でこぽんの読書日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-12-01

[]チェーン・ポイズン/本多孝好 23:28 チェーン・ポイズン/本多孝好を含むブックマーク チェーン・ポイズン/本多孝好のブックマークコメント

チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)

チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)

 ああ、これはほんとに面白かったなあ。

 わたしはこの作家が好きだ。どこが、と聞かれても、肌に合うとしか言えない。その本多の最新作は、驚愕のラストを引っ提げてのミステリ、とのこと。

 完全にやられた。それも嬉しい騙され方だった。

 今回は全くミステリだと知らないで読み始めたのだが、それが良かったのかもしれない。読み始めて早々、これはなんだかおかしいと違和感を覚える。しかしそれが何かわからないまま話は進んでいく。

 冒頭、公園のベンチに座っていた女性が会社に疲れたといって死を願うところから始まる。ベンチには死のセールスマンのような人物がやってきて、あと一年生き続けたら楽に死ねるように御褒美をあげるから、と一年後に会う約束をする。この話と同時に、謎の服毒自殺をした女性を調べているという記者の話が入っていく。

 あまり仕掛けがどうのこうの言うと、誤った先入観を与えてしまうかもしれないし、本書の愉しみが半減すると思う。できれば、本多の文章にうっとりとなりながら、このヒロインの生き様を堪能してほしい。

 お薦め。

[]元職員/吉田修一 23:24 元職員/吉田修一を含むブックマーク 元職員/吉田修一のブックマークコメント

元職員 (100周年書き下ろし)

元職員 (100周年書き下ろし)

 巧いんだろう。たぶん。だけど本音を言わせてもらえるのなら言うが、どこを切り取っても面白いところは、ない。公金を横領しておいて、まんまとこのまま逃げきれるはずがないじゃないか。そんな主人公の能天気な厚顔無恥さに吐き気を覚えた。だからか。バンコクの描写はそれなりに美しいが、そうやって振り返るせいか、それまでもがだんだんと色あせて、しだいに薄っぺらいものとしか見えなかった。『悪人』『さよなら渓谷』に続いて、犯罪者の3部作として上梓したのなら、この作品はひどくつまらないものに思えた。

nyanconyanco 2008/12/03 01:16 「チェーンポイズン」、私も好きです。
この作家さんの作品はミステリーと思って読まないほうが良いと感じます。
何だ、こんなの解るじゃん、といった感想を持つ方もいますが、この作者の独特の雰囲気が好きです。

「元職員」、書店でパラパラ見たのですが、私には合わないかとまだ借りていません。
やっぱり、でこぽんさんとは、好みが似てるかも…w。
「蜜蜂のデザート」「呪眼連鎖」、もう今日出てますヨ〜!
予約しました。
枠が出て「女神記」と「あなたの獣」も昨日やっと予約できました。
でも、ドサっと新刊が届いてひ〜ひ〜です。

でこぽんでこぽん 2008/12/03 01:17 nyancoさん

「チェーン・ポイズン」良かったですね。
ミステリとしてはイマイチと思われる方が多いようですが、この人の文章は魅力的なのでそれだけでも堪能してほしいと思います。そうです。私も独特の雰囲気が好きです。

「元職員」は絶賛されている方も多いですが、文学作品としてどうというより、読んで少しでも楽しめないのであれば、やはり評価できないです。
「蜜蜂のデザート」?「呪眼連鎖」? 誰っすか?
桐野夏生の「女神記」は今すぐ読みたいです〜。

藍色藍色 2008/12/07 02:13 こんばんは。
いつもの所がパスワード認証になっていたため、こちらにうかがいました。
「チェーン・ポイズン」独特の文章とヒロインの心境の変化が、よかったですね。

トラックバックさせていただきました。

藍色藍色 2008/12/14 02:39 こんばんは。
「元職員」ちょっと難しく考えてましたけど、
こちらの記事でスッキリでした。

トラックバックさせていただきました。

でこぽんでこぽん 2008/12/20 09:00 藍色さん

「チェーン・ポイズン」はやっぱり本多さんの文章が好きですし、ヒロインの人柄にもうれしくなりました。

「元職員」は、バンコクの描写等はとても素晴らしかったですが、やはりあまり好きなお話ではなかったです。
スッキリしていただけてよかったです(笑)