ソフィアの宝石 ―乙女は、彼に誘われる―
「守ると決めたから、かならず守る。……守らせてくれ」
「……」
我慢しきれず、リディアの相貌から涙がこぼれ落ちてしまう。
(……どうしよう……嬉しい)
優しくはない。けれどいつものようにぶっきらぼうじゃないスレイドルの真剣な声に、胸がいっぱいになって、涙が止まらなくなる。
(貴族の、よりによって、スレイなのに)
モンスターズ・イン・パラダイス 3
「違います!人間の俺とVのあなたが一緒に仕事をすることに意味があるんだ。人間にも、神話的人類にも、それを見てもらうことに意味があるんです。自分の目と耳で見聞きしたことは人から聴いたことよりずっと強いんです。だから、俺たちは一緒にやっていかなきゃ駄目なんです。俺たちはただ普通にしてればいいんです。俺たちが普通に仕事をしていれば周りの人間にもだんだんそれが当たり前のことなんだと判ってくれるはずです」