ギリシャ危機を追う

ソ連邦の崩壊時はバブルの時でもあったので、商売に忙しくあまりそのことに頓着(とんちゃく)していませんでした。
今、ギリシャがデフォルト寸前で、これがどうなっていくかに非常に興味があります。

新鮮な情報を入手したいのですが、どうすればいいのかを色々と考えました。
まずは日本の新聞から情報をキャッチするということ。
私は『フィナンシャルタイムズ』(イギリス)と『ウォールストリート・ジャーナル』(アメリカ)を購読しているのですが、紙の媒体は少しタイムラグがあるし、読むのが多少難しいという問題もあります。

1行に知らない単語が2つも3つも出てくると、読むのが難行苦行になるのです。
その点、ネットでの新聞なら比較的わかりやすいという特徴があります。
紙媒体だと記者の政治的信条が出やすいのですが、ネットだといかに伝えるかが優先され、そういったクセは影をひそめます。

今回のギリシャ危機は本気でフォローしていきたいと思っています。
どうすればいのだろうと色々と考えた結果、ギリシャの英字新聞のネット版を読んでいくことにしました。
語学において「興味度」と「理解度」は完全に正比例するのです。
ギリシャ危機は興味津々、従って理解への意欲も満々なのです。

ギリシャのデフォルト危機で日本の日経平均が1日で600円も下がりました。
今年最大の下げ幅です。
しかし私はギリシャEU離脱が、むしろ株高要因だと考えています。
外科手術でも悪いところを切って治すではありませんか。

日本の株価は、ギリシャのデフォルトの陰に、中国経済の崩壊をダブって見ているところがあるような気がするのです。
ギリシャの経済危機なんて、EU全体から見れば些細なものなのです。
ましてや世界経済から見れば、ほとんど無視していい程度の存在。
日本などは距離も離れているし、歴史的密着度もほとんどないので、ギリシャ危機自体は全然問題ありません。

が、中国経済の崩壊となると、距離的にも歴史的にもグンと近くなります。
しかしこれだって私から言わせればノープロブレム。
中国にドップリと入り込んでいる企業は、当面混乱するでしょうが、大きな目で見るならば、生産拠点が日本に戻ってくるなど、日本経済にとって利点が多いと思うのです。

従って、日本の株価については私は極めて楽観的。
ただし個々の企業に関して言えば、トップの経営能力によって大きな差が出てくるのは間違いがありません。
選ぶ銘柄をミスしないことです。