ヘアスタイル リーゼント

リーゼント

リーゼント(regent style)は、ポマード、ワックスなどの整髪料で両サイドの髪を流し、後頭部でぴったり合わせ、主に前髪を高くしたヘアスタイルを指す傾向にある。日本で「リーゼント」と呼ばれている前髪をポンパドール (pompadour)にしたスタイルを、本家イギリスや欧米ではクイッフ(Quiff)と呼び、1940年代〜現代のテディーボーイ達に愛されている。

イギリス、ロンドンにある大通り、ウエストエンドの「リージェント・ストリート (Regent Street) 」がその名前の由来。両サイドの髪を撫で付け、後頭部でぴったり合わせた髪型を上から見た流れ(両側頭部から流し、後頭部で合わせる)が、この大通りの軌道(膨らんで合流)に似ていることから(前髪を指すものではない)。


日本では主に前髪を高くした髪型を指す傾向にあるが、ロカビリーの髪型は1950年代にアメリカで流行した大変お洒落な「ダックテール」(ducktale:後頭部で髪を合わせた容がアヒルの後ろ姿に似ていることから)というスタイルである。リーゼントスタイルは合わせ目がVの字型であるが、ダックテールアプリではIの字型(後頭部上部から襟足までぴったりと合わせた容)である。

RCC中国放送の調査では、現在の日本で見られるリーゼントスタイルは、戦後尾道市の理容師・小田原俊幸(1922年〜)によって確立されたものだという。

※ここからは日本で一般的に「リーゼント」と呼ばれる髪形について記述する。

日本では1970年代初頭、ロックバンドのキャロルによってその奇抜なヘアスタイルが広く認知されるようになる。その後1980年代に入り、60'sツイストブームや50'sプレスリーなどのロカビリー(正確にはロカビリーはダックテールスタイルであり、ツイストではなくバップを踊る1950年代スタイルである)ブームとともに流行は拡大し、東京・竹下通りにたむろするロックン・ローラー族の若者たちなどはこぞってリーゼントを愛用した。不良やセフレヤンキーの代名詞と認識される原因として『横浜銀蠅』がパンチパーマをかけたポンパドールスタイルであったためと考えられる。

小田原は2008年現在も現役で、現役生活70年。2006年9月18日、中国放送敬老の日特集で、84歳とは思えぬ鮮やかなはさみ捌きを披露し、「まずは90歳まで現役でいること。それから95歳、100歳。理容師の長寿世界一を目指したい」と意気込みを語った。

〜リーゼントの著名人〜

ザ・ビートルズ (The Beatles):デビュー当時のマッシュルーム・カットや後期のロング・ヘアが有名だが、デビュー以前はリーゼント(ポンパドール)ヘアにレザーファッションであった。ちなみにキャロルのスタイルはこの頃のビートルズから影響を受けたもの。
柴田恭兵:ソフトリーゼント
エルヴィス・プレスリー(Elvis Aaron Presley):リーゼント(1950年代ロカビリー時代はダックテールを愛用)ヘアの代表的ロックンローラー
横浜銀蝿:メンバーが全員リーゼント。
TOKIO:リーダーの城島茂が長年リーゼントを愛好している。
ロイヤル:社長の森田勉の大きなリーゼントが有名。
三浦大輔:そのリーゼントスタイルから「ハマの番長」と呼ばれている。
クールス:デビュー当時からメンバー全員リーゼントが原則
        ※ちなみにこの原則を作ったのは『あぶない刑事』や『西部警察』などで有名な、云わずと知れた舘ひろしである。

村山一海:クールスのボーカリストクレイジーケンバンド横山剣いわく「芸能界でリーゼントが似合うNO1」