「よくわかる現代魔法」4巻・5巻

4巻
ITビルは魔女のゆりかご!? 決戦始まる!
少女・笑は機械を従え、最新ITビルの中に住んでいた。だが、こよみ達とホアンが侵入し彼女の楽園は崩壊する。暴走する魔法、三つどもえの戦い! 東京の中心で魔女たちの決戦が始まる!!


5巻
秋葉原が魔都になる。ある朝ポストを覗いた嘉穂が見つけたのは、行方不明になった美鎖の血まみれのアミュレットだった。わずかな手がかりを元にこよみたちが向かった先は秋葉原。少女たちは敵の罠をかいくぐり、電気の世界を駆け巡る。大魔女が復活するとき、すべての希望と生命は潰えてしまう。最後の残された武器は、知恵と勇気と…たらいだけ!?魔女のライブラリ編、堂々の完結。


うーん、面白いとは思うのですが、4巻・5巻については場面がころころと変わっていく書き方がどうにも気になってしまう。この書き方は桜坂氏の特徴でもあるのでしょうが、登場人物が多いためか、場面の切り替わりが多すぎて物語に集中できなかったです…。物語自体は、1巻で示した現代魔法、古典魔法というネタを使った上で、様ざまな伏線も回収しており、悪くないとは思うんですがねぇ…。個人的な嗜好の問題にはなってしまいますが、もう少し場面転換を控えて書いてほしかったなと思います。


良かったのは、5巻での「ゴーストスクリプト」の美鎖とジギタリスとの戦闘シーンでしょうか。秋葉原にあるPCのCPUを(ハッキングして)利用し、強力な魔法を組む美鎖のイメージがはっきりと浮かんでかっちょ良かったです。あと4巻の「おっとテレポータ」の元ネタは全然わからなかったので、きちんとググらせていただきましたw ウィザードリーはなかなかの鬼畜ゲームだったようですなw 「いしのなかにいる」。


これで既刊の5巻は読了。やはり「new edition」の1巻が一番面白かったかなぁ(旧1巻については特に読むつもりはありません)。「new edition」の1巻でのあとがきによると、2008年の夏には6巻が発売されるそうなので期待して待ちたい…って、もう夏も終わりじゃないですかw 本当に出るのだろうか。あと、ジャンプスクエアで連載されている漫画版も立ち読みしましたが、現代魔法の説明をきちんとしていないので、初見の人には分かりにくいんじゃないかと思います。急にたらい出されてもねぇ。あと、ちょっと嘉穂の表情が豊かすぎな気がします。私の脳内ではもっと無表情なのですがw