ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

Doubletのちょっとピンボケ このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-08-24-Wed

[]テールヴェルト テールヴェルトを含むブックマーク テールヴェルトのブックマークコメント

某所の露頭にいっぱいあるセラドナイトを使って、顔料用緑土(green earth(英), terre verte(仏))を作ってみます。


an outcrop of terre verte (green ocher, green earth)


green earth


green earth


green earth


green earth


green earth

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/doublet/20160824

2016-08-20-Sat

[]イボニシによる貝紫染め イボニシによる貝紫染めを含むブックマーク イボニシによる貝紫染めのブックマークコメント

伊勢志摩の海女がかつて手拭いを染めたという、イボニシ (Thais clavigera (Küster, 1858))の貝紫染めをしてみます。

反応式をおさらいすると、こうです。この反応には必ず光と酸素が必要です。

purple


まず、海岸にいっぱいいるイボニシを採ります。

他の貝、特に牡蠣を食べてしまう嫌われ物の貝ですし、小さくて喰いづらく商業価値がないので、わんさかいます。

潮間帯ですね。干潮時に水が引くようなところの岩にいっぱいはりついてます。

image


こいつを採ります。最後はみんな食べてしまいましょう。

image


家に持って帰って、金づちで割ります。

黄色と黒のラインが鰓下腺なんですが、やっぱりアカニシに比べると小さいですね。

アカニシ1匹分の貝紫原料を採るのに、イボニシ20匹は必要なんじゃないでしょうか。

image


image


鰓下腺を破って、黄色い分泌液を楊枝で取り、正絹縮緬に描いてみます。

棒を一本描くのに、貝を一匹使う、みたいな感じになります。

image


こりゃめんどくさい。

おそらく、伊勢志摩の海女は、アカニシの方がいっぱい貝紫を持っていると知りつつも、イボニシを使ったのでしょう。

アカニシは売り物になりますしね。イボニシは海岸にいっぱいいるので、誰でも採れるし、食料としての価値はあまり多くありません。

アカニシもそうなんですが、このあたりの貝は、チリアンパープル(6,6'-ジブロモインジゴ)のみならず、青い色素も混じっていて、布に字を書くとその周りに青くにじみます。


image


おそらく、チリンドキシル(ブロモインドキシル)以外にも、インドキシルが混じっていて、それが二量化して、インジゴやブロモインジゴ成分もできるのでしょう。

それを考えると、三重県水産図解で海女の手拭いのセーマンドーマンが青で描かれていた理由も何となくわかるような気もします。

三重県水産図解


アカニシの鰓下腺はこんなにでっかいんですもん。ぜんぜん違いますよね。

image

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/doublet/20160820

2016-08-14-Sun

[]藍の生葉の叩き染め、改良レシピ 藍の生葉の叩き染め、改良レシピを含むブックマーク 藍の生葉の叩き染め、改良レシピのブックマークコメント

夏休みで、こども達がやってきたので、藍の叩き染めとバット染色を教えてました。


まず布を切ります。綿よりも絹(シルク)が良く染まります。

綿よりも絹の繊維の方が、藍の色素分子とより強く相互作用する(くっ付き合う)ためです。

indigo dye



タデアイの葉を摘みます。若い葉っぱほどいいです。先端から2−3枚目だとすごく色が濃くなります。

indigo dye


叩き台の上に、一枚ティシューペーパーを敷き、その上に絹布を置き、その上にタデアイの葉を並べます。

デザインがここで決まります。

indigo dye

indigo dye



布を折り返して葉を布で挟み、さらに保護のためにティシューペーパーを重ねて、プラスチックハンマーで叩きます。

あまり強くたたくと布を傷めるので注意。

indigo dye


布にうまく葉がはりついたら、ティシューを外しても大丈夫です。ムラなく葉っぱの形が出るように叩きます。

indigo dye


ひっくり返して裏からも。葉っぱの形が、表裏キレイに出てくるまで。

indigo dye


これを、剥がさないようにビニール袋に入れます。乾燥させないためです。

これは、酵素が藍の色素成分のもとになる分子(インジカン)から色素分子をつくるときに、完全に乾燥すると反応が止まってしまうので、それを防ぐためです。

保湿のために、わずかに水で湿らせたティシューペーパーがビニール袋に入っています。

ただし、絹布が濡れてしまうとにじんでしまうので気を付けてください。

この状態で30分以上放置します。

indigo dye



袋から取り出し、剥がします。この時点で強い青緑になっています。

indigo dye

indigo dye



葉緑素を抜くために、洗剤を使って水洗いします。ゴシゴシこすっても大丈夫。

こまめに流して洗って、を繰り返すと、白地に青が映えます。

葉緑素は水洗いで溶けて流れ出ますが、タデアイからできた色素分子であるインジゴは、水にまったく溶けないので、インジゴの青に染まります。

indigo

indigo

indigo

indigo


この布を干して終了です。お疲れさまでした。

image


(注記)タデアイの枝をまるまる叩き初めすると、若い葉に多くの色素のもとになる分子が入っているのがわかります。

だから先のほうを摘むのです。

indigo3

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/doublet/20160814

2016-08-10-Wed

[]タデアイからのインジゴ生成反応 タデアイからのインジゴ生成反応を含むブックマーク タデアイからのインジゴ生成反応のブックマークコメント

反応式で書くと、こうです。


indigo


チリアンパープルの生成によく似ています。

ここでも、生体の中に分解酵素が仕込まれていて、それを傷付けると動作開始になります。

タデアイの場合は、細胞内の別々のところに仕込まれていて、葉をつぶすとそれが混ざり合って動くというカラクリです。


藍の面白さは、インジゴの異性体であるインジルビン等の不純物との絶妙なバランスによります。

これが色の深みを作りだすのです。これもチリアンパープルと同じですね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/doublet/20160810