不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

休日派時差ぼけ日記

 体内時計が狂いっぱなし。時差ぼけ状態、いつでも眠い。
 すっかり冬空になっている。昨日今日と休みを貰う。昨日はボーっとしてしまい、記憶がない。本日、ようやく動ける状態に戻る。洗濯掃除。風呂もトイレもキレイに。すっきり。
 姉からメール。我々姉弟の幼馴染Yちゃんが東京に来たというので、俺も会いに行く。西荻でチキンライス。うまー。それいゆでお茶。
 二人と別れ新宿へ。『めがね』鑑賞。緩くて寝そうになる。下記には書かなかったが、この作品だけならいいのだが、前作『かもめ食堂』を考えると、若干あざとさを感じる。「こういうの好きでしょ?」という視線。多分、意地悪に見すぎているんだろうな。
 終了後、HMVへ。エレファントカシマシの新曲を。他にLed ZeppelinR.E.M.のライブ盤が欲しがったが、結局BOOM BOOM SATELLITESの新譜。ずっと気になっていたバンドで、今作を試聴してみたらぶっ飛ぶくらいカッコよかったので購入を決意。最近、邦楽が多い。
 再び姉と合流。ユイットで茶。
 別れて古書現世へ行く。先日の「外市」で買った本を預かってもらっていたので、引き取りに。ついでに2冊購入。すんごくサービスしてもらった。有り難し。
 向井さんと夕飯。とんかつ。トン汁が美味いのなら、先に言ってください……。談笑。
 帰宅してぼんやり。夜は冷える。ホットカーペット始動。猫が伸びる。

海辺でビールとカキ氷


 『めがね』鑑賞。監督・脚本、荻上直子。出演、小林聡美市川実日子加瀬亮光石研もたいまさこ
 もたいまさこ、絶品の演技。加瀬亮はカッコよさげで不細工、不細工のようでカッコよいね。好きです。ゲストで、とある元アイドルが出るのだが、その演技がすばらしい。いい女優になったなぁ。
 春先の、ある島の、ある民宿に、ある女性が来る。ちゃんとした筋はない。ただ、宛てもなくゆらゆらする。
 誰も干渉しない。何かを勧める事はあっても押し付けない。拒否をしても嫌な顔をしない。心に余裕、という以上にゆったりと構えている島の住民達。誰もが干渉し合いながら生きている世の中で、人と人の関係から生じる“踏み込む領域”をそぎ落として成り立つ空気と時間。
 ここから何が起こるのか。何も起こらない。何も進まず、一点で停止し続ける。ただ目の前には、海。多彩な食事、特別なカキ氷、美味しい食事。自分とは違う、という違和感やそこから生じる反発はあるが、それもそのうち消えていく。
 この映画を見に来る人の大部分は「癒し」*1を求めているのかもしれない。実際にこの緩さは、ほんわかする。
 しかし、この映画で描かれている事はそんなに簡単ではない。何もかもを受け入れ、また同じ様に離す心の余裕が、人にはあるだろうか。干渉せず、ただたそがれる。
「何が自由か、知っている」
 この映画のキャッチコピー。描きたかったのは「自由」。それほど「自由」って簡単じゃないよね。ふと手が届きそうな「自由」。手が届いた、日常から離れたゆったりとした時間。
 それも、いつかは終わる。
 めがねをかけないと見え難い世界。逆にめがねを外せばわかる世界もある。外しっぱなしでもいい。でも、元の世界で生きていくなら、やっぱりめがねをかけないと駄目だろ? 時々外したくなったら、またこの島にくればいい。
 それもまた一つの「自由」。
 なかなか笑えて、楽しい映画だった。が、俺には少々緩すぎた。

*1:書いておきながら、何だよ癒しって、と思う。