「ET探し」に参加してみませんか?


  1. 「宇宙」という言葉になんとなくロマンを感じる。
  2. 広い宇宙には、地球以外にも生物が住んでいる星があるはずだと思う。
  3. インターネットに接続できるパソコンを個人で持っている。
  4. そのパソコンのハードディスクには10MB以上の空きがある。
  5. ボランティア活動をしている、または、しても良いかなと思っている。

すべての質問に「はい」とお答えになった貴方。いますぐぜひ、「SETI@home」にアクセスしてみてください。あなたの力を必要としている人たちが、そこにいます。

ご存知の方も多いと思いますが、「SETI=Search for ExtraTerrestrial Intelligence=地球外知的生命体探査」は、1984年にはじまった、文字通り、地球以外の天体にいる人間のような(あるいはそれ以上に高度な)知性をもった生物(ET)をさがそうとする壮大なプロジェクトです。

私たちの住む地球にはたえず、それを取り巻く電離層(自由電子からなるバリア)を突き抜けて、宇宙空間から無数の電磁波が飛び込んできます。「SETI」は、それらを受信して、その中から、「こりゃどう考えても人工的に変調された信号だな」と思われるものをより分け、さらに、その意味を解析しようする計画です。例えば、私たちがふだん見たり聞いたりしているテレビやFMラジオは、超短波(VHF)や極超短波(UHF)とよばれる波長の短い電磁波を利用していますが、それらは電離層を突き抜けて、宇宙空間にも「放送」されています。もしかしたらそれらの放送は、私たちだけでなく、地球以外の星に住む隣人を楽しませているかもしれません。だとしたら、その逆に、私たちにも、地球外生命体が発する信号をキャッチするチャンスがあるはずです。その可能性に期待しようというのが、このSETIです。しかし、「彼ら」の信号がどのような周波数の電磁波に乗ってやってくるかは見当もつきませんし、どの方向からやってくるかもわかりません。ですので、解析しなければならないデータは、文字通り、天文学的な量になります。とても、SETI計画に携わっている人たちだけで調べられるものではありません。

そこで、カリフォルニア大学が窓口になって、上で紹介した「SETI@home」というプログラムがスタートしました。世界中のボランティアが手分けをして、受信データの解析をしようというのです。もしかしたら、貴方が解析したデータの中に、ETのメッセージが含まれていることになるかもしれません。可能性は限りなく小さいですけど・・・・・・・。

SETI@home」には私も参加していますが、方法はとても簡単でした。上記サイトにアクセスして必要事項に目を通したら、「ダウンロード」のページに進み、「BOINC - Berkeley Open Infrastructure for Network Computing」という名前のプログラム(「Recommended version」が無難だと思います)をダウンロードします。ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると自動的にインストールがはじまります。インストールが終わると、すぐにプログラムが走りはじめます。「BOINC」は、SETI@home専用のプログラムではありませんので、参加プロジェクトで「SETI@home」を選んでください。
SETI@home」があなたに作業を強制することはありませんので、あなたは協力したいときに参加すればOKですが、このブロードバンド環境で参加している私の場合、1回の作業を終了するのに数時間かかります。

SETI」について具体的なイメージがわかない方は、元コーネル大学教授の故カール・セーガン博士が書いた小説「コンタクト〈上〉 (新潮文庫)」・「コンタクト〈下〉 (新潮文庫)」をお読みになられたら良いかもしれません。この小説は、ジョディ・フォスター主演で映画化されています。どちらも、最高に楽しいエンターテインメント作品です(映画「コンタクト」は、冒頭の3分半のCGを見るためだけにDVDを買っても後悔しない、と思います)。

コンタクト 特別版 [DVD]

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何かとわずらわしいことが次々と起こる浮世。たまには近視眼的な世界を飛び出して、壮大なロマンに遊んでみませんか?

【追伸】「BOINC」の使用、および、「SETI@home」への参加は、あくまでも自己責任でお願いします。なにか不都合が起こっても、私は責任を負うことができません。プロジェクトの詳細については、カリフォルニア大学バークリー校が公開している公式サイト「SETI@home」をご覧ください。