そんな大人げのない・・・と思わせるようなタイトルだけど、万世一系とか尊皇攘夷が中国起源ということをけっこう詳細に追っている。
しかし138ページ〜139ページのあたりはどうしようもない間違い。立花隆のツッコミを引いて、「この理解は間違っていない」と断言するわけだど、著者も立花隆も男系男子と直系男子の区別がついていないなかで男系男子論を批判している。しかも、さらに痛々しいのは、最先端の遺伝とかDNAとかをたびたび語ってきた立花隆が、中学校で習うような性別の決定のしくみがまったくわかっていないということが露見したこと。「神武天皇のY染色体を受け継いでいる人なんてごろごろいるんじゃない?」というツッコミポイントには同意するけど。
諜報機関に騙されるな! (ちくま新書) / 野田敬生
私のかつての住まいに事務所を置く野田さんのたぶん初新書。興味深いテーマなのに、なんだか読みにくい。どうしてもこういう内容だから漢字が多くなってしまうせいかも。