ぽんハウスにカラーキャリブレーションの話題が紹介されていた。
実は、自分は以前、特殊用途用のインクジェットインクの開発を行っていたことがある。業務の関係上、そういうコトに関しては一応ある程度の経験がないことはない。
色というのは環境光によって相当変化するし、個々人の光に対する感度や感じ方も千差万別だ。色に対するイメージは文化や生活環境によって左右されるともいわれている。また、反射光と透過光の違いも意識するべきだ。印刷物はCMY(K)に代表されるような減法混色で色空間が構成されており、反射光として見る。一方、モニターの色空間はRGBに代表されるような加法混色が基本となっていて、透過光として見ている。C=1-R、Y=1-B、M=1-Gで一対一の対応は取れるのだが、実際はそう簡単ではない。そもそも顔料や染料も一種の化学物質であるので、その種類によって吸収波長が異なるため、完全に理想的な色というのはなかなか作るのが難しい。だからこそ、客観的指標としての標準化というのが大切なのだろう。
で、自分はどう考えているか。
MacはOSの機能で簡易的なモニターのカラーキャリブレーションができるので、その程度はやっている。余裕があるなら専用のツールを使ってより正確に調整してもいいだろうし、さらに高性能なモニターを準備してもいいと思う。それらは標準に近づけるという意味で非常に合理的だからだ。
でも、自分の場合、ある程度の割り切りがある。そこまでして色をそろえても、受ける側のモニターのキャリブレーションが正しいとは限らないからだ。なので、パソコンで写真の色は基本的にいじらない。カメラで撮影した結果が一番正しいとして、その状態を発信するのが無難だろうという考え方だ。だから、撮影時にできることは撮影するときに済ませておきたいと思うのはそのせいだ。だから、RAWでの撮影もよほどのことがない限りやらない。
とはいうものの、RAWで撮影することや、レタッチすることも皆無ではない。そのときは自分の目と自分のモニターが正しいことにして作業をする。でも、レタッチしてもその結果は残さない場合が多い。ブログ用の画像などは多少いじる場合もあるのだが、作業結果は保存していない。なので、パソコンの中にあるのは撮影したときに生成されたファイルしかない。
以前はこういう考え方をしていなかったし、こういう考え方は、ある程度は変化する。保存領域やパソコンの性能に左右される部分もある。撮影後の作業も撮影の一部であると考えれば、撮影の結果にきちんと自分の意志を反映させるのも必要なことであり、それを保存して残すことが本当は求められることなのかもしれないと、思う気持ちもあるのだ。
換算28ミリの単焦点ということをわかって買うなら、GRD以外に選択肢はないといっても過言ではないだろう。ただ、コンパクトに求める性能は人それぞれだから、これがベストな選択とはいえない。お気軽だからこそコンパクトには最低でも3倍ズーム程度のズームレンズがあった方が便利なのではないかと思う。一方、お散歩の記録なら単焦点でも十分と思う気持ちもある。むしろ、35ミリ程度もしくは思い切って50ミリでもいいのではないかとすら思う気持ちもある。おそらく、そういう思想で作られたのがシグマのDP2なのだろう。DP2の場合、撮像素子がAPS-Cだからこそ焦点距離を伸ばすことのメリット(ボケの量)が目立ちやすいというのもあるのだろうが。
E-P1の欠点は2つ。
1 ストロボがないこと
高感度で撮影の幅は広げることができるというものの、ストロボ撮影と高感度撮影は全く別物だ。ストロボを使用することでアイポイントを入れるとか、逆光や天気のいい日の日陰で人物の顔が黒く沈むのを抑えるとか、夕暮れ時にスローシンクロで夕焼けと人物を同時にきれいに写すとか、いろいろできるようになるのだ。これらは高感度撮影ではどうにもならない。内蔵のストロボなんて大した性能ではないだろうが、それなりに使えるのは確かだ。ただ、夜景や遥か彼方の被写体に向けてストロボを光らせるという間違った(ほとんど意味のない)使い方をする人が数多くいるのも確かだ。でも、それはあくまでも間違った使い方をしてるだけのことであり、だからストロボは要らないということにはならない。
2 EVFがないこと
17mm(完全34mm)用の光学式ビューファインダーをオプションにしてあるということは、のぞき込んで撮影するということのメリットを認めているわけだ。なのにズームレンズ用にそのような手段を用意しないというのは、どこか矛盾している。ミラー無しでさまざまな(ズーム)レンズに対応したのぞき込み撮影を実現するためには、現段階ではEVFしか手段がない。画質的に満足できないからEVFを準備しなかったというのは詭弁に過ぎない。ならば背面液晶が23万画素であることの説明がつかないと思うからだ。
EVFがないならないでもいい。ならば光学式のビューファインダーを準備するべきではないのだ。
この欠点は技術的な問題というよりも、思想の問題なのだ。
とはいえ、E-P1は気になるカメラであるのは確かだ。事実、カメラ屋で目にすると、ついつい手に取ってしまう。それだけにちょっとした欠点が目につくのだろう。
上の記事でストロボの話が出たから、ガイドナンバーのお勉強をしてみよう。
ガイドナンバーについての詳しい内容はウィキペディアなどを参照して欲しい。
ウィキペディア:ガイドナンバー
そこにある式を参照すると
撮影距離・ガイドナンバー・絞り・フィルム感度の関係は以下の通りである。 撮影距離をd、ガイドナンバーをg、絞りをa、フィルム感度(ISO感度)をsとすると
a=g/d*sqrt(s/100) (sqrtは平方根を示す)・・・・・(1)
という関係が成り立つ。
F30の場合、広角時に感度オートで最大6.5mストロボ撮影ができることになっているので、これを「ISO800、F2.8で撮影距離6.5m」と読み替えると(F30の広角時の開放F値がF2.8で、オートの最大感度はISO800だから)、
2.8=g/6.5*sqrt(800/100)
g=2.8*6.5/sqrt8=1.4*6.5/sqrt2=6.4
このgを使って、式(1)をdについて解くと
d=6.4/a*sqrt(s/100)
となる。
F30を用いて広角開放時(つまりF2.8)にISO3200の高感度で撮影したときの、撮影距離を求めると
d=6.4/2.8*sqrt(3200/100)=6.4/2.8*sqrt32=12メートル
となり、12メートル先までは光を届けることができる。言い換えると、これ以上離れた被写体にストロボを光らせても期待したようには写らないだろう。
ちなみに、ISO100だとd=6.4/2.8=2.3メートル。ISO400だとその二倍で4.6メートルということになる。いまどきのデジカメは高感度撮影ができるし、オート機能が賢いので、そこそこ無難に写るだろうが、せいぜい10メートル以内程度を目安にした方がいいかも。
ただし、今回求めたF30のGN(ガイドナンバー)が6.4というのはちょっと小さ過ぎる気がする。参考までに「写ルンです」のフラッシュのGNを調べたところ、8~12であった。