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2005-05-24
■[社会]ぐだぐだにされる人権
個人情報保護法は、本人の同意を得ないで利用目的の範囲を超えた個人情報を取り扱うこと(第16条)、個人データを第三者に提供すること(第23条)を禁じている。しかし、この第16条と第23条には適用除外として、「児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」という項目がある。
経済産業省のガイドラインで不登校についての事例があげられていたのは、この部分についてである。
「不登校や不良行為など児童生徒の問題行動について、児童相談所、学校、医療行為などの関係機関が連携して対応するために、当該関係機関のあいだで当該児童生徒の情報を交換する場合」と例示されている。
つまりは、不登校や不良行為への対応の場合は、本人の同意を得ずに、目的の範囲を超えた個人情報の使用や、第三者への提供が可能ということになる。
児童虐待のような例ならいざ知らず、その子供にとって学校が障害となることもあるというのに、「健全な育成の推進」なんていう恣意的でうさんくいさい目的のために個人情報をあちこち洩らされたのでは本人はどれだけ傷つくか。「不登校や不良行為」をしているとみなされる子供はただでさえ微妙な心理状態にあることが考えられるのに、これでさらに大人たちの社会への信頼を失いかねないような気がしますが。そしてそれは子供の生活・成長にとってどのような影響を及ぼすのか。
- 足元に、火が放たれようとしている(No words, No life.)から
繰り返すが「(性)犯罪者に人権なんてない」という言葉は、自分が絶対的な「正義」のカテゴリーにいることを信じてやまない人のものだろう。自分が何かの拍子に犯罪者になってしまうかも、という想像力を欠いている上に、住所を公表すると言うのは基本的人権に対する異常なまでの侵害ではないか、と思う。厳罰をもってことにあたる、という方向性に異議はないがその手段としてのミーガン法にははなはだ疑問である。なぜなら、このような法律は住所を公表することが目的ではなく、地域ぐるみでその(元)犯罪者の更正を手伝い、見守っていこうというのが本来の趣旨であるはずだ。そのためには、より高い人間性や精神性が要求されるだろうが、残念ながら「あいつ、犯罪者だったんだぜ」というような噂が町中に広がる弊害のほうが大きくなるのは目に見えている。更正など夢のまた夢だ。
仰る通りだと思います。カナダ(だったと思う)のように、ボランティアがきちんと更生中の人の話し相手になってくれるような制度がセットになっているのであればまだしも、今の日本では単なる排除のメンタリティの発露に至ってしまう可能性が非常に高いと思います。同時に「(元)犯罪者に人権はいらない」という感情も必ずセットで発露するでしょう。
・最近の施策には共通点があるように感じる。「これ、許しちゃうとエスカレートするばっかりで、国家権力に都合のいいことばっかりじゃないの」という感想だ。ミーガン法も然り、人権擁護法案も然り。いや、これ、本当になし崩し的に適用が拡大されると、戦時中の日本に戻っちゃうような案件ばっかりが出てくるのはどうして?そういう時代なのだろうか?私たちの先人たちが築き上げてきた民主主義が危険にさらされているような思いでいっぱいだ。そして、それは対岸の火事ではなく、もう自分の足元で強い火が燃え上がろうとしている気がしてならない。
このことについては小渕内閣のころ、盗聴法や国民総背番号制などが議論され始めたころからはっきりしている方向性です。「日本を普通の国に」といった言葉があちこちで出てきたのもちょうどこのころであったと思います。ナチスドイツの体制のように一度きちんと断ち切ることなく、同じ体制をずるずる延命させてきてしまった日本では真面目な反省もなく、表に出さないだけで戦前と同じ思想・発想が生き続けて来たのだと思います。
もしかすると石橋湛山の政権が長く続き、彼の主張通り靖国神社が廃止されていればまた何か違ったのかもしれませんが、今の私たちに必用なのは過去に対して責任=応答可能性を果たしつつ来るべき民主主義を目指して出来ることをやっていくことなのでしょう(日本はまだ「民主化」されていません)。
それから
- 結局、こういうことなんだよな(札幌から ニュースの現場で考えること)
法務官僚・警察官僚のホンネは、そもそもからして、性犯罪の抑止が第一ではなく、「情報はすべて俺たちが握るよ」というところにあったのではないか。そのためには、奈良の事件も利用させてもらいますよ、と。
これも戦前の特高のころからずーっとそうですね。本当はそうした行き過ぎを抑えるために議会や司法やジャーナリズムがあるはずなのですが。今はこれらが一体になってきているので始末が悪い。これらの現場にいる人たちにそうした自覚があるのでしょうかね。
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