蒼龍のタワゴト-評論、哲学、認知科学- このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-02-20

Topics in Cognitive Science誌が創刊されるらしい

これです→Topics in Cognitive Science誌

いやはや、Cognitive Science Societyが新しい学術誌を出すなんて驚いた(始めは何かの間違いじゃないかと思ってしまった)。この十年位は脳科学ブームと進化心理学ブームに右往左往させられたけど、とりあえずは認知科学の位置はまだ残されているらしい。よかったよかった。脳科学ブームも進化心理学ブームも穏やかになって本来の科学的な方向に収まりつつあるようなので、まぁ一安心です。とはいえ、科学に関する騒動はこれからも起こり続けるだろうから、議論のためにも批判はいつでも常に必要になるのですが。

近況:あまりに内容がない記事なので、おまけで近況。ここのところは形式意味論の本を読んでます。内容はマニアックすぎてここにおそらく書けませんでしょうが(外延と内包の関係から書かないといけないよ)。でも読んでる本が古めの本なので最近の展開はさっぱり分からない。状況意味論なんて一時は流行ってたみたいだけど最近はどうなってしまったんだろう?

科学はボルヘス図書館

私自身はアルゼンチンの空想を好んでいる。神は古いヨーロッパの人々が想像したような<自然の書>を書きはしなかった。彼はボルヘス風の文庫を著したのである。そのどの一つの本も可能な限り簡潔ではあるが、その一つ一つの本は他のどの本とも整合的でない。どの本も余計なものではない。というのはどの本に対しても、人間に理解のできる自然のある断片があり、そこではその本が起こりつつあることの理解、予測、またそれに影響を与えることを可能にするのであって、他のどの本もそうはしないのであるから。まとまりがないどころか、これは<新世界>のライプニッツ主義なのである。ライプニッツは神は最も単純な法則を選びながら、一方では現象の多様性を最大にしたと言った。まさしくその通り――しかし現象を最大にし単純な法則を持つ最良の方法は、互いに整合的でない諸法則、一つ一つがあれもしくはこれに適用されるが、どれもすべてには適用されない法則を持つことなのである。

イアン・ハッキング「表現と介入」ISBN:4782800320 p.356-7より

ボルヘスアルゼンチンの作家。ボルヘス図書館は有名な短編に描かれている。

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