胃熱ーー消化不良でありながら食べ過ぎてしまう状態




◇胃熱という過食要因



あなたが「気虚」という体質であることは間違いありません。

気虚」とは「気=エネルギー」の不足であり、簡単に言えばパワー不足です。
この「気虚」体質があると、疲れやすくなることはもちろん、冷えにも関係してきます。


あなたは胃腸が弱く、食事から「気」が上手く作り出すことが出来ていないと考えられます。

もう一点、「気滞(きたい)」という体質もあります。

気滞」とは「気=エネルギー」の巡りが悪い状態であり、これが体や精神面の不安定さにつながっていきます。

気持ちが不安定になったり、一部がほてり、一部が冷えるなどは、「気滞」の典型的な症状です。

この「気滞」に対するお薬をあまり服用されていないことが、症状の改善につながらない理由なのかもしれません。


よってあなたの体質改善には、「気虚」ならびに「気滞」への対処が必要となります。

普通は「脾」と呼ばれる消化器系が弱い方は、食欲が低下します。
ですが、あなたは食欲旺盛ということは、「胃熱」と呼ばれる状態である可能性が考えられるのです。

そうすると「脾」の「気」を補いながら、「胃熱」を取る「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」などが合っている可能性があります。

虚弱体質でありながら、消化不良でありながらそれでも食べずには”胃熱”という病態について勉強していきたいと思う。






















胃下垂は膨満感と胃酸過多の原因



胃下垂の悪い点


胃では胃液と共に蠕動運動(ぜんどううんどう)により消化活動をしています。

しかし、胃下垂になるとこの蠕動運動をせず、胃の中にものが溜まった状態が長く続き消化不良になってしまいます。

膨満感・ゲップ・胸やけ・胃の痛み・胃もたれなどが起きるのはこのためです。
そもそもミミズなどの原始的動物は胃腸のみの内臓器官に近く、蠕動運動のみで生きています。
つまり、胃下垂は生命体として原点の活動が弱ってきているといえるかもしれません。



胃下垂は蠕動運動が弱まり、胃に物が長く残ることによって膨満感が続き、食欲不振になります。
また、栄養を十分に吸収できなくなり、肌荒れや虚弱体質など、様々なところに異常が出てくる恐れがあります。
さらに、胃は何とか内容物を消化しようと胃酸を大量に分泌するようになるため、胃酸過多となり胃炎、胃潰瘍を起こす危険性が高くなります。



食べた物の栄養を十分に吸収できなくなり、血行不良・栄養失調・その弊害として肌荒れなど、様々なところに異常が出てきます。

その上に、消化できないものを必死に消化しようとするため、胃酸が多く分泌され胃酸過多になる。


要するに、消化不良でありながら胃酸過多という最悪の状態になってしまいます。これは、胃炎、潰瘍を起こす危険性の高い状態です。

下がった胃は冷たくなり、冷たい胃のために、全身が冷え性になります。冷えた子宮は、妊娠しにくくなります。




食後は消化のために胃酸の分泌が多くなります。
この胃酸が腸管へ流れ込むと腹痛(へその下)・下痢が、
胃に留まると胃痛(みぞおち周辺)が起こります。

おそらく、痛みは胃酸過多によるものでしょう。

お話の感じからしますと、就寝前の飲食があるようです。


お仕事の関係などで、どうしても食事が遅くなる場合などは、食事の量を極端にセーブして下さい。

夕方以降は、副交感神経が優位な時間帯で胃腸機能が興奮しやすくなっています。











胃下垂は、胃アトニーを併発する事が多いとされます。


胃アトニーは消化力が低下する為に胃に症状は膨満感・ゲップ・胸やけ・胃の痛み・胃もたれ・便秘などが現れます。

東洋医学では内臓を上げる脾気と腎気が足りないと考えます。

④ 胃熱:脂っこい食べ物、味の濃いもの、アルコール、辛いもの、刺激の多いものなどの過食が原因で胃に熱が貯まって胃酸を増加し、胃弱となり起きます。
上腹部痛、便秘、ニキビ、口臭、お腹がすく、肌荒れ冷たいものを欲しがるなどを伴う事があります。

⑤ 鬱熱:ストレス(怒り、ネガティブなど)が溜まり、それが熱化し、胃腸を障害し、胃酸を増加し、胃弱となり起きます。
酸があがる、げっぷ、胸や脇の張り、イライラ、体が熱い、動悸、ため息、口が苦い、赤ら顔、月経不順、月経痛などを伴う事があります。





があるような場合には、早めに漢方で予防していくことをおすすめします。










■脾や胃の中に熱がこもっている(「胃熱」や「湿熱」)

自然界において暖かい空気は上にあがるように、人間の体でも熱がこもるとその熱い空気は上に上がりやすくなります。 熱がこもりやすくなる原因としては、
お酒や辛いもの、にんにくや生姜などの刺激物の過食、甘いものや油っこいもの、乳製品など消化の悪いものの過食、ストレス、食べすぎなどが挙げられます。

刺激物や温熱性の食べ物を食べたときにげっぷがひどくなりやすいのが特徴です。
甘いものやお酒、油っこいもの、乳製品は消化が悪く体内に滞りやすい性質のためこれらの食材を摂り過ぎると「湿熱」を作る原因となります。<伴いやすい症状>
胸焼け、口内炎口角炎、歯茎や喉がはれる、食べても食べてもお腹がすく、
悪臭のある下痢または便秘、切れが悪くべっとりする便、悪臭のあるおなら、にきびができやすい、口臭、イライラ、など。

http://www.acsysun.co.jp/counseling/byouki/b_jyouhanshin24.html





胃熱(いねつ)


熱邪が胃に熱象を作る病態で、胃の灼熱感や食欲の異常亢進のほかに、口臭、口渇、口内炎などを伴います。
エキス剤として半夏瀉心湯、黄連解毒湯、白虎加人参湯などを用います。





半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の効能


体力中等度で、みぞおちにつかえ感があり、腹がゴロゴロと鳴り、下痢または軟便で腹痛がなく、
下痢と便秘が交互することがある、食欲不振、吐き気、嘔吐、口臭がある人に用います。

急性胃炎慢性胃炎胃潰瘍、十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群口内炎、下痢、胸やけなどに応用します。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)は優れた胃腸薬

安中散より半夏瀉心湯が優れているのは、西洋医学的にいうと胃腸には暖かい部分と冷たい部分があり、
冷えに対しては温め、熱の持ち過ぎに対しては冷ます必要があるからです。



化を助けるための酵素はありますが、温めたり冷ましたりする作用の薬はありません。

そいて半夏瀉心湯が温めることしかできない安中散より優れているのは、
一つの処方に寒剤と温剤が理想的に調和されているからですが、これが胃腸のあらゆるトラブルに対して、万能に使える根拠なのです。
そして市販の漢方胃腸薬・安中散は、神経性胃炎とかお腹がすくと痛む胃の症状には適していますが、潰瘍には使えませんし、嘔吐や下痢にも効果はありません。

嘔吐は摂取した栄養を下へ運ぶべきところが上に昇ってしまうこと、反対に下痢は上へ持っていこうとしているのに下へ行ってしまうことで、
いずれも脾胃がトラブルによって逆の働きをしているわけですから、このような場合の脾胃の調整薬としては、半夏瀉心湯が優れているのです。

http://kanpouyaku.ai-health.net/kanpouyaku112.html








■胃熱(胃火・胃火上炎)


病症

●胃腕部灼痛(激烈、食べると痛みが増す)。
●胸やけ。
●食べてもすぐ空腹になる。
●口渇(冷飲を好む)。
●食べると酸水、苦水を吐く。
●歯齪が腫れて痛む。
●歯齪出血。
●口臭。


対応現代病名(今日的病名)
胃炎・神経性胃炎・胃十二指腸潰瘍・糖尿病・口内炎歯槽膿漏






分析
●胃腕部灼痛…熱が胃に欝滞し、気機を阻滞する。
●胸やけ…肝気が欝滞し火と化して胃を犯すため、胃の降濁の機能が失調する*。
●食べてもすぐ空腹になる…胃火が盛んなため、胃の腐熟の機能が亢進する。
●口渇(冷飲を好む)…胃火が盛んなため津液を損傷する。
●酸水・苦水を吐く…胃気上逆による。
●歯齪腫痛、口臭…胃火が経脈に循って上炎する。
●歯齪出血…胃火が上炎し血絡を灼傷する。
●舌紅、苔黄、脈滑数…熱象を表わす。

食欲が旺盛で、食べてもすぐに空腹を感じる。
口が渇く、冷飲を欲する、口臭・口唇のびらん、

歯齦の腫痛・便秘などが現れる汗