Transnational History このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

           Amazon.宇宙人ポール [DVD]マーシャル・ロー [DVD]グレート・ディベーター 栄光の教室 [DVD]オレンジと太陽 [DVD]

2010-07-01

[][]このままでは低所得者層は不相応な負担を強いられ続けられそう このままでは低所得者層は不相応な負担を強いられ続けられそうを含むブックマーク このままでは低所得者層は不相応な負担を強いられ続けられそうのブックマークコメント

民主党自民党がそろって消費税増税を言い出しているようです。最近はニュース番組はあまり見ていないんだけど、id:kojitakenさんのblogなどを読んでいると、マスコミも勝手に「財政再建のために消費税増税を」なんて先走った主張を繰り返しているようです。こないだ、たまたま見た番組でも「消費税を何パーセントまで上げればいいのか」なんてことをやってたなぁ。

これはさすがに順番がめちゃくちゃではないかと…

いや、そんなことは「高校無償化」や「子ども手当」導入のときにも思ったのだが*1、なぜ政府は、所得税の累進性を再強化するなど、所得再分配を並行して先にやろうとしないんでしょうか。このまま安易に消費税増税されることになれば、低所得者層はさらに不相応な負担を強いられ続けられることになってしまいます。


消費税の逆進性と所得課税の非累進性 - 紙屋研究所

http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20100620/1277051091

消費税の逆進性の根源には、消費する時点で勤労所得には根こそぎ課税して、消費されない資本所得(利潤、利子、配当など)にはまったく課税しないという不公平なしくみがあります。

(中略)

日本の所得税制が超高所得者に有利な逆進課税になっている動かぬ証拠 - kojitakenの日記

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20100619/1276918374

所得階級別に所得税負担率を示すと、あるラインから、いわゆる大金持ちほど負担が軽くなってしまっているという事実が示されている。

f:id:dj19:20100630233609j:image:w600

 なぜこんなことになってしまっているかといえば、ひとことでいえば「分離課税」の結果です。リンク先の「追記」にあるように、「『株式等の譲渡所得等』の割合が急上昇」しているからです。


■「金持ち天国」の日本 ─ 「やせ我慢根性」から脱却せよ - きまぐれな日々

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1085.html

 所得税増税すべきだというと、誰しも累進性の再強化を思い浮かべるが、神野氏の著書『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)を読んだ方なら誰しも印象に残っているに違いないのは、日本の所得税制が実際には累進的になっておらず、高所得者層ではほとんど比例的になっているという指摘だ(前掲書67頁)。その理由として神野氏が挙げているのが、金持ち(=超富裕層、筆者註)の所得は給与所得ではなく利子所得、配当所得、不動産所得などの資産所得が多いが、日本の所得税制ではこれら資産所得の多くを分離課税にして累進税率の適用除外にしていることだ。

 本にはグラフが載っていて、2500万円以上の所得階層の所得税実効負担率が、2000万〜2500万円の階層よりも低くなっており、その原因が分離課税による課税漏れであることが示されている(前掲書68頁)。

グラフ:『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)p68より

f:id:dj19:20100630232107j:image:w500


■「日本の法人税は高すぎる」というが/三大銀行 10年以上 法人税ゼロ/この不公平税制こそただせ/志位委員長が指摘 - しんぶん赤旗

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-06-29/2010062901_01_1.html

大銀行は、『不良債権処理』の名で国民の税金を何十兆円も入れてもらいながら、この間、中小企業へのひどい貸し渋り貸しはがしをつづけてきました。その大銀行が/法人税ゼロとなっている


消費税を考える重要情報/日本共産党

http://www.jcp.or.jp/tokusyu-10/08-syouhizei/

消費税は、「社会保障のため」といって導入・増税されましたが、実態は法人税減税による減収分の「穴埋め」になってしまったのです。

今度の消費税増税計画も、大企業の法人税引き下げとセットで打ち出されてます。

(中略)

今度の選挙で、民主党自民党がそろって「消費税10%」を法人税減税とセットで打ち出している

(中略)

財界は、法人税率を15%も下げろといっています。経済産業省も、同様の数字をあげています。これは、消費税率にすると4%分になります。

 これでは、消費税を5%上げた分は、ほとんど法人税減税の“穴うめ”に使われてしまいます。こんなやり方では、財政再建にも、社会保障財源にも役立たず、庶民の家計をこわし、消費を冷やし、景気をいよいよ悪化させるだけです。 

(中略)

法人税は高い」は財界の身勝手なキャンペーン

 財界は、「日本の法人税は40%で高すぎる」といいます。しかし、日本の大企業は、「研究開発減税」「外国税額控除」など、さまざまな優遇で税金をまけてもらい、実際の法人税負担率はヨーロッパと変わらない 30%程度です。


法人税 「40%は高い」といいながら実は…/ソニー12% 住友化学16% - しんぶん赤旗

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-06-24/2010062401_01_1.html

f:id:dj19:20100630233326j:image:w400


所得税累進課税がもつメリット飯田泰之エコノミスト

『日本を変える「知」』(2009年、光文社)p58~60より

 再分配の一番いい方法は、所得税累進課税をする、最貧層には給付金を与える…以上終わりというものです。

 ファビュラス・ディケード(素晴らしき10年)という言葉があります。これはアメリカの90年代、特にクリントン政権時代のアメリカ経済を指します。

 アメリカの90年代は、最後のほうは戦争があり、財政状況も急速に悪くなりましたが、実体経済はおおむね好調でした。90年代のアメリカは、何がよかったかというと、累進課税システムがきわめて上手く働いたんです。

 累進課税システムは、収入が高くなるにつれて税率があがっていくシステムです。日本の場合は、所得に応じて6段階の税率があって、課税所得1800万円以上の人は税率40%、195万円以下は税率5%になります。つまり、所得があがればあがるほど、所得の伸び以上に税金を納めなければならないというシステムです。

 累進システムの利点は、景気がよくなりすぎると、つまり景気が過熱すると、多くの人の所得があがり、たくさん税金を納めるようになります。その結果、景気に歯止めがかかるわけです。一方、景気が悪くなると、みんな税金が安くなるので、景気の悪化に歯止めがかかります。これを自動安定化機能といいます。

 アメリカ民主党は、この累進課税の階段を少しきつくしたんですね。もちろん民主党政権なので、最初は所得の不平等化を防ぐために、この累進をきつくしたんですが、その結果、経済が自然に安定化するようになりました。

 景気がよくなりすぎると、みんな累進の階段を一段登ってしまうし、景気が悪くなると、みんな税率が下がる。景気対策のために減税するかしないかというとき、いちいち立法のプロセスを経て調整する必要がない。景気が悪くなると自動的に減税され、景気がよくなると自動的に増税されるわけです。

 ところが日本の場合、この累進をどんどんどんどんゆるくしていったんです。90年代のアメリカとまったく逆なんですね。とくに97年の橋本改革以来、富裕層はどんどん税金が下がっています。これは経済の不安定化要因になります。

 最近、格差がなんでこんなに広がったのか、という問題提起を聞くたびに、言葉は悪いですが、「何いってるの?」という気がするんです。そりゃあ、金持ちの税率を下げて、貧乏人の税率を上げたんだから、不平等にならないほうがおかしいだろうと思うんです。

 日本の場合、金持ちの税率を下げつづけ、貧乏人の税率をたいして上げなかったので、財政は当然赤字になりました。さらに、この累進の坂がゆるくなることで、経済の安定性を保つシステムが働かなくなる。景気が悪くなると自動的に減税、景気がよくなると自動的に増税という安定化機能が弱くなったわけですから、経済も当然不安定化します。

(以下略)

飯田泰之エコノミスト駒澤大学経済学部准教授。専門は経済政策マクロ経済学。)


消費税増税は、もはや仕方ないことなのか? - フンニャロメ日記

http://funnyarome.blog82.fc2.com/blog-entry-416.html

消費税増税に反対しているのは、3党

国民新党は、消費税率アップならば連立離脱もあり得るとしている。

社民党は、消費税の引き上げはしないと主張している。

共産党は、消費増税には絶対に反対としている。

*1:そこらへんのことは秋原葉月さんとほぼ同意見なので、こちらのエントリを参照:「子ども手当と子どもの貧困」http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-273.html「「全ての子どもは等しく社会が育てる。従って所得制限は設けない」という子ども手当の理念には賛成です。しかし、その政策は、格差が激しく所得の再分配機能がうまくいっていない今の日本社会では、富裕層ほど得をし、財源ばかり喰ってしまう悪制度になってしまうのではのないかと私は危惧してます。」

kazukazu 2010/07/01 02:59 ああそうだ、沖縄では実験的に高速道路の無料化が始まってますけど、消費税0%の実験もしてみればいいのに。

papypapy 2010/07/01 18:21 菅総理は6月15日の参議院本会議で、福島みずほ氏の「所得税の最高税率引き上げが先ではないか」という質問に対して、「再配分機能を回復させればある程度の増収効果があるが、社会保障にかかる費用を賄うには、所得税の改正だけでは十分ではない」と語ったようです。

http://jp.reuters.com/article/economicPolicies/idJPnTK041947620100615

神野直彦教授が委員長を務めている、政府税調専門化委員会の中間報告でも、消費税を含めて全体的な税制を見直す必要があるとなっていますが、どうなっていくかは、恐らくこれからの議論次第じゃないかと思います。

akiharahadukiakiharahaduki 2010/07/01 19:55 こんばんは。トラバありがとうございます。
私からも2件トラバ送ったのですが、もし届いてないようでしたらお手数ですがお知らせください。
どうもはてなにはトラバが通じにくくって

MasayukiMasayuki 2010/07/03 16:54 はじめまして、Masayukiと申します。
いつもはROM専門なのですが、興味のある記事でしたので少しコメントを。
法人税の実質負担率に関しては、真面目に払っていると40%取られてしまうので色々と節税対策を行った結果なのです。
税率を20%以下に下げれば、節税対策のコストにリターンが見合わなくなり、企業は節税を辞めるだろうとも言われています。
節税対策も結構馬鹿にならないコストがかかっているわけですしね。
法人税の引き下げは外国の企業や、そういった対策が行えない中小企業に対しては間違いなく朗報となります。
どうせ対策されて40%丸々入らないのならば、引き下げを公示して国内に企業を誘致し、雇用を増やそうという考えもあるわけです。

消費税に関しては公務員の給与を大幅カットするとか、天下りの全面廃止とかしない限り、国民としては全く納得できません、、、
政府側のコストを減らす努力を全くせずに増税とかふざけてるとしか思えない。
「事業仕分け」程度じゃ生ぬるすぎます。

wombwomb 2010/07/07 03:54 >政府側のコストを減らす努力を全くせずに
架空の世界のお話か何かでしょうか?

dj19dj19 2010/07/07 14:34 Masayukiさんへ
返事が遅くなりました。
企業の負担率を国際比較するなら法人税だけでなく社会保険料を加えた公的負担率で
比較しないと正確に比較することはできないと思います。
日本の企業の社会保険料の負担率は、

http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10488967457.html
===
自動車製造業の「企業負担」は、フランス41.6、ドイツ36.9、日本30.4、アメリカ26.9、イギリス20.7で、
日本は先進5カ国中3位です。情報サービス業の「企業負担」にいたっては、フランス70.1、ドイツ55.7、
アメリカ46.7、日本44.2、イギリス39.3と、日本は5カ国中4位
===

だったりします。それと、法人税は儲けに対して課税されるもので赤字を出した企業は納税する
必要がありません。繰り越し欠損金という制度ものもあったりします。
(ここまで書いたことは中小企業を手厚く保護することを前提とした話として)

dj19dj19 2010/07/07 14:38 Masayukiさんへ
(続き)
公務員の問題については、行政サービスを低下させない範囲である程度、合理化したほうがいい
部分はあると思いますが、研究開発の予算まで手をつけようとする「事業仕分け」をそのまま肯定
はできないですね。(天下り先への仕分けなどは評価していいと思いますが)

kiriko_mkiriko_m 2010/08/01 04:46 子ども手当・高校無償化に関しては、扶養控除の縮小廃止を無視しないでほしいと思います。扶養控除は所得控除(所得税率に比例して減税額が大きくなる)ですから、これを廃止縮小して手当等に替えることは「高所得者優遇の減税をやめる」ことになります。15歳未満の扶養控除は年収数千万円以上の高所得者では年額15.2万円。今年度の子ども手当の年額15.6万円に近い額です。また、子ども対象以外の控除(配偶者控除・一般扶養控除・老人扶養控除等)もありますから、各世代に渡り、高所得者は低所得者より多額の減税恩恵があります。
私は累進課税強化に賛成ですが、同時に、所得控除を見直して手当や給付つき税額控除への転換を進めるべきだと考えています。