2011年12月10日
■[ライトノベル][★][佐島勤]『魔法科高校の劣等生』〜入学編〜
- 作者: 佐島勤,石田可奈
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: 文庫
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- 作者: 佐島勤,石田可奈
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/08/10
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あらすじ
魔法。それが伝説や御伽噺の産物ではなく、現実の技術となってから一世紀が経とうとしていた。そして、春。今年も新入生の季節が訪れた。国立魔法大学付属第一高校―通称『魔法科高校』は、成績が優秀な『一科生』と、その一科生の補欠『二科生』で構成され、彼らはそれぞれ『花冠』(ウィード)、『雑草』(ブルーム)と呼ばれていた。そんな魔法学校に、一組の血の繋がった兄妹が入学する。兄は、ある欠陥を抱える劣等生(ウイード)。妹は、全てが完全無欠な優等生(ウイード)。どこか達観したような面持ちを見せる劣等生の兄と、彼に肉親以上の想いを寄せる優等生の妹。二人がこのエリート校の門をくぐったときから、平穏だった学びの園で、波乱の日々が幕開いた。
ヒャッハー! 久しぶりに「この主人公腹が立つなぁ(`・ω・´)」って全力で思える作品に出会ってしまった。世界観は面白いと思いました。いや作者の説明の仕方が面白いのかな。個人の才能に依る部分も多いけど技術体系としての「魔法」がある、というのはよく分かりました。新キャラがわんさか出ても、キャラ立ても上手いし、すぐに覚えられました。みんな良い子だと思うよ。ただ、たださ、主人公だけは受け入れがたかったぁーーー!!
「能ある鷹は爪を隠す」の連発しすぎで胃もたれというか、「成績不振のあいつがどうしてこんなに強い!?」という驚きは三回目くらいか感じなくなっちゃったなぁ。学校史上最高クラスの座学の成績、忍者の体術、魔法デバイスの取扱方、新魔法の開発、学校最強クラスの先輩を次々に倒す、、えとせとら。主人公の凄さアピールをここまで徹底されてなお「主人公=劣等生」とか言われても、うん、ないよ。生徒会長とか同級生とか、沢山の実力者に認められているので、「本当は凄いのに社会に認められなくてかわいそー」とは、とてもじゃないけど思えない。というか、有体に言って、ここまで凄い人が、時折思い出したように「普通の魔法が下手くそ」なことに劣等感を感じられても、そりゃあねーよ!とか思ってしまう。
なにより、主人公の性格にボボボボーーーって鳥肌。いちいち話してる相手を馬鹿にしないと呼吸も出来ないのか! そりゃあなんだか壮絶な過去があるっぽい主人公に比べたら、誰も彼も幼稚に見えてしまうかもしれない。実際は、主人公の方が「強者」だろう。だけど、あんな風にいちいち「器を計る」ように見られたくないなぁ。
■[漫画][★★★][大今良時][冲方丁]『マルドゥック・スクランブル(1)〜(3)』マンガ版の感想/天使のような悪魔の笑顔
- 作者: 大今良時,冲方丁
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/03/17
- メディア: コミック
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あらすじ
「なんで私なの?」
身寄りのない少女・バロットは、救いの手を差し伸べたはずの男・シェルに突然殺されかける! 瀕死の状態から目覚めると、その身には金属繊維の人工皮膚と、あらゆる電子機器を操る力が与えられていた。ネズミ型万能兵器・ウフコックの力を借りて、答えを探し求めるバロットの闘いが、今、始まる!!
同名小説のコミカライズ。うぶちんアクションが上手く描かれており、いい漫画だと思う。単にアクション絵が描けるだけでない。私が凄いなぁと思うのは、マルドゥック・スクランブルのストーリーを「再構築」している脚本力。マルドゥック・スクランブルってこんな話だったんだーと「漫画的に分かりやすい」。
具体的に言うと、バロットVS畜産業者。この戦いの中で、バロットは「奪う側の楽しさ」を見出して、笑う。笑いながら殺す。ここで、原作にはなかった畜産業者の回想がはさまれることで、非常に大きな効果を発揮している。つまり、畜産業者にも悲惨な過去があり、元は人間だったことだ。無辜の親子を惨殺してモンスター性をアピールした登場を果たす畜産業者だが、バロットを相対することで関係は逆転している。
他の漫画だったら、ここは「逆襲を果たす爽快感」を感じているかもしれない。が、ここはマルドゥック・シティー。畜産業者を楽しみながら殺すバロットの笑顔に、読者はこのエピソードが何を意味しているかをダイレクトに理解できる。すなはち、「ウフコックの濫用」「新しい怪物の誕生」という主人公の暴走の意味を。
この作品世界に登場する悪役は、モンスターのように描かれる。が、実際はそんな「生まれつきの怪物」はいない。「マルドゥック・ヴェロシティ」に登場する悪役たち=カトルカールもそうだけど、彼らも元々は人間なのだ。畜産業者の過去エピソードを描いたのは難しい判断だったと思うけど、作者の狙いは「泣ける話」に仕立て上げようとかではない、と感じた。もっと凄い、原作である「マルドゥック・スクランブル」「マルドゥック・ヴェロシティ」の両方を飲み込んだ何かを産もうとしている。そんな感じ。
やっぱり、バロットとウフコックの交流はいいなぁ。ていうか、ウフコックがいい。くぅ! 正直、バロットって「周りから愛され過ぎている」という印象があって苦手だったんだけど、漫画版を読んでから評価変わりそう。ウフコックを濫用した後のバロットに、ドクターが辛辣な言葉をかけたところは、グッド改変! 良いバランスになったと思う。
しかしバロットVS畜産業者は凄いなぁ。バロットTSUEEEEで悪を懲らしめる楽しさを描き、バロットの百万ドルの笑顔、ボイルド戦で「落とす」ための布石。と二重三重の仕掛けをしている。描き難いであろう電子戦の妙も、わかりやすいし。「これは凄い」というのが漫画となって新しい一面を引き出された本作への感想。
「貴方のパートナーになりたいの」
■[漫画][★★★][尾田栄一郎]『ワンピース(49)』感想/スリラーバーク編クライマックス間近!
- 作者: 尾田栄一郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/03/04
- メディア: コミック
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あらすじ
夜明けが迫り、影奪回のリミットが近づく。そんな中、モリアはオーズの腹に収まり、益々手に負えない状態に! だが、劣勢の一味の前に変身したルフィが現れ!? “ひとつなぎの大秘宝”を巡る海洋冒険ロマン!!
ぼくが大好きなVSモリア編。ルフィの影が入ったゾンビ=オーズに、麦わらの一味が総力で挑む! というのが熱い。一味全員の必殺技をくり出してオーズ撃破→そのまま全力モリア戦へ、という流れも、「ゲームのラスボス」っぽくて素敵。
- 「仲間なんて、生きてるから失うんだ!」なんて哀しい台詞、失った痛みを知らなきゃあ言えませんよ。
- 普段は「部下」と言うのに、ここだけ「仲間」ってのがまた哀しい。
- だ〜〜いぶ前から「あのモリアさんは、未来のルフィの可能性でしょう」と言ってきた
(2010年7月の漫画感想より)
モリアさんの最後の台詞は、「負け犬の遠吠え」とは思えない何かがあるよなぁ。と言っていたけど、今から思えば、第一部ラストで「俺は弱い!!」とルフィに言わせるための布石だったのかなーって思います。もしくは「モリアを倒したぐらいで油断すんなよ」ていう作者からのメッセージか。いや、後者はやっぱりないかな。
単純にバトルバトルしているだけじゃなくて、新たな七武海・くまが登場してきたり、「おいおいどうなるんだこれ!」感が、っべー! マジで、っべーっす!
■[漫画][★★★][東谷文仁]黒い笑いを引き起こすギャグ漫画『黒いラブレター(8)』の感想ではない何か
- 作者: 東谷文仁
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/08/03
- メディア: コミック
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あらすじ
決着したかに思えた魔界編にまさかの続きが!? 猫耳ジョランポの姉が生徒会のあの猛者達を葬りに襲来!! どうなる生徒会!! どうなるインモー!! 漫画界に爽やかな黒い笑いをふりまいた黒ラブもまさかの完結!!
知っている人は知っているギャグマンガ。台詞まわしとか絵のインパクトとかキャラのテンションの高さとかがツボ。つまり全部だった。感想を書くために最終巻を読み返したんだけど、初っ端からあられもないレベルで笑ってしまって感想書けません。言語化できない。むしろキーボード壊してその写真を感想の代わりにしたい。
「汚れを知らない純真な目でサンタを信じるオッサンの願いごと」とか「心臓を貫かれても生きてるジョージ」とか「小笠原さんって誰だよ!」とか「変態と書いてホンモノと読む」とかの面白さを伝えるには、ダメだ…俺の脳みそが足りなすぎる……オレ…ワ…ムリョクダ……
(この作者って今なにしてるんだろうなー)
「オレのチンコガードが泣いてるぜ!!」
■[漫画][★★][金田一蓮十郎]『ライアー×ライアー(1)(2)』/いつもとちょっと違う金田一蓮十郎?
- 作者: 金田一蓮十郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/11/25
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あらすじ
ある日、ノリで友達の高校時代の制服を借りて街に出た湊はそこで義理の弟・透と遭遇してしまう!! 別人だと言い張る湊を信じた透だけど、透はその「女子高生姿」のほうの自分に惚れてしまったみたいで…!!? 世にも奇妙なラブストーリー開幕!
『ジャングルはいつもハレのちグゥ』でお馴染みの金田一蓮十郎センセの作品。なんだかんだでほぼ全作品を読破している私は、芯からこの作者のことが好きなんだなぁ。(『ニコイチ』『アストロベリー』『ミリオンのスペル』『チキンパーティー』)。どこが好きかと問われれば、こう、「超えちゃいけない線を踏み越えちゃったら笑うしかナイよね」みたいなところです(分かりづらい)。
その点、これは蓮十郎作品の中では大人しめの作品ですね。潔癖症の女子大学生の主人公が、ひょんなことから変装した状態で、義理の弟くんと恋人関係を続けなくちゃいけなくなり。普段(変装していない素の状態)は、義弟くんとの関係は険悪なふたり。女関係というか下半身がだらしない義弟くん、しかし、主人公(変装状態)には本気の本気で恋愛しているので、「誰じゃこいつ!?」と主人公の方が戸惑ってしまう…という話。
初めは変装(女子高生の制服)をしていたのがバレたくなくて、という見栄から始まったのに気がつけばズルズルと嘘を重ねていき、ドツボにハマっていくところが面白いな。冷静に見ると「すごく悪い女」の図なんだけど、読者はそんなこと意識せずに笑えてしまうのは、「流石、金田一蓮十郎!!」とスタンディングオベーションしたいところ。『ハレグゥ』とかも相当ヘビィな設定だけどそんな空気ないんだよなぁ。
義弟くんの家の内と外で全然ちがう顔を見せるのが、腹立たしいというより、「ほぉ…そんな顔できるんだ……」ってなれるのが甘酸っぱい。でもね。私がこの作品を読む一番の理由はそんなスイートなものじゃないの。読む人にはバレバレだろうけど、この血のつながっていない姉弟の設定、『ニコイチ』のアレとまんまやないかぁーーーー!!!ってことなの。えっ、えっ、つまり、こっちの義弟くんもそーゆうことなの!? だから「変装した姉(義弟くん視点では姉そっくりの女の子)」にめちゃ惚れなの!? そう考えると、タイトルの「ライアー×ライアー」も頷けるよね、今のままだと嘘つきは姉ひとりだけだけどって……ウヒャアアアアーーーー!!



コメントありがとうございます!(おそろしいHNですね)
教えてくださってありがとうございます。仕事していて嬉しい半分、読めない悔しさ半分。
石川県・富山県の人がうらやますぃ〜です。