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djapon の 『FEEDBACK DIALY』 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2016-05-14 「結局、『フリースタイルダンジョン』でしょ?」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

「粋な夜電波」第259回放送は、ヒップホップ特集「4H(ホーリー・ヒップホップ・アワー)」。

Moe and ghosts ×空間現代として久々の新譜をリリースされたMoeさんと、SIMI LABのOMSBをゲストに迎えて、ヒップホップの現在について語り合う恒例企画。

この御三方が、アカデミックな雑誌の誌面にも登場したというニュースから語られた、トークの一部を文字起こししてみました。

RAP PHENOMENON

RAP PHENOMENON

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N/K はい、どうも。「菊地成孔の粋な夜電波」です。ジャズミュージシャン菊地成孔がTBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。今週は「4H」。「Holy Hip-Hop Hour」ということで、SIMI LABの特攻隊長(笑)…OMSB…OMSBeats…

OMSB あ、ブッ込みです。どうも(笑)。

N/K ブッ込みです、はい。そして…とうとう新譜…ま、Moe and ghosts 単独名義ではないのですが、それは後で解説するとして、はい。Moeさんをゲストにお迎えして、お送りいたします。

Moe はい。よろしくお願いします。

N/K よろしくお願いします。はい、えーとですね、今日は多分…音源がいっぱいあるんで。紹介してるうちに終わってしまうと思うんでですね(笑)。

OMSB (笑)。

N/K そこで…細かい話は「ユリイカ」を読んでくれっていう…

Moe ああ〜。それ間違いないですね。

N/K (笑)。

OMSB たしかに。

N/K そうですね。あのね…「ユリイカ」っていう雑誌があるんですよね。これは何と言うか…まあ、サブカルとも呼べない、もっとほんとに…メインカルチャーに近い、アカデミズムに近い…元々、詩の雑誌だったんですけど。最近は何でもやりますけどね。「ユリイカ」も軟派になって。「ユリイカ」が「日本語ヒップホップ特集」をやるんだっつって。ええ。で…原稿の依頼が来まして。で、「ううーん…。」っていろいろ考えたんですけど(笑)、他のコンテンツなんか読んでも、こう…ね。大先輩…や、あと逆に学者の人ね、言語学者とか。

Moe へえ〜。

N/K そういう人たちがいっぱい出てきて。

OMSB はい。

N/K これはひょっとすると…よくあるインテリが不良の文化を語りたガール(笑)…みたいなパターンだったらクソだなと思って。

OMSB (笑)。

N/K まあ、原稿を書くのを止めて…提案したんですよ、編集部に。

Moe ふん。

N/K 「あの〜ラジオをやってて…」って。ま、編集部も当然聞いているんですけど。

OMSB はい。

N/K 「あの3人で鼎談して…3人とも、ある意味現状のヒップホップ界から言うとボーダーライナーというか、どこにも属さない所で力を生み出しているっていうタイプだと思うんで、その3人の鼎談なんかどうですか?」っつったら…もう大喜びで、「えっ、集まっていただけるんですか?」って感じでですね(笑)。

Moe おお〜。

OMSB (笑)。

N/K え〜…「ユリイカ」で鼎談しております。

Moe イエーィ!

N/K はい。結構、長く喋り…ましたよね。

OMSB はい。

Moe そうですね。

N/K 話のテーマはあっちゃこっちゃ随分話したけど…

Moe うん。

N/K まずはとにかく…「ユリイカとか言ってるけど…「フリースタイルダンジョン」でしょ?(笑)っていうことでですね。

OMSB (笑)。

Moe なんで、そもそも…ね。

N/K そうそうそう(笑)。「フリースタイルダンジョン」だろ?…っていう。そんなアカデミズムの雑誌が「TV Bros.」みたいなことをしていいのかな?って(笑)。

Moe (笑)。

N/K という、問いかけから始まってですね。ま…今はね、この「4H」…その前の「日本語ラップ特集」?…

OMSB はい。

N/K …から勘定したら3〜4年…

Moe そうですよね。

N/K 経ちますよね?

Moe 確か日本語ラップ特集は2014年とか。2年前か?

N/K そうですね。

Moe ずいぶん…変わりましたね。

OMSB うーん。

N/K 変わりましたね。あの時の状況っていうのは、Moeさんが全然まだ…新譜…出してくださいよぉ。」「出しますよ!」

Moe はい。

OMSB (笑)。

N/K でも、これ絶対出さねえだろうな…っていう(笑)。

Moe そう(笑)。もう、お決まりのね…問答でしたね、あん時。

OMSB そう考えると早いんだか…っていう気がしますね。

Moe 2年やでぇ。

OMSB そうッスね。

N/K 2年…ですからね。ほいでもって、まあ…時代の趨勢としては、なんかあの頃、ちょうど「文化系ヒップホップ」みたいなのが。まあ…あの本を書いたのは…共著の本だけど、主筆っていうか、大和田君っていう私の学生ですけどね。

Moe ふうん。

N/K ていうか…私の学生と言いながら、大変な…世界中飛び回っている、メルヴィルの研究家の米国文学者ですけども。

OMSB へえ。

N/K まあ…あの時はギャングスタラップ vs 文化系ラップ」っていうのが、こう…ひとつの…何ての?…二大勢力として、これからこう…しのぎを削っていくのかな?…と思われていた、前号までのあらすじだったんですけど(笑)。

Moe (笑)。

N/K 実際フタ開けてみたら、この2年…全然そんなことにならなくて。で、何が起こったかっていうと、「フリースタイルダンジョン」の…前口上でも言いましたけど、関係者全員の予想を超えるヒットですよね。

OMSB うーん。

N/K うん。そいでもう…何て言うか、今までDQNとかGラップとか、なんかすごい…「怖い」もしくは「嫌い」もしくは「ダサい」とか思っていた人たちが、みんなR指定さんの神業に触れて…(笑)。

D

Moe うん。

N/K すっかり、サーファーならぬネット不良みたいなのが…

OMSB (笑)。

N/K 何万人か生まれたんじゃねえかな…っていう。

OMSB ああ〜。

N/K まあまあ、それはいいことでもあるけど…とか何とかっていう話を…「ユリイカ」で散々3人でしております。

OMSB そうです。

N/K …ので、5月27日にその「ユリイカ」が出ます。我々のページだけでも相当読み応えがあると思うんですけど、他にも相当なメンツ…ZEEBRAさんから。下はオレ達だけど。

Moe (笑)。

N/K 下は…っていうか、横はオレ達…みたいな(笑)。

OMSB 斜めぐらい?。

N/K 斜め横がオレ達みたいな感じするけど。

Moe 境界ですよね。はい(笑)。

N/K 若い方だとどなたが…

Moe あ、KOHH、KOHH。

N/K あ、KOHHさんね。まあでも…KOHHさんも既にもう中堅と言っていい…年齢こそ若いですけどね。

Moe ほーう。

N/K という状況…ですので、最近あの番組でヒップホップを知ったという方や、この番組のリスナーの方なんかは、確かに…非常に面白いと思いますので、是非チェックしていただくとして。何はともあれMoeさんがですね、有言実行…

Moe はい(笑)。

N/K さすが関西の女は有言実行!…関西関係ないか(笑)。

Moe はい(笑)。

OMSB ギャーサスです。

N/K (笑)。え〜…「RAP PHENOMENON」。

Moe はい。

N/K これは「ラップ現象」…

Moe ラップ現象」、はい。

N/K ラップ現象」ってのは…昔はね、ラップって言葉は、こんな音楽用語じゃなくて。

Moe はい。オカルト…

N/K オカルトですよね。

Moe ポルターガイスト

OMSB パチパチ…

N/K 霊的な残滓のある建物で寝ると、夜中にパチパチいったり。

Moe 霊が怒ってるぞ、と。

N/K その音のことを「ラップ現象」っつったんですね。それが転じて、音楽ラップに…劇的に変わったわけですけど。

Moe うーん。

N/K ま、その原点に戻ろうっていうか。まあ、もうすでに…これリリースしてどのぐらいですか。

Moe あ、えっとね…4月の6日発売やから、1ヶ月ぐらいか…経ちましたね。

N/K ひと月経ってますね。

Moe はい、はい。

N/K なので、ヘッズの間には届いてると…ヘッズっつっても出してる「HEADZ」じゃなくて(笑)。

OMSB レーベルの。

Moe ややこしいですね(笑)。ヒップホップ・ヘッズ…

N/K そう。ヒップホップのヘッズの人たちには、もう行き渡っていると思うんですが。

OMSB うん。

N/K Moe and ghosts単体ではありませんで、「空間現代」…

Moe そうなんです。

N/K これは、まあ…何て言うか…ヘッズが誇る文科系ロック…といいましょうか。

Moe はい、はい。エクスペリメンタルバンド?…ですかね。

N/K そうですね。

OMSB エクスペ…っすね。

N/K エスクペですよね。ま、ま、ま…聞けば解りますけど、いろんなリズムを出していく…っていう(笑)。

Moe はい、はい(笑)。

N/K エクスペの事をそんなに簡単にまとめていいのかっていう。

OMSB (笑)。

N/K いろんなリズムを出していく!

OMSB 出していく!

N/K そりゃ、みんなそうじゃん!(笑)。

Moe 広いなぁ〜(笑)。

N/K 「この映画テーマは、人間がどうやって生きていくか、ということです!」って、全部の映画がそうじゃん!っていう(笑)。

OMSB (笑)。

N/K それと同じですけども。え〜…Moe and ghosts、空間現代がコラボした…という事でよろしいですか。

Moe はい、そうです。

N/K 演奏空間現代。

Moe そうです。

N/K 演奏して、ラップはすべてMoeさんがやっていらっしゃるということで。

Moe やっております、はい。

N/K ので、何と言うか…パッと聞き、Ft.のラッパーがいっぱいいるわけじゃないから、Moeさんのアルバムみたいに聞こえますよね。

Moe あー。そうですね。

OMSB うん。

Moe で、あの…これから聞いてもらうのもそうなんですけど、空間現代がMoe and ghostsの曲をカバーしてるのとかもあるんですよ。

N/K 「新々世紀レディ」とかね。

Moe そうそうそう。だから、多分そこで初めて4拍子の曲を演ったんちゃうかな、彼等?…みたいな感じですけど。

N/K なるほど。ま…とにかく変拍子バンドですよね、空間現代って(笑)。

Moe そうそう。変拍子とか、なんか…変な拍子。はい。

N/K そうですよね。いわゆるプリミティブなポリリズムとか、J・ディラ以降…とかいうんじゃなくて…

OMSB ああ〜。

N/K もっとこう…何つったらいいんだろうな…

OMSB バグを再現してるっていうか。

Moe ああ〜。うん。

N/K バグの再現と、ザッパ的な物と…あと、敢えて噛んでいくっていう。

OMSB ああ。

N/K 「噛み」はダメなんだけど。その噛んだり、つんのめったりっていう事を表現にしていく…というような。

Moe そうですね。

N/K 一番高級に言うと、そういうことですよね。その彼等の…つまり、一筋縄ではいかない演奏、それにMoeさんのラップがのっている、と。これはもう必聴…番組…「粋な夜電波・4H」推薦盤ですので。

Moe やったー、貰えたー。

N/K 是非買って下さい。ゴールドディスクという事で。

OMSB イェィイェィ!

フリースタイルダンジョン ORIGINAL SOUND TRACK

フリースタイルダンジョン ORIGINAL SOUND TRACK