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2016-07-23 「オーニソロジーの辻村さん、登場。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第269回放送は、マンスリー・ガールフレンドに「ものんくる」の吉田沙良さんを迎えて、いつもより華やかなスタジオからお届け。

番組内でデモ音源をオンエアしたところ大反響だったという「オーニソロジー」。その期待の若手ジャズソングトリオヴォーカリストの辻村さんもゲストに交えて和気藹々、楽しい回となりました。

今後のTABOOレーベルの動向がますます楽しみです。

三方のトークの一部を文字起こししてみました。

南へ

南へ

D

D

沙良 怖いもの…冷房です。

菊地 怖いもの、冷房なんだ。

沙良 そうです。

菊地 声を大にして言ったほうがいいですよね。やっぱ、冷房はもうちょっと下げたほうがね。

沙良 (笑)。

菊地 ねえ?…いくら地球温暖化してるとはいえね。

沙良 そうですね。

菊地 はい。え〜…「オーニソロジー」の話がどっか行っちゃいましたけどね。

沙良 はい。

菊地 最新のデモテープから、ちょっと聴いてみますね。ひょっとしたら沙良さん、この曲知ってるかもしれません。

沙良 はい。

菊地 でもね、多分年齢的に知らないと思うんだけど。はい。カバーなんですよ、この曲。聴いてみます。

(曲)

D

菊地 これ、誰の曲だと思います?

沙良 知らないです。

菊地 これ、坂本龍一さんの曲です。

沙良 歌詞もですか。

菊地 歌詞もです。

沙良 ええ〜。知らなかったです。

菊地 マニアの間では有名な曲なんですけど。今、このジャズスタイルで…「オーニソロジー」っていうか、辻村さんがジャズスタイルじゃないですか。全体的に。

沙良 はい。

菊地 で、これはまあ…ビートで演ってますけど。坂本龍一さんの曲なんですよね。

沙良 ふうん。

菊地 すごいセンスいいと思うんですけど。

沙良 めっちゃいいですね。

菊地 うん。ライブ観た感想は何かあります?…曲が…とかじゃなくて、その…男性として。

沙良 男性として?

菊地 うん。

沙良 あの…耳元で囁いて欲しい声ですよね。

菊地 ほう。

沙良 エロエロいですよね。…って思いました。

菊地 エロいですよね。

沙良 うん。

菊地 エロい人ですよね。すごく。

沙良 エロいですよね(笑)。

菊地 すごいエロいですよね。

沙良 そうですね(笑)。

菊地 むちゃくちゃエロいですよね。

沙良 エロいです。

菊地 沙良さんがこんなに「エロい、エロい。」って連発するのは珍しいと思うんですけど。

沙良 そうですね。なかなか言わないですね。

菊地 だから、そこまで言わせるほどエロいってことですよね。

沙良 エロいですね。

菊地 奈良からエロい奴がやって来たんだ、っていう。

沙良 そう思います。

菊地 ですよね。

沙良 はい。

辻村 ……あの〜…。

菊地沙良 (笑)

辻村 ずっといたんですけどね。

菊地 はい。入りづらかったですよね。

沙良 (笑)。

辻村 いえ…(笑)。

菊地 すいません、ほんとに。あの…自己紹介していただけますか。

辻村 はい。奈良県から参りました、「オーニソロジー」の辻村泰彦と申します。

菊地 あの…パッと見は、これで…例えば証明写真だけ見たら、絶対エロい人だと思わないじゃないですか

沙良 ああ〜。

辻村 顔で?

菊地 ね?…パッと見ね。

沙良 そうかもしれないですね。

菊地 服装とかも含めてね。

沙良 さっぱりと…

菊地 うん、好青年。

沙良 好青年…はい。

菊地 ちょっとウブ目の好青年にしか見えないですよね。

沙良 (笑)。

菊地 それが…歌うとね。沙良さん、今…12回ぐらい「エロい。」って言いましたね。

辻村 (笑)。

沙良 すごい恥ずかしいです。

辻村 かなりのラリーが…続いてましたね。

菊地 (笑)。

沙良 すごい恥ずかしいですね(笑)。

菊地 すごい恥ずかしい…ですよね。今、そのエロい…耳元で囁いて欲しい人が隣にいるんですけど(笑)。

沙良 隣に…いない体で頑張ってましたけど。

菊地 なるほど。

沙良 すごい恥ずかしいですね。

菊地 すごいですね。なんか僕…さっきも言ったんですけど、「自分はもういいかな。」っていうね。

沙良 (笑)。

菊地 それで…レコード大賞」をね、獲りたいんですよ。

沙良 はあ。

菊地 あの…お二人で。

沙良 マジですか。

菊地 お二人のアルバムで。

沙良 マジですか。

菊地 はい。そのぐらいの魅力がね(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 あの…辻村さんは…

辻村 はい。

菊地 今、おいくつですか。

辻村 28ですね。

菊地 まだ若い…すごいですよね。アンファン・テリブルっていうか…歌が大人っぽいからね。

辻村 ああ〜。

菊地 もうちょっと上に…歳より若く見られる人と上に見られる人がいるじゃないですか。

辻村 ああ、はい。

菊地 あんまり…あれでしょ。

辻村 そうですね。二十歳ぐらいの時はすごい上に見られて、今は…まちまちですね。見た目だけで若いって言われたり。

菊地 ああ、はい。

辻村 発言でね…ちょっと上に見られたりとか。

菊地 はい。

辻村 でも…冷房はやっぱ寒いですけどね。

菊地 冷房寒いですよね。

辻村 はい。

沙良 やっぱキツいですよね。

辻村 もう…長袖買ってねえ。

沙良 (笑)。

菊地 そうですよね。だって僕…「貼るカイロ」、夏のほうが持ってますもん。

辻村 うーん。

沙良 へえ〜っ。

菊地 冬は貼んないですよ。「貼るカイロ」なんか。

沙良 ああ〜、カイロ貼ったらいいんですかね。

菊地 そう。

沙良 あ、そっか〜。

辻村 あと、半身浴…してね。

沙良 ああ、ああ。

辻村 温めて…うん(笑)。

沙良 勉強になります。

菊地 年上っぽいですよね(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 だけど…まあ、でも…6つぐらい上なんだ。

沙良 いやいやいや…3つ?

辻村 そうですね。さっきのあれで言うと。

沙良 ですね。

菊地 そんな変わんないんですね。なんか、全然…お兄さんと妹に見えますけどね。

沙良 あ、見た目?

菊地 見た目っていうか、ヴァイブスが。

沙良 精神年齢とか。

菊地 いやいやいや…沙良さんの精神年齢が低いっつってるわけじゃないんだけど(笑)。

沙良 (笑)。

菊地 でも…低いかもしんない(笑)。

沙良 言われた〜(笑)。

菊地 でも、大人っぽいとこは凄い大人っぽいから。…大人っぽいですよね。

辻村 そうですねえ。

菊地 だって、年上かもしれないと思ってたんでしょ?

辻村 そう。パワーが凄いんで。

沙良 ええ〜。そうですか。

辻村 どこが…というか、パワーというか。ちょっと…なびいてしまう、崩れてしまうような…隣にいて。

沙良 あら。

辻村 なんで、しっかりしてはるなあ…とは思ってたんですけど。

菊地 なるほど。小娘ではないな、と。

辻村 うーん(笑)。

菊地 ですよねえ。

辻村 凄い秘めたるパワーが…

菊地 そうですよね。

沙良 はあ〜。

菊地 辻村さんから見て、いかがですか。沙良さんは。

辻村 そうですねえ…

菊地 もし、もしフリー…好きになったらダメですよ。好きになったら…殺すからね(笑)。

辻村 はい(笑)。

沙良 (笑)。

菊地 まあ、でも…どうですか。もし、同じ学校…同じクラスにいたりなんかしたら。

辻村 どうなんだろう。どうしよう…その…接点をね、見つけないと。今はね、音楽やってるからいいですけど…

菊地 辻村さん、「セッ…」って言っただけで、ドキッとさせるよね(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 「せってん」とかって(笑)。

沙良 声がエロいから。

菊地 声がエロいから…ほんとの深夜番組みたいになってますけど(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 接点を見つけないと…って、接点だらけじゃないの! 二人で歌唄えばいいんだから、だって!

辻村 まあ、うーん…ヴォーカル同士とかは、やっぱりちょっと難しいのかもしれないですね。ぶつかりやすくもあるんで。

沙良 ああ〜。

菊地 ああ、なるほど。

辻村 うーん。

菊地 なんか、お兄さんな発言ですよね。

沙良 そうですね。

菊地 あ、そういうもんですか。

沙良 ヴォーカル同士…

菊地 うん。ジャズのね、サックス同士はね、バカばっかりなんで。

辻村 (笑)。

沙良 仲良くなりますか。

菊地 めちゃめちゃ仲良いですよ。

沙良 ああ〜。

菊地 全然…ギクシャクしたことなんか一回も無いですね。

沙良 ふうん。

菊地 ま、ワタシがバカなだけかもしれないですけど(笑)。

辻村 いえいえいえ(笑)。

沙良 でも、わりと私も…あんまりヴォーカリストに…「ウッ…。」って思ったりしないタイプで。

菊地 でも、されるでしょ。

沙良 され…は、したことはありますね。

菊地 いや、今も…刻一刻とされてると思いますよ。

沙良 そうなんですかねえ。

菊地 うん。やっぱ…凄い…嫉妬を買う仕事だと思わないとダメだよね。

辻村 うん。

沙良 はあ〜。

菊地 うん。でも、結構…沙良さんって、すごいボヤーッと…ある意味、すごい…バカとは言わないですけど、ボヤッとしてて。

沙良 言ってません?(笑)。

菊地 いや、言葉…発音としては言いましたけど。

沙良 あの…ボヤッとしてます。自分でもそう思います。

菊地 うん、ボヤッとしてるから…ヤバいファンのおっさんとか、嫉妬してる同業者の、要するにネガティブなヴァイブとか、ヤバいヴァイブとかを、結構…見えないし、そんなもん無いんだぐらいの、サラサラサラサラ…駄洒落になっちゃいましたけど。

沙良 (笑)。

菊地 サラサラサラサラしてますよね。

辻村 うーん。

沙良 うーん、どうなんですかね。実際、でも…周りにいないと思ってるんですよ(笑)。

菊地 いや、いると思いますよ(笑)。ていうか…知ってますよ、ワタシ(笑)。

沙良 えっ!…そうなんですか。

菊地 はい(笑)…誰が何とかじゃないですけどね。

沙良 はあ。

菊地 でも、それ言ったらあれでしょ。辻村さんだって…相当なもんじゃないですか。

辻村 いえいえ。奈良で同じような感じの人がいなかったんで。

菊地 ああ、そうか。

辻村 うん、孤独…。

菊地 孤独感なんだ。

辻村 ん?…まあ、独りで大丈夫というか。

菊地 大丈夫というか、ああ…なるほど。

辻村 自由にやっていた、という感じですね。

菊地 これからですよ。その…妬まれたり人に付きまとわれたりとかいう…この仕事の醍醐味!

辻村 (笑)

菊地 (笑)。

辻村 楽しみですね。

菊地 余裕の発言ですね。

辻村 いやいやいや。

菊地 いや…前のライブの後、飲みに行ったのよ。

沙良 はい。

菊地 そしたら、すげえ(笑)…ひと言も言えないけど。オンエアでは。

沙良 はい。

菊地 凄くて(笑)。

沙良 どういう…

菊地 いやいやいやいや…ひと言も言えないです。ひと言も言えないです。

辻村 (笑)。

沙良 えっ!…私のイメージしている…感じではない?

菊地 いや、まあ…それはもう無理ですね。もう無理です、それは。

辻村 そらそうですよぉ。

沙良 ええ〜。

菊地 もう一緒に番組出来ないかもしんない。全部聞いたら。

辻村 (笑)。

沙良 ほんとですかぁ〜…。

菊地 でも、まあ…それ言ったら、ワタシもそうなんで(笑)。

沙良 (笑)。

菊地 誰も何も言えないんですけどね、沙良さんに。すべてのことは。

辻村 (笑)。

菊地 と、「ヴォーカリスト同士はなかなか…」なんていう話が出ましたけど。

沙良 うん。

菊地 まず、今日せっかく三人揃ったところで。まずは何をやるかといえば…

沙良 はい。

菊地 コントですよね。

辻村 (笑)。

沙良 キタ!

菊地 はい。じゃあ、コント…。まあ、内容としてはですね、いちおう三人ともシンガーっていうか、音楽家ですから。当然、内容は皆さん想像がつく内容だと思いますけど。それでは早速、どうぞ。

(「4番ピッチャー・サラ太郎」が打席に入って悪態を吐く、爆笑の高校野球コント)


コント内で、野球解説者役をこなした辻村さんの口調に、ナチュラルな状態の板東英二的、掛布的、川藤的というか、ハスキーヴォイスの関西人でないと出せない、絶妙なテイストが入っていて、個人的にツボでした。

歌も最高にカッコイイので、今後メディアでの露出が増えて行くのか、楽しみです。

2016-07-17 「『Tea Times』に狭間美帆さんを迎えて。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第268回放送は、先週に引き続き、大西順子さんのアルバム「Tea Times」の全曲試聴会。後編の今回で、狭間美帆さんとのコラボレーションが実現した経緯など、レコーディングの裏話がたくさん聞けました。その一部を文字起こししてみました。

はい、「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの、そして…

「ええっ! 安倍晋三麻生太郎の家がこんなに近いの!?」…菊地成孔が(笑)TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。

…すげえ近いの(笑)。

え〜…今週は、先週に引き続きまして、ジャズピアニスト大西順子さんの新譜にして復帰作であります、私が前面プロデュースさせていただいております「Tea Times」。非常に強烈なアルバムになっております。全曲試聴会の後半戦をお送りいたします。

アルバムの曲順に則ってまして、全曲で…ボーナストラックとか無いんで、全10曲なんですね。で、10曲中、切りよく先週が5曲で、今日5曲なんで。まあ、LP時代ヴァイナル時代で言えばA面が終わってB面にいくとこなんですよね。

で…先週お聞きいただいた方はお分かりいただけると思うんですけど、ちょうどこのアルバムの折り返し地点で、挟間美帆さんが出て来る…っていう感じなんですよね。

まあ…アレンジャー作曲家だから、いわゆるラッパーみたいにFt.…フィーチャリングと呼べないですけども、もう実質上の大フィーチャーですよね。

このアルバムを作る際に、先週申し上げた通り、「大西順子さんにこういうものをやってもらえたらな〜。」っていう妄想は、ワタシ実は出会う全然前から、大西さんのいちファンだった頃からあったんですよね。

デトロイト・テクノピアノに直して大西さんの剛腕で弾いてもらいたい。」…このアイディアなんて、もう2000年代にありましたし、初期に。

「ちょっとバド・パウエル風の…泣ける…泣けるっていうか普通の…哀愁のコード進行にですね…のピアノのメロディ打点が凄い。聞く人が聞くとヤバい打点にいて、かっちょいい。でも地味で鈍くて素晴らしい。こういうのを大西順子さんが演ってくんねえかな。」とか。

まあ…「『クロマティック・ユニヴァース』…ジョージ・ラッセルの曲を、大西さんが多重録音でやったらカッコいいんじゃないかな。」とか、ずーっと思ってた事がですね、実際あって。

何て言うか…世の中運命ですよね。ベートーベン「運命」ですよ。ジャジャジャジャーン(笑)。

だから…何て言うか、考えてた頃はただの…まさかのちにそれが現実になるなんて思ってもいないわけね。はい。まあ…でも、なるわけですよ。

ワタシの夢想した事が全部現実になってるとか言うわけじゃないですよ。夢想した事が現実になると、「夢想したら叶う!」とか言い出しちゃって、オカルトになっちゃう人多いですけど。ま、「いっぱい夢想しておけば、一個ぐらいは現実になる事あるよな。」っていうのがホントのとこだと思いますけどね(笑)

かといって、それだけだとアルバム1枚持たないし、それだけでよしんばアルバム1枚持ったとしても、それじゃダメないですか。

やっぱ、作ってるそのオンタイムのね、アイディアが無いと。

なんで、まずパッと考えたのは、挟間美帆さんに丸投げの1曲…こういうのを委嘱作品っていうんですけど。「いしょく」は「変わった色…異なった色」じゃなくて、難しい字書くんですけど。お願いして書く…丸投げの曲ですね。

前回の最後の曲は、ワタシの曲に対してアレンジメントしていただいた、オーケストラだけアレンジメントしていただいたわけですけども。まあまあ…それも凄いですよね。

挟間美帆さんも大西順子さんも…あの、これは御世辞ではなく、お綺麗ですし、グットシェイプ…大西さんは凄いですから。ピアノの速度が落ちないように、あと演奏はすごい有酸素運動なんでバテないように、毎日水泳行ってますよ、今ね。

女性誌なんかにこれだけ…ま、年齢…歳バレ…あの方OKだったかな…ワタシとさほど変わんないですよ。ワタシより下は下ですけどね。ワタシ53ですけども。

そんな大西さんと、あとは若き…狭間さんってお幾つだったかな?…狭間さんの歳バレはNGだったかもしんないから言えないですけど、ていうか、ちゃんと知らないですけど。

狭間さんという若き才能…女子の、かといってフェミニンじゃないのよね。まあ、何て言うか…「ニュー・フェミニン」っていうか、昔みたいに「女性はフェミニンか、あるいは男勝り」っていう時代じゃないですから、今は。

デフォルトとして、ジェンダーは20世紀から入れ替わっちゃってるんで。女子が強め…昭和の目線から見たら強く見えるってのは、もう今や当たり前の事なのよね。だから、そのこと自体が大変な剰余価値を持ってるってことはないんですよ。

なんで、狭間さんも大西さんもそうなんだけど、まあまあ…これは褒め言葉ですけど、言っちゃ気も強いし、書く物も力強いですし、当たりがガツンとしてるのね。

なんだけど、その中にやっぱり美しさとか柔らかさが内包されてるわけ。

だから…これもね、言葉で言うとあざといというか陳腐ですよね、なんか「表層だけ男勝りで、中身は優しいんですよ。」とか、そんなシンプルな…低能な話をしてるわけじゃないんですけど。

音楽が一番雄弁です。音楽を聞いていただきましょう。

もう一度申し上げますが、前回の一番最後にかかった曲「GL/JM」は、ワタシの曲を狭間さんがオーケストラアレンジしていただいたものですが、今からお聞きいただくアルバム6曲目になります「The Intersection」…これはまあ…言ってしまえば「交差点」って意味なんだけど、いろんな交差を表してるんですよね。

リズムポリリズムになってまして。挟間さんもワタシも形式は違いますけど、ポリリズムにすごい興味があるミュージシャンではあります。

で、丸投げですから「こんな曲を…」とは何にも言ってないんですけど、ちゃんと…ちゃんとっていうか、ワタシ好みのポリリズムな、ダブルタイムが複雑に絡み合う、そしてキーも…楽曲のキーね、何何調ってあるでしょ、ハ長調とか…ああいうキーも交差している。ま、ポリリズム、ポリトーナルという、その交差ですよね。その交差点を表す「The Intersection」というタイトルになってると思いますが。

まあまあ…とんでもない、素晴らしい楽曲ですので。本日の1曲目になります。アルバム「Tea Times」のTrack6、挟間美帆作曲で「The Intersection」。

Tea Times(SACD HYBRID)

Tea Times(SACD HYBRID)

(曲)

はい、アルバム「Tea Times」より「The Intersection」。作曲は挟間美帆さんです。

これを録った時はね、挟間さんが…狭間さんってニューヨーク在住なんですよね。

ほんで…この譜面も来てるし、リハーサルもこっちは日本でやってるんですけど、とはいえ狭間さんにレコーディング立ち会ってもらわないと、ちゃらっと録れる曲じゃないじゃないですか。お聞きの通り。

なんで、狭間さんとは…あれ、便利ですね。Skypeってやつね(笑)…スカイプでですね、狭間さん早朝に起きていただいて、こっちの時間に合わせていただいて。スカイプで狭間さんとやり取りしながらレコーディングしました。

だから、スタジオの真ん中にiPadっていうの?…あのこういう四角い下敷きみてえなやつ…に画面いっぱいに狭間さんの顔が(笑)。

まあ、その…狭間美帆さんのファンの方も聞いてらっしゃる可能性もありますから、「とんでもねえ野郎だ!」ってシメられちゃいけないですけど。ワタシのせいじゃないんですけどね。

狭間さん…あの…なんと大胆にもですね、あそこらへんもやっぱり「新時代の女子」って感じですけど、寝起きのノーメイクで出て来たんですよね(笑)。バッ!って。「菊地さ〜ん、おはようございま〜す。」って言って出て来て(笑)。「菊地さん、みなさ〜ん。」って。

挟間さん、完全寝起きですけど!…って。「狭間さん、寝起きですよね?」「はい、寝起きで〜す。」とか言って。

あと近眼なのかな?…普段あんまり人前に出る時はかけられないんだけど、プライヴェートではおそらくかけてらっしゃる私物の眼鏡かけて、ノーメイクで寝起きだったんで。ま…変な意味でドキドキしましたけどね(笑)。音楽的な意味を超えたところで。

ま、狭間さんにそういう状態で…結構そういうの気にしないのね。

で、レコーディング…狭間さんが関係した曲は2曲あるんで、さっきの「The Intersection」の7分超えしたあたりで、もう大丈夫だって踏んだんでしょうね。そこまではリハーサルをやって止めたり、もう一回って言ったり狭間さんから指示もらったりワタシも指示出したりって、何回かやって。それで「もう7割出来たな。」って辺りで、「じゃあ、失礼しま〜す。」って、いなくなっちゃったんで(笑)。

あそこら辺のね、サッパリした感じも(笑)。「おぅ、消えるのか、ここで!」って思いましたけども(笑)。

やっぱ…まあ…骨太ですよね。すごいな〜と思いました。

ま、狭間さんと大西さん…大西さんのアルバムに狭間さんが作曲家・アレンジャーとして入って来るっていう、新旧留学組ですよね。主役二人に女性がいて…っていう座組みですよね、…をまず作って、そこにOMSBeat'sとかいろんな人が入って来る、だけどメインはピアノトリオで、いろんなスタイルがある…というのが、プロデューサーとしてのワタシの仕掛けの仕事ですよね。

自分で言うのも何ですけど、だいぶ上手く行ったと思います。

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2016-07-09 「『Tea Times』制作に至るまで。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第267回放送は、先日リリースされた大西順子さんの待望の復帰アルバム「Tea Times」を、プロデューサーである菊地先生が解説しながら全曲試聴しようという特集の前編。

アルバム制作に入るまでの経緯をざっと説明された部分を文字起こししてみました。

Tea Times(SACD HYBRID)

Tea Times(SACD HYBRID)

はい、どうも。「菊地成孔の粋な夜電波」でございます。

え〜…ジャズミュージシャン、そして…タクシー利用の回数では、そうですね…ジャズ界のみならず音楽界の中でも、ひょっとしたら屈指の人物ではないかと思われるワタシなんですが。

ま、タクシー会社にもいろいろございまして、「コンドルタクシー」さんがね、「ライザップ」が多少のスポンサードしてると思うんですよ。

というのは、運転手さんの中で比較的身体が出来てる感じの方(笑)…運転手さんにもいろいろいらっしゃいますからね…の中で、ガッチリされてる方がね、「RIZAP」のロゴが入ったオリジナルゴルフウェアみたいなのを着て運転されてるんですよね。

ただ…「ライザップ」さんにも「コンドルタクシー」さんにも何の恨みもございませんが、単純に「タクシー乗るより歩いたほうが痩せない?」と思ってしまったふしだら野郎(笑)…菊地成孔が、TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。

今週は…お待たせいたしました…というか、実はもう販売になってるんですが、ジャズピアニストの大西順子さん…復帰作ですね。もうこの番組ではですね、大西さんの引退宣言もこの番組でなさいましたし、復帰作が準備中だって時にも一回出ていただいて、2回出ていただいているんですよね。

で、まあ…足掛け、どっから勘定したらいいか…最初に大西さんと直接お会いして、大西さんが「実は引退するんですよね。」っていう…「ええっ!?」っていう話は、番組でもしましたし、あちこちのメディアで喋ってますから省略しますけども。

最初にワタシが大西さんに会った時は、大西さんが引退を決意されて、具体的には言えないけど「来年何月にやめます。」って仰ったんですよね。ほいで、そっから幾星霜ですよ。あれから4〜5年経つんじゃないですかね。だから、最初に出会った日から勘定すると、5年目の悲願って感じなんですけど。

途中で引退を撤回されて、現場復帰するんですよね。日野皓正さんが「TOKYO JAZZ」の段取りを持ってって、で…ステージ復帰されて。その後、アルバムも復帰するってんで。

で、その前までアタシ…大西さんが「もうこれからはピアニストじゃなくて活動するんだ。」って仰ってたんで、「いろんな事お手伝いしますし、仲良くやらせてくださいよ。せっかくの御縁ですから。」っつんで、トークショーやったり…いろんな事やってたんですよね。

で、その流れの中で、光栄な事に…大西さんってね、すごい数のアルバム出てるんですけど、全部セルフプロデュースで、ほぼ全曲…ジャズのスタンダード曲以外はオリジナル、自分で書いてるんですよね。そんな中、今回に関してだけは、ワタシに全部一任するので、アルバムのプロデューサーやってくれないか…っていう御指名をいただきまして。

で「光栄です、やらせていただきます。」ってことで制作に入りまして、悲願のリリースと(笑)。悲願っていうか…ま、結構時間かけて作ったんですよね。

ガンダム」がね、今おかげさまで絶賛発売中なんですけど。「ガンダム」はね(笑)…この番組で2週かけて、やっぱ「ガンダム」も特集したから、お聞きになった方はお分かりだと思うんですけど。比較的パパッと作ったんですよね(笑)。

手は抜いてないですよ。手は抜いてないですけど、ただ…要するに、「パパッと」っていうか、普通の速度で作ったの、「ガンダム」はね。

だけど、今週来週で聞く、大西さんの復帰作…これ「Tea Times」っていうタイトルなんですけど。これはパパッと作ってないんで。相当な試行錯誤といろんな事があって、まあまあ…ぶっちゃけですけど、もう言っちゃっていいっていうか、あんまり内輪話したくなんですけど。

今日大西さんがいらしてないのも、大西さんがほんとは来て、ワタシがプロデューサーで大西さんがタレントさんで、楽しく喋りながら聞くっていうのが一番いいと思うんですけど。大西さんは御存知の通り、すごいジャズマニアだし頭がほんとにいい方で、喋りがすごいお上手なんですよ。で、ワタシと一緒にジャズの話するとね、ジャズ放談が止まらなくなっちゃうのね(笑)。

で、絶対にこのアルバムの全曲試聴なんて無理だってことで、今回はワタシのほうに全曲試聴の案内は一任させていただきまして。そうですね…今回はほんとに、ジャズミュージシャン、ジャズ関係者、ジャズファンの皆さんを中心に…といった感じの完全にジャズオリエンテッドな回というかね。どうやってアルバムを作ったかっていうような話も含めてですけど。

ま、今言いかけてたのは、比較的時間かけて作ってたので、密な関係になりますよね。ワタシ…プロデューサーとしても…は言うまでもなく、一個人としてもそうなんだけど、女性に…何ていうんですか…手荒い言葉を投げつけるってことは、まあ…めったにっていうか、絶対しないんですよ。できないって言ったほうがいいですね。しないっていうとなんかジェントルメンみたいですけど。できないというか、もちろん自制してる部分もあるんですけど。

まあまあ…よっぽど親密になると、人間甘えが出たり、いろんなストレスが溜まったりして、結構…喧嘩じゃないですけどね、エグい事言ったりするじゃないですか。

で、自分でもびっくりするようなことを大西さんにね、言ったりして(笑)…いまだに謝り続けてるんですけど。そのぐらい密にやってるんですよね。

そんだけ大西さんも本気になったし…初めてです、ワタシね…UAとアルバム作りました菊地凛子さんともアルバム作りました。で、大西順子さんともアルバム作らせていただいたわけですけれども。

UAの時も、あれ1年越しだったし、菊地凛子さんだって話来てから1年半ぐらいかかってるのね。で、その間ベタ付きですよ、ほぼ。ですけど、まったく全然…静かに楽しくいい調子でやりながら、全部作っちゃったんですけど。

「Tea Times」の時はね…結構…絞り込みましたね、ほんとに。

とりあえず、まず1曲聞いてみましょう。

あの…プロデューサーとして心掛けたのは、「マーケットを広くとる」ことなんですよ、とにかく。ジャズマニア…もともと大西さんが持ってるマーケットだって、なかなか広いわけですけども、もっと「今ジャズ」…NEWチャプターと呼ばれてるものを聞く若い方にも聞いていただきたく。

ワタシがずーっと温めていたアイディアは、それこそですよ…これはガチですけど、大西順子さんと知り合う前からですけども。デトロイト・テクノホアン・アトキンスですとか、ジェフ・ミルズですとか…「ああいったデトロイト・テクノのサウンドを、ジャズピアノのピアノトリオにアレンジして作れたら凄いな。そのピアノが大西順子だったら…。なーんていう事を考えながら作ってみた曲です。

アルバムの1曲目になります。「Tea Time 2」。

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2016-06-29 「水カン、2枚購入。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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やっぱり今年のワーハピ行くことにしたんで。

メジャー移籍第一弾の最新作もそうだが、実はその前の「ジパング」も買ってなかったので。

水曜日のカンパネラを2枚まとめ買い。

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コムアイさん、どんどん歌とラップが上手くなってる。

あのちょっと舌足らずなとこがよかったんだけども。

メジャーになったからといって、急に売れ線ポップスになることもなく、相変わらずの独自の世界観。

このままスターになってほしいですな。

2016-06-28 「大西順子さんのアルバム購入。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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菊地成孔先生プロデュースということで、大西順子さんの「Tea Times」買ってみた。

ジャズはあまり詳しくないし、ましてやピアノのプレイの良し悪しなど聞き分けられる耳もないのだが。

やっぱ試聴して、いきなりの1曲目の出だしがカッコ良すぎるもんで。

ピアノの超絶演奏にも圧倒されるが、なんだ、このリズム隊

こんな組み合わせで演奏させちゃうんだもんなあ。

菊地先生も、自分のアイディアがここまでのハイレベルな演奏でかたちになるというのは、予想をはるかに超えていたのではないだろうか。

これはジャズマニア以外のリスナーにも届く、最先端の最高峰アルバムじゃないか。

Tea Times(SACD HYBRID)

Tea Times(SACD HYBRID)

2016-06-25 「『SPANK HAPPY フォロワー』正式認定。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第265回放送は、「アーバンギャルド」のヴォーカル浜崎容子さんゲストに迎え、「元スパンクハッピー菊地成孔と、現アーバンギャルド浜崎容子の粋な夜電波」と題した特集回。

第2期「SPANK HAPPY」に多大な影響を受けたと公言する浜崎さんの音楽を、菊地先生が知ったいきさつについて語られた部分を文字起こししてみました。

昭和九十年(初回限定盤)

昭和九十年(初回限定盤)

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菊地 はい、「菊地成孔の粋な夜電波」。本日は…何て言うんですかね、「春の特番」ていうか「初夏の特番」という感じでですね、ジャズミュージシャン、そして…一日中見つめていたい人…「今あなたは一日中見つめていたい人は誰ですか?」という質問に対しての回答が、あばれる君の菊地成孔と(笑)…

浜崎 「菊地成孔の浜崎容子♡」

菊地 おっ!…そのキクチナルヨシは、ワタシの聞き違えでなければ、私の事ですかね。

浜崎 そうです(笑)。

菊地 浜崎さん、キャバクラ嬢みたいな答え、やめてください。

浜崎 (笑)。

菊地 そんな要らぬサーヴィスは…まだお会いするの3回目…ですので。…の、お二人で「現アーバンギャルドの浜崎容子と、元スパンクハッピーの菊地成孔の粋な夜電波」と題してお送りいたします、と。

浜崎 よろしくお願いしまーす。

菊地 よろしくお願いします。えーと…「元スパンクハッピー」は流石にね、この番組…全国の地方のお年寄りとかも聞いてますんで、「何の事かのう〜。」って言われたらそれっきりなんですけど(笑)。

浜崎 (笑)。

菊地 ま、ワタシは幾つかのバンドを現在もやっておりまして、dCprGとかですね…やってるんですけど。

浜崎 はい。

菊地 やってる事が…ね、そんなに自分ではそうは思えないんですけど、やってる事が複雑過ぎるんだかなんだか、いわゆる…影響を受けた、チルドレンみたいな…

浜崎 ああー。

菊地 はい。音楽的な影響関係を表明してくださる、あるいは表明しなくても聴けば分かる…というような感じの…

浜崎 うんうん。

菊地 フォロワーって言うんですかね。

浜崎 そうですね。

菊地 今「フォロワー」って言うと何か特別な用語になっちゃってますけど。

浜崎 (笑)。

菊地 音楽的なフォロワーというかね。

浜崎 はい。

菊地 …が、全然いない、孤独なタイプだったんですけど。

浜崎 えっ。そうなんですか。

菊地 はい。そうなんですよ。…なんですが、その昔、「SPANK HAPPY」ってバンドをやってまして、1st「SPANK HAPPY」と2nd「SPANK HAPPY」ってのがあるんですけど。全然音楽性違うんですが。

浜崎 うん。

菊地 その2nd「SPANK HAPPY」…てのは解散してしまって、もう無いんですけれども。「その『セカンド・スパンクハッピー』の影響をどうやら受けていると思しきバンドがありまっせ。」…っていうタレコミのようなものが入りまして。

浜崎 はっ。どちら様が?

菊地 ファンの方です。

浜崎 ああ〜。そうなんですね。

菊地 ワタシSNSとかやらないので、ファンメールで送られてまいりまして。

浜崎 はい。

菊地 「何てバンドですか?」…あ、それ相当前ですよ。

浜崎 うん。

菊地 あの…2年や3年じゃないですけど。何年ぐらい前かなあ…5〜6年前だと思うんですけど。

浜崎 あっ…だいぶ前ですねえ。

菊地 はい。…に送られてきて、で…「何てバンドですか?」って訊いたら「アーバンギャルド」って言われて。

浜崎 おおーっ!

菊地 「へえ〜。『アーバンギャルド』って『アヴァンギャルド』の事かなあ?」っていうぐらい、何にも知らなかったんですね。

浜崎 (笑)。

菊地 その頃は全然。天馬さんのことももちろん…

浜崎 当然です、それは。

菊地 それで…まあ、確かに2nd「SPANK HAPPY」なら、可愛い女性がいて、歌の上手な…で、気持ち悪い男が…笑)。

浜崎 (笑)…そんなことないですよ。

菊地 気持ち悪い男が一人いればですね…。

浜崎 (笑)。

菊地 あの頃は「気持ち悪くいこう。」と思ってたんですよ、ほんとに。

浜崎 (笑)。

菊地 もう…カッコいい全盛の時代だったの。90年…渋谷系ってのは。

浜崎 うん。

菊地 …の時代だったんで、なんか…「気持ち悪ぃ〜、コイツ!」みたいな感じで(笑)。

浜崎 (笑)。

菊地 で、すんげえ可愛い女の子…ま、2nd「SPANK HAPPY」ってのは岩澤瞳さんっていう、もう引退されてしまいましたが…方と、ものすごい気持ち悪ぃ奴…ま、それはワタシなんですが、二人でデュエットチームでやってるっていう。それだったら今ね、フォロワーみたいな人が出てきてもおかしくないのかな?と思って聞いてみたら…

浜崎 はい。

菊地 確かにまあ(笑)…ワタシの言う事では無いんですけど、直接…天馬さんにももうお会いしましたし。あ、天馬さんってのは「アーバンギャルド」のリーダー

浜崎 「気持ち悪いほう」ですね(笑)

菊地 気持ち悪い男のほう(笑)。でもよく見たら天馬さんって、すごいハンサムですよね。

浜崎 そう…ですか…ね?

菊地 そんな感じですか。

浜崎 あの…顔が濃いとは思うんですけど。

菊地 ああ、そうですか。ま、ウチらは…これもすごい古い言葉…古語っていうか死語ですけど、「カルト」のバンドとして…。

浜崎 カルト的な…っていうことですよね。

菊地 はい。もう地下バンドとして、闇から闇へだったんですけど。

浜崎 (笑)。

菊地 「アーバンギャルド」は、もう時代的にも…ウチらは…2nd「SPANK HAPPY」は、まだ健康的であらんとした時代に、やや病理的であるという事と、あと恋愛の時代に性愛を…しかも倒錯的な性愛ですよね。その…インセストとか…あんまりラジオで言っちゃいけないのかな。

浜崎 うんうん。どうなんでしょう。

菊地 まあ…インセストなら大丈夫でしょう、きっと。…とか、ですね。

浜崎 はい。ググってください。

菊地 あとファザコン…などを扱っていたので、まあ…相当異物感があったわけですけど。

浜崎 うん。

菊地 もう時代は、そうでもないですもんね。

浜崎 なんか…「病み」とか、普通の子たちが「病むわ〜。」「死にたい。」とか言っちゃいますね。

菊地 そうそうそう。

浜崎 ね。

菊地 まあ…神経症の平均値が上がってきたってことですよね。

浜崎 (笑)。

菊地 上がる…原理的にそうなってるんですけど。そんな時代ですので…つまり何が言いたいのかっていうと…

浜崎 はい。

菊地 「スパンクハッピー」や「アーバンギャルド」というバンド名を初めて聞いた方、たくさんいらっしゃると思いますが。

浜崎 そう思います。

菊地 「説明はしません!」っていう…(笑)。

浜崎 (笑)。

菊地 浜崎さんは、今も活動中であられますところの、「アーバンギャルド」のほうの、ヴォーカルの方なんですが。

浜崎 はい。

菊地 6年ぶりにソロアルバムを出したということですね。

浜崎 そうなんです。6年ぶりです。

菊地 だから…ワタシがタレコまれた時あたりに、ファーストのソロ・アルバムが出てたってことですね。

浜崎 そうですね。タレコミの頃です、多分。

菊地 ですよね。

浜崎 うん。

菊地 で…6年ぶりに出た、と。ワタシはその間に…まあ、言っちゃあね…本人に確認したわけじゃないんですけど、「これはフォロワーと言って差し支えないのではないかな。ありがたいことだ。」と思いながら…

浜崎 それはでも…本当に嬉しいです。

菊地 あ、そうですか。

浜崎 もう…認定されたかったんですよ。

菊地 (笑)。

浜崎 公認?…公認されたかったんで(笑)。

菊地 公認…ですか?

浜崎 はい。

菊地 公認ってのは、ワタシが認めればいいんですか?

浜崎 そうですね。もう「フォロワーだよ!」っていうふうに、御本人…菊地さんに…

菊地 ああ、はいはい。

浜崎 仰ってもらえたら、幸せだなぁ〜と思ってます。

菊地 公認します!

浜崎 わっ!

菊地 (笑)…公認します。

浜崎 もう…どうしましょう、これ。保存版です。永久保存版です。

菊地 そんな…大した話じゃないと思いますけどね(笑)。ワタシが公認したところで。

浜崎 (笑)。

菊地 まあ、ここら辺はね…音楽のことですからね、ほんとに微妙な…

浜崎 はい。

菊地 「俺のフォロワーがさぁ〜…」みたいなのは、一番ワタシ苦手なんで。上からってのが。

浜崎 (笑)。

菊地 …なんですが、とても素晴らしいバンドで。

浜崎 ありがとうございます。

菊地 今日はお互い…ワタシが「アーバンギャルド」で一番好きな曲、浜崎さんが「スパンクハッピー」で一番好きな曲ってのを、今ブラインドで…。

浜崎 そうなんです。まだ私聞かされてなくて。

菊地 ワタシも聞かされてないです。

浜崎 そうですよね。

菊地 なんですが、とりあえず四の五の言わずに、ワタシが作詞のオファーを受けて、このアルバム…「Blue Forest」というアルバムです。6月15日に発売となっております。

浜崎 そうなんです。みなさん買ってください。

菊地 はい、買ってください。CDが売れない時代だって言われてますけどね。

浜崎 そうなんです。じゃiTunesでもいいです。

菊地 iTunes…あのね、アメリカなんかじゃ誰もCD買わねえよ。みんなiTunesだからさぁ。」って音産の人…音楽産業の人は言うんですよ。音産の人は。

浜崎 うん。

菊地 だから「日本でCDが売れなくてもいいんだ。」みたいなね。ある種の理屈なんだけど。

浜崎 うーん。

菊地 日本は配信もあんまり売れてないんですよ。結局、何にも売れてないんです、日本は(笑)。

浜崎 (笑)。じゃあ、何を売ればいいんでしょうか。

菊地 何を売ればいいんでしょう。ライブ…じゃないですか。

浜崎 ああ〜。

菊地 音楽ソフトデジタル情報としての音楽は無料(タダ)で聞けるもんだと、これからどんどんどんどん若い子は思っていくと思うんで。

浜崎 あ、そうだと思います。最近の子たちも「大好きです。YouTubeで聞いてます。」って言う子がすごく多いです。

菊地 多いですよね。

浜崎 驚きます。

菊地 驚きますよね。いやぁ…お若い浜崎さんが驚いてるわけですから。

浜崎 いえいえ。

菊地 え〜…レディーに年齢を訊くのは本当のタブーですけど。公認してる側として訊かせていただきたいんですけど、お幾つですか?

浜崎 それは言えないんです。

菊地 (笑)。浜崎さん、歳バレNGなんだ。

浜崎 NGです(笑)。

菊地 なるほど、わかりました。じゃ、もう1個訊いていいですか。

浜崎 はい。

菊地 浜崎さんって、ちょっとヤンキーだったりしませんか?

浜崎 何でですか?

菊地 なんとなくワタシの勘なんですけど。

浜崎 全然でしたよ〜。引きこもりでしたよ(笑)。

菊地 引きこもりでした?

浜崎 はい。どの辺にヤンキー臭がしましたか。

菊地 えとね…顔(笑)。

浜崎 顔!

菊地 すいません(笑)。

浜崎 あ、でも…Sっぽい顔だとは言われるんですけど。

菊地 いや、「Sっぽいルックスだね。」って言われてるほとんどの人がMですよね。

浜崎 もうドMです。

菊地 ですよね。もう見るだに「この人…挙動不審だし、Mだな。」っていう(笑)。

浜崎 (笑)。ヤンキーじゃないですけど、ちょっとギャルっぽいお友達は多かったですね。

菊地 はいはい。

浜崎 兵庫県出身なので。やっぱり地方ということもあり、ギャルっぽい女の子が多かったです。女子校だったし。

菊地 はい。あの…兵庫県とかギャルとか…ヒント出してると、年齢がだんだん推定されてしまいますよ。

浜崎 いいです(笑)。

菊地 いいんですか、本当は38だって事が分かってしまっても(笑)。

浜崎 そんなにいってないです(笑)。

菊地 すいません。今…高目にヒド目に言ったほうが、Mなのでお喜びになるかな?と思って、言ってみたんですよね。

浜崎 心がゾクッとしました(笑)。

菊地 ああ、そうですか。分かりました。やっぱり…全然違いますよ。実際はね、今目の前にいるので、よく分かりますけど。肌の色艶とか見るだに、23ですからね。

浜崎 (笑)。

菊地 (笑)。

浜崎 あ、でもヤンキーっぽいって言われたの初めてです。

菊地 あ、ほんとですか。

浜崎 どの辺がだろう。

菊地 あの…それに関する深い掘り下げは、収録が終わってからゆっくり…。

浜崎 わかりました。

菊地 というわけで、1曲。ワタシが作詞させていただいております曲が、届きました。

浜崎 はい。

菊地 届きまして。届いてすぐ…の感想は…

浜崎 はい。

菊地 あれ?…これ俺の曲なんだけどな。

浜崎 (笑)。

菊地 (笑)。

浜崎 あのデモですか。

菊地 そうデモを聞いて。イントロからこう…段々聞いてって、あれ?って思って。

浜崎 (笑)。

菊地 あれ?…「スパンクハッピー」のアウトテイクスかしら?って一瞬思って、よく聞いたら「ああ…オリジナルだわ。」と思って。

浜崎 (笑)。

菊地 それでは…だいぶ話が長くなりましたが、ワタシが最初自分の曲だと思った(笑)…2nd「SPANK HAPPY」のファンの方が聞いたら、同じように思うと思いますけどね。

浜崎 (笑)。

菊地 「ANGEL SUFFOCATION」という曲です。聞いてください。

Blue Forest

Blue Forest

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Computer House of Mode

Computer House of Mode

2016-06-18 「『新宿菊地シュラン』でお薦めのトラットリア。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

TBSラジオ菊地成孔の粋な夜電波」第264回放送は聴取率調査のスペシャルウィーク

新宿菊地シュラン★菊地成孔が通う【新宿のうまい店】史上初!音楽付きラジオグルメガイド』と題して、新宿の美味い店を紹介しながら、その店や料理にマッチする音楽をオンエア。

菊地先生十年来の行きつけのトラットリア「プレゴプレゴ」を紹介されたところを文字起こししてみました。

「ビュロー菊地チャンネル」の「偽Instagram」にも、よく料理の写真がアップされているお店ですね。いずれ行ってみたいです。

Champion Sound (Reis) (Dlx)

Champion Sound (Reis) (Dlx)

D

と、まあ…こんなキャンプな話は例外的でして。

今、新宿は…ていうか、東京は…ていうか、日本は、もう料理の重さは重からず軽からず…ね、絶妙で。皿…全皿、店にあるのは全部美味くて。ワインの品揃えも適度に良く、しかも安くて気が利いている。ついでに厨房の子も給仕の子もみんなイケメン。数少ない女性スタッフもみんな綺麗…っていうね。完璧なトラットリアが掃いて捨てるほどありまして。

これはアイドルサバイバル戦争に匹敵する激戦状態なのは、まあ…地方の方でも御存知の通りだと思いますね。

世界中探してもこんな国無いです、ほんとに。

さて、ここまで喋れば、ワタシの古くからの御贔屓筋におかれましては、「そろそろあそこの名前が出てくるな。」と、もうニヤニヤしてる方もいらっしゃると思いますが、御察しの通りでございまして。

本日2軒目の御紹介は…一回しか言わないですよ…「トラットリア プレゴプレゴ(PREGO PREGO)」ですね。「プリーズ プリーズ」ね、「プレゴ プレゴ」はね。

ここはもう常連になって十年以上ですし、一時期は週3で通ってまして。多い日は週6ぐらいありましたよね。

最初はまだガキくさかった店員たちも、もうすっかりたくましくなりまして。「最低でもあと30年はよろしくね。」といったところなんですけれども。

いわゆるポスト90年代スタイルのトラットリアとしては、新宿で最も古く、そして最も美味い。ま、ぶっちゃけ…恵比寿の「イル・ボッカローネ」…ね。今でも健在ですけどもね。日本で最初にでっかいパルミジャーノの塊にブロードで炊いた雑炊ぶち込んでね、練って練ってリゾットにして、直接皿に提供する…あれと、スカンピね…手長エビですね、あれを提供したことで、日本におけるイタリア料理史に名を刻む名店があるんですが、あそこのパクリですけどね(笑)。常連特権でラジオで言ってしまいましたけどね。

ただね、未だにフレッシュなメニュー作りと、あとやっぱり新宿っていう人がどんどん回転していく街…でデートした帰りのカップルさんや、新宿者の女子会の皆さん…もう新宿としか言いようがないローカリティで、大変な活気がありまして。もうパクリとは言わせない…ね。下手したら本家超えてんじゃないの?というね。奇しくも本家超えの話が続きました。

ディスクユニオンの新宿ジャズ館CD買いに行く…ね。まだそんな事やってる…ワタシもやってますけど(笑)。なんて好事家の皆さんね、あそこの隣の1階がファーストフード天ぷらの「てんや」…のビルの4階ですんで。

ロバート・グラスパーのね、残念なマイルスリミックスでも買った帰りにでもね(笑)、チラッと今「軽ディス」が入りましたけど。もうちょっと仕事してよ、グラスパーって感じですけど。え〜…寄ってみてください。

はい、お一人様でも全然オーケーです。「もう食えねえや!」ってほど食って、一人3000円いかないです。

ここで実際流れてるのがですね、これがですね…ハードバップボサノヴァと並ぶ万能BGMであるところの、売れ筋R&Bなんですけど(笑)。

これはあの…ま、大向う特権でね、ラジオで言っちゃいますけど、店長はじめ料理人の多くが元ヤンっていうね、元ヤンキーっていう(笑)。

夜中に行ったりすると、「菊地さん、聞いて下さいよ。」って喧嘩の話になるっていう、若い頃した…。

もう全員がね、いい子たちで。もう最高のシチュエーションなんですけど。

ま、そういう側面も影響してるんだかしてないんだかね、R&Bとにかく最強なんで。とりあえず現状ではフィットしちゃってるんですけれども。

ここはひとつ、もう一声のマリアージュということで。

「ポスト90年代式」らしく…あの〜この用語はですね、80年代に原宿の「バスタパスタ」で勃興したイタリア料理革命ね、その前までの70年代は暗黒時代でしたから。「キャンティ」なんてね、伝説の店ですけど、相当ヤバい料理出してましたからね。

…を受けて、90年代にイタリアに修業に行ったの、大量の日本人が。

その日本人の料理人がイタリアで直接勉強してくると、勤勉なんで、凄い腕をつけて帰国したわけですね。で、彼らが帰国して一斉に始めて、まあ…90年代後半から00年代初めにかけて、東京のトラットリアの水準がグーンと三段ぐらい上がるんですけど。一種の革命後モダニズム運動ですよ、これね。…なんですが、それはまあ、「90年代式」とワタシ呼んでるんですけど。

ま、90年代合わせで、ちょっと渋谷系DJみたいなことになっちゃうんですけど(笑)、「やっぱ…今またこの辺りかな?」っていう…ね。

はい、エンリオ・モリコーネいきましょうかね。

ヘイトフル・エイト」…タランティーノのね、あの映画アカデミー音楽賞もらいましたけどね。まあ…オリジナル・サウンドトラックより、その前のタランティーノのジャンゴ」に提供した昔の曲のほうが、はるかに良かったですけどね(笑)。まあ、あそこは名誉賞っていうとこでしょうかね。

まあ、あれですよ…クインシー・ジョーンズとエンリオ・モリコーネ…お互いお爺さんですけど、あの抱き合ってるところとかね、感涙無くして見れませんでしたけど。まあ、余談はともかく。

ガチガチの勝負デートだと思うとね、ちょっと軽やかで洒落過ぎてますけども。仲良しの軽くて楽しいデートなんかには、もうピッタリですね。

90年代の小西さんとかのね、お洒落レア盤呪い…も解けた昨今ですから、若い方に90年代に流行ったイタリアン・シネ…「チネ」って言うんですけどね…「チネ・ジャズ」なんて言うんですけど、そういった物がどう聞こえるか…ね。

どうパスタに合って聞こえるか。ペペロンチーノに合って聞こえるか。楽しみですね。

では、はい、お聞き下さい。

D

エンニオ・モリコーネ・イン・ラウンジ

エンニオ・モリコーネ・イン・ラウンジ

One Hundred 50's Favourites

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