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2008-9-28-Sun
■[日本]麻生太郎内閣と総選挙への道程
戦場の絆にかまけて、麻生内閣に付いて書くのをさぼっていた。さぼっていたら首相は見事に英語で国連総会演説でジョークを飛ばすわ、ボノと会ってiPodをプレゼントされるわと、なかなか話題を振りまいていた。もちろんさすがは麻生という評価・・・だったのだが、それを見事なまでに敵に塩を送る役割を果たしたのが中山成彬国土交通大臣であった。あそこまで時代錯誤で、この時期に喋っては行けないようなことまでぺらぺら喋るとはさすがに驚いた。脇が甘いとか、そのレベルではない。
驚かされるようなことをあの御仁は喋りに喋った。単一民族発言は7月の洞爺湖サミット前の政府声明を一体何と考えているのかということである。まぁ、何も考えていないのだろうけれど、さすがについ2ヵ月前である。それに日本には在留外国人はすでに総人口の1パーセントを超えた。この手の民族云々というのは、言って良い言葉ではもはやない。次に成田空港闘争であるが、これについても穏当にという訳なのだし、これまでの交渉等の流れもあろうに、国土交通省の担当者の胃袋はいくつあっても足りないほどのインパクトであろう。成田闘争の結果、皮肉なことに羽田拡張ということで首都近辺の航空事情というものは解決の方向にあるのは事実としても、相当に何も知らない人が大臣をするのだなという印象を与えただけでなく、さらに釈明会見での「国土交通省は初めてで」発言は素人を大臣にしたのか総理大臣は、という印象まで広く与えた。
これでは安倍晋三内閣における「お友達内閣」の麻生太郎バージョンということも言えよう。露骨な論功行賞人事だという批判はまさに的を射ていた。それでいた選挙内閣という評価を各種マスコミから得ていたのだが、麻生太郎自身が先頭に立って選挙を戦いための内閣だと言うことだろう。大臣たちは麻生首相を引き立てる役というべきか。事務に長けていそうな人物を配しているのはそのためだろうし、それが論功行賞にも通じているという点はなかなかに麻生太郎っぽいが出ていて良かったのだが、心配されていた本人の放言癖が繰り出される前に、全くの伏兵がやらかしてしまったと言えよう。
日教組発言はさすがは文教族の面目躍如というべきか、久しぶりに政府高官から聞こえてきた日教組批判ということで、これについては謝罪しないというところも自民党文教族らしい(ちなみにこの内閣は文教族がやたらと多い)。もう少し論理的批判をしてもらえるとありがたかったのだが、根拠が不明確で証明不能な感情論に終始し、アレでは大臣が飲み屋で管を巻いているという類いの話でしかないし、大臣は相当な権力者であるから、困ったことになるのは火を見るよりも明らかである。また中山大臣は文部科学大臣ではなく、国土交通大臣である。自らの職責とは関係のない話を滔々と語って良いものか。教育改革をすることや日教組を潰すのが国土交通大臣の仕事ではないだろう*1。これでは辞任したとて任命権者への火の粉は避けられまい。
放言癖で知られる首相への言葉への関しはこれからも厳しくなる一方だろうし、当初から厳しかったはずだ。油断と言われればそれはその通りだろう。思わぬところで足をすくわれたきらいであるが、これが今後の総選挙へのスケジュールにどう影響するか。10月26日、11月2日、11月9日の3つの日付が上がっているが、9日はアメリカ大統領選挙で民主党オバマ候補が勝利した際のことを真剣に自民党が考えているらしいことが伝えられているが、冗談ともつかない話であるが自民党の苦境さを物語っている。11月4日がアメリカ大統領選挙であるから、2日だとするとこれにリンクした報道が当然おこなわれることだろうし、2日だってまずいだろうと思うが、どうなのだろう。26日では早すぎる気もするし、当初言われていた11月23日なんかが再浮上してきてもおかしくないと思うが。
結局は、明日月曜日に予定されている首相の所信表明演説の内容次第だろう。自民党としては責任政党を自認している以上は、野党の無責任さと未経験さ(=未熟さ)を強調していくことだろう*2。麻生太郎首相のことである。激烈な内容の所信表明となるだろう。選挙を意識した、選挙を前面に出した所信表明となろう。その内容次第で、総選挙の日程がわかるだろう。今頃、首相官邸か自民党本部では総選挙の日程の最終調整がおこなわれているだろう。事態は中山成彬という人物によって幾分流動化し、それは決定的に固まろうとしている。首相にとっての勝負は明日なのだ。中山大臣の辞表受理は、限界ぎりぎりの時期であったはずだ。私たちは、明日の国会を注目しているべきであろう。
*1:でもって、日教組をぶっ潰すという話を民主党批判へとつなげるというセンスはすばらしものがあるし、それに何だ、「確信的に申し上げた」ってあんた、これは自爆ですかとw 良くもまあ、首相の顔を潰す真似をして恥ずかしいとは思わないのかと。麻生首相が土曜日に帰ってきて何も記者に答えなかったのは(首相動静による)、恐らくはらわたが煮えくり返っていたせいだろう
*2:民主党の未経験さをアピールすることで、自民党の支持は少しは高まることだろう。問題はその自民党の持つ「経験」とやらが国民を幸福に近づけるかどうかなのである。経験が全てであるなら、日本政治は自民党永久政権ということとなり、これはこれで暗黒政治というべきだろう。政権交代を言うインパクトとダイナミズムを、日本国民は知っていくべきだ。日本人は政治経験がまだ足りない




