ミラ・ジョヴォヴィッチ(ナディーン)、デヴィッド・クラムホルツ(オーウェン)、デニス・リチャーズ(クロエ)、ウィリアム・ボールドウィン(ブラディ)、ジェシカ・コーフィール(ダイアン)。
オーウェンとクロエは熱々の恋人同士。ところがクロエはスターになってハリウッドに。久々に会いに行ったオーウェンを待ち受けていたのは、クロエの浮気現場だった。傷心のオーウェンを慰めようと、友人たちはナディーンを紹介するが、軽口を叩いては怒りを買い、クロエのことを愚痴っては呆れられる始末。それでも何度か会っているうちに、お互いよき相談相手になってゆくのだが……。
かわいいミラ・ジョヴォヴィッチが見られる貴重な映画。でも映画としては三流です。「恋は盲目、もとい恋は馬鹿である」というエンディングのセリフから考えれば、馬鹿を狙って作っているのだろうけれど、あまりにも男が馬鹿すぎて……。
セリフをしゃべりながら、字幕で本心を表示する、というテクニックから容易に想像できるように、これは『アニー・ホール』〜『恋人たちの予感』に通ずる“男女の友情”と“男女の愛情”の物語です。
――なんだけれど……。ナディーンがオーウェンを好きになる要素がないんですよね。初めに好意を感じる場面が、友人の披露宴でオーウェンがスピーチする場面。失恋が原因で八つ当たりしかけるんだけど、思いとどまってうまくスピーチをまとめる、という。“あ、意外といいとこもあるんだ”てなことなんでしょうけれど。(まぁこれはこの手の映画のお約束だと目をつぶるしかないのかも)。
“おしゃれ”なつもりのオーウェンのパフォーマンスの数々も、わざとらしくて鼻につきました。ここらへんは、映画や俳優によっては素直にお洒落だと感じることもあるわけなので、純粋に好みの問題かもしれません。
みどころはとにかく、かわいいミラ・ジョヴォヴィッチに尽きると思います。笑顔のミラ・ジョヴォヴィッチなんて(^^)……。コートにマフラーに帽子のミラ・ジョヴォヴィッチなんて(^^)……。ときどき似合ってないんですけどね。完璧な美人というのも考え物です。
でももったいない。サンドラ・ブロックも『あなたが寝てる間に…』でかわいい一面を見せてくれましたが、あれは無茶な設定にも関わらず出来がよかったので、サンドラ・ブロックの代表作にもなり得ました。でも本篇は、どうやらかわいいミラ・ジョヴォヴィッチが見られるだけの映画、になりそうです。
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