時刻表索引地図の藤城線

最長片道切符で「新函館北斗七飯→(藤城支線)→大沼」というルートが取れないかと、読者からメールで問い合わせがあった。「通称藤城線は、函館本線の別線で、営業キロを有する独立した路線ではないから、七飯で打ち切りになり、片道乗車券は発売されない」と回答した。
藤城線は、1966年10月1日七飯・大沼間の複線化に際し、勾配緩和のための下り線として開通した。同様の勾配緩和別線として、東海道本線の大垣・関ケ原間に1944年10月11日開業した下り専用の通称新垂井線がある。こちらは国鉄の線路名称に記載された営業キロを有する路線で、JR東海の路線として引き継がれ「鉄道要覧」に記載されている。藤城線と異なり中間に新垂井駅*1が設置されたため、正式な営業路線となったと思われる。
読者の疑問が生じたのは、時刻表の索引地図に藤城線が表示されているためだろう。正式路線の新垂井線は当然表示されており、両者の区別がつかない。2013年3月28日の記事に旅客列車の運行があるJRの短絡線・線増別線を記載したが、このうちJTB時刻表の索引地図に表示されているのは藤城線だけである。開通と同時に、1966年10月号にすでに表示されていた。なぜ、藤城線は別格の扱いなのだろう。

*1:1986年11月1日廃止