広告資料館 2013年4月

2013年4月 野村不動産 「世田谷美邸」

先月の冒頭に折り込みの数が増えていることと日本経済が少し明るくなっているようだと書いていますが、今月の折り込みも質量共に豊富です。
今月は2月に続いて不動産ですが、元々はB3サイズのポスターを二つ折りにした様な作りです。二つに折った右半分が折り込みの表紙部分に当たります。開いてポスターにすると少しタイトルの位置などに据わりの悪さを感じますが、どちらにも使えるようとても良く設計されていることが分かります。右側半分の折り込み用のデザインを中心に進めますが、まず、家並みの消失点が面積横三分の一程度の部分に設定され、視線は中央の家の壁に向かいます。空の抜けた空間と上部の樹から木の葉の舞う流れで「世田谷美邸」のロゴへ誘導されます。タイプフェイスは明朝体と言うより宋朝体の趣のある細くシャープなロゴタイプで木の葉を上手く飾り、記憶に残るとても美しいロゴです。予算にもよりますが、最近は文字を打ち込んでしかも文字詰めさえしないで、ロゴとしている広告を目にします。今月の折り込みチョイスは文字も丁寧に練り込んでデザインをするととても高い効果を得ることがよく分かるサンプルだと思います。

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