大変お世話になりました!

今日はとってもいい天気です。
いつものように朝7時過ぎに目が覚め、そこからうだうだ
したあとに朝食。その時に、せっかくいい天気だし
散歩でもしようかなぁ、と思い立ちました。
昨日も天気はよかったのですが、全く外に出ずに勉強。
いい天気の週末に、二日連続それはさすがにどうだろう、と
思ったのです。日本にいるときには絶対になかった思考。


だけど、今日は論文も書かなきゃいけないし、
明日はドイツ語のクラスでテストもあるからその勉強もしなきゃ
いけません。遠出をしている暇はない。
この近所で観光地みたいなのはあるのかな、と思って
パンを食べながら「地球の歩き方」を見ていると・・・あった、
Zentralfriedhof!中央墓地です。ここから市電で行けばすぐ。
というわけでさくっとTシャツにジーンズで行って来ました。


ぶたが今住んでいる学生寮は、地下鉄の終点駅近くにあります。
要するに、ウィーン市の一番端に位置するのです。
ここ中央墓地は、1874年にウィーン市の発展と衛生的観点から
もっと市の中心部に近いところにあったであろう墓地を集めて
作られたものだとか。
郊外だなー、新しい感じの建物が多いなーと感じてはいたけど、
なるほど、納得がいきました。
ここってそういう場所だったのね。


中に入ると大きな公園みたい。
緑も花も多くて、とてもきれいです。
真正面には大きな教会。カール・ルェガー教会と言うのだそうです。
今日は母の日だからなのか、人も多くいます。
とりあえず、ガイドに載っていた「楽聖達がねむる第32A区」と
とやらを目指すことにしました。
第2門からまっすぐ歩くと左側にその一画があります。
中央にモーツァルト・・・の墓というか、記念碑だよね、これ。
んで、その近くにシューベルトやベートーベン、
ヨハン・シュトラウスブラームスと、いやいやすごいメンバーの
お墓が並んでいますが、木陰でひっそりと静かな感じ。


ぶたは3歳からピアノをはじめ、中学から大学までは
オーケストラの一員でした。フルートを吹いていました。
中学2年で初めてピッコロを吹いたのはベートーベンの第六番交響曲
「田園」。第四楽章で「ぴーー!」とちょっと吹く以外に
出番がなく、待つのが大変だったのを覚えています。
大学のオーケストラ部創設何周年かを記念したコンサートでは、
第三番交響曲「英雄」で2ndパートを演奏しましたが、
第二楽章の、いわゆる「葬送行進曲」中に、おそろしいほどの
眠気が襲い、本番中に寝てしまうという伝説を作りました。
そして、大学4年の5月に、かの有名な第五番交響曲「運命」の
1stパートを演奏したのを最後に引退しました。


ウィーンに来ても、音楽とは全く無縁の生活を続けてきましたが、
ここで初めて音楽関係の観光地に行きました。
それが墓参りなのはどーなんでしょ?って感じはしますが、
ともかく。
色々な意味で思い出深いベートーベンのお墓に、
「お世話になりました!」
と挨拶をして、帰って来ました。