンスター依存の制圧は全部貫通する
  • それにより、バックで無効を構えないデッキは対処困難
  • パーツ6枚以外はドローソースとまくり札がほぼ全てのためそこそこの成功率

オールインデッキの割に案外妨害耐性が高く、シンプルながら他デッキではあまり無いタイプのパワーがあり結構刺さってくれる。
天岩戸と左腕の代償が噛み合っている点もうれしい。

強み(クソデッキとしての)

  • クソデッキ性を示すワードとしてよく使いられる「交通事故」「対話拒否」「地雷」「猿」「ソリティア」等の要素を網羅
  • モンスター効果全体無効一点突破のまくりのため、相手の盤面は魔法罠ゾーンの内容と《灰流うらら》の有無以外ほぼ関係なし
  • 死ぬ前にコンボ決めるかどうかだけなのでライフレースほぼ関係なし
  • ひたすらドローだけするタイプのソリティアで見た目的な面白み一切なし
  • 何十ターンもかけて殴り続けるかライブラリアウトという、ロック後はサレンダー待ちの勝ち筋
  • "相手がEXデッキから何か出してくれないと何も出来ない"というあまりに致命的すぎる欠点を、BO1であることを最大限悪用し、轢き逃げでカバー

ヒロイックチャンピオンとか名乗っている癖に、やることは結界像ビート兼コックエクゾみたいな動きなのも陰湿ポイントが非常に高い。

戦績

こんなデッキとはいえどもちゃんと真剣に(?)調整を重ねた結果、ルールと環境の噛み合いのパワーで割と戦えるようになってしまった。

自デッキ/相手デッキ/先手後手/勝敗を最近は手動でスプレッドシートに記録するようにしていた。MTGAやハースストーンとかだと自動トラッカーがあるんだけど、遊戯王にもそういうの欲しいですね。

集計期間:2022/11/8~2022/12/17
合計勝率:52%
プラチナ5~ダイヤ1帯で使用
後攻95%
以下、マッチ数多かったデッキ順上位に対する勝率

デッキ調整中の対戦も含むため、特にふわんはちょい足しのヌメロンで勝ってる試合を含む。(最終構成だともっと勝率低いはず)

一部の致命的なデッキ相手が本当にどうしようもないが、それ以外の相手に対しては(非環境デッキにしては)全体的に割といい数字が出てるように思う。
環境トップのデスピアにはかなり強い一方、2番手のふわんには詰んでいるので、勝率はこの辺の相手バランスにほぼ左右される。

Season10ではこのデッキでダイヤ2までは行けた。(ダイヤ2→1は当時何故かふわんとエルドしかほぼいなくなった時期に遭遇したのでデッキを変えた)
どうしようもないデッキと当たる確率が20%くらいを下回るのであれば、だいたい勝率50%超えを狙える計算になるので、回数を重ね続ければ普通にダイヤ1も狙えたレベルかと思う。私は途中で飽きた。

このデッキをオンライン大会(毎日CS)に持ち込んだこともあったが、何かの間違いかやたら噛み合いが良く連続通り魔に成功してしまい、90人弱くらいの中のベスト8に入るまでは勝ててしまった。
相手には正直すまんかったと思っている。

なお、これを使っていたのは主にミステリアス・ラビリンス実装前だったが、ルーンもラビュリンスもほぼ負け確に近い相手な上今はかなり流行っているので、より厳しい環境に変わってしまった。

※追記:Season15(スプライト環境)ではダイヤ1行けた。


妨害耐性

《ナンバーズ・エヴァイユ》《発禁令》《左腕の代償》のうち、2種類を集めて通したらほぼ勝利となる。
《左腕の代償》はうららを貰うと致命傷になるのでその点だけかなり脆いが、揃ったらそれ以外の手札誘発は何も効かない。
揃うまでのドロー連打中に《ドロール&ロックバード》を貰うのも致命傷だけど、幸い最近はあんまり見ない。

ドロー圧縮極振りのおかげで、超高確率で天岩戸か冥王結界波のどちらかは引けるので、相手は魔法罠ゾーンで魔法無効を構えていないとこちらのコンボの阻止は難しくなる。

超ざっくり確率計算

デッキの性質上、確率上見込める値がおおよその強さにほぼ対応する。後攻しか取らないのでコイン運にもほぼ左右されない。(表で後攻取ると相手がヌメロン警戒で更地エンドしてくる可能性はある)

ほぼ無条件のドローソース分を差し引くと、だいたい22枚デッキに近い状態になる。
ただし、ターン1付きだが2枚引ける《強欲で貪欲な壺》、天岩戸があると打てない《リンクアップル》、先にチキンレースが必要な《疑似空間》、目標ドロー確率が20%に向上する《運命の一枚》があるので、そんなに正確ではない。
《手札抹殺》《打ち出の小槌》《三戦の才》《トップ・シェア》は計算に入れてないので、おそらく実際はもっと良い数字になる気がする。

この時、初期手札6枚から勝利条件が揃う確率は、いろいろ単純化した上でだいたい72%ある。先行のデスピアが烙印融合相当8枚からどれかを40枚から引けるのは70%であることを考えると、かなり高い。
また、天岩戸または結界波を引ける確率も89%あり、コンボ成立と両立する確率は62%ある。

欠陥

数値上はかなり優秀に見えるが、相手がEXデッキから何か出してくれない限りは、どうあがいても成立0%になるというどうしようもない欠陥がある。壁とやってろと言われそうなデッキだが壁相手には勝てない。
《デビル・フランケン》から《虚無幻影羅生悶》を送ったり、天岩戸を《クララ&ルーシカ》にして《シエンの間者》で送る等の自発的な手段もいろいろ考えてみたが、最強のまくり札を捨てるのがかなり痛い上、コンボ成立の条件がより厳しくなってしまうので結局諦めることにした。
デッキの動きの核が相手に完全の行動に依存するのは自分でも正直かなりどうかと思うが、そんなデッキでもBO1だと成立してしまうのであった。

相性

有利

デスピア、鉄獣、シャドール、マリンセス、閃刀姫
ただし、《烙印断罪》《超魔神イド》が入っている構築だと厳しい。

単純に揃えたら勝ち。まくり札すら不要で、うらら以外で特に妨害されずにコンボが成立可能なため無抵抗に近い。
最大勢力だったデスピアに対しての勝率は70%だった。たまたまかもしれないが計算した確率に結構近い。

若干抵抗されるがどうにかなる
  • エンディミオン:天岩戸か冥王結界波を引けるかどうかの勝負。《魔法族の里》置かれたら負け。
  • ドライトロン:天岩戸か冥王結界波を引けるかどうかの勝負。
  • ヴァレット:途中でハンデス展開されると困る。《ヴァレルエンド・ドラゴン》が殴り倒せない上デッキが厚い場合が多いので、強貪で対処札が飛んだら負け。
  • 相剣:プロートス闇宣言で負け。フィールドや通常魔法と合わせて場に2枚超えるので天岩戸は《相剣暗転》をケアできない。
  • アダマシア:《破壊剣-ドラゴンバスターブレード》搭載型だと負け。《フォッシル・ダイナ パキケファロ》の場合もきつい。
  • スケアクロー:コンボ成立までは容易だが、その後残存盤面からパンプ&貫通&多段攻撃でロンゴミの上から抜かれるリスクがある。
  • 電脳:《電脳堺門-朱雀》で天岩戸を潰される。ハンデス系展開だとさらにきつめ。
  • ヌメロン:《リミッター解除》なしでのリンク召喚エンドをしてくれるか次第の運ゲー。コインに負けると後攻を取られる。
  • サンドラ:《超雷龍-サンダー・ドラゴン》に結界波できないと《左腕の代償》が封じられる。
  • イグニスター:天岩戸がないと《ダンマリ@イグニスター》が邪魔。《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》を倒せないのでデッキ切れを狙うしかない。
きつい
  • 魔術師:《LL-インディペンデント・ナイチンゲール》のワンキル成立で負け。《時空のペンデュラムグラフ》で天岩戸の対処が可能。
  • ふわん:負け。稀に天岩戸ビートで勝てることがある。
  • エルド:ほぼ負け。手下の自害用の《リンクスパイダー》等を誘えればワンチャン。
  • トーカー:各種カウンター罠を構えられるときつい。
  • SPYRAL:《魔封じの芳香》で負け。
  • メタビ:負け
  • ラビュリンス:負け
  • ルーン:負け

勝敗はほぼマッチ成立時点でかなりどちらかに傾いており、プレイングでどうにか出来る範囲は相当狭い。
他のデッキでも相性差はあれど、このデッキでは本当に露骨で単純なデッキ選択じゃんけんみたいなゲーム性になっているので、このデッキを使う限りあんまり面白いデュエルはできない。
動画とか見ながら片手間で回すのには向いていそうだけど、そこまでして回す必要があるのかは疑問である。

カード単体のメモ

《天岩戸》

  • このデッキの真の主役の最強カード。いろいろ他にも試してみたが、召喚権を切る先としてこのカード以上に強いカードは結局見つからなかった。
  • ポン置きするだけでモンスター効果の発動が完全に停止する。冥王結界波と違ってフィールド以外も封じるため手札誘発さえ打てなくなる。
  • ロンゴミ着地後のアタッカーとしてもATK1900が優秀で、アダマシア以外の伏せは大体抜ける。
  • 《無限泡影》が天敵だが、その場合手札に帰らないので相手側にもリスクがある。
  • 毎回手札に戻るが、ロック中の挙動としては相手が対処しにくくなる点で強い。
    • ヌメロン相手の更地睨み合い時に殴り逃げが出来るのも便利。
    • 《発禁令》で宣言することで帰宅しなくなるが、基本的には最終手段にしたほうがよい。
  • 墓穴リスクが有るのでなるべく墓地に送らないようにする。
《左腕の代償》

  • 手札全てと引き換えに任意の魔法をサーチできるカード。《隣の芝刈り》等のサーチ用でたまに見かける。
  • エヴァイユと発禁令は同時に手札に揃っている必要は無いので、引けている片方を発動してからこのカードで残りをサーチするとコンボが成立する。
  • このデッキの影の要で、このカードの存在によりコンボ一点狙いが実用的な確率まで上がった。
    • 2種類3枚ずつから両方を揃えられる確率は22枚デッキでも38%しかない。ここにワイルドカード3枚が加わると72%まで上がる。
  • うららを貰うと手札全ロスだけして終わるという最大の弱点があるが、天岩戸があると安全に通せるのがえらい。
  • 天岩戸を引けずに左腕を捧げる場合は、うららは強貪かテラフォか一時休戦で誘える。
《ナンバーズ・エヴァイユ》→《No.86 H-C ロンゴミアント》


  • 最強の耐性と最強のロック性能を誇る、小学生が考えたようなパワーの最強カード。
    • このデッキでは使えないけど全体除去という最強効果まで付いている。
  • そのままだと毎ターン弱体化するが《発禁令》により素材が固定される。
    • 《発禁令》が引けなかった場合でも、とりあえず出せれば次のターンが返ってくるので、次ターンのトップ解決での3素材固定が一応狙える。
    • なので、エヴァイユでロンゴミ以外を出せるようにしても使う場面は滅多にない。
  • ATK3000で倒せないモンスターが相手の場にあると、相手の盤面を処理できずライフを削れなくなってしまう。
    • 事前に場を一掃してしまうとエヴァイユが打てないという事情もあり、思ったより発生する場面は多い。
    • 実際回してみると分かるが、相手も意外と即サレンダーしてくれないので、泥仕合が始まる。
    • デッキに1枚でもあるカードはいつか引けるので《冥王結界波》+《サンダーボルト》までひたすらドローゴーすれば返せる。
      • ただし、除去した上で殴り切るターン数も必要なため、カードが底に埋まっているとこっちのデッキが尽きるリスクがあったり、そもそも強貪で飛んで成立しない可能性もある。
    • もう一筋の勝ち筋として、相手のデッキが切れるまで待つ手もある。こちらは強貪を発動していたり相手が60枚構成だとほぼ成立しなくなる。(ので次のカードを採用した)
      • 残デッキ数が僅差で負けている場合、《左腕の代償》で手札全部捨ててからの《手札抹殺》で相手のデッキを削る小技がある。
ジャックポット7》

  • デッキ切れで負けなくなるカード。ロンゴミアント着時後の泥仕合時に強い。
    • ただしルーンには効かない。
  • LO勝ちを成立させられるので、完全耐性持ちに対する対処札自体を増やすより勝ち筋の幅がちょっとだけ広がる。
  • また、デッキ内に存在している事実だけで、ロンゴミ後の詰ませ方の検討時に自デッキ内の残カード全てを使えるようになる。
  • このカードが強貪で飛んだ場合は諦める。
  • 《執念の剣》だと天岩戸の打点アップしつつ帰還処理で自分にドローロック出来るが、対応する誘発が相手デッキに1枚でも入っているとLO負けするのでやめた。
  • 《遺言の仮面》でもよいが、こっちのほうがインクの染みが多い分、相手視点だと意味不明のカード感が増すかもしれない。
  • カウンターを構えないデッキであっても、無限泡影の軸を合わせるという妨害手段が存在するので注意すること。
    • 効果無効出来なかった場合は縦軸無効が発生しないという裁定があるので、ロンゴミ単騎で発動すると泡影ケアが可能。

要検討カード

《トップ・シェア》
成立すれば強い。1ドローが大量にあるので決まりやすいが、腐る場面もそれなりにあるので悩ましい。0枚積みと1枚積みを何往復もしているし2積みもありな気もする。
《打ち出の小槌》
もう一枚あっても良いかもしれない。
《星の金貨》
引き直したい手札が2枚以下なら、デッキに戻さない分打ち出の小槌より強いかもしれない。手札抹殺とのコンボで相手デッキ削りにも使える。
《三戦の才》
強いんだけど《天岩戸》との噛み合いが悪い。
《リンクアップル》
強いんだけど《天岩戸》との噛み合いが悪い。これを抜くと《ナンバーズ・エヴァイユ》用のEXデッキ消費が10から5に減るので、7アーゼウスやラビオンヌメロン等の他ルートを積めるようになる。
《手札抹殺》
《打ち出の小槌》と違い不要牌をデッキに戻さないのが強く、LO狙い時に相手デッキを6枚程度削れるのも便利。ただ、エヴァイユも発禁例も引けていない状態かつ《左腕の代償》は引いている場合に片方が腐るのが若干不便。
《強欲で貪欲な壺》
2枚目を引いても実質1ドロー換算にはなるためドロー観点では3積みでも良い。ただ、エヴァイユ殴りで処理できない盤面時の処理札が飛ぶ可能性があるので2積みも有りかもしれない。
《擬似空間》
チキンレース》がないと腐る。2枚積みは有りなような無しなような微妙なライン。
《サンダー・ボルト》
成立前に1妨害踏むか、ロンゴミパンチで抜けない生物の処理に使える。便利なんだけど無くても済むっちゃ済む。
壊獣
確実に1妨害踏めて完全耐性も処理できるが、処理しすぎてエヴァイユが打てない場合があるのと、いざという時に左腕でサーチできないのが悩ましいところ。
《ドン・サウザンドの契約》
ドローとしては便利だが天岩戸が使いづらくなる欠点がある。
ジャックポット7》
ロンゴミ成立した時点で諦める人が多かった場合は入れなくてもよい。

不採用カード

《増殖するG》
初手に無いと腐るので33%しか役に立たない。相手が3積みのうららを引いてる確率も33%あり、指名者込6枚入っている場合には58%引いてるので、通れば強いがちゃんと通る確率は思ったより低い。
ヌメロン
強いし別の勝ち筋が出来るのでかなり有り寄りだったが、天岩戸との噛み合いが悪いので、今回はコンボ極振りに倒して捨てた。《一時休戦》+《鎖龍蛇-スカルデット》や、《メガトンゲイル》で天岩戸を引くまで粘り《アクセスコード・トーカー》にして自害が可能だったりしていろいろと便利ではある。《テラ・フォーミング》《左腕の代償》から引けるため最小2枚だけの搭載でも結構使える。
《No.59 背反の料理人》+シャーク素材
時間稼ぎで大量ドロー出来るのが利点。誘発に弱くコックからロンゴミに切り替える際に隙があるのが弱かった。決まれば強いがこれ狙うなら最初からエクゾやカウントダウンの方が向いている気がする。
《運命のドロー》
発動までは余裕なんだけど、必要な制約が重すぎる割に1/3の確率しか得られないので使いづらかった。
《EMポップアップ》
2枚目の《手札抹殺》になるんだけど、《チキンレース》を全力で連打するせいでライフコストが重すぎてちょくちょく腐る。《打ち出の小槌》で妥協した。
《手札断殺》
相手の手札が足りないと使えないのが不便だった。
《閃刀起動-エンゲージ》
条件達成は容易な上おまけの閃刀魔法も強力で悪くないんだけど、天岩戸を出すと死に札になるので、天岩戸に寄せる構成にした。
《墓穴の道連れ》
うららチェックに一見便利そうだが、既に《左腕の代償》を引いていると使えず、一番使いたい場面で不便なので不採用。手札を消費すると《左腕の代償》コストが不足するリスクもある。
《トゥーンのもくじ》+トゥーン何か1枚
圧縮率が最高な上、ついでにサイバードラゴンでEXゾーンの耐性持ちを吸えるが、そうするとエヴァイユが撃てなくなる場面が多いのがちょっと困る。ドロソではないので事故率も上がる。

おわり

改善アイディアとかあれば教えてください。

環境デッキは構築例やプレイング等情報も多く、レシピをコピーしてざっと弄ったら戦えてしまうんだけど、クソデッキとなるとそうもいかず、ある程度自力で独自の試行錯誤を重ねないとならない。
ただ、クソデッキをいろいろ調整していくその過程も結構面白く、環境デッキじゃ見ない珍しいカードの発見もあるので、全力でやる程でもないけど遊び方の一つとしては意外とおすすめです。
※対戦相手側の面白さは考慮しないものとする



遊戯王(Bサイド) Advent Calendar 2022 の22日目でした。

明日の記事は


です。

PCを持って手ぶらで出かけるには育児用ジャケットがよい

たまに仕事で外出することになった時は、デカいリュックに色々荷物を入れて出かけていたんだけど、ほとんどの持ち物は実際には使われていないことに気づいた。

とりあえず一旦限界まで削ってみたらちょうどいいラインが探れるのでは思い、中身を調整したところ、結局PCと充電器と社員証くらいあれば困らないことがわかった。
そうなると連鎖的に、1kg切るくらいの物体の移動のために1kg以上あるリュックを使うことが今度は非効率に見えてきた。
次は軽量なリュックをいろいろ試してみた。普通のリュックの下限は300g台くらいだったが、登山用のポケッタブルバックパックだと100g台まで軽量化出来た。

ノートPC入れ付き服

ここで、ノートPCをしまえる服というジャンル(?)があることを知った。
昔あった、VaioPを無理やりポケットにねじ込む感じではなく、ちゃんと収まる十分なサイズのスペースが服側に付けられている。
一発ネタのニッチ製品かと思いきや地味に需要があるようで、クラウドファンディング系を中心に色々な種類の製品が出ていた。

ざっと探しただけでも以下が見つかった。

多分他にもまだありそう。

ワークマン探索

デカいポケットが付いてさえすればお試しには十分そうに見えたので、とりあえずワークマンに行ってみた。

こういうタイプを目当てに探しに行ってみたが在庫がなかったので、これより収納力が劣るがPCが入るレベルのポケットがある他の品で妥協した。
ムービングポケット付きのモデルであればほぼPCは入るので、選択肢は結構多い。おまけに値段もやけに安い。
実際にこれでリュック無しで済むようになったので、別にPC収納を謳ってなくても普通に使えることが分かった。

課題

  • 左右どちらかの内ポケットにPC収納する場合、バランスは悪い
  • 背面中央下の場合、座る時に寄りかかれず邪魔
  • 日帰りなら問題ないが、数日の外出の場合着替えまでは収納しきれない

PCは収納できるが、若干の無理やり感と使いづらさがあった。

ノースフェイス CRストレージジャケット

www.goldwin.co.jp

とにかく収納力が高くて、PC収納位置がもうすこしマシな場所となる品を探した結果、これに行き着いた。
育児向けの服だそうで、哺乳瓶や水筒等を大量に収納でき、抱っこ紐的なものも付いている。(着脱可)

ヤケクソのように袖以外のあらゆるスペースが収納になっていて、ポケットは余りすぎるくらい付いている。服の収納力としてはかなり理論値に近そう。

  • 背面上 (チャック型)
  • 背面左右 (チャック型)
    • 内側に小ポケット1つ (開放型)
  • 胸前面左右 (チャック型)
  • 胸内側左右 (チャック型)
  • 腰前面左右 (マジックテープ型)
    • 内側に小ポケット2つ (開放型)
  • 腰横側左右 (開放型)

利用感

使い勝手がかなり向上した。
全体的にポケットの中が広く、どれもかなり余裕がある。特に腰前面に関しては片側だけで500mlペットボトル2本入れてまだ余裕があるレベルで、コンビニの買い物の収納等にも便利だった。

背面左右片方のポケットだけで数日分の着替え(パンツ/シャツ/靴下)が入る。試しに手ぶらで2泊の出張に行ってみたが余裕だった。前面ポケットにお土産も全部収めつつ、まだポケットは4つくらい余っていた。
一応ポケッタブルリュックもポケットに入れて持っていったが、結局特に使わなかった。

PCの収納位置が背面上になったので多少マシになった。普通列車やバスの椅子は低めのものが多いので、ぎりぎり干渉せずに寄りかかれる場合が多い。新幹線やグリーン車等だと背もたれがちゃんとしていて寄りかかれないが、十分なスペースと時間があるので単に脱げばよい。

着ている時の体感は実際の重量よりかなり軽く感じる。重量物をなるべく上部中央近距離に寄せて積むほど身体の重心の負荷が減り体感重量が軽くなる、という登山ザックの小技があるんだけど、多分同じ理屈が効いているんだと思う。
実際の重量は当然それなりにあるので、脱いで置く時にはドスッってなる。(漫画でよくある重り付きの服みたいなあれ)


おわり

荷物を減らすのは単純に軽いし身軽になるので良かった。
ただ、ちょうどいいラインを探るために荷物を削り出したはずだったのが、いつの間にか単なる限界の追求になってしまった。

これまでミニマリスト達の考えは正直あまり良くわからなかったが、こういったプロセスを経るとなんとなくは理解が進んだような気がする。
最初からとにかく物を捨てまくりたい訳ではなく、ダークソウルで"いっそ全部裸で良くね?"となる感じだったり、軽量二脚ACに最小限の武装積んでとにかく高機動にしたくなるような感じと一緒で、極振りアセンの追求の心理と同じようなものが生活全般に拡大した結果だったんだろうと理解した。知らんけど。


adventar.org
買ってよかった Advent Calendar 2022 十六日目でした。

ipega 初音ミク Project DIVA 専コンとSteam版MEGA39's+用設定

Steam版DIVAが急に来た

初音ミク Project DIVA MEGA39’s+ のSteam版が特に予告なくいきなりリリースされた。
既に持っていたPS4用の小型専用コントローラはそのままでは使えなかったものの、試行錯誤の結果最終的に認識させることが出来たので、設定方法について共有しておきます。
ついでに、このコントローラについての日本語情報が未だにほとんど無さそうだったので簡単に紹介します。
store.steampowered.com

製品

ipegaというメーカーが(おそらく勝手に)出している専用コントローラを買った。
購入当時はPS4のFTDX用として手に入れたが、設定をいじればSteamでも使えた。

幅は29cmしかなく本格的なものよりかなり小さい。DIVALLERなんかだと68cmあるので、だいたいアーケード版の半分くらいの大きさらしい。
△○が片手で同時押しできるくらいの大きさで、場所を取らず取り回しはかなりよい。
値段も7000円くらいで結構安い。

使っている様子等は以下のレビュー(英語)が分かりやすい。
www.youtube.com

仕様等の簡単な補足

  • 4ボタン+スライダーに加え、それ以外のボタンやスティックも付いている
  • スライダーは左半分始動がX軸、右半分始動がZ軸の入力になる
    • 片側に指2本を置いて同時スライドを片手だけで入力するような操作(高難易度曲でたまに使う)は、このコントローラではACと違い効かない
    • ゲーム側ではアーケードコントローラではなく普通のゲームパッドとして使用する。スライダーでの選曲はできない
    • 触りっぱなしでの連続入力は入りにくい。一入力ごとに意識的に放したほうが安定する
  • USB Type-Cのメス端子で接続する (着脱可能/任意のケーブルを使用可能)
  • 静音設計と書いてあるが結構うるさい
  • ボタンはなんとGATERON黒軸(キーボード用のスイッチ)が使われている
    • よくある十字ステムに乗っているクソデカキーキャップがボタンの実体
    • 実質ほぼ自作キーボードみたいなものなので、半田付けで別のスイッチにおそらく換装可能

内部構造


Steam用の設定

以下の設定をしたらSteam版で使えるようになった。分かれば結構単純だった。

  1. Steam>設定>コントローラ>一般のコントローラ設定 を開く
  2. PlayStation設定サポートをONにする
  3. 検出されたコントローラ より手動でキーアサインする
  4. 完了 (あとは必要に応じてゲーム内で調整)


ちなみにSwitch版のコントローラもファームウェアを書き換えてPS4用にすると認識するらしい。(未確認)
steamcommunity.com

おわり

ACとスケールのぜんぜん違う簡易的なコントローラとはいえ、ちゃんとした配置でスライダー付きで遊べるのはパッドで遊ぶのとは雲泥の差なので、お手軽環境としては悪くない選択肢なんじゃないかと思う。

3畳防音室で暮らす (寝室 兼 音ゲー部屋 兼 PC部屋 兼 テレワーク部屋)


経緯

IIDX用の専用コントローラの打鍵音は大分うるさく、環境を整えていても集合住宅では昼間しかプレイできない。
音ゲーの「あと一回でやめる」は99%嘘で、実際には成功するか疲れきるまで無限にあと一回が追加され続けるので、計画的にきっちり気持ち良く終わるのは結構難しい。

調子が良くなってきたところで時間を理由に切り上げるのはなかなか歯痒いのと、音ゲーを抜きにしても夜中にあまり音を出せない環境だったので、思い切って防音室を買うことにした。

結果

単にPCと机だけ入れて済ませるなら簡単だったんだけど、やっぱり一箇所でなるべく全部完結させたくなり、これまで使っていた介護ベッドPC環境一式もどうにかして防音室内に維持したくなった。

試行錯誤の末なんとかうまい具合に全部無理なく収まって、飯の用意とトイレと風呂以外は防音室からほぼ出ないで済むようになった。
部屋中の家具が全部可動するおかげでどんな体勢でも防音室内でPCが使える。

座り(机側)


座り(ベッド側)


寝ながら


立ち&縦画面

この記事の大枠は上記の画像の環境を組んだって内容でほぼ全部なんだけど、環境構築にあたっての細かい話や使ったアイテム等を以下に延々と書きます。(だいぶ長いので適当に読み飛ばしてよい)

防音室選びの話

選択肢の把握

購入先も種類もいろいろあり探しにくかったんだけど、結果的に中古で買えるラインナップは以下2箇所見れば主要なタイプは大体載っていた。選ぶ際はここから大体の目星を付けていくのがよさそう。
www.piano-plaza.com
info.shimamura.co.jp

メーカはどこも大差なさそうに見えるのであまりこだわらないようにした。
大雑把には以下の順に右に行くほど値段は安く供給は少ない。

  • ヤマハ>カワイ>サイレントデザイン>その他謎のメーカー
性能選び

一般的なユニット型防音室の性能の選択肢は、ほぼDr-30、Dr-35、Dr-40のどれかになる。(高いほど高性能)
防音室を置いてある楽器屋に行けば体験させてもらえるので、マイクロスイッチ+ボタンを持参して音の減衰具合を確認させてもらった。

  • Dr-30
    • 音は小さくなってはいるが期待するほどの効果では無かった
  • Dr-35
    • 聴こえる音はかなり小さくなった
    • 周りの雑音に負けそうなレベル
  • Dr-40
    • Dr-35よりさらに小さくなった
    • 耳をすませばどうにか聞こえるレベル
    • ただ、D-30と35の違いに比べて、35から40はそこまで劇的に違う程ではない気がする
  • Dr-45以上
    • 試してない
    • ユニット型の製品も無くはないが希少。値段もすごい
    • 部屋ごと加工や用意する系でないと基本的にほとんど無い

結果、Dr-30では思ったほどの効果は感じられなかった。Dr-30で十分であればもっと低性能の簡易的な防音グッズで済ませられるのでは、と思ったが、そんなに甘くはなかった。音ゲー用途的にはDr-35以上あれば充分そうに感じた。
完全に無音にはならないのかと思うかもしれないけど、防音室の分に加えて元の建物の壁の分の防音性能も加わるので、ある程度以下に小さくなった音は実際の運用的には全然聞こえない。

性能選びその他メモ
  • D値(Dr-XX)が書いてない製品は、基本的に上記より遥かに低スペックなので選択肢から外して良い。
  • ダンボールのやつや簡易パネル並べるやつなんかを検討している人をたまに見かけるけど、性能的に音ゲー用途には向いてないのでおすすめできない。
  • 専コンの打鍵音を測定してみたところ、500Hzより低周波の成分をそれなりに含んでいた。Dr-35が35db減衰できるのは500Hzの場合で、低音になるほど遮音性は低下するので、全部数値通りにそのまま減衰してくれるタイプの音ではない点は留意しておいたほうが良いかもしれない。
  • 自作の防音室の防音性能を騒音計で測定している例を結構見かけるけど、特定の周波数でしか測っていない上、そもそも500Hzでもなんでもない音を基準にしているので、測定結果をD値と単純比較するのは適切ではなさそう。
サイズ選び

1.2畳あればぎりぎり机と椅子を入れられて、1.5畳なら椅子を引けるゆとりが若干出るくらいの寸法になっていて、店員によるとリモートワーク需要でこれくらいのサイズが今人気らしい。
そのサイズで充分そうだなと最初は思ったが、ここで新たな欲が出てきてしまった。これまで介護ベッドと机でPCを使いまわしていたので、その環境も維持したくなった。

防音室は中古だと定価より大幅に安くなる。だいたい半額くらいは変わってくるので、値段的に新品は避けたい。
ただ、中古で大きい防音室はあんまり出回っておらず、ある程度大きくなった先からは値段も急激に高くなっていくので、費用との現実的なバランスで3畳にした。

購入

2003年製の3畳Dr40のアビテックスを買った。

性能はDr-35でも良かったんだけど、傷有り+汚れ有り+喫煙歴有り+天井低め(低いのは人気無いらしい)の合わせ技のおかげでDr-40でもかなり安いのがあったのでそちらにした。
本体税抜70万+消費税やエアコン設置費や搬入費等込でトータル80万ちょっとくらいだった。この値段で買えたのは大分運がよかったと思う。

ちなみに、「一括で払うからもうちょい安くならんか」と駄目元で聞いたところ、あっさり数万安くなった。もともとその辺もある程度盛り込んだ値段なのかもしれないので、防音室買う際は聞くだけ聞いてみるのが良さそう。

レイアウトの話

3畳あればどうにかなる見込みだったんだけど、実際は意外とギリギリだった。
約1.6m*2.5mの狭い領域中に、介護ベッドと昇降デスクと椅子をいい感じの場所に全部収めないとならない。
(他に居るのかは知らんけど)もし同じ用途で買おうとする人はもう少しだけ広めにしてもいいと思う。

L字(不採用)


買う前に考えていた配置1。悪くはないけど机利用時に椅子の位置が中央に来ないのが若干気持ち悪かった。
短辺が2mくらいあるサイズの防音室だったらよさそう。

向かい(不採用)


買う前に考えていた配置2。椅子が若干窮屈だがデスク側は防音室導入前と変わらず使える。
ベッド利用時のモニタが近すぎるのが計算外だった。モニタアームの支柱は足元周辺に配置しないとならないと分かった。
これは長辺が3mくらいある防音室だったら机を後ろに下げて丁度良さそう。

斜め


もしやせっかく買ったのに満足行く配置が3畳では出来ないのでは...と焦りつつ色々配置を試した末にたどり着いたのがこれ。まさかこんな謎配置になるとは全く思ってなかったが、3畳で全部収めるにはこれが答えだった。

ベッド側も机側もいい感じの位置で無理なく使えるし、斜めにした分椅子を引くスペースもできた。ベッド側で机の角が邪魔かなと思ったけど特にそんなことはなく、むしろトラックボール置き場に良い位置に意図せず丁度収まっていた。机下に潜り込んでいるベッドの角はオットマン的に脚を伸ばすときにも使える。

ちなみに、椅子の後ろにゴミ箱が収まるので入口から最短距離でごみ捨てが楽だったりもする。

PCと配線の話

構成

こうなった。

ケーブル穴

防音室内で電源は備え付けの壁タップから取れるんだけど、それ以外のケーブルを中で使うには穴を開けて外からケーブルを通す必要がある。穴は無料で空けてもらえた。ケーブルを通したあとパテ盛りするだけでよく、パテも簡単に付け外しが出来るので後から自由に繋ぎ変えもできる。

LANケーブルを通し中にPCを置くつもりでいたが、よく考えたら入出力デバイスさえ中にあれば良いので、別に本体を中に置く必要は無かった。
USBハブを繋ぐためのUSB延長ケーブルと画面用のDisplayPort1本さえ最低限通せば不自由なく使える。入力デバイスが全てワイヤレスだったら画面1本で済む。(シンクラ用のUSBハブも最終的に不要になったけど撤去するほどでもないので残している)

静音PC / 省スペースPC

もともとベッドと同じ部屋に置いてた都合上、PCの静音性にはある程度気を使っていた。簡易水冷、セミファンレス、静音ケース、静音ファンあたりを意識的に選んでいたんだけど、これでもうその必要も一切無くなった。
部屋の外のPCの稼働音程度では全く室内には聞こえないので、たとえ爆音ファンを積もうが体感では静音PCになる。

以前に完全ファンレスや省スペースPCを検討した結果、結局どっちも高すぎて止めた記憶があるけど、これでもう実質完全ファンレスかつ完璧な省スペースPCみたいなもんである。
ただし、エアコンや換気扇の稼働音はあるので、防音室内が完全に無音になるわけではない。

PCは常時起動なので自分には必要なかったが、リモート電源スイッチなんかも便利かもしれない。

仕事用の端末と入力装置

完全に在宅で済む仕事が羨ましいなぁと前々から思っていたら、昨今の情勢のおかげで、テレワークで済むように環境も制度も勝手に整ってくれてしまった。今年5回も出社してないと思う。
家の外に出る主な用事がもう飯とゲーセンとゴミ捨てくらいしかない。おまけに近所のゲーセンはここ数年で全部潰れたので更に外出の頻度は落ちてしまった。

シンクライアント(と社有携帯)で業務用の環境に接続しているんだけれど、キーボードとマウス以外のUSBデバイス全てとBluetoothが無効化され、素でUSB認識する単純な入力装置しか使えなくなってしまっている。

最初は仕事用に別のUSBキーボードとトラックボールを用意していたが、同機能の物が2セットあるのは無駄が多いし邪魔なので共用にした。

装置 機種 自分のPC側 シンクライアント
トラックボール Pro Fit Ergo Vertical Bluetooth USBドングル
キーボード Chimera78(オリジナル) Bluetooth HIDブリッジドングル

自作キーボードは今年は基板設計にまで手を出してしまった。沼からなかなか逃れられない。
de0.hatenablog.com

自分のPC環境と仕事の環境は構成上同時に使えないため、特に計算してなかったけど結果的にON/OFFの切替がきっちりできる形にはなった。

INFINITAS向けの妥協

アーケード用のソフトをベースにどうにか家庭用に持ってきた感じだからなのか、このゲームはかなり制約が多い。

使っているグラボとの相性問題かもしれないけど、DisplayPort経由でINFINITASをする場合、時々フォーカスが外れたりするのと、音声を排他モードで出力できない問題があった。また、解像度が固定なので、起動の都度元のウィンドウ配置がぐちゃぐちゃにされたりする問題もあった。
仕方ないので同一ディスプレイにHDMIでも接続し、プレイ時はディスプレイ側でそちらに切り替えて使っている。

また、IIDXの専用コントローラは、X軸の座標は自動的に原点には戻らず、皿の回転方向に応じて座標を移動し続ける入力が発生するようになっている。
これはゲーム中以外を考慮していない傍迷惑な仕様で、USB接続中はゲームパッドのスティックがどこかしらに倒されている状態として認識される。一定時間操作がないときのような動作は使えなくなるし、どのデバイスを使うかを選べないタイプの普通のゲームだと、キャラが勝手に一方向に移動しっぱなしになったりする。
対策として、物理的なスイッチで専コンのUSB接続を一括で切断出来るようにはしたけど、ディスプレイ出力の制約等も含め、完全にゲーム専用PCを用意したほうが何もかも楽そうな気はする。

換気の話

防音室には標準装備の換気扇が付いていて常時運転する作りになっている。ただし扉からの定期的な換気も必要とされており、おそらく常時中に人が居続けるのを想定してはいないと思われるので、どの程度換気できているか調べてみた。

センサー

このCO2センサーを使った。
そこそこ良い値段するが、 安物はゴミの可能性があるとの記事を復数目にしたので、諦めてまともそうな物を買った。

Amazonレビューのおかげで、OEM品で実はPCからロギングが出来ると知った。(公式には何の説明もない)
3秒間隔で値がCSV出力され続け、GUIからはリアルタイムグラフと月/週/日/時の過去グラフが見られるほか、指定値を超えたらポップアップでのアラートも出せる。

測定結果

・防音室内:2300ppmくらい
・防音室外:1900ppmくらい
最初に特に対策無しで測定したところ上記の値で、防音室以前に部屋自体の二酸化炭素濃度が既にそこそこ高めだった。換気も何もしてないので仕方ない。
浴室の窓を常時網戸にし台所の換気扇も回し続けるようにしたところ、防音室外は400~600ppm程度になった。
室内にいる場合は+20ppm/分程度のぺースで濃度が上昇した。中に居れば居るだけどんどん上がっていくので、50分間隔くらいでドアからの換気が必要になる。

換気扇停止した場合は+50ppm/分ペースになるのと、換気時の給気口正面の値を取ると常に700ppm台にはなっていたので、換気はされているが呼吸のCO2排出ペースに負けている状態になってしまっているようだ。


センサーのWindowsアプリでこんな具合のグラフが取れる。

  • グラフが切れてるように見えるところはY軸上限3000ppmを超えている
  • 急激に下がっている箇所はそのタイミングで扉を空けている
  • ドアから換気しないと濃度はひたすら上がり続ける(4000ppmくらいまでは確認した。多分もっと上がる)
  • 閉め切った状態で寝た場合、明らかに寝付きの悪さが感じられた。

たまに扉を開けて換気したり、あまり音を出さないときは扉を半開きにしておく運用をしばらく続けたんだけど、換気の意識自体が面倒なのでどうにか対策したくなった。
とりあえず、普通に座ってるだけなら基本的に常時2000ppm以下を何もしなくても維持できる状態を目標にした。

付属換気扇

防音室に付属の換気扇の型番を調べたところこれだった。
熱交換素子が入っていて換気時の熱のロスが少なく防音性の高いタイプの換気装置で、パナソニックだと"気調"、三菱だと"ロスナイ"って呼ばれる製品らしい。

仕様上の有効換気量は13.5㎥/hだった。単純比較出来るのかは分からないけど、建築基準法では20㎥/h、厚生労働省推奨値では30㎥/hとのことなので、防音室に居座るには数字だけ見た感じ大分貧弱に見える。(本来は定期的に扉の開放で換気する前提なので仕方ないけど)
類似製品中では壁に開ける穴が多分一番小さく済む(Φ65)ようなので、防音性重視の選択なのかもしれない。

換気扇交換

Webで公開されている三菱のカタログとパナソニックのカタログから良さそうなものを探した。
換気量基準は足りてそうだし、元の3倍くらい性能があれば性能が足りていない分の毎分20ppmの増加も多分どうにかなるだろとの雑な見積で、壁の穴空けが一つで済む中で一番有効換気量が高かった(38㎥/h)、FY-16ZG1-Wを付けてみた。

工具

元の換気扇よりパイプの経が大きいので、穴を広げる必要がある。
壁の穴開けとパイプ長さ調整には工具が必要だったので、ホールソーとパイプソーも買った。
取り付け自体は出来たけど、ブレて穴の周りも削ったり、パイプの断面が垂直にならなかったりしたので、素人が初見で安い工具で綺麗に出来る作業ではないのかもしれない。特に動作に影響はないのでまあいいや。

下の所の壁紙ガリッてやっちゃった

結果

  • 効果
    • 換気扇の稼働音は大きくなった (スペック上は31.5dBから38dBに増えている)
    • 換気扇からの音漏れは元との差がよくわからないレベルだった
    • 全体的に値が抑えられ、普通に過ごすだけなら1700ppmくらいで打ち止めになるようになった
  • 利用状況との対応
    • 1~8時は寝ていた。睡眠中はCO2排出低めになっていた
    • 22時過ぎから23:30くらいまでIIDXをしていた。呼吸が増えるのか通常時より濃度の上昇が激しい
    • 23時前くらいから渚の小悪魔DPAをAS有り無し交互で10連奏した(オプション探し)。負荷が高いとさらに伸びが急激になった

閉めっぱなしでも具合が悪くならないレベルに収まるようにはなったし、小さめの壁穴一つで済む限界の性能ではあるので、とりあえずこれで良しとした。測定中はなるべく扉を閉めていたけど実際は常時締め切る必要もないし、扉の出入りだけで自然に換気も都度勝手に発生する。
更に強化するなら、穴を2つ開けるタイプの換気扇に交換したり(94㎥/hまで性能が上がる)、換気扇の個数自体を増やしたりするともっと換気性能を伸ばせそうではあるけど、壁へのダメージと防音性低下がありそうなのでやめた。

ちなみに、部屋に植物でも置いたらどうかとも思ったが、酸素の生成量が人間と2桁くらい違っていて、数本置いた程度では全く効果は期待できないようだ。

昇降デスクの改造の話

IIDXの専用コントローラ(PHOENIXWAN)はかなり場所を取るので、1個でさえでかいのに2つ置くと机の大半が埋まってしまう。プレイ中以外は無意味な置物でしかないので、なるべく邪魔にならない場所にしまっておきたい。

Swiftの制約

机はオカムラのSwiftを使っている。木目調の見た目だけど木は外装だけで天板は金属製なので、木製のように後付でネジを打ち込んだりできず、加工が結構難しい。
公式オプション用のネジ穴がいくつか有るにはあるが、場所は固定で大したことはできない。

構成

どうにかする方法を色々試した結果、最終的にこうなった。

  • 足と天板の間にL字アングルを挟む
  • 机の元の連結ネジで足-アングル-天板を固定する
  • L字アングルにステーを付ける
  • ステーに別のL字アングルを付ける
  • L字アングルにメタルラック(ルミナス)の足を上下反転させて付ける
  • スライド棚(ラックのパーツ)を付ける
  • 補強バーを付ける (付けなくても成立はする)
  • 昇降デスクのコントローラをステーに付ける

木製で作れば寸法調整等含め全体的に簡単ではあるんだろうけど、毎分1000回くらいのペースで狂ったようにボタンを叩き続けるゲームをやる都合上、十分な強度と安定性の確保のため金属パーツのみで組んだ。
スライド棚の幅が少しだけ足りず、アーケード基準の配置よりコントローラ同士の間隔が若干狭いが、特に違和感はなかった。


[asin:B001O7EKG8:detail]

ちなみに、前にULTIMATE MOBILE用の変換器を自作したりもしたけど、DP出来ないので結局INFINITASしかやらなくなってしまった。
de0.hatenablog.com


拡張

ルミナスラック準拠なので、豊富な拡張パーツが全部使えて付け替えの自由度がかなり高い。
横のバーに各種バスケット付けたり、下に棚拡張したり等、パーツがあれば大体何でもできる。

  • ティッシュ入れ (現状使ってない:マグネットで直付けしたほうが便利)


  • 菓子入れ (原状使ってない:より大きいバスケットに入れた)


  • ハーフシェルフ増設 (原状使ってない:特に置くもの無くなった)


  • バスケット


ベッド側テーブルの追加

机を傾けて設置しているせいでベッド利用時の左手側が遠くなっていたので、いい感じの位置に左手のキーボードを設置できるように拡張した。
適当な板に穴を開けてSwiftの背面中央のオプション用の穴に1本ネジ止めしただけで即完成した。回転して位置調整や格納もできる。

角の天板の追加

机を斜めに配置しているせいで角のスペースが余っていた。中途半端で勿体ないのでちょっと拡張した。板の角をカットしてL字アングルでネジ止めして固定し、安定性向上のため下段のバスケットとの間に支柱(突っ張り棒)を入れた。
面倒だったのでやらなかったけど、L字アングルではなく机の天板と足の間に追加天板を挿入したほうが本当は強度的にはよさそう。

エアコンの話

そもそも要るか

密閉された狭い部屋なので、無いと夏に暑さで大変つらい目に合う。頻繁に使うのなら確実に必要になると思う。
逆に冬はエアコン無しでも防音室内は20度くらいだったので、厚着すれば暖房なしでもどうにかなるレベルだった。
熱が逃げず容積も限られるのでエアコンの効きは最高に良い。

工事

エアコン設置は防音室設置と別に料金がかかる。(店によるかもしれない)
何か特別な工程が要るのかもと思い一応注文したが、防音室の壁にエアコン穴を開ける以外は普通のエアコン設置と大して変わらないように見えた。
自分で出来る人は、ホールソー、マウント金具、ホースを用意して自力でやれば数万の節約になりそう。

排水

建物側のエアコン穴が防音室のエアコン穴より高い位置にある場合、重力に負けるので室外に排水できない。
その場合はポリタンクを置いてそこに排水することになるので、溜まったら人力で水を捨てに行く必要があるのと、ポリタンク配置分の面積が必要になる。

ポンプの追加

水を捨てに行くのがそんな頻繁に必要になるわけでもないけど、装置の後付で屋外排水に出来るようなので自力で設置した。

通常はドレンアップキットを使うようだった。ただ、3万くらいする上に仕様がよくわからず、うちの環境に付けられるのかどうかもいまいちはっきりしなかった。

代わりに、謎の格安ポンプが見つかったので、こちらを試してみたところ上手く行った。排水チューブを屋外に出し、電源を取り、穴にエアコンの排水を入れるだけでよい。

もし壊れた場合はおそらく水が溢れる点だけは心配なところではある。
念の為に漏水センサーを用意して下に設置しておいたけど、今の所至って正常なので別に無くても良かったかもしれない。


その他オプションの話

防音室の扉とPCの連動

扉と連動して自動的にミュートされる仕組みをarduinoで作った。地味に便利。
de0.hatenablog.com

サウンドバー

ヘッドホンなしで遠慮なく音が出せるようになったのでサウンドバーを付けた。
ホームセンターに売ってる適当な金属プレートをVESA穴に付けて固定した。最初は下に付けていたが、上の方がスッキリするのでそっちにした。

そのまま90度回転できるので特に問題なくおうちボルテも出来る。ただし、音が片側の上下から出て気持ち悪いので、縦画面の時は諦めてヘッドホンを使うようにしている。

ワイヤレスチャイム

玄関チャイムを鳴らしても中に聞こえないので、来客が全然分からなくなってしまった。(通販か出前くらいしか来ないが)
音が出るだけのチャイムなら意外と安く買えたので、これを付けて防音室内でチャイムが鳴るようにした。

入口以外の部屋の端は割と余裕がある。特にベッド背後側がガラ空きなので、フィギュア置き場にした。
丁度いいサイズの棚を探したりしたけど、3畳しかないおかげで幅的につっぱりラックが直接使えたので、最終的にそちらの方が無駄が無くて良かった。
ついでに、下部に車載用のバンド固定式タブレットホルダーを付けて、完全にベッドを寝かせたときの真上にタブレットを配置してはみたけど、結局ほとんど使っていない。

大体装備がごちゃ盛りのメカと布多めでひらついてるやつ

デジタル壁飾り

Atmoph Windowが気になっていたが置物にしては月額費用が厳しかったので、Androidタブレットで妥協の産物を作った。
HWが雑でもWindowSwap自体の質がかなり高いので割と良い。

自動制御エアマットレス(ここちあ結起3D)

寝たきりの人の床ずれ向け製品。体重のかけ方やベッドの状態に連動しつつ全自動で空気圧を調整していい感じに体圧分散してくれる。
定価が21万するので手を出せなかったが、中古が出回るようになってきて2万で買えた。楽匠Z本体もそうだったけど、介護用品の中古はどれも滅茶苦茶安くなるようだ。

介護ベッドとリンクしていて、傾きに応じ背中や座面周りを自動調整してくれるので地味に快適になった。一定以上の角度が付くと、背中を固めに+座面中央を柔らかめに+座面左右を立体的に盛り上げ になるように動き、座りやすい形と硬さに自動変形してくれる。


ベッド本体用より豪華なコントローラが付いていて各種設定が出来るが、基本的に全部勝手に動いてくれるので、初期設定時以外では全くコントローラを触る場面はない。

www.paramount.co.jp

照明

天井が低いのに加え配置位置がモニタの裏になっていて、付属の照明では結構まぶしかった。調光できて間接照明風に出来る製品を買った。
上下の照明が個別に設定できるので、下は全部切って基本は上だけ使っている。
眩しさの軽減はされたが、カバーの透明度が高めなので製品写真の印象よりは間接照明感は薄めだった。

調色だけでなく調色もできるので、夕方以降は学習リモコンから1時間おきに「明るさ減」「暖色寄せ」の信号を送って、自動的に徐々に調整するようにした。

ほかの用途の話

出来るようになった:カラオケ

そんなに頻繁には使わないけど、防音室があるといつでもカラオケが出来るようになった。買ってから気づいた。

DAMJoysoundも家庭用のソフトががいろいろ用意されていて、マイクだけ用意しておけば時間課金でカラオケ屋と大体同じ感じにカラオケが出来る。(マイナー曲は削られているので完全に同じではない)
ドリンクバーは付かないけど実店舗より大幅に安い。動作環境により若干値段が違うが、24時間なら300~500円程度、800~1500円程度で30日歌える。

タブレットから操作できるSwitch版が一番使いやすかった。
store-jp.nintendo.com

単に手持ちのmp3流して適当に歌うだけでも割と遊べる。歌はカラオケで歌うものみたいな固定観念に囚われていて、歌おうと思えば別にいつでも歌えるってことを完全に忘れていた。

出来なくなった:運動系

スペース狭めかつ天井も低めで、プレイヤーの動きを伴う系のゲームは厳しい。
VRゲーとかJustdanceとかリングフィットとかDDRのようなゲームは出来なくなってしまったので、諦めて外の部屋でやっている。(頻度は激減した)
本当はこの辺も防音環境内で出来るとかなり良さそうではあるんだけどもそこは妥協した。もう少し天井高い防音室で、ベッドを入れなければ3畳でもできそう。

自分の用途的にデメリットらしいデメリットと言えるのは、これと、狭すぎてロボット掃除機があんまり役に立たない点くらいだった。

出来そうなアップグレード案の話

以下、やったら良くなりそうだけど試していない製品のリスト。

Active Sleep Bed

睡眠センサーと連動して自動運転してくれるベッド。
パラマウント製だけど、介護ベッドではなく一般向けの高級ベッド枠として出しているようだ。
かなり良さそうだけど43万する。楽匠Zのように全体を傾ける機能はない。
activesleep.jp

ここちあ利楽Flow

自動制御エアマットレスの最新型。
内蔵のセンサーが増えてたりしていろいろパワーアップしているらしい。
いつか中古が捨て値で出回るようになったら試してみたい。
www.paramount.co.jp

Odyssey neo G9

5120x1440、240Hzのスーパーウルトラワイドゲーミング曲面モニタ。
前は耐えられるモニタアームが存在しなかったが、エルゴトロンが対応アクセサリを出したのでマウント可能になった。
日本未発売だけど個人輸入で買える。どんな感じなのか一回使ってみたい気持ちはあるけれど、なんとなく試すには20万超えはさすがに高すぎる。
また、社有PCは4k出力には対応するがスーパーウルトラワイドには対応していないので、いつか新たな良いPCが支給されるまではどっちにしろ保留とする。(そんなPCは多分ずっと支給されない)
www.samsung.com

ちなみに、額縁が邪魔なのと構成に無駄が多い点に目をつぶれるのであれば、HXのデュアルHXのトリプルを使ってアーム一本でのマルチモニタをやる選択肢もある。
ただ、個人的には大画面4kゲーミングモニタが1枚あれば十分に感じる。これ一枚でウィンドウ10枚を常時並べて表示して使えているので、これ以上情報量を増やすほどでもなさそう。

うるさらX

室外機経由で換気出来る機能が付いているエアコン。
これを導入すると屋外からダイレクトに給気する経路が出来るので、空調がさらに強化できそう。
ただ、そのためだけにわざわざ入れ替えるにはさすがに大掛かり過ぎる。
www.daikinaircon.com
※追記:その後結局買った。1700ppmくらいだったのが900ppmくらいに改善された。

プロフェッショナルモデル専コン

最新の専用コントローラ。皿が良いらしい。
いわゆる8万コンで、DPならばその2倍の16万円が必要になる。気になりはするけど、かなり満足行く性能を持つPHOENIXWANが既にあるので金額的に手が出せない。
コナミは最近周辺機器やPC等で色々eSportsとかゲーミングデバイス周りを頑張り出しているようだけど、ゲーミング防音室とかもいかがでしょうか。
https://www.konamistyle.jp/products/detail.php?product_id=109617www.konamistyle.jp

いい感じの椅子

使っているリープチェアの座面が破けてきた。
まだ全然使えるけど、せっかくなので何か新しい椅子を試したい気持ちが出てきた。

おわり


お金のある人だったら一軒家買うとか地下室用意するとか防音物件選べばスペースの制約なんか無いので、狭い空間で全部どうにかしようとすること自体がかなり中途半端な需要なのかもしれない。
PC部屋晒しの画像は国内外にいろいろあるけど、大体はモニタや機材を盛りまくりつつ光る方向なので、狭い空間の例はあまりなくて参考にしにくかった。ベッド絡みの事例となると滅多に見つからない。
この系統でもっと他の例も見てみたいので、何か似たことをやっている人がいたり、良い感じのアイテムがあったりしたら教えてください。

adventar.org
今年買ってよかったもの Advent Calendar 2021 の4日目の記事でした。

自作キーボードの基板設計は意外とどうにかなる話

自作キーボードの基板設計にふと興味が出てきたのでやってみることにした。

結果

Row-Staggeredでロープロファイルでロータリーエンコーダ付きの左右分割ワイヤレスキーボードが作れた。

f:id:de0:20210606101331j:plain

売られているキーボードを作っている人は内容既に全部理解した上で作っているんだろうけど、基板設計絡みの記載はあまり見当たらず、大体は細部まで作り込まれた成果物が「ね、簡単でしょ?」みたいなノリでいきなりお出しされてくるので、今回はその辺の過程について、自分用の最小限割り切りまくり構成で作ってみた感想のメモをだらだら書きます。

条件

Helixキーボードを2年以上使った結果、格子配列には完全に慣れ、普通のズレ(Row-Staggered)は別に必須ではなくなったんだけど、せっかくなのでHelixを買った当時に欲しかった仕様で作ってみることにした。

  • 左右分割
  • Row-Staggered
  • 薄い
  • 親指に4キー以上
  • 数字キー有りかつ6が左
  • 電池駆動

そんなに厳しい条件じゃないつもりなのに、意外とこれを満たすキーボードは無かった。

  • 親指に4キー以上
    • 親指で出来る操作の選択肢が増えるのでキーは多いほうが良い
    • しかし実際にはやたら長いキーが置かれ役目はスペース一個だったりする(特に英語配列)
  • 6キーが左
    • 基本的に右に置かれがち
    • F/Jから見て近いのはFなんだけど、一般的なホームポジションでは何故か右手人差し指で押すことになっているせいな気がする
    • ちなみに、zxcvは小薬中人がホームポジションとされているようだった
      • 遠い上にCtrl+zとかShift+zとか押せないだろうし、薬中人人のほうが自然な気がする(でも一般的な運指ではないらしい)
  • 電池駆動
    • ワイヤレス自作キーボードの電源は省スペース性重視でボタン電池から取るケースが多いようだが、使い勝手は微妙
      • 入手性が悪く、充電も効かない
      • 交換時、それぞれ逆側から棒で押し出して突っ込み直すような工程が必要

作成のざっくりした流れ

kicadという単体のツールでどうにかなると思っていたら、kicad内外に様々なツールやファイル形式がある上に工程も多く、最初はかなり混乱することになった。
結局のところ以下をやればキーボード用基板が作れる。

  1. キーボードパーツ用のフットプリントとシンボルの入手
  2. 回路の設計
    • Eeschemaで.schファイルを編集する
    • Pro Microとスイッチとダイオードをマトリクス配線する
      • 使うキー分を決まったパターンで縦横に全部繋ぐだけの単純作業なので、設計といっても特に頭使うことなし
    • それ以外のパーツは別に必須じゃないので適当に省いてよい
    • ロータリーエンコーダ等その他各種パーツも用意されてるので、他に必要なパーツは追加して繋げば使える
  3. 物理配置の設計
    • Pcbnewで.kicad_pcbファイルを編集する
    • フットプリントを並べてキー等の物理的なレイアウトを決める
    • Pro Micro、スイッチ、ネジ穴を並べて基板のカット形状を決める
  4. 回路を物理配置上に反映する
    • FreeRouting(kicadとは別の外部ツール)で自動配線させる
      • Kicadからエクスポートした.dsnファイルを処理後インポートする
    • GNDの塗りつぶし以外全部やってくれるので流して待つだけ
  5. 製造用のファイルを生成する
    • Kicadからまとめて出力してくれる
    • 以下のファイルが出来る
      • 銅レイヤ(裏/表):name-B.Cu.gbr、name-F.Cu.gbr
      • はんだマスクレイヤ(裏/表):name-B.Mask.gbr、name-F.Mask.gbr
      • シルクスクリーンレイヤ(裏/表):name-B.SilkS.gbr、name-F.SilkS.gbr
      • カット線:name-Edge.Cuts.gbr
      • 穴位置(メッキ有/無):name-PTH.drl、name-NPTH.drl
  6. トッププレートを設計する
    • 要らないので省略
  7. ボトムプレートを設計する
    • 要らないので省略
  8. 業者に発注する
    • 生成された9ファイルを業者指定の名前にリネームする
    • elecrow.com にzipでアップロードして発注する(他の店もある)
      • アップロードと条件指定(色とか枚数とか)した後は、その辺の普通のネットショップと同じようにカートに入れて買うだけ
    • キーボード片側サイズ5枚がだいたい$25くらいで出来る(1枚500円くらい)
      • なお10cm*10cmを下回ると滅茶苦茶安くなり10枚が$5で出来る
    • 送料がそこそこかかるので大体合計4000円ちょっとで作れる
    • だいたい2週間くらいで届く

(以降は普通の自作キーボードと同じように組み立て)

やたらやることが多そうに見えるけど、実際考える必要があるのは物理配置くらいで、そこさえ決まっていれば他の工程でやるべきことはほぼ自動的に決まり単純作業で終わった。

作る際に読むべき

kicadのことを何も知らなかったので、最初は色々ネット上の情報をググりつつやっていたんだけど、これは結果的にかなり遠回りだった。
最終的に必要な内容は「自作キーボード設計入門」 に結局全部書いてあった。
booth.pm
知識なしでこれから基板作ろうとしてる人は、おとなしく最初にこれだけ読むのが一番早くて間違いないと思う。

他のレイアウト案

Keyboard Layout Editorで色々考えたあと、キーキャップの画像と電池基板の写真を雑コラして見た目を確認したときの画像を貼ります

四角くするパターン


Kailhの刻印キーキャップには1.5Uのキーキャップが8つ含まれているので、使おうと思えば左右各4つまでは使える。
別に1.5Uにしなくても空振らないし、キーキャップの選択肢も減るのでやめた。(Chocだと選択肢自体あんまり無いけど)

端に電池&BMP付けるパターン


別にTRRSケーブルを繋ぐわけでもないし、USBケーブルを接続することも滅多にないので、特に端にある必要が無いことに気づいた。
電池が一番邪魔にならないのは真ん中だった。

要らないキー削るバターン


キー削っても大してコンパクトにならないのでやめた。
電池パーツは見た目も厚みもキー側と全然違うので、変にキーボード側に詰め込むより単体で独立させたほうがデザイン的にマシな気がする。

実際作ってみて分かったことや感想など

物理レイアウト設計以外考える必要ほぼ無し

必要な作業が多くて一見かなり大変そうだけど、実際はやることは決まっていて、3番の物理配置の設計以外はほとんど頭を使わずに出来てしまう内容だった。

各工程とも詳細は「自作キーボード設計入門」に書いてある内容をそのままなぞればほぼ済んでしまう。特殊仕様を入れたり細かいところまで拘ったりするのでなければ、各工程での試行錯誤や調整の余地はあんまりない。

高度な知識が特に要求されずに基盤完成まで辿り着ける環境が整っているので、自作キーボードを一台作って概要を理解した人だったら基板設計はそこまで破茶滅茶にハードルの高い行為ではなかった。

電流計算等は不要

物理配置にしても、キーボード用のフットプリントやシンボルが何もかも揃っているので、それらを好きに並べるだけで完成した。
オームやらキルヒホッフやらの法則とかを使いつつ各部品毎に流れる電流を計算しながら抵抗入れて調整したりするのかな、という漠然とした設計イメージでいたのだけど、一切そんな必要は無かった。

実際はすでに用意されているパーツを単に並べていくだけで良く、配線も回路設計の通りに自動でいい感じにやってくれる。

トッププレート無くてもどうにかなる

本当は基板に合わせたトッププレートの設計とボトムプレートの設計をし、アクリルやPCBのカットで作成するのがよくある流れのようだ.。(あとは、最初から既存ケースに合わせて設計するか、3Dプリンタでケース作るか等)
ただ、気にしなければプレートは別に無くても大丈夫だった。この工程をすっ飛ばせると設計の手間がかなり減らせる。

キーの固定強化やデザイン性での意味があるようだけど、そもそもキーは半田でくっついているし、見た目を気にしないなら別に無くても大して変わらない。ロープロファイルだと見た目の影響も少ない。
仮にキーが取れてももう一回半田付けすれば良いと思う。(取れたことないけど)

ボトムプレートも無くてもどうにかなる

裏面の保護、剛性を上げる、重さを盛る、見た目要素、といった辺りの意味が主にあるようだけど、持ち運びしないのであれば剥き出しで特に支障ないと思う。(打ち心地や打鍵音のこだわりが大して無いせいもあるけど)

さすがにそのままだと凸凹でガタつくので、ゴム足を適当に直張りすれば使える。

プレートの省略で厚みが減らせるため、メカニカルスイッチを使うキーボードでの限界に近い薄さ(机からキートップまで14mmくらい)になるメリットも一応ある。
なお、もっと薄い基板で発注する、キーの端子をカットする、更に薄いゴム足を使う、等でもう何mmか削れはするはずなので、完全な限界ではない。

目的は限りなく薄くすることではなく、パームレストを不要にすることなので、これくらいで十分過ぎるくらいだと思う。多少薄さを捨ててChoc V2にしてキーキャップの選択肢を取るのもありかもしれない。
(そもそも本当の限界を追求するなら、ChocでなくPG1425スイッチを使うのがよさそう)

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Helixとの比較

余り基板をボトムプレートに使うのもあり

基板発注時には最低数量があり、elecrowの場合少なくとも5枚は届いてしまう。同じ基板が5枚も要らないので絶対余る。(おまけで更にもっと多く届いたりする場合もある)
全く同じ形状をしているので、間にナットを入れて余った基板をネジ止めするだけでボトムプレートの代わりになる。

これすらも別に要らないなと思い最終的に基板に直にゴム足にしたけど、手抜きの選択肢の一つにはなるかと思う。

基盤形状凝る必要なし

基盤にパーツが被らない場所に余白を設けている既存の自作キーボードが結構あるので、何かしら設計上の意味があるのかと思っていたんだけど、別にそんなことは特に無さそうだった。(ケース絡みくらい?)
いろいろ基盤デザイン案を考えてはみたものの、変に空間を余らせたりロゴ入れ文字入れをしても、デザインセンスが無いとどんどん野暮ったくなる一方だった。
何も考えず、余り一切なしで単純にパーツの外周に沿ってそのまま切り取るのが、結局簡単かつ見た目的にも一番マシだった。

幅広キーいらない

1U以上の幅の長いキーは、色々な人が使う前提で個人の打鍵位置のブレを吸収する意味はありそうだけど、利用者が一人なら基本的に各キーは同一位置しか押されないので、押す位置に最初から1Uのキー配置すれば済んでしまう。
配置時のキー間隔の計算やスタビライザーの配置が省略できるので、全部1Uだけで良い気がする。

BLE Micro Pro前提だと楽

リセットボタンは使わないし、一切有線接続しないのであればTRSSジャックも要らなくなる。電池部分は販売されている別パーツをそのまま乗せれば動くため、BMP本体とキースイッチの接続だけ考慮すればキーボードとして動作する。
ソフトウェア側としても、作ったキーボードに対応させるのにファームウェアから作る必要はなく、設定ファイル(config.json)を単純に書き換えるだけで終わる。
予めBLE Micro Proの仕様の理解は必要にはなるけど、全体的にいろいろと省力化できた。

なお、電池周りを既存パーツを使わずに基板上に実装すればレイアウトの自由度が大幅に増えるので、一回作った後はその辺りも試したい欲求は出てくる。

ズレと分割

これまであまり意識したことなかったが、普通のキーボードの行のズレは均等ではなく、1234~の行から順に、QWER~の行は0.5Uのズレ、ASDF~の列は0.25Uのズレ、ZXCV~の行は0.5Uのズレとなっている。

よくある分割キーボードは、同一基板を裏表使って左右対称にしている場合が多いようだけど、0.25Uのズレが存在するせいで、左右対称のリバーシブル基板にすることが出来なかった。(裏返した側は0.75Uのズレになってしまう)
普通のズレのある配列かつ分割の自作キーボードが少ないのは、このせいで左右別基板が必要になって作るのが面倒だからなのかなあと思った。

EnterやBSを普通の配置で右手小指に入れようとすると、左手側のレイアウトとどんどん不一致になってくるって理由もありそう。自分は普段から通常のキー配列のノートPC等でも別の位置にAutohotkeyで割り当てているので、その辺りは大して重要ではなかった。

キー配置

いきなり左右別配置で基板2枚作るのは失敗しそうだし費用も工数も倍になって無駄が多いので、同一のレイアウトで左右両方使える基板をとりあえず作った。

1種類の基板かつ裏返さず済む配置にするために、片側だけに必要な位置のキーも両手分入れないとならない。さほど必要でないキーが左右それぞれに入ってしまうが、まあ少ないよりは良いやととりあえず良しとした。
マウス/トラックボールとの距離に影響がある横方向の幅の無駄さえ少なければ、奥行きの省スペース性は配置上大して重要じゃない気がする。縦方向に空きを作ってもあんまり省スペースにはならないので、今回はキー数をケチらずにとりあえず埋められるだけ埋めた。

ちなみに、左右合体機能は必要とするタイミングが一切無かったしこれからも無さそうので考慮しないことにした。

ロータリーエンコーダ

いわゆるつまみ。ボリュームコントロールとの相性が最高だったので付けておくことにした。

ロープロファイルのロータリーエンコーダだと、つままずに真上から指一本でスライドする操作になるので、同じ手で他のキーを押してレイヤ移動しながらでも無理なく回すことができる。
ロータリーエンコーダ付きの他のキーボードでは、上下左右四隅のどこかに置いている場合が多いようだけど、レイヤ移動を親指で行う場合に遠すぎるので、内側中央付近に置いたほうが個人的には便利に感じた。

設計の際、スイッチのフットプリントとロータリーエンコーダのフットプリントを単純に重ねて配置すれば普通のキーと両対応にできた。

名前

売り物でない個人用のキーボードとかも含め、みんな何でキーボードに名前付けるのだろうかと前から謎だった。(フェニックス1号かよと思っていた)
実際のところ、kicadのプロジェクト名だったり認識させるデバイス名として何か指定しないとならないからなのかもしれない。
このキーボードの名前は、形状の一致+キー数 より、DENIM76 にした。

もう一個作りたくなってくる

1回試しにやるだけで終わるつもりで手を出したのに、いざ1個完成させてみると改善したいところが山ほど出てくる。
ここに穴空けとけばよかった、格子配列で作りたい、親指キー傾けたい、電池を基板に直載せしたい、etc、etc

普通のズレのキーボードとしては満足の行く出来で完成はしたし利用上の問題も全く無いんだけれど、せっかくRow-Staggeredで作ったのにやっぱり格子配列が恋しくなって来ていて、もう一台作りたい欲が出てきてしまっている。
タイピング速度や精度は配列が違っても大して変わらかった(どちらもe-typingで350~400 / monkeytypeで65~75くらい)けど、押しやすさは格子配列のほうが完全に上だった。
(ちなみにColumn-Staggeredは近場のキーの連続入力時の縦方向の位置関係が滅茶苦茶になるのが合わなかった。waとかseとかmiとかkoのような配置)

作り方を一旦理解したら2個目以降は簡単にまた再設計して発注できてしまうので、どこかで妥協しないとキーボードが増え続けそうな気配を感じる。

...結局作った

…といったここまでの内容を書きかけて、下書きのまま公開せず長い間寝かせていたうちに、案の定結局もう一台作ってしまった。

f:id:de0:20211101144525j:plain
なまえ:Chimera78
(形状バラバラの7x4と狭3x2と親指と電池の結合で出来ているので)

仕様

今回は色々手を加えたHelixを使っているうちに欲しくなった仕様を加えたキーボードを作った。

  • 親指キーの傾け
  • 親指キーの追加
  • 普通の位置関係の単体の矢印キー
  • マクロパッド
  • ロータリーエンコーダと昇圧モジュールの両立
  • 昇圧モジュールのネジ止め

普段のキャレット移動等には矢印はIJKLのレイヤ割り当てを使っているんだけど、電子書籍のページ送り、動画操作、特定のゲーム用途あたりには単品で使える普通の矢印があると嬉しいので、ちゃんと付けることにした。

キーピッチの混在

今回は19x18キーピッチの格子配列を基本にして、端の6キーだけ16x16キーピッチにしてみた。

キーピッチを混ぜる他の作例は見かけたことが無かったんだけど、存在しては欲しいが通常のタイピング中には一切使わない系のキーを詰め込むのには結構有りな選択肢な気がする。
文字入力と用途が独立している、ランチャ、マクロパッド、メディアキー、ペアリング、機器制御(エアコン/昇降デスク/介護ベッド変形)のような機能をコンパクトに突っ込むのに良さそう。

狭ピッチキーキャップ

キーピッチ混在方式が一見良さげなのに全く流行っていないのは、キーキャップが共通じゃない上に入手性が悪いからかもしれない。

16mmピッチかつロープロファイルのキーキャップはメーカの市販品だと存在しないので、今回はmcsp lp用のキーキャップを塗装して使った。
ただ、黒を白に染めるのはかなりの回数の重ね塗りが必要だったのと、既存キーキャップの白とは若干色味が違ったりしたので、黒ベースで作ったほうがどう考えても楽だった。

狭ピッチキーキャップについては以下が詳しい。
e3w2q.github.io

採用しなかった他のレイアウト案詰め合わせ
  • 青:角削ってカーソルとおまけを置く例
  • 黃:6U幅に7キー突っ込める
    • 最上列にマクロパッドやFキー入れたい場合に有りかも
    • 幅と違い縦方向はいくら盛っても影響少ないので多段にしても良さそう
  • 赤:もっとキーが欲しい場合は有りかも
    • 設計当時こんなに要らんと思ってやめたが、これでも良かった気もしてきた
  • 緑:親指を傾けずに詰める場合の配置
    • こっちのほうが密度を上げられるが、キーの角が気になるのでやめた
    • 単純に狭ピッチで配置するのが良いかも

他の仕様案

キーピッチは横方向が変わると違和感が大きかったけど、縦の場合は特に窮屈さは感じられなかった。(単に19mm→18mmで1mmしか削ってないせいかもしれないが)
狭いほうが移動量が減るのは確実なので、窮屈でないようだったら縦方向だけをもっと狭めてみるって方向も有りなのかもしれない。
左手側にも独立した矢印があっても結構便利と分かったので、カーソルに回す分キー数をもう少し増やしたくなってきたし、親指も狭ピッチにするのも良さそうに思えてきた。

これでもうこれ以上キーボード作らなくて済むようになるつもりで設計したはずだったんだけど、キーキャップの寸法に合わせて軽い気持ちでたった1mm調整しただけで、こうして連鎖的に新たな沼が次々と襲いかかってくる。

おわり

"基板設計"の字面からは、難解で謎の専門技術をいろいろ要するような印象を受けるけど、実際は単にスイッチとダイオードが全部Pro Microと繋がってさえいればキーボードとして成立する。
作りたい配置が決まっていたら設計の大半は実質ほぼ終わっているようなもので、基板は意外と単純に作れてしまった。

既存のキーボードには無い変な配置のキーボードが欲しくなってしまった人は、あんまりビビらずに基板設計に手を出してみても良いんじゃないかと思います。


adventar.org
この記事はDENIM76とChimera78で書きました。

PCBデータ (とBMP用設定とRemap用json)

www.dropbox.com
この中身をelecrowに発注すると同じものが作れる。ただ、穴がズレてたりGND塗りつぶせてなかったりといろいろ完璧には程遠いし、ビルドガイドも無い。
他の材料:スイッチ、ダイオード、電池基盤、BLE Micro Pro、ゴム足