東京新聞 2017/01/28 28面【社会】

30日2機飛来 1日から開始 オスプレイ定期整備 県と木更津市に通知

防衛省は27日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備の新型輸送機オスプレイ2機が定期整備拠点に選定された陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)に30日に飛来すると木更津市と千葉県に伝えた。国内での定期整備は初めて


防衛省や市によると30日の2機の飛来時刻は未定。2月1日からこのうち1機の整備を開始する。今回の整備対象は1機で残りの1機は乗員らが乗り31日に普天間飛行場に戻る予定


定期整備は同駐屯地内の格納庫で行われ富士重工業(東京)が担当。年5〜10機程度を整備し、一機あたり3〜4カ月の工期で行う。今回は初回のため2月1日から9月上旬までの約7カ月を見込む


整備期間中は、同駐屯地内でのホバリング東京湾南部や相模湾上空での試験飛行などもする見通し


同駐屯地には昨年10月、騒音測定のため、2機が飛来している

東京新聞 2017/01/28 27面【特報】本音のコラム

少子化には多様化

師岡カリーマ

友人が手術のため入院した。夫婦共に留学生として来日した外国人で、今は幼い子が二人いる。夫は日本の一流企業で理系専門職に就くエリートだ。難しい手術ではないが全身麻酔を伴うため、彼は妻にこう言った


「僕に万一のことがあっても、絶対に帰国しないでくれ。子供は日本で育ってほしい。あらゆる手を尽くして、ここに残ってくれ」「そんな心細いことを言わないで。私は非常勤だから在留許可は下りないし」そう言って妻は泣いたが、彼は念を押した「日本で育てると約束してくれ」


高学歴で3カ国語を話し、行こうと思えば欧米のどこへでも行けるのに子供は日本の価値観で育てたいと、日本を選んでくれた。でもその子供は「外国人」のままだ。もったいないではないか。少子化を嘆くなら、日本に生活基盤がある親のもとに生まれた子は、自動的に国籍を取得できる制度を考える時が来ているのではないだろうか


勤勉・清潔・誠意・とことんやるプロ精神。こういった日本的美徳の行く末を危惧する人の不安も分かる。だがこれらの美徳を、環境や教育の賜物ではなく人種的特性と定義すると、逆に過去の侵略行為に鑑み、日本人は凶暴な人種だと 屁理屈を言われても反論できなくなってしまう。日本が育てれば日本人。グローバル化の荒波の中、人種的多様性は財産になるはずだ