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13/08/25 (Wed) 学校図書館問題研究会の申入書


【出典】学校図書館問題研究会『子どもの本棚』No.540 2013/10月号 p.45

松江市の小中学校における『はだしのゲン』閲覧制限措置についての申入書




2013年8月25日


松江市教育委員会委員長 内藤富夫様


松江市教育長 清水伸夫様



学校図書館問題研究会

代表 飯田寿美



松江市の小中学校における『はだしのゲン』閲覧制限措置についての申入書



私たち学校図書館問題研究会は,全国の学校図書館に関わる教職員、図書館関係者、学校図書館に関心を持つ市民、研究者など幅広い会員で構成されている個人加盟の研究団体です


さて、貴教育委員会が中沢啓治著『はだしのゲン』について、過激な描写が子どもにふさわしくないという理由で、閉架に置き、閲覧及び貸出を制限するように松江市の小中学校に求め,小中学校もそれに従ったということが報道されました. 私たちはこの一連の閲覧制限措置について,子どもの学びや育ち,また人権の観点からも大きな問題があると考えますので,下記のとおり申し入れいたします






小中学校における中沢啓治著『はだしのゲン』の閉架措置及び閲覧・貸出制限を速やかに撤回してください




理由



【1】私たちは,子どもが読書を楽しみ,知的好奇心をもって,自ら課題を発見し,探究し,さまざまな角度から考え,表現する活動を通して,豊かな知識と問題解決能力を身につけてほしいと願っています. さらにこのことは,将来子どもたちが民主主義社会の一員となり,豊かで創造的な生活を送ることにつながっていくと信じています


こうした思考力・判断力・表現力を育むには,子どもたちが多様な情報や資料に出会うことが欠かせません. 学校図書館の使命は,多様で幅広い情報や資料を収集し,整理し,提供することで,子どもたちの知る権利を保障し,子どもたちの豊かな学びや育ちを支えることにあります



【2】子どもたちの知る権利は,多様な情報や資料にいつでも自由にアクセスすることができる環境があって,はじめて十分に保障されます. 開架にあるからこそ,子どもたちは本棚を見ているうちにさまざまな本と出会うことができるのです. 閉架にあって,閲覧や貸出をするのに先生の許可が必要となると,子どもたちの心理的負担が大きくなり,読むのをためらったり,あきらめたりする子が少なからず出てきます. このような状況では,子どもたちの知る権利を保障しているということはできず, 1.で述べたような力を育む教育にも大きな妨げになります



【3】問題があるとされる資料を学校図書館で自由に手にとれなくする措置は,学校図書館は資料の内容によっては自由に読むことを制限する場所だという意識を子供たちに与え,学校図書館への信頼を減じる結果にもなります. それだけにとどまらず,子どもたちは問題があるとされる思想や表現を目の前にしたときに,自分の頭で考えるのではなく,隠したり,排除したりすることを安易に考えるようになります



【4】学校図書館の資料の選択や除去は,各学校の子どもたちの状況や教育課程をよく理解している学校職員がおこなうことで,子どもたちや教育活動のニーズにあった,より教育的効果の高い蔵書形成とサービスをしていくことができます. しかるに今回は,教育委員会が校長会で強制的な効果を伴うような要請をし,学校内でも十分な議論を経ずに制限措置を実施しています


子どもたちの教育に関わる問題は,学校内できちんと議論し,さらには子どもたちや保護者,住民もいっしょになって考えていくことが大切です. こうしたプロセスがまさに子どもたちの「生きる力」を育み,地域や学校の教育力を向上させることにつながっていきます



【5】『はだしのゲン』は,全国の多くの学校図書館に所蔵され,平和学習の資料として一定の評価を得ており,子どもたちは日常的に読み親しんで,戦争や原爆の悲惨さについて学んでいます. こうしたことからも,この本に含まれる暴力的な描写が過度なものと言うことはできず,今回の措置は過剰な対応だと言わざるをえません




13/08/23 (Mon)


日本原水爆被害者団体協議会 http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/



【出典】http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/img/20130823.pdf




松江市教育委員会様


日本原水爆被害者団体協議会


要請



私たち広島・長崎の被爆者でつくる唯一の全国組織である日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は、貴教育委員会が松江市内の小中学校図書館において『はだしのゲン』閲覧を制限したことを残念に思います。すみやかに閲覧制限を撤回し、従来通り自由に閲覧できるよう求めます


私たちは、1956年の日本被団協結成以来今日まで、原爆が人間に何をもたらしたか、原爆の残酷さ、あの日の地獄、今日までつづく苦悩を語りつづけてきました。私たちと同じ体験を誰にも味わわせないためです。核兵器の使用は人類の滅亡をもたらすからです。すべての人が、原爆について学び、考え、核戦争を起こさず、核兵器を無くすことに努めて欲しいからです


中沢啓治さんの『はだしのゲン』は原爆の実相を伝える作品です。国の内外で、原爆を知る本、必読の本として高く評価されています。日本被団協は国連図書館をはじめ国際機関と国に寄贈し感謝されました。日本政府もNPT加盟国に英語版を配布しています。閲覧制限しなければならない理由はありません


子どもは「あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」(児童の権利に関する条約 13 条)の権利を持っています。教育的配慮の名で、子どもの権利を侵してはなりません。この点からも今回の閲覧制限措置は不適切です


『はだしのゲン』の閲覧制限をすみやかに撤回し、自由に閲覧できる措置をとるよう要請します


以 上






トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/dempax/10130823

13/08/22 (Sun) 日本図書館協会


中沢啓治著「はだしのゲン」の利用制限について(要望)http://www.jla.or.jp/Portals/0/html/jiyu/hadashinogen.html


2013年8月22日


松江市教育委員会委員長 内藤 富夫 様

松江市教育長 清水 伸夫 様


(社)日本図書館協会 図書館の自由委員会


委員長 西河内 靖泰


中沢啓治著「はだしのゲン」の利用制限について(要望)


松江市立小中学校52校のうち39校の学校図書館が中沢啓治著「はだしのゲン」の単行書全10巻を所蔵しています。報道によれば、昨年8月に一市民が市議会に「子どもたちに誤った歴史観を植え付ける」として同書を学校図書館から除去することを求めて陳情し不採択とされたところ、松江市教育委員会は12月の校長会で、旧日本軍が中国大陸で中国人の首を斬ったり性的暴行を働く「過激な描写」が「子どもの発達上、悪影響を及ぼす」として、学校図書館において児童生徒への提供を制限するよう要請し、現在、全学校図書館が全10巻を書庫に入れ、児童生徒が閲覧するには教員の許可を、校外貸出しには校長の許可を得なければならないとされています


貴委員会は「閲覧や貸出しの全面禁止でなければ、(日本図書館協会が表明する)図書館の自由を侵さないと独自に判断」されたと報道されています(「中国新聞」8月19日)


しかしながら、日本図書館協会「図書館の自由に関する宣言」(1979年、総会決議)は、図書館は国民の知る自由を保障することを最も基本的な任務とし、図書館利用の公平な権利を年齢等の条件によって差別してはならず、「ある種の資料を特別扱いしたり、書架から撤去したりはしない」と明記しています。各国の図書館專門機関による国際図書館連盟は、図書館はすべて利用者に資料と施設の平等なアクセスを保障しなければならず、年齢等の理由による差別があってはならないとしています(IFLA Statement on Libraries and Intellectual Freedom 1999)。学校図書館の蔵書についての紛争や裁判を数多く経験するアメリカ合衆国の図書館協会は、年齢によって図書館利用を制限することを戒め、貴委員会と同種の提供制限措置を「目立たない形の検閲」であるとしています(Intellectual Freedom Manual 2010)


学校図書館において利用が制限されている蔵書を読みたい子どもが、教師さらに校長の許可を求めることの心理的負担は、とても大きいのではないでしょうか。子どもたちはその本を読むことが教師や校長から良くないことだと思われると受け止めるのではないでしょうか。そして場合によっては、読むことを諦めるのではないでしょうか。子どもたちは、学校図書館を、蔵書の内容によっては自由に手に取り、読むことを抑制する場であると受け止めるのではないでしょうか。学校図書館の自由な利用が歪むことが深く懸念されます


児童の権利に関する条約」(1989年11月20日,国連総会採択.1994年3月29日 国会承認)第13条は、子どもは「表現の自由についての権利」と「あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」を保障されるとしています。同条第2項は、この保障が除外される場合として「法律によって定められ、かつ次の目的のために必要とされるものに限る」として「(a) 他の者の権利又は信用の尊重 (b) 国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護」としていますが、本件図書はこの除外要件には該当しないでしょう


子どもの読書活動の推進に関する法律(平成13年法律第154号)は、「子どもの読書活動は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものであることにかんがみ、すべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的にそのための環境の整備が推進されなければならない。」として、その推進を国や地方公共団体に求めています


貴委員会におかれては、いちはやく全小中学校の学校図書館に専任の職員を配置され、子どもたちの読書活動の環境整備に努められています


子どもたちの「自主的な読書活動」を尊重する観点から本件措置を再考され、読書活動の環境整備をよりいっそう推進されますよう、お願い申し上げます


以上




トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/dempax/10130822

13/08/21 (Sat) 核戦争を防止する石川医師の会


反核医師の会 核戦争に反対する医師の会 http://no-nukes.doc-net.or.jp/


【出典】核戦争を防止する石川医師の会 http://ippnw-ishikawa.jp/ → 声明文・抗議文 http://ippnw-ishikawa.jp/category/statements/


核戦争を防止する石川医師の会会報 No.83 2013/12/06 http://no-nukes.doc-net.or.jp/news/isikawa83.pdf




2013年8月21日


松江市教育委員会

委員長 内藤富夫殿



核戦争を防止する石川医師の会


代表世話人 白□良明



漫画『はだしのゲン』閲覧制限の撤回を求めます



私たちは、生命と健康を守る医師の責任として、核兵器のない世界を実現し、未来の子どもたちに平和で豊かな地球を引き継ぐために、市民のみなさまと共に活動している医師・歯科医師の団体です


核兵器の持つ残虐性・非人道性。広島・長崎の被ばく体験をもつ日本人は、誰よりもそれを知っているはずです。再び同じ過ちを繰り返さぬために、私たちに一体何ができるのでしょう。それは決して過去を覆い隠すことではありません。過去の現実をできるだけ正確に後世に伝える。それこそが私たちにできる唯一の方法です


核兵器のもたらす悲劇を後世に伝える。伝えなければならない。この痛みを風化させてはならない。被爆者が高齢化し、語り部が少なくなっている現在、漫画『はだしのゲン』は、人類史上最大の悲劇を未来へ継承するための、得難い手段なのです。それどころか、その作品は今や人類共通の財産として、世界中から高く評価されています


私たち医師の会は、2011 年より、核戦争による被害や被ばくの実相を子ども達に伝える参考図書として、『はだしのゲン』を石川県内の小中学校に寄贈する運動に取り組んでいます


(現在までに石川県内小中学校 39校に寄贈 本年9月にはさらに20校に寄贈予定)


各市町の教育委員会を通じて実施した小中学校に対する寄贈希望調査では、所蔵していない学校はもちろんのこと、所蔵している学校からも寄贈希望が多く寄せられました。これは、子ども達に好んで読まれるために破損や欠巻が多いからです。このように『はだしのゲン』は、学校図書室を通じて、子どもから子どもへと世代を超えて読み継がれてきました


もし、「ゲン」という存在が無ければ、私たちは何をもって戦争・核兵器の悲惨さを子ども達に伝えればよいのでしょう。暴力、差別、いじめ。そうした現実を子ども達に何とか伝えたい。それ故、原作者の中沢啓治さんは敢えて漫画として、「ゲン」を世に送ったのです


彼らから、学ぶ機会を奪わないでください。『はだしのゲン』を読むか、読まないか。そこから、何を学ぶか。あるいは学ばないか。それらはすべて子ども達自身にこそ委ねられるべきものです


私たちは『はだしのゲン』閲覧制限の撤回を強く求めます


<事務所> 核戦争を防止する石川医師の会 http://ippnw-ishikawa.jp/





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