「春期限定いちごタルト事件/米沢穂信」

春期限定いちごタルト事件


高校生になったばかりの小鳩常悟朗は小佐内ゆきと共に、「小市民」となることを目指し日々過ごしています。
つまり、人より目立たず、地味に周りに溶け込んで暮らすことを望んでます。


しかし、日常にも謎は転がってます。
美術部に残された2枚の絵の謎、美味しいココアの淹れ方、中間考査の最中に割れたガラス瓶の謎など。。


連作短編集の形をとっていて、結果的に探偵役となる常悟朗が、過去にその力を使ったことで感謝されるどころか、迷惑がられたり、逆効果になった経験の為に、その力を隠そうとして「小市民」を目指しているのは、早い段階で分かるのですが、小佐内さんが何故「小市民」を目指しているのかが、なかなか分からず、そこに引き付けられながらページを捲ってました。


ココアの淹れ方の話とラストの話がおもしろかったです。


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