デスクトップ鉄の雑記帳

2016-06-13

[][]JR四国京急が旅規掲載 22:37

旅規ポータルのリンク集を更新し、JR四国京急があらたにウェブに掲載した運送約款を追加した。あわせて、JR五社旅規目次をJR六社旅規目次と改題して掲載した。

京急の旅規は大手私鉄では、近鉄東京メトロ東急に次ぐ4社目のウェブ公開だが、運送約款としての契約条項を網羅しており、情報公開の姿勢に好感がもてる。臨時特殊割引普通乗車券の発売の条項に、他社との乗継割引乗車券の発売区間を記載し、区間特定運賃や定期旅客運賃表は、別表ではなく本文に記載している。また、乗車券の様式はカラーで表示している。

よしおよしお 2016/06/14 20:47 ようやく旅客鉄道会社六社の旅規ウェブ掲載が出揃いましたね。更新方法については、これまで公開していた五社も足並みが揃っていませんでしたが、新参のJR四国がどのような情報公開の姿勢を示していくのか興味深く注視したいと思います。施行日前に新旧対照方式で改正箇所を示すJR東海の先進的な方式を他の各社も見習うべきだと思うのですが、「そこまでする必要はない」と思っているなら残念なことですね。今年に入ってからの改正を見る限り、北海道と東日本は施行日前に改正後旅規を公開するやり方のようですが、ウェブサイトを閲覧した日に適用される約款が探せない状況で良いと思っているのだとしたら、担当部署の判断力を疑ってしまいたくなります。

desktoptetsudesktoptetsu 2016/06/14 21:29 旅規を最初にウェブ掲載したのはJR西日本でした。旅規改正公告も掲載していましたがその後取りやめ、代ってJR九州が公告を掲載しています。JR東海は旅規以外の連絡運輸規則等についても新旧対照方式で記載しており、その情報公開姿勢は評価できますが、他社もせめて改正公告を掲載してほしいものです。

よしおよしお 2016/06/16 08:08 かつてはJR西日本も改正公告を掲載していたとは存じ上げませんでした。いったん公開すると判断したものを取り止めるというのは、このご時世にあまりないですね。

運賃其ノ他ノ運送条件ハ関係停車場ニ公告シタル後ニ非サレハ之ヲ実施スルコトヲ得ス、と法定されているわけで、社会環境の変化にともないウェブサイトへ約款掲載は重要性を増してると思いますので、これからも注視したいと思います。(そんな中で、旅規ポータルはとても役立っています。いつも更新ありがとうございます。)

やまやまやまやま 2016/06/19 02:59 記事本文冒頭の「リンク集」並びに「JR六社旅規目次」のリンク先アドレスの1文字(s)が欠落しているようで、アクセスできません。

また、別件ですが、JR西日本サイトには旅客連絡運輸規則も掲載されていますので、リンク集に追加したほうがよろしいかと存じます。

N.YN.Y 2016/06/19 09:05 リンクの"desktoptetsu.com"が"desktoptetu.com"になっていました

desktoptetsudesktoptetsu 2016/06/19 19:45 訂正しました。

2016-05-31

[][][]特殊割引乗車券発売規則 20:20

旅規ポータルの旅規アーカイブスに、特殊割引乗車券発売規則(1967年6月20日施行)を掲載した。エコノミークーポン、訪日観光クーポン、特殊観光乗車券、特殊往復乗車券、臨時割引乗車券が対象で、それまで個別の公示や達示で定めていた営業割引制度を、周遊割引を除いて一本化した。

日本国有鉄道百年史」(第13巻、pp49-52)などによるとそれぞれの概要は次の通り。

エコノミークーポン(エック)は、1966年3月の運賃改定による旅客減に対処するため設定された「発から着までの鉄道(乗車券・指定券とも)・バス・旅館等旅行に必要なあらゆるものをパックし、大胆な割引*1を取り入れ、旅客の希望地を狙った完全レディーメイド商品」である。宿泊券を伴う第1種と乗車券だけの第2種があった。まだエックの名称はなかったが、67年1月13日から3月中旬にかけて大阪名古屋静岡方面から新幹線利用で設定された「蔵王スキー乗車券」が第1号とされている。

訪日観光クーポンは、個人インバウンド旅行者向けの割引制度である。1964年3月18日制定の訪日観光乗車券発売規則(11コースを設定、10%の割引)を継承したもの。なお、旅規には以前から訪日観光団体の規定があった。

特殊観光乗車券と特殊往復乗車券は、1959年6月15日の営達988号「臨時特殊割引乗車券の発売について」に基づき発売された3種類の割引乗車券を引き継いだ。旅客誘致による増収のほか、出札窓口の混雑緩和、旅客運賃の逋脱防止、輸送調整の目的があった。第1種(夏季の海水浴・登山・キャンプ、冬季のスキー・スケート客を対象、5-10%割引)と第3種(閑散期の観光客を対象、10%割引)が特殊観光乗車券に、第2種(第1種の対象客以外の混雑地向け旅客を対象、10%割引)が特殊往復乗車券となった。1970年10月1日、特殊観光乗車券は特別企画乗車券に改められた。

臨時割引乗車券は、従来輸送調整の目的で対象を限定して発売していた「大会割引・総会割引・会合割引」を引き継いだもの。

この規則は特別企画乗車券の原点であるが、現在JRに特殊割引乗車券発売規則は存在せず、各種の特別企画乗車券の約款は公告されていない。JR東日本の部内規程である「特殊割引乗車券設定規程」*2は、設定の目的を

(設定の目的)

第3条 特殊割引乗車券の設定にあたつては、次の各号に定める事項を目的とし、かつ純収入を減少させないと見込まれる範囲内で設定する。

 (1) 閑散期または閑散線区等に対する積極的な営業施策の展開により、旅客の誘致を図る。

 (2) 他運輸機関との競合区間で、積極的に営業施策を展開する。

 (3) 催し物、博物館等の見物客の当社線の利用促進を図る。

 (4) 宿泊券、船車券等と組み合わせて販売することにより、旅客の誘致を図る。

2 前項に規定するほか、旅客の利用促進を図り、かつ増収が期待される場合に設定することができる。 

と定めている。青春18きっぷは、第2項に該当するのだろうか。また、特殊割引乗車券の設定については、第4条で営業部長*3に委ねている。

*1:30%以内で本社が設定。その後69年7月に20%以内のものについては鉄道管理局長または地方自動車部長が設定できるようになり、70年10月からこれを30%以内に改定した。

*22011年10月日本鉄道図書版による。

*3:一部は支社長

2016-05-22

[][][]新幹線自由席特急券発売規則 21:23

旅規に自由席特急券が記載されたのは、1965年10月1日の改定時である。しかし、その前年の12月に新幹線「こだま」に自由席が登場した。本日旅規ポータルを更新し、その時単行規程として制定された新幹線自由席特急券発売規則を掲載した。1964年12月18日制定の規則と、1965年5月20日改定施行の規則を対比している。65年5月の改定では1等車にも自由席が設定され、また6条2項に「乗車券類委託発売規程に定める案内所(旅行代理店)においては、自由席特急券の一部を当該列車が始発駅を出発する日の21日前の日の11時から発売する」と規定され、クーポン用特急券様式も記載された。しかし、5条の自由席特急券の発売箇所は、「国鉄が指定した駅」のままである。

1965年10月1日、在来線特急にも自由席が設定され、旅規57条1項1号ロに自由席特急券が

ロ 自由席特急券

 特別急行列車に乗車し、自由席(別に定める区間における特別急行列車の座席を含む。以下同じ。)を使用する旅客に対して、乗車できる列車、乗車駅及び乗車区間を指定して発売する。ただし、乗車する列車を限定して発売することがある。

と規定され、自由席特急料金は、指定席特急料金から100円を低減した額とされた(125条1号及び2号ロ)。

同時に国鉄公示539号で「第57条第1項第1号に規定する特別急行列車に対する自由席特急券の発売列車及び区間並びに同第126条に規定する特定の特別急行料金を適用する列車及び区間*1」が公示された。新幹線はすべての「こだま」の全運転区間に自由席が設定された。在来線の特急では35列車(往復)に自由席が設定されたが、「はつかり」(上野青森間)の盛岡・青森間、「はくたか」(上野・金沢間)の富山・金沢間など末端区間だけの列車が大半である。運転された全区間にわたって自由席が設定された特急は、山陽本線などの次の10列車(往復)だけだった。

列車運転区間特定料金設定区間
しらさぎ名古屋・富山金沢・富山
あすか名古屋・東和歌山名古屋・東和歌山
つばめ名古屋・熊本小倉・熊本
はと新大阪博多広島・博多
いそかぜ大阪・宮崎別府・宮崎
みどり新大阪・佐世保/新大阪・大分小倉・佐世保/小倉・大分
第1しおじ新大阪・下関新大阪・岡山/広島・下関
第2しおじ新大阪・下関新大阪・岡山/広島・下関
第1しおかぜ新大阪・広島新大阪・岡山/岡山・広島*2
第2しおかぜ新大阪・広島新大阪・倉敷/岡山・広島*3

*1:特急料金を2等300円、1等600円に特定した区間。この区間で自由席特急券を発売する場合は、特急料金の100円低減は行わなかった

*2:上りは第2しおかぜ

*3:上りは第1しおかぜ

sekiseki 2016/05/28 19:56 いつも拝見しています。新幹線自由席特急券発売規則では自由席特急券なのになぜ列車指定だったのでしょうか。

desktoptetsudesktoptetsu 2016/05/28 21:23 「国鉄乗車券類大事典」によると、「こだま」の自由席特急券は1964年の年末輸送で登場し、65年春季にも発売されたとのこと。「5月1日から恒久化し、10月1日列車指定を廃した」とあるので、導入時の過渡的措置だったと思われます。

2016-05-10

[][]「JR旅客制度特例の変遷」更新 20:25

3月26日の新線・新駅開業等に伴う制度変更として、小田栄駅関連の特定分岐区間の表記変更、分岐駅通過列車及び折り返し列車からの五稜郭函館間と中小国蟹田間の削除があった。基準規程の改定は公開されていないが、時刻表のピンクのページに記載されている。これによりJR旅客制度特例の変遷を更新した。

時刻表記載の折返し列車は、実際に運転されている列車に限っている。したがって、2011年当時の基準規程152条に掲載されていた、南千歳新千歳空港間、羽前千歳山形間、日暮里・上野間、金山名古屋間、備中神代・新見間、宇多津・高松間が記載されていない。これらが基準規程から削除されたかどうかは不明である。

なお、小田栄駅についてはブログ「叩け!マルス」の5月3日記事によると、基準規程に第110条の2(営業キロを定めていない区間の旅客運賃・料金の計算方の特例)が新設され、「規則第71条第1項第1号ただし書の規定は、小田栄駅と八丁畷以遠(尻手方面)の各駅相互間の旅客運賃・料金を計算する場合に適用する。」と規定されたようだ。

追記(5月17日):小田栄駅発着の運賃を川崎新町駅発着で計算する特例は、旅規71条の特例として、基準規程110条の2に定められた。旅規71条は「営業キロを定めていない区間」についての運賃計算の規定であるが、小田栄駅は正式な駅であり、隣接駅間に営業キロが定められている。運賃計算の根拠規定として71条を適用したことが、旅規の規定の不統一の原因といえる。

むしろ、86条の特定都区市内や89条の北新地駅発着のように、エリア内の中心駅からの営業キロで運賃を計算する特例の一種と考えたほうがすっきりする。これらの条項は、旅客にとっての便宜というよりは、むしろ運賃計算の簡素化、常備乗車券の節減などの事業者側の合理化への要請から、生まれた制度である。

「叩け!マルス」の筆者は、「運賃改定時までの間、運賃表、券売機、ICカード乗車券システム等への改修費用を抑制することが主な目的と見る向きもある」と書いている。旅客業務のIT化によって86条などによる合理化の意味は薄れたが、マルスの進化やICカードの登場などIT化に対応した合理化の手段として、川崎新町駅発着で運賃を計算する特例が誕生したといえる。

やまやまやまやま 2016/05/11 01:38 小田栄駅についてJR東に問い合わせたところ、3年程度は需要動向把握と適切な駅整備を図ることを目的とした社会実験駅として暫定開業(期間限定)しており、常設駅の位置づけではないので、規則第71条第1項第1号を適用し、同駅の外方または内方となる川崎新町駅の営業キロを用いて運賃を算出する、という主旨の回答を得ました。
やはり、正式には「駅」ではなく「駅と駅との中間」という扱いのようです。

desktoptetsudesktoptetsu 2016/05/11 08:14 正式には駅でないなら、旅規86条2号の横浜市内駅に追加したり、基準規程149条5号の表記を変更したりする必要はないと思うのですが。

バスバス 2016/05/11 12:34 小田栄駅が駅か乗降場かは分かりませんが、川崎新町−尻手−川崎−鶴見の距離が7.2kmで、浜川崎−国道−鶴見の距離が5.7kmなので、「外方」で計算すると、安くなる区間が発生するから第71条を改正する必要があったのでは?過去に小松島線で「内方」で計算したことがあるようですが、近郊区間で臨時乗降場が設置された例があるのでしょうか?偕楽園駅は、設置後に近郊区間に入りましたが、どのように運賃計算しているのでしょうか?

やまやまやまやま 2016/05/11 17:32 >desktoptetsuさん
「叩け!マルス」の記事によると、常設駅の扱いとなっているようで、私が得た公式回答と異なります。正式な駅として公告されているのに、旅規上(運賃計算上)は正式な駅としては扱わない、ということなのでしょうか。混乱しますね。

>バスさん
確かに、外方適用だと安くなる区間があるから改正が必要だったのでは?というご意見は、そのとおりだと思います。近郊区間内相互発着が実質的に最短距離計算(最安運賃適用)となってしまっている現状では、小田栄駅に運賃計算用の営業キロがない以上、八丁畷経由か浜川崎経由かによって運賃が異なる駅まで(から)の扱い(当該駅改札機の設定など)の都合により、運賃起点を不統一とするのが難しいのかもしれません。
過去の小松島駅の例は、終端の(臨)小松島港駅が正式な駅ではなく、小松島駅構内扱い(両駅間の営業キロはゼロ)であり、規則上、内方か外方かの概念はなかったもの(同一駅扱い)と記憶しています。
(臨)偕楽園駅は近郊区間内ですが、同駅発着で赤塚経由と水戸経由の双方がありうる近郊区間内相互発着となる該当駅が存在しない(偕楽園駅が近郊区間内におけるループ区間上ではない)ため、赤塚方面・水戸方面とも外方適用で問題ないと思います。
(上りホームがないことによる複乗は別問題ですので、今回の問題とは無関係でしょう。)

2016-05-09

[][]PASMOデビュー時の約款 23:20

旅規ポータルに2007年PASMOがデビューしたときに制定されたPASMO取扱規則PASMO IC乗車券取扱規則(鉄道)を掲載した。前者は株式会社パスモがPASMOの発売等に関して定めた約款、後者はPASMOを乗車券として利用する取扱いに関する標準約款で、これに基づき各鉄道事業者が個別の規則を制定している。ほかにPASMO IC乗車券取扱規則(バス)とPASMO電子マネー取扱規則があったが、掲載は省略。

デビューして9年経過し、PASMOを利用できる事業者が増加したが、基本的な条項は今も当時のままである。取扱規則には、クレジットカードオートチャージサービス機能を付加し、2008年登場した一体型PASMOに関する条項が規定された。IC乗車券取扱規則では、2014年の消費税率改定時に1円刻みのIC運賃が登場し、身体障害者割引及び知的障害者割引が規定されたことくらいである。

PASMO鉄道事業者は、2007年当時の23社局に、関東鉄道千葉都市モノレール舞浜リゾートラインの3社が加わり26社局になった。一方、2007年当時PASMOが使えた鉄道事業者は、JR東日本東京モノレール東京臨海高速のSuica3社と、埼玉新都市交通だけだったが、2013年3月の10ICカードの相互利用によって、現在は48社に増加した。

本日は、旅規リンク集を更新し、新たにJR東日本のBRT ICカード乗車券取扱規則(odeca)を追加した。