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2016-08-13 「夫のダミ声を真似していたベティ。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

菊地成孔の粋な夜電波」第272回は生放送。

一時期マイルス・デイヴィスと婚姻関係にあったベティ・(メイブリー・)デイヴィスの発掘音源がオフィシャル・リリースされたことを受けて、急遽特集が組まれました。

「発掘音源から探る世紀の三角関係!」と題して、ベティとマイルス、それにジミ・ヘンドリックスという伝説の三角関係に関する逸話が紹介された、聞き応えのある回になりました。

シンガーとしてはダミ声の印象が強いベティの本当の姿に迫った、その解説の一部を文字起こししてみました。

Betty Davis(1st Album)(import)

Betty Davis(1st Album)(import)

D

はい。というわけで、先週に引き続いて生放送…にもかかわらずマニアック音楽企画。

時間までにレジュメ滑り込めるか、ハラハラしながら金曜の夜を御過ごしになるのも、たまにはよろしいのでは?

今夜の「菊地成孔の粋な夜電波」、ベティ・デイヴィスマイルス・デイヴィスジミ・ヘンドリックス…見事に韻が踏まれている三人の伝説の三角関係について、復刻盤から読み取る…というレクチャーごっこをしてみたいと思います。

音楽夜話をひとつ、お楽しみください。


(中略)


え〜…ま、そうですね。「マイルスジミヘンは知ってるけど」あるいは「マイルスジミヘンは知ってるけど」、ベティ・デイヴィスなんか全然聴いた事ねえや。」っていう方が、そうですね…まあ…少なく見積もっても80%ぐらいだと思うんですけども。

今夜の主役…というか、フォーカスポイントベティ・デイヴィスになります。

もう1曲、先ほどのベティ・デイヴィスの…実質上のファーストアルバムと言われているアルバムですね、これね。このアルバムは73年の作品です。

ちょっと時系列がね、あっちゃこっちゃ行くんで気をつけてくださいね。

73年にベティ・デイヴィスの1stアルバムが出ます。73年というのは、ジミ・ヘンドリックスは亡くなっています。それから、マイルス・デイヴィスベティ・デイヴィスは離婚しています。

マイルスも離婚し、ジミヘンも亡くなった後、ベティ・デイヴィスは1stアルバムをリリースします。

そのベティ・デイヴィスの声は、もうマイルスの真似をしている(笑)…というぐらいの、ダミ声なんですよね。

で、このアルバムは非常に豪華で、ベティ・デイヴィスはとにかく…いろんな才人が周りに集まってくる人いますよね。単なるパーティーピープルじゃなくて、ひとつのミューズ(女神)ですよね。

だから、ジミヘンだけじゃないんですよ。マイルスとの結婚中に、ジミヘンと長い不倫…長いっていうか、マイルスとの結婚生活自体が1年半ですからね(笑)。さほどの長さじゃないんですけど、ジミヘンと付き合ってたっていうね。

でも、マイルスマイルスで…まあ、アメリカの婦人団体なんかからは、ブラックリスト載ってますから。マイルスDVですからね、はっきりと。

なんで、マイルスにはぶん殴られるわ(笑)…ベティ・デイヴィスもちょっとビッチでジミヘンと…。ジミヘンの才能と淋しさみたいなものに惹かれたんですかね…付き合ってた、と。まあ、すべては噂ですけどね、どっちもね。なんか裁判の記録があるとかではないんですけれども。一般的にはそう言われています。

そんなベティ・デイヴィスですけれども、マイルスとも離婚し、ジミヘンも亡くなった後、誰と一緒にアルバム出すかっつーと、これがスライなんですよね(笑)。…しかもですね(笑)…楽しいな、こういうの。細かい話をするのは。あんまりしないから。

スライ&ザ・ファミリー・ストーンを脱退したばっかりの、ドラムスのグレッグ・エリコって人がいて、この人もスライ&ザ・ファミリー・ストーンリズムの要だった人ですけれども。まあ…アルバムによりますけど。脱退したんですよ、73年に。

彼がこのアルバムをプロデュースしておりまして、で…ラリー・グレアム、これもスライ&ザ・ファミリー・ストーンのメンバーですけども。ラリー・グレアムはグレアム・セントラル・ステーションってバンドをやってたんですけどね。

グレッグ・エリコがプロデュースで、参加ミュージシャンラリー・グレアム並びにグレアム・セントラル・ステーションの面子たち。いわゆる「ベイエリア関係」のオールスターたちですよね、音楽好き的に言うと。

今日、「何の話かわかんない。」って方も、ゆるゆる聞いてていただければ…という感じですよね。


(中略)


はい。…とまあ、このダミ声ぶりですけどね。

もうだいぶ時間が経っちゃったんで、気がつかなかったっつーか、「もう聞き忘れちゃったよ。」って方がいてもしょうがないんですけど。

元々喉がポリープでやられちゃってて、何歌ってもダミ声…ハスキーどころじゃないですね、もうダミ声でいいと思いますけど…ダミ声のままなんだ、という感じじゃないですね。この73年の「Betty Davis」は。

箇所によっては全然ダミ声じゃないんで。要するに、力むっていう時にあえて演舞的にダミ声を出してるんですよね。

これがさっきワタシが本で読んだ、「マイルスの遺産」っていうか、マイルスはまだ当時死んでないですけども、「マイルスベティ・デイヴィス関係的な遺産」っていうかね…ではないかな?と思うんですよ。

というのも、こういうアルバムが…これをかけることが今日の主眼なんですけども。

今年、発掘音源として登場しました。

これ、ブラインドフォールでメンバー当てられる人…いますかね?

ブラインドフォールだよ。今は検索がありますから、サーッと検索して「はい、コレコレコレ!」ってやっちゃう人がいるけど、まあ…そういう野暮ったい事はやめてください(笑)。

「Betty Davis/The Columbia Years 1968-1969」ということで、コロンビアというレコード会社…これはマイルスがいたレコード会社ですけども。ここで実はベティ・デイヴィスアルバム1枚録っています。

が、発売されず、シングルが1枚出たのみだったんですね。

The Columbia Years 1968-1969

The Columbia Years 1968-1969

(中略)

D

二重の驚きがありますよね。音楽ファンであればあるほど。

まず一つの驚きは…ブラインドされていない驚きですけど、のちに…まあ…二流のファンクシンガーソウルシンガーロックシンガーとしてのベティ・デイヴィスのパブリックイメージからは考えられないくらい、可愛い・優しい声ですよね。

さっきも言ったように、ベティ・デイヴィスのダミ声が、演技だったという事が歴然とします、これで。

と同時に、まあ…結論めいた話を先にしちゃうのもどうかと思いますけども、このアルバムは結局出なかったわけです。コロンビア上層部が「発売に値しない。」と判断したんですよね。

なので、ひとつのベティ・デイヴィスの…屈辱体験になったかはわかりませんけど、こういうちょっとアンニュイな声でファンクサウンドに乗せて歌うっていうのは、ワタシ悪くないと思うんですよね。今だったらすごいいい、と思うんですけど。当時ダメだったんでしょうね。

それでまあ…これ68年から69年にかけてレコーディングされてますから、その4年後になりますけども、まだこの曲が録音された段階では、マイルスとも夫婦関係でしたし、ジミ・ヘンドリックスも生きてまして、ちょっと浮気なんかもしてました。

で、このアルバムは出ず、4年後にスライのメンツと一緒に、ダミ声を押し出すことで、キャラを立てた…という流れになってるわけですね。

ほんとに音楽は面白いな、と思うんですけども(笑)。

2016-07-30 「オマエに話し掛けるのも、きっとこれが最後だ。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第270回放送は、久しぶりにソウルBAR〈菊〉開店。

愛と自由を掲げてオープンするこの店の開店前の口上も、現プレジデントに対するウィズダムはおそらくこれが最後。

その部分を文字起こししてみました。

レインボー・チルドレン

レインボー・チルドレン

ヘイ、バラク。久しぶりだな。

このスタジオからオマエに話し掛けるのも今日で最後だ。

そこそこ長かった任期の間に、オマエの頭はほぼ真っ白になり、前田あっちゃん似だったオマエの嫁は、あっちゃんのコスメティックサージェリー完了と共に別人になったが、これはまあ…高い確率で、どっちにとっても幸福なランディングだろう。

そうそう…ついでに言っておくが、ケネディの娘はオマエが思ってる程は使えない。

しかし、オレが問題にしたいのはそんな事じゃない。じゃあ、どれの事か。

オマエが推測も出来ないことを心から祈るよ、プレジデント。

フロリダゲイゲイを近親憎悪して、あろうことか音楽リズムに合わせて銃撃した。

銃の乱射による大量殺人なんて、そっちじゃ当たり前だろう。ホモフォビアが痛ましい事件を起こす事も。

世界中でホームグロウイング…つまり、インターネットという駄菓子の食い過ぎという最も幼稚なテロによって、銃撃が続いている。

しかし、「クラブでキックの音に合わせて銃を撃った。」と証言した容疑者は、合衆国史上…つまり人類史上初めての事だ。

バラク…オマエの任期中にだ。

この責任はいつか必ず取ってもらう。

模倣犯や、ましてやこの方法の一般化が起こったら、オマエの名前は歴史に残る。ルーズベルトトルーマン組のように。

もう今更、オマエに贈るウィズダムは無い。

核兵器を無くすのは容易ではない。しかし必ずいつか実現する。」などと言うのはバカでも言える。しかし、先に一般市民の銃火器の使用を規制もしくは撤廃する事はバカには出来ない…とは言わない。

キューババチカンヒロシマをスリーカードにして、何が欲しかったんだろうな…なんていう、下衆の勘繰りもしない。

ただ…バラク、もう一回言ってみろ。

「YES, WE CAN.」…今こそ、もう一回言ってみろ。

「YES, WE CAN…CHANGE !」

もしオマエが結果として…だが、トランプバトンを渡す事になったら、あの時、全米のカラードとイミグランツ達が涙を流しながら何度も叫んだ、あのシュプレヒコールは…そっちの意味だったのか。…なんて程度の低い嫌味は、言わない。

ただ、もう一回、オマエの好きなマイクの前で言ってみろ。「YES, WE CAN.」

ナガサキの人々の前で言ってみろ。「YES, WE CAN.」

韓国の人々の前で言ってみろ。「YES, WE CAN.」

合衆国初の黒人大統領バラク・オバマ・フセイン・2世…。

言わねえなら、トランプに耳打ちするぞ。「今度はオマエが同じことを言え。」と。


我々は変わらない。

変わらなくていい。

変わるつもりは毛頭無い。

「私たちにはできる!」などと叫ぶ必要もまったくない。

音楽を今まで通り、愛している事に対して。

愛を信じる事が恥ずべき事ではない、という真理に対して。

それはまるでベッドインのように、ダンスフロアのように、自然な事だからだ。

もちろん…寒々しいベッドインだってある。ガラガラのダンスフロアも。

しかし、そこに愛があり音楽が流れていることは間違いない。


妻を殺害されたフランス人が、「自分は復讐心は持たない。だから、テロリストよ。君達の負けだ。」と言った。

これを素晴らしい平和哲学だとか、薄っぺらい美談だとか言うのは野暮の二文字だ。

これはフランス人が「フランスの粋」というものを見せただけのことだ。

だいたい…テロリストに対して、勝ち負けを設定している段階で、フランス人の本来の肉食的な残虐さが透けて見えている。

人類は、自然・天然・動植物に対して、予告無しに死角から…つまり自分は安全圏内にいながらにして、効果的に相手を虐殺する事を繰り返して、ここまでのし上がってきた。

古代の弓矢から、ネットでの中傷まで含め、武士道のような哲学や市民的なダンディズムを維持できなくなっている人類は今、総テロリスト化に向かっていると言えるだろう。

「我々はテロリストと戦う。」という、もっともらしい顔をしたトートロジーには、毎度の事ながら歯が浮くぜ。

インターネットの法規制ひとつも出来やしないくせしやがって。

何が「テロと戦う」だ。何が「YES, WE CAN.」だ。


我々人類はもはや、敵と共に絶滅するか、敵と共に高次元へ上がる以外、もう手詰まりだ。

賢人は詩を残した。

「僕たちはオールを握り、懸命に流れに抗った。でも、いつも流されるだけだった。あの過去へと。」

その通り。しかし、だから何だ?

何度だって過去に戻ってやる。

そこには傷があり、呪いすらあるかもしれない。

しかしそこには、必ず最高にグルーヴィーな音楽もセットされている。

この店のレコード棚のように。


別の賢人は詩を残した。

ジーザスはいる。だけど、何もしない。」

別の賢人も詩を残した。

「起きろ。起きて続けるんだ。セックス・マシーンのように。」

別の賢人もまた、詩を残した。

「僕が必要なのは、セクシャルなヒーリングなんだ。」と。


我々の敵に告ぐ。

音楽を舐めるな。

音楽は、何やらいい気分にさせるちょっとしたBGMであると同時に、コード進行が、ベイスラインが、そいつの人生を変える。

耳障りで気持ちの悪い雑音であると同時に、神を降ろす…神事そのものでもある。


寝付きが悪いままこの夏を過ごしている人々へ。

最小から最大までの、あらゆる怒りや恐怖を抱えている、多くの人々へ。

「誰でも構わないから人が殺したい。それから自分も死ぬのだ。」と思っている、すべての人々へ。

今からでも遅くはない。この店に集まってくれ。

そしてもしオマエが敵の一人であっても、オレには識別できない。

我々は敵と共に生きるダーティーさを取り戻さないといけない。

そのために今から、天国にいる殿下を、CDJのスタートボタンひとつで、呼び戻すことにした。


バラク…久しぶりだな。このマイクに乗せて、オマエに話し掛けるのも、きっとこれが最後だ。

お疲れさん。楽しかったよ。

これからはせいぜいテロリストと戦うがいい。

そして、この曲のキックの音に合わせて、銃を乱射する二人目の奴が出るかどうか…我々の本当の戦いはそれからだ。


菊地成孔の粋な夜電波 ソウルBAR〈菊〉」…今夜のスターティングチューンは、プリンスで「The Everlasting Now」。

無限の愛、無限の自由、そして…無限ダンスとセックスを!

(曲)

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ベーアー:  YO-YO-YO、YO-YO-YO、YO-YO-YO-YO-YO-YO-YO。YO-YO-YO、YO-YO-YO、YO-YO-YO-YO…ポケモンGO…あーもう…殿下のありがたい御言葉を頂戴してるというのに、店長がまたいないぞ〜。店長のインスタグラムを見てみようかな。…あっ!…『事務所の近くで大変な人だかりが。警察も出ています。事件が起こっているようなので行ってみました。三三七拍子、ドユコト〜!?』…って、ボクのネタ盗んでるし!

店長: おい、大変だベーアー。うちの事務所近くで車が通れないぐらいの人だかりなんだよ。新宿御苑大木戸門のところに若い人がたくさん集まってさあ。全員携帯電話でなんかやってんだよ。とうとうエジプトみたいに革命が起こるかな、この国にも。

ベーアー: 店長…それはゲームですよぉ。

店長:  えっ、ゲーム?…ゲームって部屋でやるんじゃなかったの?…引き籠もりの皆さんが。

ベーアー: 店長みたいな、音楽ばっかり聴いて、ネットから脱落している中途半端な大人がいるから麻生さんがクソ寒いこと言うんですよぅ。

店長: なんだオマエ、今…てめえ、どさくさに紛れて「中途半端な大人」言うたろ。万年バーテンダー修行中のくせしやがって。

ベーアー: それよりも店長。このアルバム「The Rainbow Children」は、殿下のマニアの中でもベストに挙げる人がいるぐらい、ジャジーでファンキーな傑作なのに、なんと現在廃盤。最もお値段が高騰している、謎のアルバムです。

店長: 海外ではCDが100ドル超え、ヴァイナルに至っては900ドル超えだからな。発売時にCDで買っといてよかったな〜。

ベーアー: 嘘ばっかり!…ブックオフで300円で見付けて、泣きながらキャンディみたいにペロペロ舐めて喜んでたくせに!

店長: うるせぇ、てめえ!…ほんとに食らわすぞ!

ベーアー: 菊地成孔の粋な夜電波」、本日は久しぶりの「ソウルBAR〈菊〉」の開店です。

店長: え〜、私…店長の菊地、そして万年バーテン見習いのベーアーと二人でお送りいたします。1時間ノンストップのソウルミュージックをお楽しみください。本日は最初に、いつもの締めの言葉を。「みなさん、愛し合いましょう。愛し合いましょう。愛し合いましょう。…音楽の力を、好きなだけ使って。

ベーアー: ウイスキーミルクとブランデーの7UP割、どちらかをご注文ください。ボクがいくらでも作っちゃいます。YO-YO-YO〜!

2016-07-23 「オーニソロジーの辻村さん、登場。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第269回放送は、マンスリー・ガールフレンドに「ものんくる」の吉田沙良さんを迎えて、いつもより華やかなスタジオからお届け。

番組内でデモ音源をオンエアしたところ大反響だったという「オーニソロジー」。その期待の若手ジャズソングトリオヴォーカリストの辻村さんもゲストに交えて和気藹々、楽しい回となりました。

今後のTABOOレーベルの動向がますます楽しみです。

三方のトークの一部を文字起こししてみました。

南へ

南へ

D

D

沙良 怖いもの…冷房です。

菊地 怖いもの、冷房なんだ。

沙良 そうです。

菊地 声を大にして言ったほうがいいですよね。やっぱ、冷房はもうちょっと下げたほうがね。

沙良 (笑)。

菊地 ねえ?…いくら地球温暖化してるとはいえね。

沙良 そうですね。

菊地 はい。え〜…「オーニソロジー」の話がどっか行っちゃいましたけどね。

沙良 はい。

菊地 最新のデモテープから、ちょっと聴いてみますね。ひょっとしたら沙良さん、この曲知ってるかもしれません。

沙良 はい。

菊地 でもね、多分年齢的に知らないと思うんだけど。はい。カバーなんですよ、この曲。聴いてみます。

(曲)

D

菊地 これ、誰の曲だと思います?

沙良 知らないです。

菊地 これ、坂本龍一さんの曲です。

沙良 歌詞もですか。

菊地 歌詞もです。

沙良 ええ〜。知らなかったです。

菊地 マニアの間では有名な曲なんですけど。今、このジャズスタイルで…「オーニソロジー」っていうか、辻村さんがジャズスタイルじゃないですか。全体的に。

沙良 はい。

菊地 で、これはまあ…ビートで演ってますけど。坂本龍一さんの曲なんですよね。

沙良 ふうん。

菊地 すごいセンスいいと思うんですけど。

沙良 めっちゃいいですね。

菊地 うん。ライブ観た感想は何かあります?…曲が…とかじゃなくて、その…男性として。

沙良 男性として?

菊地 うん。

沙良 あの…耳元で囁いて欲しい声ですよね。

菊地 ほう。

沙良 エロエロですよね。…って思いました。

菊地 エロいですよね。

沙良 うん。

菊地 エロい人ですよね。すごく。

沙良 エロいですよね(笑)。

菊地 すごいエロですよね。

沙良 そうですね(笑)。

菊地 むちゃくちゃエロいですよね。

沙良 エロいです。

菊地 沙良さんがこんなに「エロい、エロい。」って連発するのは珍しいと思うんですけど。

沙良 そうですね。なかなか言わないですね。

菊地 だから、そこまで言わせるほどエロいってことですよね。

沙良 エロいですね。

菊地 奈良からエロい奴がやって来たんだ、っていう。

沙良 そう思います。

菊地 ですよね。

沙良 はい。

辻村 ……あの〜…。

菊地沙良 (笑)

辻村 ずっといたんですけどね。

菊地 はい。入りづらかったですよね。

沙良 (笑)。

辻村 いえ…(笑)。

菊地 すいません、ほんとに。あの…自己紹介していただけますか。

辻村 はい。奈良県から参りました、「オーニソロジー」の辻村泰彦と申します。

菊地 あの…パッと見は、これで…例えば証明写真だけ見たら、絶対エロい人だと思わないじゃないですか

沙良 ああ〜。

辻村 顔で?

菊地 ね?…パッと見ね。

沙良 そうかもしれないですね。

菊地 服装とかも含めてね。

沙良 さっぱりと…

菊地 うん、好青年。

沙良 好青年…はい。

菊地 ちょっとウブ目の好青年にしか見えないですよね。

沙良 (笑)。

菊地 それが…歌うとね。沙良さん、今…12回ぐらい「エロい。」って言いましたね。

辻村 (笑)。

沙良 すごい恥ずかしいです。

辻村 かなりのラリーが…続いてましたね。

菊地 (笑)。

沙良 すごい恥ずかしいですね(笑)。

菊地 すごい恥ずかしい…ですよね。今、そのエロい…耳元で囁いて欲しい人が隣にいるんですけど(笑)。

沙良 隣に…いない体で頑張ってましたけど。

菊地 なるほど。

沙良 すごい恥ずかしいですね。

菊地 すごいですね。なんか僕…さっきも言ったんですけど、「自分はもういいかな。」っていうね。

沙良 (笑)。

菊地 それで…レコード大賞」をね、獲りたいんですよ。

沙良 はあ。

菊地 あの…お二人で。

沙良 マジですか。

菊地 お二人のアルバムで。

沙良 マジですか。

菊地 はい。そのぐらいの魅力がね(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 あの…辻村さんは…

辻村 はい。

菊地 今、おいくつですか。

辻村 28ですね。

菊地 まだ若い…すごいですよね。アンファン・テリブルっていうか…歌が大人っぽいからね。

辻村 ああ〜。

菊地 もうちょっと上に…歳より若く見られる人と上に見られる人がいるじゃないですか。

辻村 ああ、はい。

菊地 あんまり…あれでしょ。

辻村 そうですね。二十歳ぐらいの時はすごい上に見られて、今は…まちまちですね。見た目だけで若いって言われたり。

菊地 ああ、はい。

辻村 発言でね…ちょっと上に見られたりとか。

菊地 はい。

辻村 でも…冷房はやっぱ寒いですけどね。

菊地 冷房寒いですよね。

辻村 はい。

沙良 やっぱキツいですよね。

辻村 もう…長袖買ってねえ。

沙良 (笑)。

菊地 そうですよね。だって僕…「貼るカイロ」、夏のほうが持ってますもん。

辻村 うーん。

沙良 へえ〜っ。

菊地 冬は貼んないですよ。「貼るカイロ」なんか。

沙良 ああ〜、カイロ貼ったらいいんですかね。

菊地 そう。

沙良 あ、そっか〜。

辻村 あと、半身浴…してね。

沙良 ああ、ああ。

辻村 温めて…うん(笑)。

沙良 勉強になります。

菊地 年上っぽいですよね(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 だけど…まあ、でも…6つぐらい上なんだ。

沙良 いやいやいや…3つ?

辻村 そうですね。さっきのあれで言うと。

沙良 ですね。

菊地 そんな変わんないんですね。なんか、全然…お兄さんと妹に見えますけどね。

沙良 あ、見た目?

菊地 見た目っていうか、ヴァイブスが。

沙良 精神年齢とか。

菊地 いやいやいや…沙良さんの精神年齢が低いっつってるわけじゃないんだけど(笑)。

沙良 (笑)。

菊地 でも…低いかもしんない(笑)。

沙良 言われた〜(笑)。

菊地 でも、大人っぽいとこは凄い大人っぽいから。…大人っぽいですよね。

辻村 そうですねえ。

菊地 だって、年上かもしれないと思ってたんでしょ?

辻村 そう。パワーが凄いんで。

沙良 ええ〜。そうですか。

辻村 どこが…というか、パワーというか。ちょっと…なびいてしまう、崩れてしまうような…隣にいて。

沙良 あら。

辻村 なんで、しっかりしてはるなあ…とは思ってたんですけど。

菊地 なるほど。小娘ではないな、と。

辻村 うーん(笑)。

菊地 ですよねえ。

辻村 凄い秘めたるパワーが…

菊地 そうですよね。

沙良 はあ〜。

菊地 辻村さんから見て、いかがですか。沙良さんは。

辻村 そうですねえ…

菊地 もし、もしフリー…好きになったらダメですよ。好きになったら…殺すからね(笑)。

辻村 はい(笑)。

沙良 (笑)。

菊地 まあ、でも…どうですか。もし、同じ学校…同じクラスにいたりなんかしたら。

辻村 どうなんだろう。どうしよう…その…接点をね、見つけないと。今はね、音楽やってるからいいですけど…

菊地 辻村さん、「セッ…」って言っただけで、ドキッとさせるよね(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 「せってん」とかって(笑)。

沙良 声がエロいから。

菊地 声がエロいから…ほんとの深夜番組みたいになってますけど(笑)。

辻村 (笑)。

菊地 接点を見つけないと…って、接点だらけじゃないの! 二人で歌唄えばいいんだから、だって!

辻村 まあ、うーん…ヴォーカル同士とかは、やっぱりちょっと難しいのかもしれないですね。ぶつかりやすくもあるんで。

沙良 ああ〜。

菊地 ああ、なるほど。

辻村 うーん。

菊地 なんか、お兄さんな発言ですよね。

沙良 そうですね。

菊地 あ、そういうもんですか。

沙良 ヴォーカル同士…

菊地 うん。ジャズのね、サックス同士はね、バカばっかりなんで。

辻村 (笑)。

沙良 仲良くなりますか。

菊地 めちゃめちゃ仲良いですよ。

沙良 ああ〜。

菊地 全然…ギクシャクしたことなんか一回も無いですね。

沙良 ふうん。

菊地 ま、ワタシがバカなだけかもしれないですけど(笑)。

辻村 いえいえいえ(笑)。

沙良 でも、わりと私も…あんまりヴォーカリストに…「ウッ…。」って思ったりしないタイプで。

菊地 でも、されるでしょ。

沙良 され…は、したことはありますね。

菊地 いや、今も…刻一刻とされてると思いますよ。

沙良 そうなんですかねえ。

菊地 うん。やっぱ…凄い…嫉妬を買う仕事だと思わないとダメだよね。

辻村 うん。

沙良 はあ〜。

菊地 うん。でも、結構…沙良さんって、すごいボヤーッと…ある意味、すごい…バカとは言わないですけど、ボヤッとしてて。

沙良 言ってません?(笑)。

菊地 いや、言葉…発音としては言いましたけど。

沙良 あの…ボヤッとしてます。自分でもそう思います。

菊地 うん、ボヤッとしてるから…ヤバいファンおっさんとか、嫉妬してる同業者の、要するにネガティブなヴァイブとか、ヤバいヴァイブとかを、結構…見えないし、そんなもん無いんだぐらいの、サラサラサラサラ…駄洒落になっちゃいましたけど。

沙良 (笑)。

菊地 サラサラサラサラしてますよね。

辻村 うーん。

沙良 うーん、どうなんですかね。実際、でも…周りにいないと思ってるんですよ(笑)。

菊地 いや、いると思いますよ(笑)。ていうか…知ってますよ、ワタシ(笑)。

沙良 えっ!…そうなんですか。

菊地 はい(笑)…誰が何とかじゃないですけどね。

沙良 はあ。

菊地 でも、それ言ったらあれでしょ。辻村さんだって…相当なもんじゃないですか。

辻村 いえいえ。奈良で同じような感じの人がいなかったんで。

菊地 ああ、そうか。

辻村 うん、孤独…。

菊地 孤独感なんだ。

辻村 ん?…まあ、独りで大丈夫というか。

菊地 大丈夫というか、ああ…なるほど。

辻村 自由にやっていた、という感じですね。

菊地 これからですよ。その…妬まれたり人に付きまとわれたりとかいう…この仕事の醍醐味!

辻村 (笑)

菊地 (笑)。

辻村 楽しみですね。

菊地 余裕の発言ですね。

辻村 いやいやいや。

菊地 いや…前のライブの後、飲みに行ったのよ。

沙良 はい。

菊地 そしたら、すげえ(笑)…ひと言も言えないけど。オンエアでは。

沙良 はい。

菊地 凄くて(笑)。

沙良 どういう…

菊地 いやいやいやいや…ひと言も言えないです。ひと言も言えないです。

辻村 (笑)。

沙良 えっ!…私のイメージしている…感じではない?

菊地 いや、まあ…それはもう無理ですね。もう無理です、それは。

辻村 そらそうですよぉ。

沙良 ええ〜。

菊地 もう一緒に番組出来ないかもしんない。全部聞いたら。

辻村 (笑)。

沙良 ほんとですかぁ〜…。

菊地 でも、まあ…それ言ったら、ワタシもそうなんで(笑)。

沙良 (笑)。

菊地 誰も何も言えないんですけどね、沙良さんに。すべてのことは。

辻村 (笑)。

菊地 と、「ヴォーカリスト同士はなかなか…」なんていう話が出ましたけど。

沙良 うん。

菊地 まず、今日せっかく三人揃ったところで。まずは何をやるかといえば…

沙良 はい。

菊地 コントですよね。

辻村 (笑)。

沙良 キタ!

菊地 はい。じゃあ、コント…。まあ、内容としてはですね、いちおう三人ともシンガーっていうか、音楽家ですから。当然、内容は皆さん想像がつく内容だと思いますけど。それでは早速、どうぞ。

(「4番ピッチャー・サラ太郎」が打席に入って悪態を吐く、爆笑の高校野球コント


コント内で、野球解説者役をこなした辻村さんの口調に、ナチュラルな状態の板東英二的、掛布的、川藤的というか、ハスキーヴォイスの関西人でないと出せない、絶妙なテイストが入っていて、個人的にツボでした。

歌も最高にカッコイイので、今後メディアでの露出が増えて行くのか、楽しみです。

2016-07-17 「『Tea Times』に狭間美帆さんを迎えて。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第268回放送は、先週に引き続き、大西順子さんのアルバム「Tea Times」の全曲試聴会。後編の今回で、狭間美帆さんとのコラボレーションが実現した経緯など、レコーディングの裏話がたくさん聞けました。その一部を文字起こししてみました。

はい、「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの、そして…

「ええっ! 安倍晋三麻生太郎の家がこんなに近いの!?」菊地成孔が(笑)TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。

…すげえ近いの(笑)。

え〜…今週は、先週に引き続きまして、ジャズピアニスト大西順子さんの新譜にして復帰作であります、私が前面プロデュースさせていただいております「Tea Times」。非常に強烈なアルバムになっております。全曲試聴会の後半戦をお送りいたします。

アルバムの曲順に則ってまして、全曲で…ボーナストラックとか無いんで、全10曲なんですね。で、10曲中、切りよく先週が5曲で、今日5曲なんで。まあ、LP時代ヴァイナル時代で言えばA面が終わってB面にいくとこなんですよね。

で…先週お聞きいただいた方はお分かりいただけると思うんですけど、ちょうどこのアルバムの折り返し地点で、挟間美帆さんが出て来る…っていう感じなんですよね。

まあ…アレンジャー作曲家だから、いわゆるラッパーみたいにFt.…フィーチャリングと呼べないですけども、もう実質上の大フィーチャーですよね。

このアルバムを作る際に、先週申し上げた通り、大西順子さんにこういうものをやってもらえたらな〜。」っていう妄想は、ワタシ実は出会う全然前から、大西さんのいちファンだった頃からあったんですよね。

デトロイト・テクノピアノに直して大西さんの剛腕で弾いてもらいたい。」…このアイディアなんて、もう2000年代にありましたし、初期に。

「ちょっとバド・パウエル風の…泣ける…泣けるっていうか普通の…哀愁のコード進行にですね…のピアノメロディ打点が凄い。聞く人が聞くとヤバい打点にいて、かっちょいい。でも地味で鈍くて素晴らしい。こういうのを大西順子さんが演ってくんねえかな。」とか。

まあ…「『クロマティック・ユニヴァース』…ジョージ・ラッセルの曲を、大西さんが多重録音でやったらカッコいいんじゃないかな。」とか、ずーっと思ってた事がですね、実際あって。

何て言うか…世の中運命ですよね。ベートーベン「運命」ですよ。ジャジャジャジャーン(笑)。

だから…何て言うか、考えてた頃はただの…まさかのちにそれが現実になるなんて思ってもいないわけね。はい。まあ…でも、なるわけですよ。

ワタシの夢想した事が全部現実になってるとか言うわけじゃないですよ。夢想した事が現実になると、「夢想したら叶う!」とか言い出しちゃって、オカルトになっちゃう人多いですけど。ま、「いっぱい夢想しておけば、一個ぐらいは現実になる事あるよな。」っていうのがホントのとこだと思いますけどね(笑)

かといって、それだけだとアルバム1枚持たないし、それだけでよしんばアルバム1枚持ったとしても、それじゃダメないですか。

やっぱ、作ってるそのオンタイムのね、アイディアが無いと。

なんで、まずパッと考えたのは、挟間美帆さんに丸投げの1曲…こういうのを委嘱作品っていうんですけど。「いしょく」は「変わった色…異なった色」じゃなくて、難しい字書くんですけど。お願いして書く…丸投げの曲ですね。

前回の最後の曲は、ワタシの曲に対してアレンジメントしていただいた、オーケストラだけアレンジメントしていただいたわけですけども。まあまあ…それも凄いですよね。

挟間美帆さんも大西順子さんも…あの、これは御世辞ではなく、お綺麗ですし、グットシェイプ…大西さんは凄いですから。ピアノの速度が落ちないように、あと演奏はすごい有酸素運動なんでバテないように、毎日水泳行ってますよ、今ね。

女性誌なんかにこれだけ…ま、年齢…歳バレ…あの方OKだったかな…ワタシとさほど変わんないですよ。ワタシより下は下ですけどね。ワタシ53ですけども。

そんな大西さんと、あとは若き…狭間さんってお幾つだったかな?…狭間さんの歳バレはNGだったかもしんないから言えないですけど、ていうか、ちゃんと知らないですけど。

狭間さんという若き才能…女子の、かといってフェミニンじゃないのよね。まあ、何て言うか…「ニュー・フェミニン」っていうか、昔みたいに「女性はフェミニンか、あるいは男勝り」っていう時代じゃないですから、今は。

デフォルトとして、ジェンダーは20世紀から入れ替わっちゃってるんで。女子が強め…昭和の目線から見たら強く見えるってのは、もう今や当たり前の事なのよね。だから、そのこと自体が大変な剰余価値を持ってるってことはないんですよ。

なんで、狭間さんも大西さんもそうなんだけど、まあまあ…これは褒め言葉ですけど、言っちゃ気も強いし、書く物も力強いですし、当たりがガツンとしてるのね。

なんだけど、その中にやっぱり美しさとか柔らかさが内包されてるわけ。

だから…これもね、言葉で言うとあざといというか陳腐ですよね、なんか「表層だけ男勝りで、中身は優しいんですよ。」とか、そんなシンプルな…低能な話をしてるわけじゃないんですけど。

音楽が一番雄弁です。音楽を聞いていただきましょう。

もう一度申し上げますが、前回の一番最後にかかった曲「GL/JM」は、ワタシの曲を狭間さんがオーケストラアレンジしていただいたものですが、今からお聞きいただくアルバム6曲目になります「The Intersection」…これはまあ…言ってしまえば「交差点」って意味なんだけど、いろんな交差を表してるんですよね。

リズムポリリズムになってまして。挟間さんもワタシも形式は違いますけど、ポリリズムにすごい興味があるミュージシャンではあります。

で、丸投げですから「こんな曲を…」とは何にも言ってないんですけど、ちゃんと…ちゃんとっていうか、ワタシ好みのポリリズムな、ダブルタイムが複雑に絡み合う、そしてキーも…楽曲のキーね、何何調ってあるでしょ、ハ長調とか…ああいうキーも交差している。ま、ポリリズム、ポリトーナルという、その交差ですよね。その交差点を表す「The Intersection」というタイトルになってると思いますが。

まあまあ…とんでもない、素晴らしい楽曲ですので。本日の1曲目になります。アルバム「Tea Times」のTrack6、挟間美帆作曲で「The Intersection」。

Tea Times(SACD HYBRID)

Tea Times(SACD HYBRID)

(曲)

はい、アルバム「Tea Times」より「The Intersection」。作曲は挟間美帆さんです。

これを録った時はね、挟間さんが…狭間さんってニューヨーク在住なんですよね。

ほんで…この譜面も来てるし、リハーサルもこっちは日本でやってるんですけど、とはいえ狭間さんにレコーディング立ち会ってもらわないと、ちゃらっと録れる曲じゃないじゃないですか。お聞きの通り。

なんで、狭間さんとは…あれ、便利ですね。Skypeってやつね(笑)…スカイプでですね、狭間さん早朝に起きていただいて、こっちの時間に合わせていただいて。スカイプ狭間さんとやり取りしながらレコーディングしました。

だから、スタジオの真ん中にiPadっていうの?…あのこういう四角い下敷きみてえなやつ…に画面いっぱいに狭間さんの顔が(笑)。

まあ、その…狭間美帆さんのファンの方も聞いてらっしゃる可能性もありますから、「とんでもねえ野郎だ!」ってシメられちゃいけないですけど。ワタシのせいじゃないんですけどね。

狭間さん…あの…なんと大胆にもですね、あそこらへんもやっぱり「新時代の女子」って感じですけど、寝起きのノーメイクで出て来たんですよね(笑)。バッ!って。「菊地さ〜ん、おはようございま〜す。」って言って出て来て(笑)。「菊地さん、みなさ〜ん。」って。

挟間さん、完全寝起きですけど!…って。「狭間さん、寝起きですよね?」「はい、寝起きで〜す。」とか言って。

あと近眼なのかな?…普段あんまり人前に出る時はかけられないんだけど、プライヴェートではおそらくかけてらっしゃる私物の眼鏡かけて、ノーメイクで寝起きだったんで。ま…変な意味でドキドキしましたけどね(笑)。音楽的な意味を超えたところで。

ま、狭間さんにそういう状態で…結構そういうの気にしないのね。

で、レコーディング狭間さんが関係した曲は2曲あるんで、さっきの「The Intersection」の7分超えしたあたりで、もう大丈夫だって踏んだんでしょうね。そこまではリハーサルをやって止めたり、もう一回って言ったり狭間さんから指示もらったりワタシも指示出したりって、何回かやって。それで「もう7割出来たな。」って辺りで、「じゃあ、失礼しま〜す。」って、いなくなっちゃったんで(笑)。

あそこら辺のね、サッパリした感じも(笑)。「おぅ、消えるのか、ここで!」って思いましたけども(笑)。

やっぱ…まあ…骨太ですよね。すごいな〜と思いました。

ま、狭間さんと大西さん…大西さんのアルバム狭間さんが作曲家アレンジャーとして入って来るっていう、新旧留学組ですよね。主役二人に女性がいて…っていう座組みですよね、…をまず作って、そこにOMSBeat'sとかいろんな人が入って来る、だけどメインはピアノトリオで、いろんなスタイルがある…というのが、プロデューサーとしてのワタシの仕掛けの仕事ですよね。

自分で言うのも何ですけど、だいぶ上手く行ったと思います。

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2016-07-09 「『Tea Times』制作に至るまで。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第267回放送は、先日リリースされた大西順子さんの待望の復帰アルバム「Tea Times」を、プロデューサーである菊地先生が解説しながら全曲試聴しようという特集の前編。

アルバム制作に入るまでの経緯をざっと説明された部分を文字起こししてみました。

Tea Times(SACD HYBRID)

Tea Times(SACD HYBRID)

はい、どうも。「菊地成孔の粋な夜電波」でございます。

え〜…ジャズミュージシャン、そして…タクシー利用の回数では、そうですね…ジャズ界のみならず音楽界の中でも、ひょっとしたら屈指の人物ではないかと思われるワタシなんですが。

ま、タクシー会社にもいろいろございまして、「コンドルタクシー」さんがね、「ライザップ」が多少のスポンサードしてると思うんですよ。

というのは、運転手さんの中で比較的身体が出来てる感じの方(笑)…運転手さんにもいろいろいらっしゃいますからね…の中で、ガッチリされてる方がね、「RIZAP」のロゴが入ったオリジナルゴルフウェアみたいなのを着て運転されてるんですよね。

ただ…「ライザップ」さんにも「コンドルタクシー」さんにも何の恨みもございませんが、単純に「タクシー乗るより歩いたほうが痩せない?」と思ってしまったふしだら野郎(笑)…菊地成孔が、TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。

今週は…お待たせいたしました…というか、実はもう販売になってるんですが、ジャズピアニスト大西順子さん…復帰作ですね。もうこの番組ではですね、大西さんの引退宣言もこの番組でなさいましたし、復帰作が準備中だって時にも一回出ていただいて、2回出ていただいているんですよね。

で、まあ…足掛け、どっから勘定したらいいか…最初に大西さんと直接お会いして、大西さんが「実は引退するんですよね。」っていう…「ええっ!?」っていう話は、番組でもしましたし、あちこちのメディアで喋ってますから省略しますけども。

最初にワタシが大西さんに会った時は、大西さんが引退を決意されて、具体的には言えないけど「来年何月にやめます。」って仰ったんですよね。ほいで、そっから幾星霜ですよ。あれから4〜5年経つんじゃないですかね。だから、最初に出会った日から勘定すると、5年目の悲願って感じなんですけど。

途中で引退を撤回されて、現場復帰するんですよね。日野皓正さんが「TOKYO JAZZ」の段取りを持ってって、で…ステージ復帰されて。その後、アルバムも復帰するってんで。

で、その前までアタシ…大西さんが「もうこれからはピアニストじゃなくて活動するんだ。」って仰ってたんで、「いろんな事お手伝いしますし、仲良くやらせてくださいよ。せっかくの御縁ですから。」っつんで、トークショーやったり…いろんな事やってたんですよね。

で、その流れの中で、光栄な事に…大西さんってね、すごい数のアルバム出てるんですけど、全部セルフプロデュースで、ほぼ全曲…ジャズのスタンダード曲以外はオリジナル、自分で書いてるんですよね。そんな中、今回に関してだけは、ワタシに全部一任するので、アルバムプロデューサーやってくれないか…っていう御指名をいただきまして。

で「光栄です、やらせていただきます。」ってことで制作に入りまして、悲願のリリースと(笑)。悲願っていうか…ま、結構時間かけて作ったんですよね。

ガンダム」がね、今おかげさまで絶賛発売中なんですけど。「ガンダム」はね(笑)…この番組で2週かけて、やっぱ「ガンダム」も特集したから、お聞きになった方はお分かりだと思うんですけど。比較的パパッと作ったんですよね(笑)。

手は抜いてないですよ。手は抜いてないですけど、ただ…要するに、「パパッと」っていうか、普通の速度で作ったの、「ガンダム」はね。

だけど、今週来週で聞く、大西さんの復帰作…これ「Tea Times」っていうタイトルなんですけど。これはパパッと作ってないんで。相当な試行錯誤といろんな事があって、まあまあ…ぶっちゃけですけど、もう言っちゃっていいっていうか、あんまり内輪話したくなんですけど。

今日大西さんがいらしてないのも、大西さんがほんとは来て、ワタシがプロデューサー大西さんがタレントさんで、楽しく喋りながら聞くっていうのが一番いいと思うんですけど。大西さんは御存知の通り、すごいジャズマニアだし頭がほんとにいい方で、喋りがすごいお上手なんですよ。で、ワタシと一緒にジャズの話するとね、ジャズ放談が止まらなくなっちゃうのね(笑)。

で、絶対にこのアルバムの全曲試聴なんて無理だってことで、今回はワタシのほうに全曲試聴の案内は一任させていただきまして。そうですね…今回はほんとに、ジャズミュージシャンジャズ関係者、ジャズファンの皆さんを中心に…といった感じの完全にジャズオリエンテッドな回というかね。どうやってアルバムを作ったかっていうような話も含めてですけど。

ま、今言いかけてたのは、比較的時間かけて作ってたので、密な関係になりますよね。ワタシ…プロデューサーとしても…は言うまでもなく、一個人としてもそうなんだけど、女性に…何ていうんですか…手荒い言葉を投げつけるってことは、まあ…めったにっていうか、絶対しないんですよ。できないって言ったほうがいいですね。しないっていうとなんかジェントルメンみたいですけど。できないというか、もちろん自制してる部分もあるんですけど。

まあまあ…よっぽど親密になると、人間甘えが出たり、いろんなストレスが溜まったりして、結構…喧嘩じゃないですけどね、エグい事言ったりするじゃないですか。

で、自分でもびっくりするようなことを大西さんにね、言ったりして(笑)…いまだに謝り続けてるんですけど。そのぐらい密にやってるんですよね。

そんだけ大西さんも本気になったし…初めてです、ワタシね…UAアルバム作りました菊地凛子さんともアルバム作りました。で、大西順子さんともアルバム作らせていただいたわけですけれども。

UAの時も、あれ1年越しだったし、菊地凛子さんだって話来てから1年半ぐらいかかってるのね。で、その間ベタ付きですよ、ほぼ。ですけど、まったく全然…静かに楽しくいい調子でやりながら、全部作っちゃったんですけど。

「Tea Times」の時はね…結構…絞り込みましたね、ほんとに。

とりあえず、まず1曲聞いてみましょう。

あの…プロデューサーとして心掛けたのは、「マーケットを広くとる」ことなんですよ、とにかく。ジャズマニア…もともと大西さんが持ってるマーケットだって、なかなか広いわけですけども、もっと「今ジャズ」…NEWチャプターと呼ばれてるものを聞く若い方にも聞いていただきたく。

ワタシがずーっと温めていたアイディアは、それこそですよ…これはガチですけど、大西順子さんと知り合う前からですけども。デトロイト・テクノホアン・アトキンスですとか、ジェフ・ミルズですとか…「ああいったデトロイト・テクノのサウンドを、ジャズピアノピアノトリオにアレンジして作れたら凄いな。そのピアノ大西順子だったら…。なーんていう事を考えながら作ってみた曲です。

アルバムの1曲目になります。「Tea Time 2」。

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2016-06-29 「水カン、2枚購入。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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やっぱり今年のワーハピ行くことにしたんで。

メジャー移籍第一弾の最新作もそうだが、実はその前の「ジパング」も買ってなかったので。

水曜日のカンパネラを2枚まとめ買い。

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コムアイさん、どんどん歌とラップが上手くなってる。

あのちょっと舌足らずなとこがよかったんだけども。

メジャーになったからといって、急に売れ線ポップスになることもなく、相変わらずの独自の世界観。

このままスターになってほしいですな。

2016-06-28 「大西順子さんのアルバム購入。」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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菊地成孔先生プロデュースということで、大西順子さんの「Tea Times」買ってみた。

ジャズはあまり詳しくないし、ましてやピアノのプレイの良し悪しなど聞き分けられる耳もないのだが。

やっぱ試聴して、いきなりの1曲目の出だしがカッコ良すぎるもんで。

ピアノの超絶演奏にも圧倒されるが、なんだ、このリズム隊

こんな組み合わせで演奏させちゃうんだもんなあ。

菊地先生も、自分のアイディアがここまでのハイレベルな演奏でかたちになるというのは、予想をはるかに超えていたのではないだろうか。

これはジャズマニア以外のリスナーにも届く、最先端の最高峰アルバムじゃないか。

Tea Times(SACD HYBRID)

Tea Times(SACD HYBRID)