国民生活を脅かす音楽業界


今国会の著作権法改正案について降って沸いたようなダウンロード罰則化の話、やっぱプロセスが酷いよ。審議会ではそういう話はせずに作った改正案に、ロビイングで後から修正案を足して今国会を通しちゃおうって展開は、実質的にはロビイングを行なった権利団体の意見しか汲み取られてないじゃん。
てか、音楽の利用範囲を権利者が厳しく制限することでよりいっそう音楽業界が萎むであろうっていろんな人が予想してるのはそのとおりだと思うし、あるいはその予想が外れて音楽業界が存続しようと栄えようと正直どうでもいいんだけど、警察の捜査権限を安易に拡大するような法案を既得権益者のロビイングだけで通そうとすんなよ。もともと今の著作権法の違法ダウンロード罰則無しなのは、そういった懸念があるから慎重にすべきという議論でそうなったはずなのに、そこからなんら議論も深めてきてない中、いまこの瞬間がチャンスだから罰則化してしまおうってのはさー、結局のところ慎重にすべきという議論を権利団体はなんら尊重してないってことでしょ。これがただちに非親告罪化に繋がるわけじゃない、とか火消しに走ってる人もいるようだけど、今回の経緯を見るに、権利団体は基本的に自身の権益の最大化のみ考えて行動してるようにしか見えないから、今後もしチャンスがあれば当然(今回のように)一気呵成に非親告罪化まで持っていこうとするに違いない、という疑念を抱くのはむしろ自然なことなのでは?
そんな一部の奴らのためだけに、警察の権限を強化して市民をいつでも逮捕されかねない危険に曝させてもかまわない、その立法には慎重論が入り込めないように進めてしまおう、なんていうのは不正義以外の何者でもない。