犬惑星

『ゆるキャラ論』著者・犬山秋彦のブログ

ポニョの正体はユメナマコ?

 

JAMSTEC - 深海ギャラリー
http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/enlight/umihoshi/learning/link_win/3_2300_gall14.html

■古世界の住人・川崎悟司イラスト集 - ユメナマコ
http://kawa3104.at.infoseek.co.jp/yumenamako.html
 
 
タイトルは単なる思いつき。根拠は何も無い。
 
しかし魚類からモデルを探すより、よっぽど似てると思う。
「帆や足が変化してできたヒレを使って泳」ぐってあたりも、それっぽい。
 
水深300mから6000mに棲息するみたいなので、せいぜい水深数十mに沈む沈没船で暮らすにはちょっと無理があるけど、たしかタイタニック号は3000mくらのところに沈んでいるので、ポニョの世界観ともそれほど矛盾してないと思う。
 

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うちの近所に「極限環境生物圏研究センター」という心ときめく名前の研究所で働いてる方がいて、地元のイベントで知り合ってからいろいろお世話になっている。
 
極限環境に生きる生物というのは、実に興味深い。
 
水深が200mより深くなると太陽の光は届かず、冷蔵庫よりも寒くて圧力も高まる。
そんな世界に地球上の生物にとっては猛毒の硫化水素やメタンをエネルギー源として生きる微生物がいて、それを食べる生物がいたりする。
つまり、深海は人間が考える常識的な「生と死」が逆転する世界なのだ。
 
まあ、もともと我々が呼吸している酸素というのはミトコンドリアを持たない生物にとっては逆に猛毒として作用するというから、「逆転」という発想そのものが無意味なのかもしれない。
 
「極限環境生物圏研究センター」の上部組織になるのだろうか。
「JAMSTEC」の一般公開というイベントに誘われて行ってみたら、地球のマントルを掘る探査船『ちきゅう』や、地球環境を計算によって再現する『地球シュミレータ』など、今まで日常生活ではまった接点のなかった世界がひろがっていた。
 
思わず帰りに専門誌みたいなのを大量に買ってきた。このまま全世界が経済的な競争を繰り広げて発展してゆけば地球環境はどう変化するとか、逆に世界が協調して環境保護に取り組めばどんな感じになるのか、そんな計算が載っていた。
なんだかペットボトルをリサイクルという名目で回収しながらポイ捨てする業者とかいるけど、そんな表面上のエコロジーとかを越え、善悪すら越えて、地球規模でモノを考えている人たちがいるんだなと感心した。
 
こんな不思議な世界を知ってしまうと、『崖の上のポニョ』『リトルマーメイド』『ファインディング・ニモ』『海底二万マイル』『センターオブジアース(ジュール・ベルヌ原作)』など、今まで自分が興味を抱いていた世界と色々な部分でリンクしてくる。
ネット上の図鑑を見ながらポニョのオープニングシーンを振り返ってみると、けっこう識別できたりする生物もある。
 
 
 

極限環境で生きる生物にもし興味のある方がいれば、こんな絵本が出てるのでどうぞ。
最後の解説なんかも、わかりやすい。
 
■くじら号のちきゅう大ぼうけん
http://www.jamstec.go.jp/j/pr/publication/index.html#picbook

■ふしぎな森のふしぎ先生(絵本が紹介されています)
http://fushigi.fujitvkidsclub.jp/2008/06/11/#000874