蒼龍のタワゴト-評論、哲学、認知科学- このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-03-14

宗教神経科学

科学と宗教との関係への新しい挑戦が近年でてきた。私たちはそう望むのだが、科学者と神学者との間の注意深い検討があれば、科学と宗教との「文化戦争」と呼ばれることに伴う最新の戦場にならないだろう。この挑戦は神経科学からやってきたもので、人間の本性への理解に関係している。

多くの宗教が物理的身体から離れた魂(精神)の考えを是認してきた。しかし神経科学の発展によって、だんだんと人のすべての側面が物質的システムの働きによって説明できるように思われている。最初は運動制御と知覚の領域で明らかになった。だが、色覚や歩行のような知覚や運動能力のモデルは魂の考えを直接には脅かさない。あなたはそれでもギルバート・ライルが「機械の中の幽霊」と呼ぶものを信じることが出来るし、色覚や歩行は幽霊というよりも機械の特徴を持つとまだ結論づけられる。

しかしながら、神経科学は人格や愛や道徳や霊性に潜む仕組みを明らかにし始めていて、機械の中の幽霊という考えは痛めつけられている。そうした特性がすべて脳の働きである物理的な対応物を持っていることを、脳画像は示している。さらに、そうした特性への薬理的影響も局所刺激や損傷の影響と同じように、脳の過程が単なる対応物どころか私たちの人格性の中心的側面の物理的基盤であることを指し示している。人のこうした側面がすべて機械の特徴と同じならば、なぜ幽霊なんてを持っているなんてことになるんだ?

Neuroscience and the soul.より孫引き

一応言っておきますが、私がここで説明したり翻訳したりしているからといって、そこに書かれていることに必ずしも賛同しているわけではありません。上の引用は機械論と還元論の扱いが粗雑な気もしますが、自分の意見は言わないでおきます。

  • 参照サイト

Will There be a Neuroscience Culture War?
http://coglanglab.blogspot.com/2009/03/will-there-be-neuroscience-culture-war.html

著者:Martha Farah (神経科学
http://www.psych.upenn.edu/~mfarah/

著者:Nancey Murphy(神学)
http://www.counterbalance.net/bio/murph-body.html

きみたけきみたけ 2009/03/20 04:06  はじまして。蒼龍さんの記事は、とても判明で論理性が保持されていて、
とても読みやすい印象を持ちました。小生は西洋哲学を少し大学院
でかじっていましたので、多少は普通の人よりは論文を多く読んできたか
と思います。正直、哲学・思想系のブログで、議論に値する論を展開されて
いるものは少ない気がします(かなりの暴言ですが)。でも蒼龍さんの記事は、
議論をするのに値する十分な論理性と言説への態度があると感じます。是非
、これからも思うが侭に蒼龍さんらしい記事をお書きくださいね。私は、
蒼龍さんとは思想的立場を大きく異にしていますが、今後も記事を楽しみにし
ています。長文失礼致しました(一連の某騒動を拝見しました。実は、私がこの
ブログにあえてコメントを書かせて頂いたのも、たまたま訪れたオートポエシ
スの若手研究者のブログのコメント欄に到底生産性のある議論が生まれるとは
思えない、言わば喧嘩をしかけるような書き込みをした人物が、その騒動の人
と同一人物だったからです。あれは、議論をするあり方ではありません。単な
る勝ち負けの喧嘩であり、議論をする事の意味や議論をする態度を全く知らな
い人の行動です。あのような方が、個人のブログに好き勝手にコメント欄に書
き込みすることは、決して「社会的」に意義のあることとは思えません。何故な
らば、そこには如何なる生産性も生じず、ただ残るのは個人ブログ主の心に生
まれる後味の悪さ・嫌気だけだからです。これはまともに議論をしたことのあ
る人間ならばみなさん同意されることだと思います。まともな議論ができる方
とはエキサイティングな議論を是非されて、それ以外は受け流すのが妥当かも
しれません。蒼龍さんには失礼かもしれませんが、この件に関してはとても勉
強になりました。)
*もしこのコメントがまた火種になってしまうとお考えでしたら、削除して下
さい。私として蒼龍さんに私見をお伝えできれば十分と考えています。

deepbluedragondeepbluedragon 2009/03/21 02:07 ありがとうございます。こうやって素直に褒めていただけるのも、なかなかうれしいものです。だからと言ってうぬぼれないようにはやっていきたいものです。例の人は今でも相変わらずのようですが、とりあえずこのコメントはこのままにしておきます。
きみたけさんに限らず、何かあったらコメントを書いてください。ちなみに、きみたけさんの思想的立場もちょっと気になります。

akatsuki-nishiyamaakatsuki-nishiyama 2009/03/22 16:53 こんにちは。
わたしが関心を持っているテーマが的確にまとめられているので感激してしまいました。
今後も重宝させていただきます。

deepbluedragondeepbluedragon 2009/03/23 01:27 わざわざコメントありがとうございます。とりあえずお役に立っているのならうれしい限りです。

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