赤旗海賊版

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39/06/30 (Fri) 下書き

上陸と共に出征者は非常な好奇心を以て上海や南京を眺める何か内地では求め得られぬ歓楽が待つてると思つて来る来たばかりの将兵が既に左様である 是等を迎へて亦如何がはしい酒色の巷が沢山に伏在してる一度是に足を入れたら実際に内地にては味ひ得ぬ享楽とも言へよう 是を伝えき々つ々戦線から労を慰する名のもとに集つて来る そして其等の中から絶えず不祥事を出す誠に皇軍の恥と言はねばならぬ


於此全般的にもつと酒の量を減じ亦極めて低級な飲食店に出入なすことを禁ずる様にせねばならぬことを私は度々主張をした


内地人が酒の摂しても戦地へ余計に送れとか出征将士を慰安すべしと矢鱈下等なる賤業婦を大陸に供給して銃後の誇となすが如き感あるは

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39/06/28 (Wed) 飲酒と傷害

出典

岡田靖雄編・解説『十五年戦争極秘資料集 補巻32(全4冊)早尾乕雄[*1]「戦場心理の研究(全)」第1分冊』不二出版,2009/02/25


戦場心理の研究〈第1冊〉 (十五年戦争極秘資料集)


不二出版HP

「飲酒と傷害」p.237 - p.245


『戰場心理の研究 戦場に於ける特殊現象と其対策 総論 17.』(1939/6)


飲酒と傷害



    早尾乕雄


酒の力が戦闘精神の旺盛にするとか行軍力を強むるの効果があるとすれば幾何に将兵に酒を多く加給しても文句はない,然し如何なる将兵に尋ねても酒が以上の成果を挙げた事実を証明した者は一人もなかつた. 酒の力でもつて恐怖心を忘れるとか疲労を麻痺させるとかは素人の考へ方で実戦中には酒を口にする者は殆どない 水筒に酒を切らさなかつたなんて事は昔の戦闘にはあつたかも知れぬが今事変では中毒者を除いては行軍中,戦闘中に酔つて居つた人は先づない. そんな事をしては到底身体がつづかぬからである. 但し筋力使用の少ない幕僚中には「ウィスキー」を口から放さなかつた者も少なくないと聞いて居る. 兵の中には支那酒を代用して却つて身を損ねた例はあつた


然し一先づ戦闘がすみ暫く休息に入つた時に於ては将兵は先づ良き水を求むるのだが支那は是がない 其處で兵站は心をきかせて「ビール」「サイダー」をどんどん前線へ送つて水の代わりに与えてる. 其の為に後方の「ビール」「サイダー」が品不足となつて値の騰起を見た位だつた. 誠に兵站の處置は感謝すべきである 故に前線は却つて酒に不自由をしないといふ現象がある


然し親の心も余りに過ぎると却つて害なるもので必要ならざる場所に徒らに多くの酒の存在することは色々の事故の原因となつた


戦闘に疲れた後の酒盃は悦を増し元気の快復にも役立つことがあろう然し簡居せる者の傍に酒多く更に女集ひ来らば自ら心乱る々に至るのは自然の結果と言へよう. 此處に飲酒と傷害の□を多からしめ傷害の原因は必ず過渡の飲酒であり是を防圧するには飲酒量を調節せねばならぬ声が当局に起つた所以である


酒の加給は兵の頭数を以てし其の中に酒の飲めぬ者も相当に居ることは度外視してある飲む人の分配量は適量を超える更に酒保から買つて来る故に一度酒の配給あるや忽ち乱闘となり器物飛ぶ位の事は覚悟せねばならぬ


部隊内の酒加給にあつてさへ此の通りである 是が外の飲食店に於ては如何なる事を為出かすかわからぬ酒の上の傷害の目立つて多かつたのは全てに酒の供給が多過ぎたからである



? 戦場報告の内容

早尾による 戦場報告および関連論文の内容を、

それらがかかれた順にみていこう。

1.戦場神経症竝ニ犯罪ニ就テ(タイプ打ち孔版印刷、

52 ペイジ)

昭和十三年四月 於上海第一兵站病院

金沢医科大学教授 予備陸軍軍医中尉

早尾乕雄

「緒言」には、長期にわたる過労の精神緊張は精

神機能を疲労におとしいらせて、緊張過度は精神病

ならびに神経病の誘因となり、精神弛緩時は犯罪が

これにともなう。これらの発生をすくなくするには、

その予防策をさぐる必要がある、とのべられている。

第 1 章「戦場神経症」では、1)懐郷病(神経衰弱)、

2)恐怖症、3)反応性神経症、4)外傷性神経症、がと

りあげられている。「懐郷病若クハ神経衰弱症」の発

病経過が、“予後備軍人ガ召集ヲ受ケシ刹那ハ大多数

ニ於テ「シマッタ」ト考ヘシト聞ケリ”とかきださ

れているところからもわかるように、早尾は陸軍軍

人のあり様を率直にえがきだしている。第 2章「戦

場精神病ニ就テ」では、躁鬱病、早発性痴呆(精神乖

離症)[統合失調症]、進行性麻痺性痴呆、酒精中毒性

精神病、伝染病による精神病、急性錯乱症(アメンチ

ア)がとりあげられている。早尾は、戦場に酒精を無

制限に配布することの誤りを指摘している。

第 3章「戦場ニ於ケル犯罪ニ就テ」には、“今時ノ

事変中将兵中ニ頻発セル犯罪事件ハ其ノ数極メテ多

ク其ノ原因ニツキテモ種々講究スルノ要ヲ感シ命ニ

ヨリ法務部及憲兵隊ト連絡ヲトリ[中略]調査ヲ実

連絡先:〒168-0072 東京都杉並区高井戸東 3-36-13 ライオンズマンション 201青柿舎

Address: Seishisha, Lions Mansion 201,Takaido-Higasi 3-36-13, Suginamiku, Tokyo, 168-0072 Japan

Journal of 15-years War and Japanese Medical Science and Service 9(2) June, 2009

  • 2 -

施”した、とある。軍隊での“員数ヲツケル”こと

の問題点、常人と精神病者との“中間者”の問題、

支那人強姦例ハ殆ト数ヲ挙ケ得サル程ノ多数”に

のぼった点、飲酒上傷害、上海の犯罪都市化などを

早尾は指摘し、“慰安所ヲ閉鎖シ遊郭ニ改ムルコト”

の提案もしている。最後に、軍人軍属における説諭

の統計、司法処分をうけた犯罪の統計がつけられて

いる。

中国に派遣されて 4、5か月でこれだけのものをま

とめている点にもおどろかされる。

2.昭和十三年五月 戦場心理ノ研究(総論)(手書

き、本文 97 ペイジ、早尾蔵書印、丸秘印)

昭和十三年五月 於上海第一兵站病院

予備陸軍軍医中尉 金沢医科大学教授

早尾乕雄

これは、あちこちにおおきな訂正があり、また欄

外の書き込みもおおく、おそらく提出報告の下書き

であろう。最後は“昭和十三年五月末日脱稿”とあ

り、また第 11 章「総括及結論」には、“余ハ前章迄

ノ内容ニ就テハ悉ク是ヲ自ラ見聞セシ事実ニ基イテ

記述シタノデアッテ実例ニ於テハ遠慮ナク発表シタ

積リデアル”とある。

構成は、緒言、第 1 章「戦場興奮ノ起源」、第 2

章「敵前ニ於ケル心理状態」、第 3章「第一線将兵ノ

心理」、第 4章「第二線将兵ノ心理」、第 5章「後方

兵站部隊ノ心理」、第 6章「戦功ノ心理」、第 7章「勝

利者ノ心理」、第 8章「戦傷病者ノ心理」、第 9章「戦

争ト性欲」、第 10 章「犯罪者ノ心理」、第 11 章「総

括及結論」、となっている。

死に際に“天皇陛下万歳”をさけぶ者はすくなく、

妻子の名をよぶ者がおおい。将校が先頭にたって機

関銃をもって銀行をおそう。かの中山陵をあらし、

“孫文ノ像ノ鼻ヲ拳銃弾ニヨリカイタ。更ニ頭カラ

「インキ」ヲカケタ”。余が南京にはいって、“其ノ中

ニ正規兵ノ捕虜ノ処置ガ始マリ海軍側ハ機関銃ヲ以

テ陸軍ハ斬殺、銃殺ヲ行ヒ其ノ屍体ヲ揚子江ヘ投ジ

タ。死ニ切レナイ者ハ下流ニ泣キ叱ビツゝ泳ギユク

ヲ更ニ射撃スル。是ヲ見テモ遊戯位ニシカ感ジナイ”。

上海は兵により犯罪都市化した。慰安所は兵にはた

かすぎて、強姦はやまない。強姦された支那人看護

婦が部隊長にうったえたところ、“皇軍ノ兵士ニ強姦

サレタラ光栄ニ思ヘ”とどなられた。戦功にはしっ

て、かえって兵をおおく損傷する将校がいる。“今次

(ママ)変ニ於テ目立ッタ軍部ノ副業ノ一ツニ慰安所

ナルモノガアッタ[中略]如此将兵ノ性欲ノ吐(ママ)

ケ場所ヲ何人ガ考ヘ出シタノカト其ノ経営者ニ問フ

タトコロ現文相荒木大将閣下ナリト答エタ[中略]其

ノ設置に当ル者ハ本科ノ将校デ[中略]女ヲ選ビ商売

ニ適不適ヲ決定スル者ハ軍医デアル”。“今事変ハ殆

ンド予後備ノ編成デアルカラ将校ヨリ兵ノ方ガ年齢

ガ長ジテ居ル”。“就中兵ノ気分ヲ害スルノハ将校ノ

酒癖ト不品行デアル”。“軍規ノ紊乱ハ将校ガ作ッテ

ル結果トナル”。

早尾の文章から目につくところをかきぬいた。早

尾はもちろん皇軍将兵の美点もあげている。だが、

全体としては、光栄ある帝国軍人にはにつかわぬ姿

を早尾の筆は容赦なくえぐりだしている。

3.戦場神経病・精神病及犯罪 各論第一編

*1:早尾乕雄はやおとらお: 國府台陸軍病院, 予備陸軍軍醫中尉, 金澤醫科大学教授【『戦場生活に於ける特異現象と其の対策 緒言』末尾記載…印影復刻版p.108】, 1938年〜1939年,國府台(市川)陸軍病院勤務

39/06/27 (Tue)

上海でも南京でも日本服姿の婦人を見るとゲラゲラゲラゲラ笑つて恥ずかしさも知らずに揶揄する それが家庭婦人たると賣笑婦たるとの区別がない 慰問に来た女学生や婦人に向かっても平気で無作法な動作したり言葉で話し掛ける どうして軍人は此の様に性慾にかつえて居り亦其の抑制がないかと思はれる,海軍軍人は決して此の様な風を見せないのは海軍軍人の平常の教育が宜しい為と考へられる


此の様に陸軍軍人は性慾の奴隷の如くに戦場を荒して居るのであるから強姦の頻発も亦止むを得ぬことと思はれた


宣撫班にも一方に大きな成果を挙げつつ一方から是を破壊する様な破廉恥な行為が行はれてる 即強姦と金品の脅□とである,是は其の職を利用する無頼の徒が通訳として入り込んで居るからである,此の様な不徳行為のために大切な宣撫事業が妨□される一方ならずと私は話し聞かされた

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39/06/26 (Mon) 戦場生活に於ける特異現象と其の対策

【出典】アジア平和国民基金『政府調査「慰安婦」関係資料集成(2)防衛庁関係公表資料(上)』p.55 資料6


【参考】


吉見義明『従軍慰安婦資料集』p.224資料47, p.58(解説)


鈴木裕子・山下英愛・外村大『日本軍「慰安婦」関係資料集成』上 p.154



早尾乕雄[*1]

戰場に於ける特殊現象と其の対策/戦場生活に於ける特異事項(抄)

17.性慾と強姦


出征者に対して性慾を長く抑制せしめることは自然に支那婦人に対して暴行することとなろうと兵站は気をきかせ中支にも早速に慰安所を開設した其の主要なる目的は性の満足により将兵の気分を和らげ皇軍威厳を強姦を防ぐのにあつた


慰安所の急設は確かに其の目的の一部は達せられた然しあの多数の将兵に対して慰安所の女の数は問題にならぬ上海や南京などには慰安所以外に其の道は開けてるから慰安所の不足した地方へ或は前線へと送り出せるのであつたがそれでも地方的には強姦の数は相当にあり亦前線にも是を多く見る 是は尚女の供給の不足してることに因るは勿論のことだがやはり留學生が西洋女に興味を持つと同様で支那女といふ所に興味が湧くと共に内地では到底許されぬことが敵の女だから自由になるといふ考が非常に働いて居るために支那娘を見たら憑かれた様にひきつけられて行く 従つて検挙された者こそ不幸なんで蔭にはどれ程あるか解らぬと思ふ


憲兵の活躍のなかつた頃で而も支那兵により荒されず殆ど抵抗もなく日本兵の通過にまかせた市町村あたりは支那人も逃げずに多く居つたから相当に被害があつたといふ加え部隊長は兵の元気をつくるに至つた必要とし見て知らぬ振りに過ごしたのさへあつた位である


然るが故に支那土民は日本兵を見ると娘は何処かへ隠されていた上に然るが故に上海に残留した日本人は支那人,西洋人の前に日本の軍人の非常に礼節を重んずるから支那婦人を冒すなんて事は断してないと予め吹聴したものだつた 然るに事実は是に相違したもので支那良民の日本兵の怖るること甚しく若い女は悉く隠されて影もない様になつたと言はれる


然るに一方南京の避難民区からは糊口の道を得るために昔の夜鷹の如くに若き支那人が枕になるもの下敷になすものだけを携えて昼夜兵と宿舎にあらはる様になつたので風儀の紊された事もあつた


こうなると憲兵の方も強姦か和姦かの区別を考へねばならなくなり若し其の場所に敷物代用品があつたり支那婦人が日本貨を持つて居た事実が認められたら和姦として取り扱つて見る様になり強姦の数は実際よりは少なくなつたといふ,敵國人といふ感の働くために無償にて行ひ要求された時に是を追ひ払つたりする為に自活委員会からの告訴に会つて恥をかく例も少なくないのである


勝利者なるが故に金銀財宝(掠奪[*2])は言ふに及ばす敵国婦女子の身体迄汚すとは誠に文明人のなすべき行為とは考へられない 東洋の礼節の国を誇る国民として断愧にたへすことである 昔和倭は上海に上陸し南京に至る迄此の様な暴挙に出た為に非常に野蛮人として卑しめられ嫌はれたといふが今に於ても尚同じ事が繰り返さるとは何とした恥辱であろう 憲兵の活躍は是を一掃し皇軍の名誉恢復に努力しつつあることは感謝にたへぬ



次に強姦事件の実例を列挙する


【1】或る兵は兵站病院を退院原隊へ復帰の途次飲酒酩酊の上所属隊宿舎の附近の支那家屋へ侵入し同家二階に居合わせた支那婦女(21)を強姦した


【2】二人(A,B)の兵は他の一人(C)を誘ひて外出した Aは支那婦人(20)を見ると劣情を起こし強姦を志しCをして同女を付近の空家へ連れ行かしめCをして所携の小銃を一発発射せしめ更に着剣の上剣先を同女に突付け同女が恐怖するを見ると付近の民家内へ引き入れ強姦した BはAの目的を達したのを知るとAの立ち出た後へ入り込んで同女を強姦した


【3】或る兵は或る支那民家へ立ち寄ると同家の娘(16)が兵を見て怖れ逃げ去らうとすると是を捕へて強姦したばかりでなく翌日も行つて再び強姦した


【4】或る兵は飲酒酩酊の上無断外出をし支那婦人某(49)方へ侵入し所携の軍刀を引き抜いて脅迫した上強姦した


【5】或る兵は加給の酒に酔ひ戦友と共に外出し支那婦人某(42)を認め是を姦淫せんと思ひ同家内に侵入して同女に性交を要求した,同女は日本兵を怖れて抵抗の出来ないのに乗じて姦淫した


【6】或る兵は支那酒に酔ひつつ支那店に立ち寄り焼鳥を食する時其の傍に居た支那少女(6)を見ると同女が13歳未満の少女であることを認識しながら姦淫せんと思ひ同女を抱きながら室内に入り同女の父に銃剣をつきつけ退去を命じ置き同女を姦淫せんとせしも少女の為め目的を達し兼ね指頭を以て押し広がんとして負傷せしめたり


【7】或る兵は武装街頭に出て支那民家の表戸を蹴外し家内へ侵入し隠れて居た支那女(16)を発見し同女に銃口を差向け脅迫の上姦淫した次に同女を宿舎へ連れ行き帰宅すれば殺すぞと脅迫して不法監禁をした其の間無抵抗なのに乗じて姦淫した其の翌々日同女の宅へ侵入し怖れ隠れ居たるを発見し強姦した


【8】或る兵は戦友二人と共に支那酒や「ビール」を飲んだ上支那婦人を探し求めた上輪姦した


【9】或る兵は歯科治療に行つた帰途に「ビール」を飲み酔いに乗じ支那家屋へ「ノック」して入つた,男が茶を出してくれた,外に話声がするので着剣で警戒に出ようとする時に辿つた其の折に支那女に触れたかも知れぬと話したが是は偽りで強姦未遂であつた


【10】或る兵は街上の支那家屋へ入ると母親と娘とが居た娘へ要求をすると承知した母親は是を見て出て行つたので其の娘を姦淫せんとしたが発育して居らなくて出来なかつた(娘は10歳位)其のまま帰つた娘へ隊へ来れば残飯をやるからと隊名を書置いたことから憲兵に捕へられた



以上述へた様な例は尚沢山に挙げる事が出来る強姦をやつても容易に発覚しないだろうと考へることは大変な誤でこんなに知れ易い事柄はないのであると法務部当局は兵隊を戒めて居つたが全く其の通りである


日本の軍人は何故に此の様に性慾の上に理性が保てないかと私は大陸上陸と共に直ちに痛嘆し戦場生活1ヶ年を通じて終始痛感した,然し軍当局は敢て是を不思議とせず更に此の方面に対する訓戒は耳にした事がない而も軍経営の慰安所を旺んに設けて軍人の為に賤業婦を提供したそして娼婦から性病の軍人間に蔓延せしめたそして遂に其れのみを収容する兵站病院を作る必要を生じた 性病のある間は帰還を停止した兵にのみかく厳にしながら将校間に却つて性病が多かつた若い将校どころか上長官の間にも患者はあり軍医に秘密治療を受けて居る 性病を支那人から得ぬ様に慰安所を設け内地,内鮮人を娼妓として使用しながら皮肉にも彼女等が性病を広げた


軍当局は軍人の性慾は抑へる事は不可能たとして支那婦人を強姦せぬ様にと慰安所を設けた,然し強姦は甚だ旺んに行はれて支那良民は日本軍人を見れば必ず是を怖れた


将校は率先して慰安所へ行き兵にも是をすすめ慰安所は公用と定められた心ある兵は慰安所の内容を知つて軍当局を冷笑して居つた位である,然るに慰安所へ行けぬ位の兵は気違だと罵つた将校もあつた


要之戦場生活は殺風景だから気が荒くなる是を抑へる為には兵に女を抱かせるより善い策はないとしたのは尤もである


然し日本軍人が戦争に来て大きな顔をして慰安所へ暇さえあれば通う姿を見た支那人は笑つて居た


上海へ上陸した其の日に何処へ行つたら女が買へるかと在留日本人に聞くと言ふので日本の兵隊さんは戦争に来たのぢぁないのかと反問してるのを聞いた


上海でも南京でも日本服姿の婦人を見るとゲラゲラゲラゲラ笑つて恥ずかしさも知らずに揶揄する それが家庭婦人たると賣笑婦たるとの区別がない 慰問に来た女学生や婦人に向かっても平気で無作法な動作したり言葉で話し掛ける どうして軍人は此の様に性慾にかつえて居り亦其の抑制がないかと思はれる,海軍軍人は決して此の様な風を見せないのは海軍軍人の平常の教育が宜しい為と考へられる


此の様に陸軍軍人は性慾の奴隷の如くに戦場を荒して居るのであるから強姦の頻発も亦止むを得ぬことと思はれた


宣撫班にも一方に大きな成果を挙げつつ一方から是を破壊する様な破廉恥な行為が行はれてる 即強姦と金品の脅□とである,是は其の職を利用する無頼の徒が通訳として入り込んで居るからである,此の様な不徳行為のために大切な宣撫事業が妨□される一方ならずと私は話し聞かされた



【備考】


原文…カタカナ,漢数字⇒平仮名,算用数字標記とした


傍線箇所(罫外に丸印有り)を青で強調した



【参考】早尾乕雄「戰場心理の研究/総論/第8章 戦争と性慾」 http://d.hatena.ne.jp/dempax/19380531



*1:はやおとらお:国府台陸軍病院,陸軍軍医中尉,金沢医科大学教授, 上海第一兵站病院時代の『戦場神経症竝に犯罪に就いて』(緒言は1938/4月)第3章に【(陸軍)法務部及ひ憲兵隊と連絡をとり調書,司法書類,被告人等につき調査を実施…】とある

*2:「掠奪」は後から追記

39/06/20 (Tue) 戦場生活に於ける特異現象と其の対策 緒言

戦場生活に於ける特異現象と其の対策/緒言

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