時計じかけの残酷ゲーム

 障害者施設殺傷事件の容疑者は「障害者なんていなくなればいい」という考えから犯行に及んだ。これにからめて、石原慎太郎の過去の差別発言が問題視されている。
 石原慎太郎には『完全な遊戯』という小説があり、これは不良青年たちが知的障害者の少女を輪姦し殺害する内容である。町山智浩はこれを映画『時計じかけのオレンジ』と並べて、人間の自由意志に挑戦した作品だと論じた。ともに善悪の超克を目指すニーチェの超人思想の影響がある。ヒトラーもこれに影響された。
 さて、次の発言はどうか。

数人のおばあちゃんを、首まで砂の中に埋め、いっせいに、みんなで頭をけ飛ばし、早く鼻血を出したほうが負ける。

 これは、『ツービートのわッ毒ガスだ』という本に書かれた「残酷生き埋めゲーム」の記述である。
 石原慎太郎を差別主義者と言うなら、北野武もそうである。