ぬいぐるみ

小さい頃はぬいぐるみが大好きな子でした。
■ぽーちん
ベビーカーと謂うのでしょうか、フードの枠の部分に小さなぬいぐるみが紐でぶるさがっていて、それを見ていると泣かないで乗っていることができたそうです。いつの間にかそのぬいぐるみが無くなってしまったとき、自分はそうとう泣きわめいたそうです。ずいぶんと長い期間、泣きわめいたそうです。しばらく諦められないで、親に捜しに行かせたようです。結局見つからないままで、今ではそのぬいぐるみの姿を全く思い出せないのですが、名前は『ぽーちん』と呼んでいたことと、曳舟から家に帰る途中に無くしたような本当かどうかアヤシイ記憶が深く刻まれているのでした。
■みっきー
ムラサキのプラスチック製の大きなおもちゃ箱。それが記憶に残る最も古いおもちゃ箱。そのなかにヒョロッと長いみっきーはしまわれていた。ひょろっとしたぬいぐるみの宿命で、いつも腕や足を持って振り回していたと思う。いまではみっきーなんてねずみだから好きじゃないなんていってる自分だけど、本当は好きなのかもね・・・。いつからこんなにひねくれちゃったんだろう?
■まいちっち
私の家はとても貧乏でした。自分が幼児の頃は特に貧乏だったそうです。テレビに映ったあのカワイイお猿さん。一目惚れだったのでしょうか?もんちっちがほしー。それはもう、大騒ぎをしたそうです。当時の母親は子どもが欲しがるもんちっちを買って上げたくても買って上げられないほど生活が苦しかったようです。それを見かねた祖母はかわりに買って上げようと、おもちゃやさんへ行ったところ、人気過ぎなのか店頭にはなく、かわりによく似たかわいいおさるさんの人形を買ってくれました。幼少期の私は、それはもんちっちじゃない・・・と、ゴミ箱に捨ててしまったそうです。
本当にごめんなさい・・・。
30年以上も前のことですが、今初めて謝ったかも知れないです。本当にゴメンナサイ。自分の息子が同じような事を行ったとき、どうしたらいいのだろう?答えはまだ無いのです。
■かんかん
ボタンボタンした目のパンダのぬいぐるみ。電車でお出かけするときにつれていたぬいぐるみ。
ある時、地下鉄の線路に落としてしまった。駅員さんが長い棒のようなモノで拾い上げてくれた。本当に嬉しかった。あのときの自分はちゃんと御礼をいえただろうか?あのときの駅員さん、ありがとう。今でも覚えていますよ。少し汚れたかんかんとは何時おわかれしたのだろう?
■むにゅむにゅ
おふろもいっしょ、ねるのもいっしょ、いつもいっしょだった。あおいカエルクン、今でも大好きだ。
http://blogs.dion.ne.jp/doramao/archives/8193252.html
■れいんぼーざうるす
小学校に上がると私はテレビゲームに夢中だった。
誕生日、プレゼントは何がいい?当然、ゲームをねだる予定だったと思うのだけど、ディスカウントショップのぬいぐるみコーナーにいた七色のモフモフ恐竜君に一目惚れ。だっこして家に連れて帰ってしまった。
男の子なのにぬいぐるみ・・・何が悪いというんだい。今なら堂々といえるんだけどね・・・。
■さよなら
今の自分をつくってくれた大切なぬいぐるみ。何であんなに愛おしいのだろうね。ただの布きれや綿なのにね。そんな大切なぬいぐるみともいつのまにかサヨナラをしていたけれど、それでもやっぱり大切な想い出です。
小さい子どもの抱っこするぬいぐるみ。大人だって、目にみえないぬいぐるみを抱っこしているんじゃないかな。突然、大切なぬいぐるみを取り上げるような行為は、どんなに理があったとしても自分には許容できないし、そんな事はしたくないのです。さよならの準備はととのうまで待ってあげる事はできないのでしょうか?