『世界で一番美しい愛の歴史』


うーん、このタイトル↑、なんとかならんかったんだろうか(^^ゞ
わたし的にはこのベタなタイトル、ちょっと引いちゃいます(^^ゞ


でも、ルゴフが参加しているので、ルゴフの二作品(どちらもインタビューに応える形式)

中世とは何か

中世とは何か

中世の身体

中世の身体


を買ったついでに、おまけのつもりで買ったのが、コレ。

世界で一番美しい愛の歴史

世界で一番美しい愛の歴史


ルゴフの名前が入ってなかったら、たぶん買わなかったと思う。


ところが『世界で一番美しい愛の歴史』というベタなタイトルのこの本が、非常に面白かったのである。


ルゴフの『中世とは何か』と『中世の身体』も面白かったのだが、なにぶんインタビューに応えてルゴフがどんどんしゃべっていく形式なので、中世に関する基礎体力の弱いわたしとしては、「ルゴフのこの言葉の背景にある膨大な資料というか根拠を、自分はよく受け止められていないな」というマイナスの手応えをびんびんに感じてしまい、面白くて有益ではあったのだが、自分の非力を改めて思い知らされる結果となった。いろいろと、難しかった。


それに対して『世界で一番美しい愛の歴史は』、狩猟採集時代から現代まで、それぞれの時代の専門家がリレーのように語り継いでいく形式で、ひとりひとりの分量が少ないので、かえってその時代の特徴的な様相が大づかみに描き出され、わたしのような者にもわかりやすかった。そして、「ひえーーー、知らなんだ〜〜〜」という内容がぎっしりと詰まっていた。


参加者をリストしておくと

  1. ジャン・クルタン  先史学者 仏国立科学研究センター主任研究員
  2. ポール・ヴェーヌ  古代世界の専門家 コレージュ・ド・フランス名誉教授
  3. ジャック・ルゴフ  中世史家
  4. ジャック・ソレ   近代史の専門家 ピエール・マンデス=フランス大学教授
  5. モナ・オズーフ   女性史と革命時代の専門家
  6. アラン・コルバン  感情と感覚の専門家(十九世紀)
  7. アンヌ=マリー・ソーン 現代史 ルーアン大学教授(二十世紀初め)
  8. パスカル・ブリュックネール 作家・エッセイスト (五月革命
  9. アリス・フェルキー 小説家(現代)
  10. ドミニク・シモネ  インタビュアー


どの章もみな面白かった(上のリストの番号は、章番号には対応していません)。重要な指摘がてんこ盛りだと思う。損はさせません(^^ゞ、読んでみて〜〜