/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

2010全日本インカレ男子決勝(終)そして、365の夜が明ける

←前:2010全日本インカレ男子決勝(5)フィナーレを - /ja あやつる YmrDhalmel
最初から:2010全日本インカレ男子決勝(1)おわりからはじまりを望む - /ja あやつる YmrDhalmel
また、今年も12月がやってきてしまった。ここ数年の12月と違うのは、まだ、全日本インカレが始まっていないことだ。

2010年12月5日。久々に「忘れられない試合リスト」に刻まれる試合を見た。おそらく試合に勝つ理由も負ける理由もあるのだろうが、それがわからない自分にもわかることはあった。バレーボールはどちらかが必ず勝つということだ。引き分けはないということだ。前にも書いたなぁ。

試合が終わってそれぞれの余韻も醒めぬまま、閉会式が始まった。順大も中央もそれぞれユニフォームのままだった。順大各選手の首にはメダルが下がっていたが、中央の選手はメダルを外していた。

閉会式の席で市川学連会長が「こういう試合があるんです。私達はこういう試合を見ることができるんです」と仰った。いつも以上にこの挨拶が心と空腹に沁みた。東京体育館を出る頃には21時を回りそうになっていた。千駄ヶ谷の駅で、何となく見慣れた名前の様々な高校のバッグを持った大きな高校生が、数人、大学生に引率されて向かうのが見えた。
そうやって2010年の大学バレーは終わった。帰宅したら既に翌日が迫ってきていた。確か、少なくとも3日くらいは何らかの形で、自分の魂が彷徨ってしまっていた気がする。この試合のことを「いつかちゃんと、その時見た自分の思ったところといっしょにまとめておこう」と思いつつ、1年近くが経ってしまっていた。

このときの4年生は卒業していってそれぞれの道へ進み、4年生の意思を受け継いだ3年生は4年生になり、春季リーグがなくなって、例年よりも少なくなってしまった実戦をくぐり抜けた。駅で見かけた高校生は大学生になっていた。
2011年12月5日。もうすぐ、ことしの全日本インカレが開幕する。ことしも、全日本インカレが開幕する。

(いちおうFin)