2009年06月07日
■[漫画][★★★★][武田日向]『異国迷路のクロワーゼ』はすばらしい
異国迷路のクロワーゼ 1 (角川コミックス ドラゴンJr. 111-2)
- 作者: 武田日向
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/12/08
- メディア: コミック
- 購入: 15人 クリック: 336回
- この商品を含むブログ (155件) を見る
異国迷路のクロワーゼ(2) (角川コミックス ドラゴンJr. 111-3)
- 作者: 武田日向
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2009/06/09
- メディア: コミック
- 購入: 7人 クリック: 93回
- この商品を含むブログ (92件) を見る
あらすじ
パリの下町にある商店街の一角「ロアの看板店」で働く少年・クロードは、叔父が日本から連れてきた少女・ユネと一緒に働くことに。文化の違いに戸惑いながら自分を理解してもらおうと頑張るユネにクロードは……!?
なに? 涙は女の武器だと?
バカモノぉ!! その目をかっぽじ開けて見ろ!!
この娘の笑顔(さいしゅうへいき)を!!
(ユネ可愛いよユネ)
ぼくの人生を変えた*1小説『GOSICK』のイラスト担当:武田日向センセの漫画です。相変わらず「そこまで描き込むか!?」と呆れてしまうほど素晴らしい絵の持つ奥行きは無限大です。まるでおとぎ話のお城に出てくるように美麗な町並み……感嘆の一言です。『クロワーゼ』のストーリーも2巻に入っていい具合に盛り上がってまいりましたので、感想なぞを。
本作は金髪美青年クロードと、和服少女ユネのおぼつかないながらも心温まる交流を描いています。血のつながっていないし、文化も違う、けれど通じるものは確かにある交流です。慣れない外国の土地でユネはしょっちゅう不安になりますが、クロードの「大丈夫」という言葉を信じて頑張っていきます。それがまたいい笑顔なわけで……ハァハァ(*´π`*)
とまぁ、鼻血たらしながら和服少女の良さを語っていると通報される世の中なのでこの辺で、漫画の内容についてに移らせさせてもらいます。(「なんだよ、外見も内容じゃん!」という意見は公僕には通用しません)
『クロワーゼ』はいろんな意味で「カルチャーショック」の難しさを描いているんじゃないかなぁと愚考します。
- 日本とフランス。遠く離れた二つの文化。
- 産業革命と、古式ゆかしい職人芸。新しい風と古い鉄。
- 女と男。鎖で縛られていても会いたい気持ちと、自由であってほしい気持ち。
- わたしとあなた。理解できず、それでも支えあうもの。
フランスの首都で潰れかけた看板商店を守ろうとする鉄工芸職人・クロード。文明開化したばかりの日本から留学(?)してきた看板娘・ユネ。当然、分かり合えるはずがありません。ユネにとってもクロードにとっても、相手の『当たり前』は理解できない驚くものであり、失敗も重なり、二人はすこしビクビクしています。食事、ジェンダー論、勤労意識……ユネから見たフランスでの生活は何から何まで驚きと新鮮の連続ですし、それはフランス男のクロードにとっても同じなわけです。小さな女の子を守ろうとするクロードの言動は、時にユネの自立心の妨げになったりするのです。
フランス女のカミーユ嬢の言葉はいちいち鋭くて肝が冷えます。自己満足にひたろうとする『少年漫画の主人公』をズバズバ殺しています。
『当たり前』という基盤がない状態でのコミュニケーション。でもそれって、単純に「育った環境」のせいだけではないんですよね。誰と誰でもそう。言葉にしなくては気持ちは伝わらないけど、言葉にしても伝わない気持ちもある。すれ違いを繰り返しながら徐々に信頼を築き上げていく二人を、読者は微笑ましく見守る。それが、この漫画の楽しい読み方なわけで、した。
が。(ここまでが1巻でした)。
2巻で、クロードとユネは大変な局面に陥ります。お互いが、お互いの心の傷を覗いてしまうのです。クロードは「父は死んでもお前のことを想っていた」という言葉が重荷になっていて、ユネは「自分のかけた慰めの言葉が、姉を傷つけた」という過去で自責しています。祖父や周囲の人間にどんな慰めの言葉をかけられても、彼・彼女は自分を許しません。『魔法の言葉』なんて、どこにもないんです。
『なにをやっても、迷惑になってしまう』と思い、二人は離れようと思います。百貨店の火事という大騒動で、危機に陥ったユネを見つけ出したクロードは、助けたという安心と共に、「これでお別れ」と覚悟を決めてしまうわけですが……まぁ、なんやかんやで(全部語るのは営業妨害だべさ)、二度目の『帰ろう』という言葉はちゃんと気持ちと一緒に伝わるのです。ラストの、ボロボロになっても繋がれた手から二人の「通じ合った気持ち」を感じさせるとこには涙を隠せません。まさにスタンディング・オベーション、拍手喝采でした。少しですけれど、確実に狭まった二人の距離。閉店の危機が迫った工芸店を、クロードとユネはどう持ち直していくのか、楽しみでなりません。
■[雑誌][少年ジャンプ]少年ジャンプ27号 感想
今週は神回でした。詳しくはこちら。
なんかすっごくハラハラしてしまった回でした。「しょ、少年誌の限界を超えてしまうのかー!!」と勝手に盛り上がってしまった。落ち着け、おれ。これは『ぬらりひょんの孫』なんだよ。『TO LOVEる』じゃねーんだ。『TO LOVEる』じゃあ、ねーんだよ。
「死の覚悟」を小松まで見せてくれるとは思いもしなかった!! スタージュン様の威嚇にすら退かず媚びず、料理人の誇り! なんという熱い展開でしょうね、ラストのトリコの挑発にあえて乗るスタ様、そしてその更に上をいくトリコ! っと完全に燃え上がってしまいました。
「ちょっと話してみれば意外といい奴」オチでちょっとホッとした。「アシスタントで満足してるからダメ」という考えは周りと衝突しそうだけど、まぁなんとかなりそうだなー。恋愛パートは今まで本気で忘れていたので、コメントできません。えっと、どんな約束してたんだっけ?
これだよ、俺たちが読みたかったのはコレなんだよ!! すっごく幸せな気持ちになれましたとさ。
火神が直接ブッ飛ばすのではなく、黒子が代わりに燃えていたのが、逆に良かったです。なんていうんだろ、黒子の「意外と熱いところがある」ていう描写がすごく好きなんですわ。先輩がたに活躍の場を与える流れにも説得力がありますし、上手く話を進めているなーすごいなーといった所。
相変わらず校舎を破壊しまくっているところが素敵です。なにがしたいんだお前は。
男爵ディーノさんの掲示板の>>22さんのおかげででこの漫画の面白さが理解できた気がする。なるほどー。無理な展開もなく、無茶な設定も必要とせずにバスケ漫画を成り立たせたわけか……。「英語がしゃべれる」だけでなくて、ちゃんと「口が悪いエースの緩衝材」としても働いてたわけですからね。実際、その後の「初心者がバスケにはまっていく過程」にもすっごい説得力があったし、このセンセは実は実力派なのかも??
通訳で天下取るぜって話だったらそりゃブレてるけど
別に最初からそういう話でもなかったでしょ?
どこにでもいる普通の初心者が地味にバスケ上手くなってくみたいな漫画は
描きたい人は多いけど普通にやったら打ち切り間違いなしな展開なのだよね。
展開上まず上手い人に認められてチームに深く関わっていく必要があるのだけど、
異常な才能があったらそれはもうどこにでもいる普通の初心者ではないわけで。
それでもたいていの漫画は人並みはずれた身体能力を持たせるなどして話を作ってきた。
それを通訳というバスケと関係ない能力でチームに深く関わりを持たせて
初心者がバスケに嵌る過程を退屈させない話にしたのがフープメンの特徴なのだと思う。
まぁそれでも地味は地味なんだけど、地味に難しいことをやってきてる作品なんだよ。
だから作品の軸は全然ブレてない。
「至高のチョキ」が可笑しかったです! そして微笑ましかった! じゃんけんでリーダー決めても、なんら問題ないほどに仲が良いグループなんだなーと2828しちゃいました。鹿児島で待っているのは、懐かしすぎる『第一話の刑事』ですね。生きてたのか! 超能力バトルじゃなくて、サスペンス調になりそうな鹿児島編にも期待しています。マリーも付いてくるしね☆
*1:斜め下に





はじめまして。
ナツミ370と申します。
記事、読ませていただきました!
本作(ユネ?)への愛あふれる文章を堪能させて頂きました。
異国迷路のクロワーゼ、アニメ化になりましたね!
私も原作の大ファンで、2巻がだいぶ前に発売だったので
内容を少し忘れていて再度読み返しているところです。
今年初頭から連載再開と耳にしたのですが、
月刊ドラゴンエイジではまだ再開されていない模様…。
武田先生が体調でもくずされているのかなぁと心配しています。
またユネたちに会えることを祈っています。
はじめまして。でん太です。
コメントありがとうございます!
単行本を読んだ勢いそのままで書き殴ったので、今読み返すと悶えます。笑
アニメ化しますね〜 武田日向センセの絵がどんな風に動くのか楽しみです。
特にユネ! ユネの素直な感情の動きが見られると思うと…///
あれ? ドラゴンエイジで連載再開されていたような…
って、昨年の12月に掲載されたきりなんですね…確かに心配です。切望。