14へ行け このページをアンテナに追加

2017-01-12

不誠実な日本将棋連盟理事会と渡辺二冠についての覚書

昨年に起こった三浦九段冤罪事件について風化させないためにメモしておく。

なお細かい点については誤っているかもしれんが気にすんな。



日本将棋連盟理事達が三浦九段に対して、ソフトによるカンニングの証拠もないのに、竜王戦挑戦者の権利及び2016年末までの対局を剥奪した。

・ことの発端は竜王戦第一局開始間際に、「ある棋士がソフト指しをしている」という記事が出るというリークが日本将棋連盟にあったため。

・ある棋士とは三浦九段のこと。

日本将棋連盟の理事達は「三浦九段がソフト指しをしていることは明らかである」と判断した。

・根拠は三浦九段の不審な立ち振舞、渡辺二冠、久保九段との対局時の指し手が人間らしくないこと、三浦九段の指し手がソフトの指し手と一致する確立が高ったこと。

・しかし、三浦九段をはじめてとする棋士らは全員立ち振舞が異常であること、人間らしい・らしくないという判断は恣意的でありどちらでも取れること、三浦九段より他の棋士らの一致率のほうが高いケースがざらにあること、など三浦九段がカンニングしたという証拠としてはどれも決定打にかける。

・かけるというより酷い言い掛かりとしかいえない。

・実際のところ、カンニングしたかどうかはスマホの履歴やログの解析にも限界があるため「なんともいえない」としかいえない。カンニングしている現場を押さえないとカンニングしているとはいえない。

・ところで三浦九段がカンニングしていると決めつけた棋士がいる。渡辺二冠だ。

・彼は「カンニングしている棋士とはタイトル戦は指せない」と理事達の前で発言した。

・それを受けて理事会は三浦九段を竜王挑戦者から降ろし、丸山九段を挑戦者として代行させた。

・しかしカンニングしたかどうかはわからないわけで。

・いわばグレーとしかいえない。

・普通、この場合は「疑わしきは罰せず」と扱うのが一般常識だ。

・後にカンニングが発覚した場合は、そのときの記録を抹消し、再度タイトル戦を戦うなりすればいい。

・またカンニングが疑わしいのであれば、タイトル戦を延期し、手順を踏んで調査を行えばよかったはず。

・というかさ、日本将棋連盟ってとこはそもそも棋士を守るための団体だったはず。何故三浦を信用出来なかったのか。

・何故渡辺二冠の世迷言に乗せられたのか。

・そして第三者機関からも、カンニングしているとはいえないという判断が出た。

日本将棋連盟は誤ったのだ。それはそうだ、そもそもカンニングありきで全部判断しているからだ。

・三浦九段から将棋対局を奪った以上に、名誉毀損の大きさ。ご本人の言葉にあるように特に家族に対する世間の風当たり。

・それらに対しての謝罪と名誉回復としなければならない日本将棋連盟だが、理事立ちは全員留任におちんぎんをちょっとカットだけで終わり。

・何より裏で連盟理事達をそそのかした渡辺二冠とその一派がなんのペナルティも受けずにいることが腹立たしい。

・直接手を下していないから、法律的に処罰が難しいから、とかあるかもしれんがね、やってはいけないことがあることぐらい分かるだろ。

・渡辺二冠は自分の息子や嫁に対して、自分がやったことを誇りをもっていえるのかね?

・カンニングしてるって勘違いして、対局拒否までしちゃったけど、あれは絶対カンニングしてるはずなのにおかしいなあ、ぐらいの認識なのではないか。

・決めつけだけで1人の棋士人生を半殺しにしておいて、本人から謝罪ないもんね。その取り巻き(後藤元気等)なんかも酷いもんだよ。

・谷川、島、青野ら理事たちも1人の棋士を抹殺しかけたのに、名誉回復に全力を尽くさないどころか徹底して邪魔する始末。

・渡辺といい、理事達といい、何故誠意を持って対応出来ないのだろうか。本当に不思議でならない。

・自分がそんな目に合わされたらどういう気持ちになるのか。想像出来るだろう。親であれば子供に教えるだろう、自分がされたら嫌なことは他の人にもしてはダメだよって。

・三浦九段の復帰の対局はいつなんだろう?もう発表されているのだっけか?

・本当に本当に腹立たしくて、日本将棋連盟のことが頭をかすめるたびに血圧が上がってやばい。ここ3ヶ月ほどやばい。

・そういえば、昔、渡辺が三浦のこと嫌ってたの思い出した。2006年04月18日ってあるから11年前から因縁があったんだな。

・もずさん元気にされているかな…。こんな将棋界に失望されているだろうな…。

http://d.hatena.ne.jp/mozuyama/20060418/P20060418WATANABE

2013-05-05

第二回電王戦を勝手に総括

プロ棋士の大半はもう「勝てない」


先日行われた第2回電王戦において、プロ棋士が1勝3敗1分の成績を残しました。内容は第1局を除いて完敗といってよいと思う。終盤力がモロに出た2、3局や将棋の組立自体及び腰だった4局、無理気味な仕掛けを成立させた5局目など、プロ棋士のメンツ丸つぶれの内容でしょう。

ポナンザ開発の山本さんが言われていた「プロ棋士がある程度失うであろう権威を失う」結果となりました。純粋にプロ棋士スゲェ、という理由は失われたわけです。職人が持つ言語化出来ない超絶技巧が解明され種明かしされた、という感じの。だからってやはりその超絶技巧は人間にとっては誰でも出来るわけではなくやっぱり凄いのだけれど、でも神秘性は失われてしまう。そして失われた。まあしょうがないよ。

人間って局面を読むったって、一直線のケースなら30手先もいけるでしょうが、問題は正確にどれぐらい読めるか。局面や持ち時間、集中力など条件は色々あるけれど、プロ棋士でも正確に読める手は(たぶん)10手程度。コンピュータは最強マシンで1秒間に2億!手読む。局面の評価精度もボナンザメソッドで飛躍的に改善された為、人間が見えている局面より深く、高精度に処理出来るので、プロ棋士の殆どはもう勝てないレベルになった。

「見えている範囲」の差は今後広がる一方なのでプロ棋士がコンピュータに勝てる要素は「ない」。それは既定路線。最善と思って指した手の「先」を読まれてしまう絶望感。望みが絶たれる感覚を味わったのだろうな、三浦九段は。

人間の指す将棋、特にプロが指す将棋の特徴に、含みをもたせる、というものがある。指し手を限定せず相手の出方によっていくらでも対応出来るように、変化の余地のない手順を避ける手を選択する。でもこれって結局相手の指し手なんて無数にあるから、いちいち全部対応を考えるのは無理だから、という消極的な手の選択だといえます。全部手が読めており、見込みがあればあえて含みをもたせる必要はない。コンピュータは一直線にドンドン攻めてきますけれど、そういう指し口なのは「見えている」から。昔の将棋ソフトは手は見えていたけれど手の価値の判断精度が低かったため、沢山読んでも無駄な手を選択してしまうということがあったと。

含みをもたせる、というのはだから手が見える射程範囲が小さい人間らしい知恵なんだろうなと思う。大山15世や米長永世、羽生三冠が得意とする局面の複雑化もコンピュータには原則通用しない。

というわけで、「大局観の精度向上」と「指し手を短時間に大量に読む」というごくごく普通のアプローチの積み重ねにより、将棋を構成する要素の「研究」「勝負」についてはコンピュータが人間を凌ぎました。勿論、例えば持ち時間を人間有利な時間に変える、とか人間と同じ「読みの深さ」に制限するルールを適用する、など人間側に合わせたルール追加・変更の提案は「あり」でしょうが、ハードの進化や追加が前提な現在のルールでは敵いませんね。


人間が残る道


将棋を構成する残りは「芸術性」です。指し手の流れや駒の動きに「美」を感じるのですね。駒が効率良く動いてる様や、活用されていなかった駒が大活躍するような手が指されてると心動かされます。また、手の流れに反して指され、それが絶妙手だったときの驚きや感動は将棋を指してよかったなぁと思う瞬間なのですけれど、そういう将棋をコンピュータが指せるかどうかが今後の課題、というかそっちの分野への進化もして欲しいなと思うのです。

例えば、勝つ手順が複数ある場合、効率を考慮して手を選択するのではなく、手の流れや手順の美しさを優先するようなアルゴリズムの実装を期待しています。コンピュータの読み切りによるアクロバティックな終盤の攻防もそれはそれで面白いですが、そういう分野での進化もして欲しい。

また、藤井九段のような戦法の創造という分野も課題です。新しい価値観の創造はプロ棋士もなかなか成果を出せないものです。だからこそ挑戦のしがいがあると思います。

だけど悩み苦しむプロ棋士の勝負している姿や棋譜は、トータルとしての魅力があるわけで、コンピュータ将棋については、「将棋」というゲームの楽しみ方が増えたと思えばいいのよね。

それでもプロ棋士はコンピュータに敗北したことにより、今までの矜恃は捨てなくてはならなくなった。「大人」になるための通過儀礼だったのかもしれないけれども。だからまあケジメとして、タイトルホルダーが番勝負を受ける必要があると思うよ。来年(2014年)ぐらいならまだ勝てるかもしれないから、渡辺三冠との番勝負を希望しますが、新聞社がいい顔しますかね?

2013-03-18

安定の品質、だけどちょっと退屈かな / 「将棋・序盤完全ガイド 相居飛車編」

「面白過ぎて電車を乗り過ごした」

「とにかく分かりやすく、将棋盤と駒なしで読めた」

「この本を読んでもう一度将棋を勉強しようと思った」

将棋書籍の歴史を変えた画期的名著 第2弾!!

将棋の序盤を、その戦法の歴史から解説し、指す将棋ファンだけでなく観る将棋ファンからも絶大な支持を得た「将棋・序盤完全ガイド 振り飛車編」の姉妹作です。今回は「相居飛車編」と題して、居飛車5大戦法[矢倉、角換わり、一手損角換わり、相掛かり、横歩取り]を完全網羅!!

戦法の変遷から最新定跡まで学べる、楽しく、かつためになる一冊です。

さあ、再び序盤戦術探求の旅に出よう!!

あんまり褒めるのも逆にどうかと思うのですが、前作の完成度の高さに度肝を抜かれたので本作も期待せざるを得ない。

ポチったので、到着を待つばかり。名人戦の観戦のお供にしたいと思います。

届いて読んだらまた感想書くよ。


追記

3月30日に届いたよ。なので感想を書こうと思うのですが、構成やテイストが前作とまったく一緒なので書くことがないわ。本書と前著を持っていればここ2〜3年はプロ将棋の序盤の指し手の意味を自分で調べることが出来ると思います。

おいらが振り飛車党ということもあって、居飛車戦型についていろいろと知ることができて面白かったです。個人的には山崎流が消えた理由を知ることが出来てよかったです。いまだによくわかっていないまま指してましたらからね。

さて、著者として連作して良書をものにすることが出来た上野ですが、仮に次回作を書く場合、どのような切り口で書くことになるでしょうかね。「解説」という路線でこのまま行くのなら、過去の名局の解説が読みたいです。期待しております。


関連

将棋・序盤完全ガイド(相居飛車編)、3月21日に発売です。 - ちゅう太ブログ

上野 裕和 (hirokazuueno)

関連エントリ

初級将棋ファン必携書!鬼オススメ / 「将棋・序盤完全ガイド 振り飛車編」 - 14へ行け

2013-03-03

人間のややこしさをしみじみ思う / 米長邦雄「将棋の天才たち」

米長永世棋聖を形容するのはあまりに多面性があるので骨が折れるので、書籍に絞った感想なのですけれど、良い本です。米長邦雄の相手の心へどんどん切り込んでいく気後れのなさ、遠慮の無さは彼のキャラあってのことであり、なかなか聞けない本心を上手に引き出していると思います。本書は「彼の人当たりがよく人懐こくさわやか」な一面が全面に出ていて、そういった意味で非常に気持ちよく読めます。

伝説の棋士「升田幸三」のエピソードなど、当時のことを知る人が少なくなった今だからこそ貴重だったりするし、ほとんどメディアに登場しない若い棋士を紹介する目の配り方や、オールドファンにはため息が出る森安秀光の飛び降りる騒ぎを取り扱ったりと、バランスがいい。編集者がよかったのだろうね。帯にある「抱腹絶倒の棋界裏話」は適切な宣伝句だといえるでしょうな。

そんな棋士紹介の一節に先崎学の項がある。まー、先崎丸くなったよな、性格も体型も、みたいなそんなほのぼのとした内容で、時間は残酷だなと思ったよ。丸くなった先崎になんの価値があるのかと。棋力もアレなので可及的速やかに引退して欲しい。

将棋ファンなら読んでおいて損はしない、というか知らない棋士のエピソードを楽しめるのでオススメです。米長永世棋聖の書籍はこのような読み物もよいのですが、やはり将棋を見て欲しいと思います。再版しろよコノヤローと思うのですが「米長邦雄の将棋」シリーズは是非手にとって読んで欲しい。強かったことが分かります。ただの変人じゃないんだよw あとダークサイドについては「将棋世界」追悼号にちょいちょい触れられていますね。そっちの方面も興味深いのですがそれは機会があれば別途書きたいと思います。

それはそうと、これはなんなのか。誰が買うのか。

2013-02-18

ネット将棋辞めたら快適すぎワロタ

現世の面倒事が重なり、今年に入ってネット将棋を指す暇がなくなった。なくなった、というかその時間を他の作業に当てることになった。まあ、仕事したり家事したり子供の面倒見たり、とかなんですがね。

ネット将棋って完全に家族から離脱して「自分だけ」の時間を得ないと到底遊べないわけで、今思うと結構貴重な時間を浪費していたなー、とか思いますがそれを言っちゃあおしめえよ。趣味なんてとどの詰まりは暇つぶしだからな。

子供が小さかった頃は割と早く就寝してくれたし、対応もそう大変ではなかったから良かったけれど、4歳になりましたからね、よ〜喋るし動くし相手するの大変なのよね。嫁も働いているし、料理洗濯も分担分担。遊んでる暇ねー。

将棋ってネット将棋だろうが向い合ってやろうが人相手だから気を使うし、勝っても負けても興奮するから精神を落ち着かせるのに時間が掛る。切り替えが難しい。ヘタすると家族に八つ当たりしてしまうかもしれない。将棋=自分自身と化してしまって、遊びだと割り切れない中毒者にとって、将棋は一種の殺し合いだから、どうしても現実のほうに影響が出てしまう。

おいらなんて顕著だったから、結果論ですがネット将棋辞めて正解だったかなと思います。なにせ負けることがないからねぇ。遊びでまで戦わなくてもいいかな、という。現在は水鏡のような落ち着いた心持ちで生きております(嘘)。

ブラウザのブックマークからリンクを外しておかないと習慣で24を開いちゃうから削除。辞めた数日は禁断症状が出ましたけど、1週間程度で慣れました。もう一ヶ月半になりますが指そうとは思わなくなりました。見るファンのほうは継続して楽しんでいます。仕事の合間や寝る前にちょっとスマホで棋譜を眺めたり、将棋本を読んだりする程度で満足しております。

ま、何ごともほどほどがよい、という極当たり前のことなのですけれども。

次回は米長邦雄の置き土産である「将棋の天才たち」の感想でも書こうかな。