文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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高橋洋一こそ「郵政民営化」の実行犯だった?


高橋洋一という人物を調べていくと、なかなか面白い情報や記事がゾロゾロと出てくるところを見ると、この人物が、その業界ではなかなかの人物らしく、いわゆる「小泉・竹中構造改革」の実行部隊長格だったことが、自然に浮かび上がってくるが、そんなことはとうの昔から知っているよ、と言いたい人も少なくないだろうが、やはり世間知らずの僕としては、あらためて高橋洋一なる人物の氏素性からその経歴、職歴、業績に至るまで調べつくしてみたいという誘惑を抑えがたい。なにしろ、ここへ来て、竹中平蔵あたりのマスコミ活動と連動するかのように、各所で引っ張り凧のようなのだ。「政府紙幣」と「日銀券」の区別もつかないようなお粗末の頭しか持ち合わせていないはずなのに、何故、そういう異常事態になっているのか。高橋洋一こそは、窮地に追い込まれつつある小泉・竹中一派が、最後の悪足掻きとして、つまり情報宣伝用のマスコミ対策係として、テレビや新聞に送り込んでいる鉄砲玉らしいのだということがわかってくると、その背後に蠢く大きな闇と謎の人脈が見えてくる。以下は、原田信夫公式ブログからの引用で、時期的にはかなり古い記事(2008/4/23)だが、今、読むと、さらに問題の大きさと深刻さが伝わってくるはずだ。

(原田信夫ブログ 2008/4/23)


高橋洋一氏はこの本のカバーによると”内閣参事官“。1980年に大蔵省に入省後、理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員を経て、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)などを歴任したとある。最近、さまざまな媒体で”竹中平蔵擁護論“を声高に主張されているようなので、この高橋洋一氏の名前を目にした方も多いことだろう。

もっとも、ここで関心があるのは高橋洋一氏お得意の“竹中平蔵擁護論”ではない。彼がこの本の中で、米国による“破壊ビジネス”の傷跡を(意図せずして)赤裸々に語っている、郵政民営化の基本骨格づくりをめぐる次のような下りである。



「私も、基本方針づくりにはもちろん参加した。岸さんらと四人ほどで、あるいは竹中さんの外部オフィスで、また、竹中さんから見てちょっと遠い人間を入れる必要があるときには、ホテルの一室で、集まって。
 日を追うにつれ、民営化の具体的な道のりもほのかに見えてきた。たとえば郵政四分社化である。・・・(中略)・・・様々なパターンを考えては打ち消した。案を練っては否定し、否定しては練るという虚しい作業が続いたが、しかし、これを繰り返していくと、問題のあるパターンはふるい落とされていき、最後には、最も適切な案が残る。数ヶ月、苦悶を重ねて行き着いたのが、四分社化だった。
 もっとも、竹中さんが四分社化を採用したのは、私のアイデアだけを取り入れたからではない。郵政事業の分割に関しては、マッキンゼー社も案を練っていた。マッキンゼーは一足先に実施されたドイツの郵政民営化コンサルタントとして参加したという経験があった。
 マッキンゼーで、郵政民営化を考えていたのは宇田左近さん(現・日本郵政専務執行役)である。宇田さんの考えがおもしろく、竹中さんの琴線に触れたようだった。
 宇田さんのやり方は、私のアプローチとはまるで違う。私は経済学的な見地からだったが、宇田さんは経営学的な観点からのものだった。しかし、到達した結論は同じ四分社化。後に宇田さんと話してみると偶然にも似た考え方だった。」(高橋洋一・前掲書より抜粋)


以上が問題の部分である。

http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/0918f89715f57369e3952119c53521fd

以上からわかることは、高橋洋一氏が、「郵政民営化」というよりは、より具体的に言えば、「郵政四分社化」を立案し、実行した竹中グループの中核メンバーだったということであり、さらに付け加えるならば、ここに出てくる「岸さん」は、同じく竹中グループメンバーであり、その後、慶応大学準教授となった岸博幸氏のことだろう。また、この「四分社化」の立案と実行に、当初からマッキンゼーという会社がかかわり、しかもマッキンゼーの社員だった「宇田左近さん」は、その後、日本郵政専務執行役に転じているらしい。このメンバーは、その後、竹中氏が代表を務める「ポリシーウォッチ」でも、同じくメンバーとして、ネットを中心に講演会等で情報活動を展開しているが、そこで、竹中氏は、「かんぽの宿疑惑」を追求する鳩山邦夫氏を激しく批判している。いずれにしろ、高橋洋一氏が、これほどまでに、あけすけに郵政民営化の裏話を自慢話として告白していることからわかることは、おそらく、今頃になって、「かんぽの宿疑惑」というスキャンダルが、こういう形で暴発するなどとは、夢にも思っていなかったということであろう。頭かくして尻かくさず、というわけで、高橋洋一って、利巧そうに立ち回っているつもりが、どこか間が抜けているのである。ともあれ、高橋洋一という人物の「政府紙幣」をめぐる言動の背後に、どういう政治的謀略と陰謀が隠されているのか、あらためて注目しておく必要がありそうだ。




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