結局元と同じ

 今年の頭あたりから各新聞社が事件記事の書き方を変えている。「調べによると〜」みたいな書き方ではなく「○○署によると〜〜という」「〜〜と検察はみている」といった感じ。警察や検察の発表はあくまで仮説、一方的な情報でしかないということを文体に反映している。
 大きな進歩ではあるけど、小沢一郎議員の秘書逮捕の件ではそのあたりが見事に崩れている。検察からのリークに飛び付いて、いかにもそれが確認された事実であるかのように報道し、逮捕された側が悪いことをしたとの印象操作に加担している。つまりはいつもの構図。
 これはいまだにマスメディア側の内部評価基準でスクープが一番優先されているということを示していると思う。そこを変えなければすべての記事が変わることはない。記者だってサラリーマンなんだから。