『Nemuki+』2013.5、『アゲイン!』8、『銀の匙』7、『青空エール』12、『よつばと!』12

『Nemuki+(ネムキ プラス)』2013.5 創刊号
 リニューアル創刊されました。表紙からするとかなり乙女向けになったのでしょうか。

百鬼夜行抄』97「遊戯の季節」今市子
 青嵐が「でかいもの」を家に持ち込もうとするのを止めた律。そのころ少女は、敷石を島に見立てて「海」に落ちぬよう飛びながら鬼ごっこをしたことを思い出していた……。

 今回は久々にわかりやすい話でした。尾白のオチがよい。
 

『マカロンムーン』1「囚われの人魚が指さす先に」川原由美子+伊咲こゆる
 コンクール用のお菓子の満月が齧られて三日月になっていた。製菓部の三舵楽子《さんだ・らくこ》通称みたらしは、列車で知り合った推理小説好きの少女・伊咲なな音に探偵を依頼する。

 新連載はかなり乙女なふわふわした作品で、キャラクターもみな幼い外見をしています。人間ではないらしい伊咲なな音(通称きなこ)が、本のなかの人魚探偵に相談して事件の解決と引き替えに、人魚姫の取引にも似た取引をして……。作者が伊咲こゆるになっています。作中に伊咲さんが出てきたときには、語り手が書いているという設定なのかと思いましたが、同じ伊咲でも「こゆる」ではなく「なな音」さんでした。
 

『謎のあの店』松本英子
 地下の駐車場の奥にある中華料理屋。横断歩道からそのまま先が入口に。シュールすぎる。現存するんですね、こんなお店が。
 

伊藤潤二ロング・ロング・インタビュー」
 著者本人のお気に入り作品などが披露されてます。ほかにもいろいろ、「ロング・ロング」の名に恥じないインタビューでした。

『シリーズ魔の断片』1「布団」伊藤潤二
 同棲している彼が布団に潜り込んで出てこなくなった。部屋中に魑魅魍魎があふれているといって怯えているのだ。

 著者の絵柄でパートや布巾絞りなど庶民的な日常が描かれるととても不思議な感覚に陥ります。何ていうか、天井って怖いんですよ、じっと見つめてしまうと。特に旅館なんかの普段見ない天井だと。
 

『未知庵のきなこ体操』1「たこ」
 正一がクソ暑いのに帽子をかぶっているのには理由があった。母親から勉強しろとうるさく言われて、耳にたこが出来てしまったのだ。

 田代まさし、どうしてるのかな。。。
 

『当たって砕けろ!! 悪霊退散』1「獣の皮」魚住かおる
 浪人して家族から将来のことをもっと考えろと言われたみちるは、芸能人か霊能者になりたくて、黒田に弟子入りを頼み込むも撃沈。折りしも黒田はテレビ番組でイケメン霊能者が祓い損ねた「獣の皮」を除霊しに行くところだった。

 雑誌のリニューアルに合わせて、こちらもタイトルをリニューアル。つまり就職活動に当たって砕けるのか、本格的に霊能者を目指して事件に当たって砕けるのか……。

笹公人の短歌おもしろゼミナール』
 

アゲイン!!』(8)久保ミツロウ講談社KCデラックス)
 応援団の話だけでは持たせられないのはわかりますが、この巻からは演劇部を立て直そう!という話になりました。演劇部部長は宇佐美団長とはまるで違う、やる気のないネクラ少女・花高。しかしこの部長さん、今村のタイプらしく――。宇佐美さん、脇役に回るとただのウザイ人になってしまいました。。。可哀相に、柴田さんの出番がほとんどありません。一方この巻で目立ったのが、花高をやる気にすべく(?)猛アプローチを仕掛けるイケメン・ヒロ君。今のところ応援団の話のほうが面白かったのですが、最後になってようやく今村が逆ギレしたので第9巻に期待です。それにしても今の高校生はtwitterをこんなふうに使うんですね。そりゃたびたび問題が起こるはずだわ。
 

銀の匙』(7)では、八軒と御影は公認の仲になりつつあるのか……? 野球描写が斬新でした。スポーツ漫画だと心理描写やスローで描かれるようなところを、点となる瞬間瞬間だけで描写。でも実際はこんなふうに、投げる・打つ・捕る、なんて、一秒ずつ三コマで終了する一瞬の出来事だったりするのでしょうね。

青空エール』(12)にしてようやく、まるちゃんの苗字が明らかに。そして大介の気持ちも明らかに。 よつばと!』(12)を読むと、風香のばかっぽいところはちょっとズレてるんじゃなくて本当のばかなのかも。。。

     


防犯カメラ