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ざわめきフェノメノン RSSフィード

2010-06-21

「最強伝説黒沢」と「福本伸行 人生を逆転する名言集」についてとあと日本頑張れマジ頑張れ

今まさにワールドカップ真っ最中。

私もトゥーリオの二試合連続オウンゴール報道に失笑する程度で開幕までほとんど興味を示していなかったくせに、初戦でまさかの日本勝利と聞いて手のひらを返して喜びながら、先日はわんわん騒ぎながらテレビの前で応援していたごく一般的な日本国民です。

何回か前のワールドカップでは、部活をサボって学校のスクリーンで鑑賞した記憶があります。大勢で観ると何倍も楽しいよね。

2試合目は残念ながら惜敗してしまいましたが、世界ランク4位の強豪オランダ相手に1点で抑えられたことは素晴らしい。ナイスファイトでした。



ところで、ワールドカップといえば、福本クラスタ的にはやはり最強伝説黒沢の第1話冒頭のあのセリフを思い出します。




感動などないっ……!

最強伝説黒沢 1 (ビッグコミックス)

最強伝説黒沢 1 (ビッグコミックス)


感動などないっ!

あんなものに……

オレが求めているのは……

オレの鼓動 オレの歓喜 オレの咆哮

オレのオレによるオレだけの……感動だったはずだ!


日本中が湧いた2002FIFAワールドカップ。建設会社で働く黒沢は、同僚たちとテレビ観戦しながらビールを飲み、声を張り上げ、熱狂的な歓声を上げて大騒ぎをしていた。

日本代表選手の活躍に一喜一憂し、涙まで流しながら熱い声援を送っていた黒沢だったが、その一方で胸の奥がどんどん冷えていくのを感じていた。「他人事じゃないか。他人の祭りだ…!」。

そして、日本がトルコに0対1で敗れて日本のワールドカップ敗退が決定した日。黒沢は唐突にわかってしまう。

「あんなものに……感動などないのだ……!」と。




他人の感動に満足するな!

スポーツ、映画、テレビ、マンガ、小説etc……あらゆるものが“感動”を売りにする昨今。世間にはいたるところに感動があふれている。

応援しているチームの逆転勝利に泣き、バラエティ番組の離れ離れになっていた親子の再会に泣き、恋愛小説の恋人たちの不遇の愛に泣く。もちろん、こうした感動は人生の潤いになるだろうし、中には真に心を揺り動かされて人生に影響を与えることもあるだろう。


しかし、「夢と感動をありがとう!」なんて言ってるだけのうちは、ただの傍観者でしかない。他人の感動はしょせん自分の感動ではないのだ。

自分は汗の一滴もかかず、傍観しているだけで手に入れたものが、本物の感動のはずがない。本物の感動は自分自身の行動の中にしかないからだ。


世間にはびこる安易な感動で気持ち良くなって満足しないように心がけたいものだが、自分自身の行動で感動を手に入れるためには、それ相応の苦労を伴うのも事実。

だからこそ、苦労して手に入れた自分自身の感動は格別な味がするはずだ。




−−




はい。いいこと言ったでしょう。


単行本の画像以下からここまですべて

福本伸行 人生を逆転する名言集」からの引用*1なんですけどね。




人生を逆転する名言集

人生を逆転する名言集

下手な自己啓発書よりも親しみやすく心に響き「吐くほど泣きました」と読者にも好評で10万部突破のヒット。当初買うつもりはなかったのですが、めでたく続編も発売したことなのであわせて購入してみました。


「金は命より重い」「死ねば助かるのに」など数々の名言と詳しい解説つき。

ツッコミどころの多い福本キャラ能力パラメーターや福本先生からのお言葉も掲載されていてなかなか読み応えがあります。単行本を持っていない人や福本を読んだことがない人、非オタクの一般人にも薦められそうな一冊です。

ただ、鷲巣さまの名言がひとつもないということに若干納得がいかないんですがなぜなんですかね。マスコットキャラだからなんですかね。




様々な福本作品の中でも「カイジ」と並んで「黒沢」の名言がとりわけ多く収録されており、特に黒沢の名言はストレートにぐさりと突き刺さります。

44歳毒男から漂う哀愁と努力しても報われない虚しさには胸を締め付けられる思いです。苦しい。年齢も境遇も遠いのにすごく共感できて負け組つらい。


多くの福本作品が非日常的なギャンブルものであるのに対し、冴えない中年男を主人公に据え、初期作品に近いコメディタッチな人情もののストーリーである「黒沢」。「アカギ」や「カイジ」に比べるとやや地味で隠れがちな作品ですが、負けじとおもしろいです。

思わず応援したくなったり笑ってしまうようなシーンが多く、次々と振りかかる苦難に奮闘しながらも空回りまくる黒沢の姿はギャグとしても秀逸。アジフライのくだりは腹を抱えて転げました。

福本先生いわく「黒沢は死んでいない。いつか続編をやりたい」ということなので続きが読める日が来るといいなあとおもっています。なんか零の再開といいカイジ2期といい福本作品ってこういう待ちの姿勢*2のものばっかりだな…。




もし最終戦で日本が勝っても負けても「感動などないっ…!」とか「勝たなければゴミ…!」とか口走ったりしないから日本頑張れ!マジ頑張れ!*3

  

 

*1:下手にレビューするよりもよっぽどダイレクトに伝わるとおもったので。

*2:「アカギ」「カイジ」の引き延ばしでよく訓練された信者たち。

*3:あとブブゼラはもうちょっとどうにかならんのか。

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