ルーヴル美術館展

先日の土日の行動のおさらい。こういうミッションでした。

コンサートまで時間があるなぁ…と、ふと思いついて行って来ました。国立新美術館の「ルーヴル美術館展」。今回の目玉はフェルメール天文学者」。タイトルからして見ておかないと…とは思っていたのです。場所は知っていますし、じゃあ行ってみようか、と割と軽い気持ちで出かけました。美術館に行くのに、そんなに迷う必要もないんでしょうけどね。
あっ…この前ここの美術館に行ったのはいつかな?とブログを検索して愕然としました。というのは、たしか去年なんですけど、美術館に来たことをブログに書いてなかったのです!まいったなぁ…。


さて、いろいろ素晴らしい絵はあったのですが、やっぱり見たかったのは「天文学者」。パンフレットの画像に載っていますので、ちょっとだけご覧ください。(絵画の画像をそのまんま載せるのはもちろんイケナイですけど…これも「引用の範囲」とさせてもらえるかなぁ…?)


チケットの半券。これもこの絵です。


実物を見て…暗い部屋に差す光の描き方、見事です。この学者にとっての「光」は、たぶん天を見続けることなんだろうな、と、ちょっぴり天文マニアの自分を投影してみたりします。また、科学は、この時代の光なんだろうな…とも。彼の代表作で同じような構図の「地理学者」というのもあります。1600年代前半ですから、オランダが科学力を手にして東洋に進出していた時期なんですねぇ。ちなみにこの学者が着ているのは、長崎の出島経由で入手したであろう和服がモチーフだということです。


さてここで天文マニアらしく、「重箱の隅」に関心を注いでみます。というのは、この学者が見ている天球儀は、空のどのあたりなのか…?って事です。


天球儀はこれです。

左上に見えるのは、どうやら、「おおぐま座」のお尻のようです。するとフレームの交差するあたりは「うしかい座」。右下のにょろっとしたのは「へび座(頭部)」、上部のにょろっとしたのは「りゅう座」でしょう。手の先のにょろっとしたのは、「ヘルクレス座」が持っているヒドラの頭かな。なんだか、にょろっとした部分しか見ていません(笑)。あ、天球儀ですから、仮想の天球の外から見る星座、つまり裏返しの星座になっています。
結論。この学者、たぶん、「こと座」のベガのあたりに着目しているんじゃないでしょうか。


ステラナビゲーターで「天球儀モード」にして再現。だいたいこんな感じです。


お土産に買ったポストカード。星の会の例会でプレゼントするつもりです。


一つ、ナゾがあります。この絵が描かれた時代を考えて、『どうして望遠鏡が描かれていないのか?』って事。望遠鏡の発明者(とされている一人)はオランダの眼鏡職人と言われています。オランダの画家であったフェルメールなら、誇りを持って望遠鏡を描いても良いんじゃないかなぁ…?と思った次第。どなたかご存じでしたらお教えください。