牛乳は血液?

どうもお久しぶりです。久しぶりでブログの書き方を忘れてしまっているどらねこです。お仕事も一段落したのでリハビリもかねてちょっとした更新です。


■牛乳は牛の血液からできている?

 牛乳について調べ物をしていると「牛乳は牛の血液からできているんだよ」という話を良く目にします。中には「牛乳は牛の血液からできているので、牛乳を飲むのは牛の血を飲むようなものだよ」という、いやんと思ってしまうようなものまでありました。

 確かに、乳腺細胞には栄養や水などが血管を経由し血液から供給されるわけですから、血液由来というのはおかしくもない表現ではあります。しかし、それは殊更強調される必要のある情報なのでしょうか?
 血液由来といえば、涙もそうですし、汗もそうです。おしっこだって血液由来といえるでしょう。解剖生理学的知識としては知っておいて損のない情報ですが、これが実生活での牛乳を評価する上で何か参考になる情報かといえばそれは疑問だと思います。


■血液飲んでる?
牛乳が血液からできているとすれば、それを飲むということは血液を飲む事と同じ・・・、そこまで極端ではないにしろ、血液由来のものを飲むというのはイメージとしてはマイナスの印象を持つ人が多いように思います。そういう意味で、どらねこは「牛乳は牛の血液」とか「母乳はお母さんの血液」というような例えがどうしても受けつけないんですよね。

感情的な話では説得力がありませんので、牛乳の成分に着目して考えてみましょう。そうすれば牛乳は牛の血液という極端な表現については妥当なものではないと分かっていただけるのではないかと思います。


牛も人間も体の中を流れる血液には栄養成分や、血球であったり免疫細胞であったりと血液には生きた細胞が数多く含まれております。
ところが、牛乳など乳腺細胞から分泌された液体には、栄養素などの固形成分は含まれるものの、赤血球は含まれませんし、免疫細胞などもごくわずかしか乳汁中には出てきません。大量の赤血球が酸素を運ぶという血液の持つ特徴と大きく異なります。

「牛乳は血液である」という言葉からうけるようなイメージと、血液が由来ではあるけれど乳腺細胞がつくりだし分泌された牛乳(乳汁)の特徴は合致するものではない、というのがどらねこの見解です。



血液に占める血球などの細胞成分の割合は40〜45%程とされており、その役割はとても大きいものです。それを殆ど含まない牛乳(乳汁)を血液と呼ぶのは妥当な表現ではないですよね?
ちなみに、細胞成分が少ないということは牛乳はプリン体のあまり多くない食品だともいえるでしょう。痛風の人も安心(?)して飲んで大丈夫*1です。

*1:太らない範囲で飽和脂肪酸量に気をつけながら