プログラマでありたい

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Trac入門というより、新しい時代のプロジェクト管理入門 Trac入門 ――ソフトウェア開発・プロジェクト管理活用ガイド

 予約していたTrac入門 ――ソフトウェア開発・プロジェクト管理活用ガイドが届いたので早速読みました。これ良いです。Tracの導入の難しい所は、インストールや設定が難しい訳ではありません。現場で起こる様々なシチュエーションに、Tracをどう使って解決していくのか。これが難しい点です。大抵の場合、単純にTracを導入するだけではなく、プロジェクト管理のプロセスも見直していく必要がある場合が多いでしょう。この本は、Tracの解説書というより、Tracを使ったプロジェクト管理にかなり重点を置いて書かれています。かなり参考になります。


 ちなみに、Tracを導入するのであれば、併せてContinuum等の構成管理ツールを併せて導入するのが吉でしょう。上手く使いこなせれば、ライブラリアンいらずになりますよ。その辺りは、Apache Maven 2.0入門 Java・オープンソース・ビルドツール
がお勧め。プロジェクトのMaven化とContinuum導入の際は、何度も何度も読み直しました。


※2008/09/24追記
ちょうど良いタイミングで、Tracのインストールのエントリーが立ちあがっていました。
10分でつくる、プロジェクト管理ツール"Trac"


Trac入門 ――ソフトウェア開発・プロジェクト管理活用ガイド
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Apache Maven 2.0入門 Java・オープンソース・ビルドツール
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以下、目次

第1章 Tracの概要

    * 1.1 Tracとは
          o 1.1.1 プロジェクト成功の秘訣はチケットの運用にあり
          o 1.1.2 シンプルなチケット管理
          o 1.1.3 Webアプリケーションということ
          o 1.1.4 Subversionと連携する
          o 1.1.5 Wikiを持っている
    * 1.2 他にもいろいろTracの機能
    * 1.3 ケーススタディ(あるチームの日常)
          o 1.3.1 Trac導入前は……
          o 1.3.2 Trac導入後
    * 1.4 まとめ

第2章 問題管理を始める前に――Tracプロジェクトを作る

    * 2.1 Tracでのプロジェクト情報の管理
    * 2.2 Tracのプロジェクトを作成しよう
          o 2.2.1 プロジェクトの作成
          o 2.2.2 マイルストーンの登録
          o 2.2.3 コンポーネントの登録
          o 2.2.4 バージョンの追加

第3章 問題をTracする――Tracによる問題管理の実際

    * 3.1 問題管理について少し考えてみる
          o 3.1.1 問題の発生から解消に至るまでの一般的なフロー
          o 3.1.2 問題の解決に至るまでに介在する人(役割)
    * 3.2 Tracによる問題管理の実際
          o 3.2.1 開発チームの紹介
          o 3.2.2 問題発生からチケットの登録まで(報告者)
          o 3.2.3 問題切り分けと担当者アサイン(問題管理者)
          o 3.2.4 対応(対応者)
          o 3.2.5 確認(確認者)
    * 3.3 チケットの種類(type)
    * 3.4 チケットの属性
    * 3.5 チケットの状態
    * 3.6 まとめ

第4章 プロジェクトをTracする――開発プロジェクトへの導入

    * 4.1 Tracのサポートする領域
          o 4.1.1 一般的な開発プロジェクト
          o 4.1.2 コミュニケーション管理
          o 4.1.3 進捗管理
          o 4.1.4 問題管理
          o 4.1.5 構成管理
          o 4.1.6 変更管理
          o 4.1.7 リスク管理
          o 4.1.8 品質管理
          o 4.1.9 設備・環境管理
          o 4.1.10 Tracがサポートするプロジェクト管理の領域
    * 4.2 Tracのチケット管理プロセス
          o 4.2.1 チケット管理に関わるユーザの役割
          o 4.2.2 チケット管理フロー
    * 4.3 まとめ

第5章 Subversionとの連携

    * 5.1 Subversionとは
    * 5.2 Subversionを使うと何がうれしいのか?
    * 5.3 Subversionを使ってみる
          o 5.3.1 リポジトリを作成する
          o 5.3.2 クライアントの準備
          o 5.3.3 ファイル・ディレクトリのインポート
          o 5.3.4 チェックアウト
          o 5.3.5 コミット
          o 5.3.6 元に戻す
          o 5.3.7 ロックをかける
          o 5.3.8 属性をつける
    * 5.4 Subversion がTracと連携すると何が変わる?
    * 5.5 連携させてみよう
          o 5.5.1 Trac→Subversion連携
          o 5.5.2 Subversion→Tracの連携
          o 5.5.3 Trac→Subversion連携について注意するポイント
          o 5.5.4 TracとSubversionの認証を統合する
    * 5.6 まとめ

第6章 逆引きTrac

    * 6.1 <運用>チケットの一覧をカスタマイズしたい
          o 6.1.1 カスタムレポート
          o 6.1.2 カスタムクエリ
    * 6.2 <運用>チケットの種類や属性を追加したい
          o 6.2.1 標準の属性の変更
          o 6.2.2 カスタムフィールドの追加
    * 6.3 <便利>担当者を一覧から選びたい
    * 6.4 <運用>チケットのワークフローをカスタマイズしたい
          o 6.4.1 基本的なワークフローのカスタマイズ方法
          o 6.4.2 ワークフローのサンプル
    * 6.5 <運用><管理>チケットを削除したい
    * 6.6 <管理>ユーザの権限を管理したい
          o 6.6.1 付与できる権限
          o 6.6.2 権限の付与(WebAdminの使い方)
          o 6.6.3 権限の付与(trac-adminの使い方)
          o 6.6.4 Windowsドメインユーザの権限
          o 6.6.5 権限グループ
          o 6.6.6 権限を削除する
          o 6.6.7 デフォルトの権限
    * 6.7 チケット登録後でもチケットの説明を編集できるようにしたい
    * 6.8 <管理>WindowsドメインユーザでTrac(&Subversion)を利用したい
          o 6.8.1 ApacheがWindowsドメイン認証を行うために必要なモジュールをダウンロード
          o 6.8.2 ダウンロードしたモジュールをロードするように,Apacheの設定を変更
          o 6.8.3 Apacheの認証方法を設定(Windowsドメイン認証にする)
    * 6.9 <管理>Tracを簡単にインストールしたい
    * 6.10 <便利>チケット更新などのイベントを通知したい
          o 6.10.1 RSSのフィード
          o 6.10.2 メール
    * 6.11 <便利>チケットの収束状況を見える化したい
    * 6.12 <便利>Wikiのページを簡単に編集したい(WYSIWYG)
          o 6.12.1 TracWysiwygを導入する
    * 6.13 <便利>ポータル画面(Wiki)にショートカットメニューをつけたい
          o 6.13.1 TracNavを導入する
          o 6.13.2 Wikiにメニューを作成する
    * 6.14 <運用><管理>ビルドを自動化したい
    * 6.15 <運用><管理>継続的インテグレーションと統合したい
    * 6.16 <便利>EclipseからTracを操作したい
          o 6.16.1 Mylyn Tracコネクタのインストール
          o 6.16.2 Suversion連携プラグインとMylynコネクタのインストール
          o 6.16.3 Trac側を連携できるよう準備する
          o 6.16.4 EclipseからTracに接続する
          o 6.16.5 Eclipseからチケットを参照
          o 6.16.6 Eclipseからチケットの追加
          o 6.16.7 EclipseのSubversionコミットログをTracと連携
          o 6.16.8 チケットにソースファイルを関連づける
    * 6.17 <運用>タスクの進捗状況をガントチャートで見える化したい
          o 6.17.1 GanttCalendarを導入する
          o 6.17.2 タスクをガントチャートで見える化する
    * 6.18 <管理>WebUIで管理したい(コマンドラインで設定するのは面倒)
          o 6.18.1 IniAdminを導入する
          o 6.18.2 Trac 0.10にWebAdminを導入する
    * 6.19 <管理>WebUIでアカウント管理をしたい(Basic認証/Digest認証)
          o 6.19.1 TracAccountManagerを導入する
    * 6.20 <管理>不要なプラグインをアンインストールしたい
    * 6.21 <管理>Trac障害調査のためのログを出力したい
    * 6.22 <管理>Tracプロジェクトのバックアップを取りたい
    * 6.23 <管理><便利>別プロジェクトのwikiページを再利用したい
    * 6.24 <管理>Tracをバージョンアップしたい
    * 6.25 <便利>リポジトリブラウザで日本語を文字化けせずに表示したい
    * 6.26 <管理><便利>複数のプロジェクトを楽に管理したい

第7章 Tracを使う上での心得(プラクティス)

    * 7.1 Tracの14のプラクティス
          o 7.1.1 プロジェクトメンバーが従うべきTrac使用の指針をWikiに書いておこう
          o 7.1.2 カスタムレポートへのリンクをWikiに貼り付けよう
          o 7.1.3 サンドボックス(砂場)を用意しよう
          o 7.1.4 問題管理ミーティングを開催しよう
          o 7.1.5 チケットの状態をモニタリングしよう
          o 7.1.6 コミットコメントには,チケット番号を埋め込もう
          o 7.1.7 Subversionリポジトリへのコミットはチケットの単位で
          o 7.1.8 作業開始前は手元のチェックアウトファイルを更新しよう
          o 7.1.9 タイムラインを見るようにしよう
          o 7.1.10 Tracには,問題だけでなくタスクも登録する
          o 7.1.11 問題はかならずチケットに登録する
          o 7.1.12 チケットの優先度などの属性を変更したときはコメントも付けよう
          o 7.1.13 Wikiをプロジェクト情報のポータルにする
          o 7.1.14 マイルストーンごとにチケットの棚卸しをしよう

第8章 Tracリファレンス

    * 8.1 Tracのシステム構成
    * 8.2 セットアップ
          o 8.2.1 Linuxへのインストール
          o 8.2.2 Windowsへのインストール
    * 8.3 コマンドリファレンス(trac-admin)
    * 8.4 Tracリンク表記(TracLinks)リファレンス
    * 8.5 Trac設定ファイル(trac.ini)
          o 8.5.1 設定オプション